超破壊兵器アマトリチャーナ   作:名も無き二次創作家

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短めれす
今回は戦闘シーンがない為、自爆をお求めの方は申し訳ないですが明日までお待ち下さい。


知恵比べ

 

『隊長、いかがなさいますか』

 

アフトクラトルは現在、撤退の見極めを行っていた。

幹部2名が瞬殺され、ブラックトリガーである泥の王(ボルボロス)まで奪われてしまった。

 

彼等の事前準備は完璧だった。

にもかかわらず、何故こんなことになっているのか。

 

 

『あの金の雛鳥は危険です。これ以上ブラックトリガーを奪われる前に撤退するのも一つの選択かと』

 

そう、全てはアマトリチャーナ……というよりその計画を企てたとある人物のせいである。

小型のトリオン兵で撮影して事前の情報収集を欠かさなかった彼等だが、流石にボーダー基地内にはその手を伸ばせなかった。

そのため、戦力調査はボーダー基地外で行われた。

そこで判明した最大の成果は、ボーダーの使う武器の情報だ。

ボーダー隊員の使うトリガーは多彩だが、そのポジションによって殆ど同じ武器を使用する姿が確認された。

規格化することによって個性より連帯を重視するそのスタイルは、尖った武器が少ないとも言えるだろう。

そこまで分かれば、後はポジションごとにトリガーを使わせれば大体のデータが揃えられる。

 

 

だからこそ。

 

 

だからこそ“自爆”などというトリガーがあるだなんて彼等は考えもしなかった。

確かに爆発というのは強いエネルギーに対する原始的な使い方だ。

しかし、ボーダーは連帯を強みとしている。

だというのに、まさか「連帯を端っからする気のない武器」を使う者が最前線に何度も投入されるほど重用されているなんて、彼等にとって予想外だった。

また、データの中に自爆トリガーを使う隊員が誰一人存在していなかったのも大きい。

規格化された幾つかのトリガーを組み合わせて使うその性質上、前線で使われるような頼れる武器は必ず多くの者が使いたがる。

中には珍しい物を使いこなす隊員もいるだろうが、それは小技のようなものであって大局には影響しないものだと考えるのが普通だ。

もしそんな物があるとすればブラックトリガーくらいのものだが、この世界の保有数は多くて2、3個程度の想定だった。

その2つも序盤でいきなり使用されたため、3個目を隠している可能性を考慮しつつ事を進めるつもりだった。

まさかノーマルトリガーで標的の一つである金の雛鳥を兵器化してくるとは、軍事国家アフトクラトルの精鋭の目を持ってしても見抜けなかった。

 

「だが、それが逆にチャンスになる。金の雛鳥が高速で我々に突撃してくるのなら、機動を読んでミラのワープゲートで捕まえられるだろう」

 

『捕まえても、自爆されたら逃げられてしまいます。こちらの世界の外で回収出来るところは我々の遠征艇の中ですが、そんなところで自爆されては我々が帰れなくなります』

 

「落ち着け。送る先は我々の艇ではない。ラービットの腹の中だ」

 

『……ッ!』

 

新型トリオン兵ラービットは、戦闘員(トリガー使い)を拉致するためのものだ。

一般人と違って戦闘能力を有するトリガー使いは反撃が想定されるため、捕獲時に無力化する必要がある。

よって、ラービットは腹の中の触手でトリガー使いを捉えた後、それを強制的にトリオンキューブに変身させてしまう能力を持つ。

トリオンキューブになった者は身動きも取れないし、当然トリガーも使えない。

その力を使い、金の雛鳥こと雨取千佳をトリオンキューブにしようというのが彼の作戦である。

キューブにさえしてしまえば自爆も緊急脱出(ベイルアウト)も防げるどころか金の雛鳥を拉致できる。

そしてその金の雛鳥が向こうからやってきてくれるというオマケつき。

完璧な作戦だ。

 

「理解したな?では俺が囮に出る。お前は身を隠しつつ金の雛鳥に全神経を集中させろ」

 

「はい!」

 

勝利を確信したミラが大きな声で返事をした。

 

 

 

 

◇◇

 

 

 

 

 

「アマトリチャーナ、玉狛第二のいるところに新しい人型が現れた。ブラックトリガーだ!」

 

「……ッ!」

 

「どうやらそのブラックトリガーの弾に触れるとトリオンキューブにされてしまうらしい。そして使い手はその弾で全身を覆って攻防一体の構えを取るスタイルだ。あのガッチガチのガードの下に潜り込むのは素人には不可能だから、ガードの上から殴るしか無い。計算上、最大限近づいたお前の最大出力なら上からでも吹き飛ばせるはずだから問題は無いだろう。神経を尖らせてギリギリまで近づけ。指示は出すから。チャージは終わった。深呼吸して落ち着いたら行ってよし」

 

「すー、はー……。アマトリチャーナ、出ます!」

 

自分の仲間がブラックトリガーと交戦中。

この間まで一般人だった雨取千佳がこの報により取り乱すのは仕方が無い。

だが、今は彼女も大切なものの為に戦う戦士。

すぐに落ち着いて発進した。

 

「よし、アマトリチャーナは大丈夫だな。あとは迅さんに────」

 

 

 

 




自爆マシーン対敵将ハイレインの知恵比べが始まるわけですが、一体どうなるんでしょうかね。次回『彼らの自爆道はまだ始まったばかりだ!』にトリガー、オン!

失速するどころか上がって19位まで確認。
みなさんのお陰です、ありがとうございます。
個人的には前回の「自爆の使い方ってのはここがモノを言うんだよね」と3話くらいの「そう、自爆です」がこの作品通しての個人的ハイライトだったんですが、鬼怒田さん脳破壊の「ここすき者数・総数」が圧倒的すぎる。他人の脳破壊は蜜の味なのか……?
みなさんよろしければ、好きなシーンでここすき機能をお使いください。私がそれを眺めてニヨニヨしますw

感想とっても嬉しいです。
誤字報告も助かっております。
高評価もありがとうございます!

修妹ポジの幻覚を見たことがあるかどうか

  • オリキャラ(&原作キャラ)である
  • 原作キャラだけである
  • ない
  • そもそも幻覚自体見ない
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