とある公園にて…
「反射が強いですね…」
「それなら、反対を向いて撮ってみよっか」
「わかりました」
「反対を…太陽を背に向けられるが、それだと、
太陽が逆光するのでは?」
「逆光も上手く使えば、雰囲気のあるキレイな写真になるんだ。
こんな風に、少しだけレンズに光を入れると…」
と、こはねが写真を撮りだす。
「わ…すごい!髪や服に光が透けてキレイだね。
それに、光と影のコントラストがしっかりしているから、
メリハリがあって、目を引く写真になってる気がするな」
「でも、顔に影がかかりすぎちゃっているから、
次は少しアングルを変えて…」
それから、数時間後…
「新しく撮った写真、あんまり、いいねが無いね…」
「100は付いているのに…」
「そうだね。前の写真と同じ位、良い写真だと思っているけど、
タイミングや運要素が混ざっていると思うな…」
「他の駆け込み投稿も増えているから、
すぐに流されてしまう可能性もありますね」
「似たような感じだと、いいねが付きにくいかもしれないし…」
「1枚目、2枚目、3枚目の写真の順位が落ち着いているし、
4枚目もイマイチだったから、5枚目で挽回しないとな…」
「そうだな」
「うん…!」
すると、絵名がやって来た。
「みんな。調子はどう?」
「あっ…!みなさん!どうしたんですか?」
「4枚目の写真をアップし終わったから、
少し様子を見ようと思ってね」
「どうやら苦戦しているみたいね」
「そう簡単にはいかないよね」
「俺や雅利が、もう少しいいポーズを取ればいいですが…」
冬弥は考え込む。すると、雫が…
「あら?青柳くん。こんなポーズは、どうかしら?」
と、雫が冬弥にポーズの提案をする。
「なるほど」
「もう少し、顎を引いた方がキレイに見えると思うわ」
「そうでしたか…!ありがとうございます。こうですか?」
と、冬弥が雫のアドバイス通りのポーズをした。
「えぇ、バッチリよ!」
「ちょっと!雫、何、ライバルにアドバイスを送っているのよ!?」
と、愛莉がツッコむ。
「冬弥さんも、何をしているとやら…」
と、雅利が言いだす。
「ご、ごめんなさい…」
「いえ、謝るのは俺の方です。ごめんなさい。
すみません。桃井さん。
俺が不甲斐ないばかりで、
日野森さんにアドバイスをさせてしまって…」
「ちょっと…そんな言い方だったら、何も言えないわよ…」
と、愛莉が戸惑う。
すると、雅利が…
「二人共、天然で純粋でピュアですね」
「そう思ったよ…」
と、絵名も雅利と同じ事を思っていた。
すると、こはねが…
「あのっ、絵名さんは、どんな写真を撮ったんですか?」
「私?えっと…今見せるからね。はい、こんな感じだよ」
「絵名さん。可愛い…!
それに画面いっぱいに花びらがあって、キレイだな…!」
と、こはねが喜んだ。
「ふふ、ありがと。ちょっと頑張ったからね」
「花びらを集めたり、うちわで真二くんが風を起こしたりして、
私自身、ブレないように、撮っていたから、
メチャクチャ大変だったわ…」
「あれっ?真二先輩までいたんですね」
と、冬弥が言いだす。
「手伝った後、途中で用事で帰ったけどね」
「それでも、沢山の工夫があったんですね…!」
「す、すごいな…」
「まぁ…表情とか、仕草とか、ポーズとか、
アイドルから見たら、甘いとは思うかもしれないけどね…?」
すると、遥が…
「そんなことないです」
と、言いだす。
「えっ?」
と、絵名が驚く。
「キラキラした瞳に、繊細な指の動き、
私にも負けずとも劣りませんよ。
画面の向こうの1枚を意識したように見えました。
愛莉から、自撮りがうまいって、聞いていましたけど、
想像以上でした。流石ですね」
と、遥がアイドルスマイルオーラで、そう言いだす。
(ま、眩しい…)
と、雅利はそう思った。
「ちょっと、何これ?思わず興奮しちゃったけど…!」
「遥はこれがデフォルトなのよ。本当に恐ろしいわ」
「う、うん…」
「あ…」
「どうかしたの?こはねちゃん?」
「これ、見て」
「すごい!伸びてる!?」
と、絵名の投稿写真が一気に伸びていた。
「雅利くん。もうひと踏ん張りだよ!」
「はい。わかったよ」
「私達も、気合を入れないとね」
「うん…!もっと、いい写真を撮ります!絵名さんには負けません!」
「ふふ、そうこなくちゃったね!」
「望むところよ!」
「こっちも、頑張ろうね!愛莉!雫!」
「えぇ!」
と、両チーム、勝ちは譲らない模様。