「お帰りなさいませ、行冥様!」
「うむ、今戻った。これは貰い物だが土産だ」
「ありがとうございます、これは…林檎ですね!」
正午過ぎ、私は自宅の屋敷の門をくぐり、玄関をくぐり屋敷内へ足を踏み入れた。帰宅した私の声を聞き付け、奥からハタハタと駆け寄ってきたまい子の声に返事を返す。そして残念ながら今日は猫達は出迎えてはくれないようだ、時間帯的に寝ている可能性もありそうだな。
そして睡眠に心地よい時間にも関わらず変わらずに明るく出迎えてくれた彼女に、手に抱えていた竹で作られた小さな籠を差し出す。小さな体全体で抱えるように受け取ったまい子は、小さく歓喜の声をあげる。
「うわぁ、なんて美味しそうな…どうしたのですかこんなに沢山ッ」
上がり框を上がり、廊下を進む私の半歩後ろでまい子は両腕で抱え込んだ籠の中の林檎を見つめながら跳ねそうな声色で訊ねてきた。
「任務帰りの道中に荷車の故障で困っている夫婦を見掛けてな、荷物の運搬を手伝ったらお礼にと」
「それはそれは素晴らしい事を。流石ですお二人とも喜んだでしょう、こんな立派な林檎を頂けたのですから」
「む…大した事ではなかったのだがな…」
「ふふ…」
私がした事といえば山盛りに入っていた籠を十ほど指定された場所へと運んだだけなのだから。私にとってそれは大した重さではなく、大した手間でも無かった。岩に比べれば遥かに軽く、鬼を探し一晩で進む距離に比べればなんて事のないものだったのだから。
そんな私の答えに小さな笑い声が聞こえる。どういった意味での笑いなのか確認しようかと思ったが、適当に濁されそうで…止めておいた。また正直に言われたとしてもあまり納得いかなさそうだ。
私が本心で思ったそれは、彼女にとって笑うほど現実味のない、肉体の可能な労働から離れたものなのだろうから。彼女もそれは理解しているだろうが。
「それでは早速ですが、いかがでしょう?」
「そうだな間食には悪くない時間かもしれぬ。まい子こそ、良いだろうか?」
「勿論です行冥様!」
猫達が眠りにつく今現在。それは出先で食した昼食を食べ終わってから少しの時間が経ち、小腹が空いてくる時間帯。
別に何も入れなくとも良いが、頂いた好意を食べるには文句のない時間。そして土産として渡した彼女を満足させれるその提案に異存は全くなく、頷いた。
*
厨房に繋がる廊下に腰掛け、厨房で水分たっぷりの果実に包丁を突き立てる心地良い音を彼女の声と共に聞いていた。一人目覚めた猫が私の傍にうろつき、撫でろとばかりに纏い付いてくる。指先で額を撫でれば嬉しそうに擦り付けてくる。
もしこの行動が甘えているだけでなく、先ほどからふわりと甘いを漂わせている林檎をねだる為のものだとしたら……そうだったとしても何かしら体に影響があるだろう、あげはしない。
「いやぁ…本当に美味しそうな林檎ですね。真っ赤でつやつやで……うわぁ、蜜たっぷりで甘そう…」
「感動するのは良いが、手をすべらせ指を切ったりしないようにな」
「大丈夫ですよ行冥様~」
籠から取り出した林檎を包丁で切っていくまい子。左利きである彼女の為の包丁では私が上手く切ったり剥いたりはするのは難しいだろう。出来なくはないかもしれないが…まぁすべきではない事だ。
万一彼女が出来ず、私が林檎の相手をする時が来れば……切らずにそのまま齧りつき食べよう。
