ペットってイイですよね


1 / 1
ペットは家族って言うんなら家族はペットだろ

ペットは家族

 違和感がある。

 訂正しよう、違和感があった

 昔は犬だの、猫だの、鳥だのを家族と呼ぶ人が信じられなかった。

 扶養家族として畜生供を本気で書く人がいるのを聞いた時には冗談だとしか考えられなかった。

 

 ある男が言った

 ペットが家族なら、家族はペットだ

 

 色々な反論があった。

 家族はペットでは無い。家族の中にペットが居るだけだろ。

 

 此処で大きな発見をした。

 

 以前の私にとって家族とは無条件で大切な存在だった。

 しかし、実際は無条件で大切な家族がいる、これだけだったのだ。

 

 決して家族なら無条件で大切では無い。

 家族の中には立場に圧倒的な格差がある。

 

 言われてみると当然の事だった。

 

 

 私は肉が好きだ。しかし以前はスーパーの精肉コーナーが苦手だった。

 

 あそこにはバラされた生き物の死骸の一部がある。

 ハラワタがある。心臓がある。腸に肉が詰められたものがある。

 

 それを人間が嬉々として見定めている。

 青年から老人、はたまた年端も行かない少年少女までもがソレをしている。

 

 吐き気がする光景だった。

 ネットでえ人間のバラされた肉や、ハラワタの画像は見えにくくなっている。

 現実世界では一度も見た事はない。

 人間の肉に置き換えれば大量死体遺棄現場の完成だ。

 

 人間ではないからという理由だけで簡単に生き物を殺す人間に恐怖した。

 

 しかし、よく考えればソレは決して異常な行動ではなかった。

 

 ある男が言った。

 人間を害してはいけないがヒトは害してもいい

 

 私は彼が狂っているのかと思った。しかし、彼は小泉氏のファンでもなければ、狂ってもいなかった。

 

 人間は残虐で、強欲だ。他の生物を弄び、殺して食す事に何の躊躇いもない。

 

 しかしこれは人間だけの話では無い。

 

 ネコは捕まえたネズミで遊んでから殺して食す

 オラウータンはイタズラに食べる気もない生き物を殺す

 イルカは人間で遊び、嬲り殺す

 

 動物は残酷で自己中心的で醜悪だ。

 彼らと我々の違いは我々が支配者だと言う一点だけだろう。

 

 人間は他の生物を支配している。

 

 数億、数十億年の生存競争に勝って今支配している。

 

 つまり、所詮我々は動物の中の王に過ぎない。

 

 本質的には他の動物と何ら変わりはない。

 

 例えば他の動物が王となって我々を支配し、スーパーが出来たとしよう。

 

 そうなったらヒトの肉が売られていても違和感は無い

 

 支配者と、それ以外の生死の価値に大差がつくのは自然の摂理なのだ。

 

 そうすると、人間の他の動物への残虐性に恐怖していた理由が分からなくなった。所詮非支配者の死など、どうでもいいのだ。

 

 

 人間は何も他の生物だけを支配する訳では無い。

 

 歴史家によれば過去大規模な奴隷貿易があったそうだ。

 黒人も白人も奴隷として売られて家畜同然に扱われたそうだ。

 

 彼らは人間だったのだろうか?

 

 私は決して彼らを蔑む気持ちはない。というより、会ったこともない今生きてもいない奴らに興味がない。

 

 私が興味を持っているのは彼らが人間であったかどうか。つまり、彼らは支配的であったと言えるのかという点についてだけだ。

 

 多分だが彼らは支配者ではなかった。

 

 私はヒトならば人間だと思っていた。

 しかし、違ったのだ。

 

 ヒトの中に人間がいる。これだけだったのだ。

 

 私は人間だろうか。

 

 

 

 

 

 


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。