せっかくTSしたので親友(♂)を全力で落とそうと思う   作:らびっとありす

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1度投稿したんですけど投稿時間普通にミスったんで再投稿です。いつもあの時間に投稿しないのになんで投稿したんすかねぇ……。

親友くんガチギレ前編。
こういうなんかこう。静かにキレるキャラが好きなんですよね。


鬼の形相

この学校には1つ噂話がある。

 

ーー獅子王。

 

それを見たものは右目に鬼、左目に悪魔が宿っていると錯覚させるほどの殺気を感じたという。最後にその逆鱗に触れた時、その生徒は必ず退学まで追い詰められる。

 

 

 

 

「葵。」

 

「来た………か。」

 

え?何その溜めは。……少しからかってみるか。

 

「いやさ。着替えに時間かかってさ。……どうだ?似合ってるか?違和感ないか?」

 

「…………。」

 

あれ?反応無い。ちぇ。こいつほんと無反応だわ。感情あ……って耳赤くね?

 

「いや。思いの外すげぇ似合ってるなって。一瞬どう反応したらいいのか困ったけど多分思ったこと伝えた方がいいと思って。」

 

「まぁ。元男相手に女子の制服似合ってるって言いずらいもんな。ま、俺なら別に「お前ちゃんとズボン履いてんのか?」ちょっと人の話最後まで聞いてる?」

 

「聞いてる。……あー。近くね?周りの視線が。」

 

「え?いやいつもと距離感変わらないけど。」

 

あーはん?こいつ照れてるなさてわ。なんだよ可愛いとこあんじゃねぇか。

 

「ま、別に俺は中身は俺のまんまなんだしさ。気楽に行こうぜ気楽に。」

 

「……それもそうか。俺だけ変に意識すんのはおかしいか。」

 

「そういうこと。行くぞ学校。」

 

……もしかして割と早く落とせそうな感じかこれ。

 

 

 

 

 

 

「おっす。神楽坂。」

 

「お。昨日2人揃って休んどったけどなんかあったんか?」

 

「ん?あー。まぁ色々とな。」

 

ほんとに先生信じてくれたのか。なんの疑いもしなかったというか。

 

「そういやゆーくんは?ゆーくんはどうしたん?」

 

「優か?」

 

「おう。てかお前学校ですごい話題やったぞ。なんか美少女連れとるって。お前、ついに彼女できたんか?」

 

美少女?あー。あいつか。

 

「出来てないが。」

 

「めちゃくちゃ仲良さそうやったやん。なんや彼女ちゃうんか。………ん?待って。お前って優以外と登校したことあったっけ?」

 

お。こいつ鋭いな。

 

「無いが?」

 

「……なぁ。まさかなんやけどゆーくん……。いやそんなファンタジーな事あるわけ。」

 

「ま、見てたらわかる。」

 

ガラガラと教室の扉が開き担任が入ってくる。

 

「まず諸連絡をする前に話しておくことがある。まぁ転入生という訳では無いんだが諸都合により新たに迎えることになった。入ってこい。」

 

クラス中が何事かと騒ぎ始める。全員の注目が扉に集まりそこから出てきたのは。

 

「えっと。性別が突然変わりました島崎優です。」

 

俺の親友の優であった。

 

「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!???」」」

 

 

 

 

 

 

 

「どういうことなの!?」

 

「あれ?俺、幻覚でも見てんの?目の前にいるの、誰?」

 

「なーなーあおっちあおっち。こりゃどういうことや?ゆーくんって前まで男の子やったよな?」

 

神楽坂が説明を求めるように白井に問いかける。

 

「どないなっとんのあれ?」

 

「俺も理由は分からん。あいつも海外の論文を片っ端から漁ったけど何一つ分からなかったらしい。」

 

「類似例がないんか。」

 

「ねぇーねぇー優くん!」

 

すると元気よく一人の少女が島崎の名前を呼んだ。

彼女の名前は尾上渚。このクラスの言わば委員長と呼ばれている人である。

 

「優くんはさ。女の子になってどれぐらいなの?」

 

「まだ1日しか経ってなくて。」

 

「そうなんだ。あ、それなら私たちで色々教えてあげる!色々と多分困ってると思うから。」

 

「え?良いの?」

 