「あ。皮は剥かなくても良い、そのまま食べるのが望ましいだろう」
「はい、少し表面を洗うだけにしておきますね。んー……二つでは少ないですかね、三つにしましょう」
一つ目。当分に切られた林檎が皿の上で、少しだけ滑りながら置かれる音がする。林檎は結構な大きさではあったが、私と彼女……それも私の体の大きさに合わせ多めに切ってくれているのだろう。拒絶はしない。彼女は私が食べる姿を見るのにどうやら、慈しみを持ってくれているようだから。
食べる事に罪悪感を覚えはしない、多く食べ筋肉をつけ……守れる幅が増える事は何よりも望ましいのだから。可能ならば、許されるならばそうすれば良い。そうして拒絶されようが、受け入れてくれる者がきっと、いる。
二つ目の切られた林檎を一つ目の上に乗せ、三つ目の林檎の取り分けをしようとしていた。
「……ん?」
「どうした?」
しかしまい子は取り掛かろうとした手を止め包丁をまな板の上に置き、小さく疑問の声を呟いた後恐らく辺りを見渡した。私の指先に濡れた鼻先を当ててきていた猫を更に撫でながら彼女に問い掛ける。
何が気になったのだろう。私が気付く事の出来ないほど小さな虫でも飛んでいたのだろうか。
「……いえ、気のせいですかね。恐らく」
だが気にはなってはいるものの、深く突き止めない事にしたらしい。何でもないと言うが早く包丁を手に取り手に持った林檎に突き立てた。
妙だと感じた気配を、ただの気のせいだと適当に流すのは宜しくなかった。例え小さな違和感だろうと感じたのが確かなら、もっと深くに追及すべきだった。
彼女も、それを聞いていた私も。そうであれば。
「い゛っ、あ゛ぁッ!!!」
「!?!!!」
彼女の苦痛に歪んだ悲鳴など聞く事もなかったろうに。
「大丈夫かまい子!指を切ったのか!」
瞬時に彼女の元に駆け寄り、倒れる前に抱き止める。手にもっていた包丁や林檎が無造作に、甲高い金属音と鈍い重低音を立ててまな板の上に落ち……それから先は気に止めなかった。
例え床に落ちようとも踏みつけ足を傷付けなければそれで良い。例え傷めようと駄目になろうと……悪いが手の中の存在より、気に止める物ではない。
「ぃあ゛…ぃ…!」
腕の中の彼女は苦痛に悶え、声にならない声を大粒の涙と共にこぼし私の胸元にすがり付いてきた。
その手に触れる。これは左…違う、左ではない、切るとしたら……利き手の反対、右手。私の手のひらの半分ほどしかない小さな手を取り……一本一本手のひらまで含めて探すも、どこにも、何もない。
「どこだ…?どこを切っ……いや、兎に角治療を…!」
再度指先を辿ろうとして止める。原因の追及より痛みに震え、硬く小さく縮こまる彼女を早く助けねば。抱きかかえ厨房から廊下へ足を踏み入れ、治療の道具を置いてある部屋へと素早く進む。嗚呼なんて可哀想なのだろう…傷を見付けた瞬間、痛みを取り除けれる立場にならねかねば…!
部屋の中に足を踏み入れ、彼女を畳の上の座布団に座らせた後小さな箪笥の上の薬箱に手を伸ば…
「……あれ?痛みが、無くなりました……?」
……そうとして彼女のぽつりと呟かれた声に、反射的に体が止まる。彼女の方へ向き直りどういう意味なのか視線で訊ねる。彼女からの返答はない。恐らく……意図がわからず首を傾げているのだろう。その姿はとても愛らしいだろう。…今、思う事ではないが。
「…え、と…だな……」
どうして、なぜこうなった?
