フーム:「ああ、うそ!」
「ヤミカゲが確実に強くなっているのだ!」
「勝負あったなベニカゲ。」
「く、くそー!!」
「この技はカービィにかけたかったがいささか張り合いがなかったものでな。お前で試させてもらったぞベニカゲ、ふっふっふ・・・。」
「嫌味な奴なのだ。むう~。」
「許せ、カービィ。奴は昔っからああいう性格なんだ。」
顔を真っ赤にして膨れたカービィをメタナイトはなだめた。
「はっはっは、忍者を甘く見たお前が悪い。」
「父上!」
「どうした?」
ヤミカゲが振り向くとベニカゲは父親に土下座していた。
「・・・何の真似だ?」
「父上!もう一度、もう一度チャンスをください!!」
「ならぬ!忍者に二言はない。試合は終わった、とっとと去れ!!」
「そ、そんな・・・。」
すると、メタナイトが二人の間に割って入った。
「メタナイト、そこをどけ。」
「ヤミカゲよ、こいつにもう一度チャンスをくれてやれないか?」
「・・・・。」
「この通りだ!」
なんとメタナイト卿はみんなの前でヤミカゲに跪いたのだ。
「メタナイト卿!」
「め、メタナイトさん!頭を上げてください。あなたがそれをする必要はないのですよ!!」
ベニカゲは必至で話しかけたがメタナイトは一向に動く気配はない。
その心構えに屈したのかヤミカゲはため息をついてベニカゲに再挑戦を許した。
「ただし、失敗したらベニカゲよ・・・貴様は私の前に二度と忍者として現れるな。それでもよいな?」
「はい!」
ベニカゲは力強くうなずいた。
「では・・・。」
そういってヤミカゲはデデデ城を指さした。
「あの城から奪われた成績表を取り返してこい!そして、私に渡せ。それが最後の試練だ!」
「わかりました父上。では、行ってまいります!」
そういってベニカゲは煙とともに消えた。
ブンはデデデ城の方を見つめるヤミカゲに質問した。
「あのー、ヤミカゲだったっけ?なぜ、そこまでしてベニカゲはあんな厳しいおきてがある里に帰りたがっているんだ?」
「・・・プププランドは好きか?」
「え?そ、そりゃそうさ!生まれ育った故郷だもの。」
「それと同じだ。あんな場所でも我々にとってはかけがえのない故郷だ。帰りたいと思うのは当然さ。」
一方、ベニカゲはデデデ城の潜入に成功していた。
途中でキャピィ族一人が入れるくらいの大きな唐草模様の袋を担いだ別の忍者とすれ違った。
声をかけようとしたがすでにその姿は消えていた。
「気のせいかな?ま、いっか。巻物を探さなくっちゃ!」
彼は、忍者ブームに便乗しようとしたデデデが巻物をどこからか持ってくるとにらんで彼がよくいる謁見の間で張り込んだ。
見つかるとまずいため、カメレオンの術で壁と同化した。
しばらくすると、謁見の間にデデデとエスカルゴンが入ってきた。
デデデの手には読み通り巻物が握られていた。
デデデは「どっこいしょ」と言いながら玉座に座った。
「陛下、話ってなんでゲしょう?」
「エスカルゴン、今すぐにでもこの巻物を解読するゾイ!」
「はあ?!またでゲスか!?それを解読するのに私が何日かかったと思っているんでゲス!」
「ごちゃごちゃ言わずに早く解読してワシを本物の忍者に仕立て上げるゾイ!!」
デデデはエスカルゴンに巻物を押し付けた。
「そ、そんなあ。」
「ワシは本物になって早くちやほやされたいが故、徹夜で解読するがよいゾイ!ガハハハッ!!」
デデデは高笑いしながら謁見の間を後にした。
「全く、プリンと陛下のお守は老体の私には荷が重すぎるでゲスよーもー!」
エスカルゴンはぶつくさ言いながらも謁見の間を出た。
ベニカゲはエスカルゴンに気づかれないように後をつけていった。
エスカルゴンは自分の部屋に入っていった。
「しっかし、見れば見るほど不思議な文字でゲスな。」
エスカルゴンの部屋に忍び込んだベニカゲは、エスカルゴンを眠り薬が入った煙玉を投げた。
「な、なんで・・・ゲス・・・急に、眠気・・・が・・。」
エスカルゴンが睡魔に負けてグースカ寝ているすきにベニカゲは巻物を取り返した。
中央公園まで戻ってきたベニカゲはヤミカゲに巻物を渡した。
巻物を確認したヤミカゲは満足げに頷いた。
「確かにお前の成績表だ。よくやったぞ我が息子よ。」
「父上!」
「それでヤミカゲよ。お前はこの後どうするつもりだ?」
「メタナイト、俺はベニカゲと一緒に里に帰る。そして、ナイトメアと戦う意志のある仲間を引き連れて魔獣の討伐へ向かう。」
「・・・それは贖罪のつもりか?だとしたら大いに足らんな。」
「無論、許してもらうつもりはない。それにナイトメアに与する必要もなくなったしな。」
そういいながらヤミカゲはベニカゲの方を見た。
ベニカゲは嬉しそうに頷いた。
・・・・・
~ デデデ城・夕方 ~
デデデはエスカルゴンの部屋に入ってきた。
「エスカルゴン、巻物は解読できたかゾイ?・・・って。」
デデデが見たのは自分の机で気持ちよさそうに寝ているエスカルゴンだった。
「ぬぬぬぬぬー・・・だーれが寝て良いと言ったゾーイ!!」
デデデは怒りに任せて思いっきりエスカルゴンをハンマーで叩いた。
「ぎゃあああおお!」
エスカルゴンの悲痛な叫びが城内に響き渡った。
「へ、陛下・・・お許しを~。これには深いわけが!」
だが、デデデの怒りは一向に収まる気配なない。
「だーまーれ!巻物まで盗まれおってからに!」
「え、巻物・・・あ、あら、あらら・・・あらー!!」
そこでようやくエスカルゴンは巻物がなくなっているのに気づいて、青かった顔をさらに青くした。
「エースカルゴーン・・・。」
「あわわわわ・・・ひえー!!」
「この役立たずめ!!今晩のおかずにしてやるから覚悟するゾーイ!!」
デデデは再びエスカルゴンに向かってハンマーを振り下ろそうとした。
「ああ、命短し恋せよエスカルゴン・・・。」
万事休すと思ったその時、後ろで声がした。
「陛下!エスカルゴン閣下!」
デデデが振り向くとそこには息を切らしたワドルドゥ隊長がいた。
「なんだ。ワドルドゥ!何の用ゾイ!?」
「た、助かったでゲス。」
「ワドルドゥよ、今晩のおかずはワシが直々に作ってやると城のみんなに伝えるゾイ。」
「それどころではありません!緊急事態です!!」
「どうしたんでゲスか?」
「プリンお嬢様が・・・忍者にさらわれました!!」
「ニンジャ、ヤミカゲ参上!」はこれで完結です。次回から暗闇のパラサイト編が始まります。
これはゲームカービィの64と参上ドロッチェ団のストーリーをもとに構成した長編にする予定です。
ただ、物語のストックが1話分しかできていないため、申し訳ありませんが投稿するのにだいぶ時間がかかりそうです。
再開時期は未定ですが、時期が決定次第お知らせします!
それでは(^^)/