「うん!だって優くん、可愛いし。大丈夫!」

 

「うぇっ。あっ、そ、それなら。」

 

(((あーもうなんか可愛くて性別とかどうでも良くなってきた。)))

 

クラスの心がひとつになった瞬間である。

 

「んじゃ島崎。席戻れ。そんじゃSHR続けっぞ。」

 

何事も無かったかのようにSHRが進み、終わりのチャイムが鳴り響く。SHRが終わった瞬間主に女子生徒が島崎の席に寄ってたかった。

 

「うぉ。予想通りやん。」

 

「…まぁそうなるよな。」

 

当の本人は『あっえっと』と困ったような雰囲気だった。

 

「男子には気をつけた方がいいわよ。島崎さん凄い美少女なんだし。」

 

「あーそれね。白井くんをそばに置いておく方が絶対いい。」

 

「いや。流石に葵にそこまで「「「絶対そうした方がいい!!」」」えぇ……。」

 

一方男子はと言うと年頃なのか優を見るにはぁっとため息をついて聞こえない声で何かを話し始めた。その様子を見ていた神楽坂は『ちょっと席外す』と言ってその男子が溜まっている場所へと向かった。

 

「おーい。お前らあんまり卑しい考えはやめとく方がいいで。」

 

「うお。神楽坂か。別にそんなこと考えてねぇよ。」

 

「いやただ島崎って胸デケェなって。」

 

「それを卑しいっていうんや。悪いことは言わんから行動だけは絶対移すな。まじで。補足するならいやらしい視線もやめておいた方がいい。」

 

「え?どういう意味?」

 

「『獅子王』が目覚めるからな。」

 

「「「獅子王?」」」

 

「お前らホンマに知らんのな。獅子王の事。あいつのことや。」

 

神楽坂は白井の方に指を指す。指を指しながら神楽坂は話を続けた。

 

「白井のことか?」

 

「せや。まぁ口に出すのはええわ。あいつも多分見逃してくれる。でも行動だけは。マジで行動だけは移さん方がええ。うちの地元じゃ超有名な話や。『獅子王』白井葵だけは絶対怒らせたらあかんって言う。」

 

「白井って怒ったとこ見た事ねぇよな。」

 

「あいつ、怒んことあんの?」

 

「過去に1回だけマジでキレたことある。3年前。俺とゆーくんはその光景を見たことあるけどあれはまじの地獄絵図やった。3年前、ゆーくんが不良グループにいじめられてた時期がちょっとあったんよ。それを知ったあおっちはそいつらがいる場所にカチコミに行ったわけ。相手は10人くらいやったんよ。……どうなったと思う?結果は不良グループが全滅。もれなく全員病院送りと少年院送りや。それに対してあいつは無傷。ありゃ本当に一方的やった。はたから見たらどっちが虐めてるのか分からんかった。」

 

「「「…………。」」」

 

「あいつの逆鱗は親友が傷つけられること。それ以外は別に何してもあいつは温厚や。でもその逆鱗に触れた瞬間、その後の人生はどん底まで追いやられるってこと覚悟した方がええで。そもそも喧嘩であいつに勝とうなんて思わんことやな。いくら武器を持っててもあいつの前では無力や。木刀や拳銃、ナイフ、金属バットもな。」

 

「白井が運動神経いいってことはこの学校で知らない人の方が少ないけど、そんなに喧嘩強いのかあいつ。」

 

「多分全員が本気で挑んでも勝てへんわ。あいつには。最強のボディガード。それがアイツや。」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が女の子になって約一週間が経った。俺と葵はいつも通り学校の屋上で昼食をとっていた。

 

「なんか女子って大変なんだな。」

 

「慣れたか?」

 

「慣れねぇよ。つか俺、体は女でも心は全然男のままだしな?女子が言ってた気持ちすげぇ分かる。うちのクラスじゃないんだけど他のクラスの男子の視線がすげぇ気持ち悪い。」

 

年頃なのはわかるけど確かにこればかりは視線が気持ち悪い。女子ってこんな視線を耐えてたんだな……。凄い。

 

「嫌なことあればすぐ俺を頼れ。」

 

「おう。そうさせてもらうよ。」

 

こいつ見た目に対して飲むもの可愛いんだよな。いちご牛乳とかフラペチーノとか。

 