確かに痛みに悶え涙を流していた彼女からは、どこが痛んでいたのかは確認出来なかった。どれほどの痛みかも判別出来なかった。しかし……経過したのはほんの数十秒。刃物で切り裂いた痛みならば無くなるはずがない。傷が、無くなる筈がない。
「……どこが、痛んでいたのだ…?」
薬箱に伸ばしていた手を戻し、彼女へと問い掛ける。再度手を取り右手の隅々まで調べ、一応左手を取り、指の一本一本、手のひらや手の甲、骨の浮き出た手首までくまなく調べるも…やはり何もない。
そんな私の言葉に、行動に申し訳なさげにまい子は小さな声で返事をしてきた。
「えっと……実は手ではなくて、額だったのです…」
「………」
「ひゃ!……行冥、様?」
それは絶対に、どれほどの贔屓目で見たとしても納得の出来ない回答で。手ではなく、頭?それも……。
彼女の戸惑う声もそのままに構わず、まい子の頭を、髪の毛ごと撫で上げる。示した額やその上の髪の毛を巻き込む少々乱暴な手付きで。
それでも傷口も傷痕も血糊も何も見付からなかった。体が震えるほど痛むナニモノも見付けれなかった。いやそもそもがなぜ林檎を切っていて、投げたり滑ったり弾けるような音もせず何の関係もない頭を傷付けるような事が起きた…?いや傷痕もないのだから、傷つけてすらもない?ならば、なぜ?
「………」
「あ、す…すみませんご心配をかけまして…」
「……いや、怪我がなかったのなら、何よりだ。南無…」
「ひゃっ!?」
黙り込んでしまった私に対し、戸惑うまい子の声がする。謝罪の声と共に胸元の隊服を軽く捕まれ、くいくいと引かれている。
怯えさせも戸惑いさせもしたかった訳ではない、納得はひとまずいかなくとも何もなかったそれを喜ぶべきだ。手のひらを合わせ数珠を鳴らした後、彼女の頭に顎を乗せて息を吐く。
小さな驚きの悲鳴が何とも可笑しく、堪えるように笑えばその揺れと震動が絶妙に気味悪いのか震えながらの静止の声にまた、笑ってしまった。
*
数分後、私達は厨房に戻ってきた。
猫はどこかにいってしまったらしく静かな厨房には何者の気配もない。当然だ、この屋敷内にいる人間は私と彼女しか居ないのだから。
「あぁ、林檎が下に落ちて…!勿体無い、傷とかついてないで………ん…?」
そしてやはり床に落ちていた林檎。形として転がりやすいそれがあの状況で下に落ちるのは仕方なく、寧ろ転がりにくい包丁が上のまな板の上に堂々と寝ていた事に安堵した。下に落ち刃が傷付き欠けてしまえば彼女は哀しみ、自身を責めていたかもしれないのだから。それに単純に危険だ。
まい子は土間に転がっていた林檎を拾い上げうと手を伸ばし、掴み……そして既視感のある反応をした。
「……またか?」
「…はい。…間違いないです。この林檎に触れた途端…えっと、まるで"私自身触れられて"いるかのような感覚が体に…」
つい先程と同じような反応をした彼女に今度は更に追及をしてみる。すると決してある意味察しが悪く、ある意味察しが良い彼女は私の聞きたい事がわかったらしい。
先程の違和感と痛みの原因が、たった今触れているその何でもない林檎の為だと。
** SCP-1032-RU **
まい子は違和感を感じた理由を身振り手振りつきで、説明してくれていた。それは理屈では到底理解できないものではある、だがしかし……気のせいだと吐き捨てるには根拠はない。なぜなら私は彼女を信じているから。
「しかし"触れられて"いる?誰に……いや、可能性として自身か…?」
「恐らくそうだと思います。この感じる熱と圧力は、私が林檎であれば触れるだろう指の位置にあります。きっと、多分ですが」
「ふむ……」
土間に降り草履を吐き、彼女に近付き手を伸ばす。何も言わずともまい子は私の意図を理解し持っていた林檎を差し出してくれた。小さな重みが手のひらの上に乗る。
大きく立派な林檎だ。ただ……それだけだ。他に何も妙な事はなく、可笑しいと判断力するものは何もない。
「今現在、何か感じるか?」
「うーん…先程より温かいような気がします。行冥様のが私より体温が高いからですかね」
「うむ、恐らくそうなのだろうな…」
全集中の呼吸を使い、筋肉量が彼女より数倍以上ある私とでは体温が違う。いやそもそも筋肉量が少ない彼女が低すぎるだけとも言えるが。それを感じれるとはどういう仕組み……いや、とにかく……彼女がそう言うからにはそうなのだろう。まい子が嘘を私に言うわけがない。
ただの林檎にしか思えない。手の上に乗せている今でさえ、私には何も一つ妙な所を感じない。つるりとした、傷ひとつない滑らかな表面も形も極々普通の林檎にしか思えない。色は彼女の言う通り艶々と赤らんでいるのだろう。
先程の痛みや苦しみは、林檎を切りつけようとした包丁の鋭さを彼女は感じたのだろう。まるで頭を真っ二つに割られようとするほどの痛みを。
それは、さぞ痛かったろう。頭の傷はかなりの痛みを襲わせる…痕がくっきり残っている私が思うのだから。ただでさえ彼女は傷痕を持っている、これ以上増えなくて少しでも良かったと思うべきなのだろうか。
嗚呼、なんて痛ましい。知らず行ったそれは自身を苦しめ、決して味わわせるに相応しくないその辛酸を舐めさせた。なんと罪深い果実なのだろうか。
その赤らんでいるであろう林檎の表面を、乗せている手の反対の指で触れる。まな板の上から土間の上に落としたというのに傷ひとつないそれを撫で…
「ひゃんっ!」
「!?」
…る為、上から下までゆっくり辿っていればすぐ隣でまい子が跳ねるほどの高い声をあげた。恐らく声と同時に体を跳ねていただろう。……なん、だ。
………。………。
「……え…」
「ぎ、行冥様……何を、み…妙な所に触れないでくださ…」
「………」
反論も弁論も言い訳も、何も出来なかった。いやまず理解が……え?
何が起きた?なぜ彼女は泣きそうな声色で……いや、泣くというより……照……んん??
「す…すまな、い?」
「うう……いえ悪気があった訳ではないとわかって、ますが……もう、触れないで下さいませ…」
「………」
…どこに、なのだろう。林檎のどこに触れてはいけなく、どこならば触れて良いのだろう。私はどこに触れたのだろう。
疑問の最中小さく震える彼女の背中に直接触れてゆっくりと撫で、その行動で落ち着いた心のまま手に持っていた林檎をまな板の上に置いた。判断が出来ないならば触れなければ良い。彼女が嫌がる事を私はしたい訳ではない。
そしてこの林檎をどうするのが、正解なのだろう。
まるで立っていられない、顔を見られたくないとばかりに私の胸元や腹の服に埋まるようにすがり付いてくるまい子。その背に触れ、落ち着くよう後頭部をゆっくりと撫でる。
「…まだ触れている感覚はするのか?」
「はい…足裏や足首辺りまで何かに触れている感覚がします。まな板の感覚だと思います…」
「ふむ……今触れている私の手とどちらを強く感じるのだ?」
「ん…どちらも判別つけがたく、同じ程ですね」
「……」
離れ、触れてすらいない林檎。未だ撫で続けている私の手のひら。それが同等ならば、それはさぞ難儀な事だ。私がどれほど彼女に触れようと、慰めようと、まな板に触れるそれも換わりはしないのだから。なんともまぁ悩ましい事だ。
私が突き止めるべきは、林檎との共感覚を離す事だけ。そしてその仄めかしは既に先程暗示されていた。先程の痛み苦しみ、部屋内へと急いだその瞬間が間違いなくそれで。
「先程の行動から考えて憶測の一つだが、離れればこの共感覚は解除されるのでは…?」
「あ…そうかもしれません……解除され、そうなってしまえば再び触れるまで関わりないのやも…」