「あ、そういや俺今から神楽坂のとこ行かないといけなかったわ。」

 

「なんかあったのか?」

 

「あいつの仕事手伝ってくんだよ。」

 

「なるほど。」

 

「お前も来るか?」

 

あの時、俺は葵の言う通りにしとけばよかった。

 

「いや。良いよ。俺は教室戻っとく。」

 

「……大丈夫か?」

 

「分かってるよ。」

 

「あいつの仕事手伝う前に教室まで着いて行くけど。」

 

「いや。大丈夫だよ。」

 

大丈夫なんかじゃなかった。

 

「わーったよ。お前がそこまで言うなら。んじゃ教室でな。」

 

「おう。」

 

この時の俺は葵は心配症だと思っていた。でも自分が置かれてる状況がどんな状況かなんて当時の俺は分からなかった。

 

「………んっ!?」

 

あいつを本気で怒らせてしまう事態になってしまうなんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふはぁっ……。」

 

手首が縛られてる。……周りを見るとバスケットボールやら跳び箱やらがある。場所的には体育館倉庫か。

 

「……最悪。お前ら隣のクラスの不良グループか。……くそ。」

 

完全にやった。やらかした。うちのクラスが平和なだけだった。不良がいない学校なんてある訳ない。

 

「はぁ!?ちょっ。触んな!」

 

力が入らない。

 

「気持ち悪いんだよ!ちょっと。やめ…。」

 

声も出ない。

 

「……こんな……。こんなことして。」

 

本当に情けない。こんな自分が情けない。

 

「……ごめん…なさい。おね…がいだから。誰か……助け。」

 

男の一人が触ろうとした瞬間、ガシャンと鍵が掛かってあったはずの扉がバキバキと音を立てて壊れた。その瞬間、

 

「ぐふぉっ!?」

 

煙の中からその男の顔面に向かって拳が飛んできた。

 

「おっせぇなぁ……。ノロマなんだよ。」

 

仰け反ったと思った瞬間、腹に思いっきり蹴りが入った。

 

「……おぉ。やってんな。」

 

「これでも着てろ。優。すまん遅くなった。」

 

「………葵?」

 

俺の目の前には吐血した男性の頭の上に足を乗っけてる葵の姿と外にはその付き添いの神楽坂がいた。

 

「殺しとらんか?」

 

「おう。気絶してるだけだ。殺していいなら殺すが。」

 

「やめとけ。冗談でもお前が言ったらシャレにならん。」

 

「……何が起こったんだよ。」

 

この場にいる人間が全員が気迫されていた。

 

「神楽坂。優を頼む。」

 

「任せとき。先生は委員長がもう呼んどるからあんま派手に暴れんなや。」

 

「考えてやるよ。」

 

右目に鬼、左目に悪魔が宿っていると錯覚させるほどの殺気。静かに怒り狂うその様子はまるで『獅子』。

 

「選ばせてやる糞ガキ共。骨1本を再生不可まで砕いた後に少年院に行くか。戦闘続行不可まで半殺しにされて少年院に行くか。まぁどっちでもいい。俺が言いたいのは一つだけだ。………調子乗ってんじゃねぇぞ。ゴミの分際で。」

 

触らぬ神に祟りなし。

 

そこに居たのは温厚な彼ではなく、『獅子王』と呼ばれた白井葵だった。




次回、不良グループ(社会的に)死す!デュエルスタンバイ!
クラスによって治安が異なる学校。学校自体の治安はいいのにね。


登場人物設定 紹介その2

名前:白井葵

性別:男

特技:家事全般、運動全般、ギター

趣味:寝ること、ギター、料理、

外見:茶髪、高身長、青眼と水色の眼

概要:主人公の親友ポジション。ステータスがパラメーター振り切ってるで有名。両親が柔道と空手、姉が合気道、祖父が近接格闘術の先生をしている。本人は総合格闘技を日課にしている。何をやらしても人並み以上にできてしまう才能マン。だが天才ではなく努力家であり成績は10位あたり。彼の逆鱗は親友が傷つくこと。理由は自分でも分かってない。事件後、優に前より懐かれ、女子が一緒にいる時以外はずっと一緒にいる。中学時代のあだ名は獅子王。
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