「ふむ……では、そうだな。試してみるべきだ」
持っていたそれをまな板の上に置く。ゆっくり揺れ、安定した位置で止まる林檎。
「きゃっ!?」
その行動を見守っていたまい子を抱き抱え、その場から勝手口を通り離れる。そのまま歩き続け一定の距離が離れた時、彼女から接触感覚がなくなった事を告げられる。
やはり距離を開ければ共感覚がなくなり、そして再び触れる事で同じ事をやる羽目になる、と。
抱えたまま、再び厨房に戻った後に彼女を下ろす。近付くだけでは、何もならない。
その後幾度かの調査で判明したのは触れる箇所は関係ないという事。そして解除されるのは距離ではなく時間のようだ。
指先は勿論、手の甲、鼻先、行儀悪く足で触れたとしても体全体が林檎自身と同じ感覚を持つようになる。
しかし道具…例えば布切れ一つ間に挟んだとすれば感覚は共有しない。少々厳しくも箸で摘まめば持ち上げる事も出来た。
何なのだこれは……人助けをした私へと報復か?ならばなぜ彼女を苦しめる?私が一つ一つ調べ触れなかったのが悪かったのだろうか。
……そんな訳がない。
「どうしましょうか行冥様……危険だからと廃棄しても何時どこで誰某(だれそれ)が触れる機会があるかもわかりませんし…」
「本来食品の処分としては食べるのが最も良いが…この場合悪手でしかない。手で触れぬように齧りついたとしても唇や歯に触れた途端……だ。自身を喰らうのと同じだ」
「ではいっそ埋めてしまいますか。深く穴を掘って触れないよう…万一触れてしまったとしても一定の距離を取り感覚を離した所で埋めてしまう。いかがですか」
「うむ、そうだな…」
まい子の言う通り気を付けながら作業を行えばそれは、誰にも迷惑のかかる恐れのないただ廃棄するよりも良い工夫に思えた。
感覚を共有したまま埋めてしまえば生き埋めの地獄を味わう事になるが、そうならないよう呼吸ではなく全集中して取り組めばなんとか……しかし、いや。
「南無、それは宜しくないな。その後それから発芽し成長し実を付け、それらの林檎全てが同一の現象を持ち得ていた場合…」
「あ、確かにそうですね…それは危険過ぎます」
「兎に角これは一旦こちらへ置いておこう。触れぬよう気を付け……腐敗を始める前に解決策を見付ければ良い」
「はい、了解しました行冥様」
林檎を手に持ちまい子では届かず私も普段触れない、棚の上へと置く。ここにひとまず置いておけば誰も触れないだろう。登る事をしない猫達も私も彼女も。
果物が悪くなるだろう期間内で、なんとか解決策を見付けねば。まずは……これを育てていた夫婦を訊ねるのが先決だ。
そしてかなりの長期間が過ぎようとも腐敗も損傷の兆候すら見せないそれが、良き香りを漂わす室内装飾品に落ち着くのはまだ少し先の話。
SCP-1032-RU 執念のリンゴ
オブジェクトクラス:safe(まぁ安全)
SCP-1032-RUは重さ112gのリンゴ。濃い赤色で、片側に黄色の部分がある。少なくとも30年以上腐ったり、傷ついたりはしていない。傷付けた場合数秒以内に自己修復を行う。鬼みたいだね。
SCP-1032-RUに物理的に接触した場合、SCP-1032-RUの「感じた感覚」をそのまま自分の体で感じる。実験ログでは食べる実験もある。博士の冷静なコメントに笑う。
悪い事をした人間がSCP-1032-RUに触れると……。実験ログ1032-1-9から見る限り、さぞかし傷ましい事になるのでしょう。
夫婦は何も悪くない。偶然まぎれていただけ。他のリンゴは全部美味しく食べられました。
SCP-1032-RU http://scp-jp.wikidot.com/scp-1032-ru
著者:Mexanik 様
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