せっかくTSしたので親友(♂)を全力で落とそうと思う 作:らびっとありす
今更ですがお気に入り50ありがとうございます!完全に趣味で書いていますがよろしくお願いします。
なんだかんだで数的には7話目です。話的には6話目です。ちょっとした節目ですね。個人的には6話目って節目だと思ってます。アニメも1クールの半分ですし。
最後、文化祭編の予告があります。夏休み編終わった後の話なんで五、六話くらい先の話なんですけど。
「うおぉぉぉぉ!!終わったぁぁぁぁ!」
「おつ。」
「よく頑張った。えらい。」
「勉強とか慣れないことするべきじゃねぇわ。」
「「いややれ。」」
4日間の期末テストが終わった。周りを見るとテストが終わったという人もいれば違う意味で終わったと言っている人もちらほら。
「ほんまありがと。あおいっち。めちゃくちゃ助かったわ。お前がおらんかったら俺、多分無理やったわ。」
「お前が頑張ったんだろ。俺は別にお前の勉強手伝ってただけだ。」
「トゥクン……。」
「うげ。気持ち悪。」
「お前なぁ!?」
なんか心做しかあいつもいつもより表情豊かになってるような気がする。……別に神楽坂が褒められて嫉妬してるとかそういうのじゃないから。
「あおっちあおっち。…………。」
「……?おう。」
なんて思ってたらあいつが俺のいる場所に向かって歩いてきた。
「お前も頑張ったな。優。」
ぽすっと頭に手を置いて優しく頭を撫でた。
「うへぇ……。」
「まじで嬉しそうな顔になるな……。」
「気持ちいい……。」
「これ顎ら辺くすぐったらええんちゃう?」
「いや猫じゃねぇんだし。」
そう言いながら葵は顎元に手を置いた。
「ほれ。こいつ猫じゃな………。お前、手の上に顎乗せたろ。」
「え?こういうことじゃないの?」
うへぇ……。気持ちいい。
「これで気づかんのお前ほんま何?」
「何が気づかないんだよ。」
「はぁ。もうええわ。」
「はい終わり。もういいだろ。」
「えー。いいじゃん減るもんじゃないし。」
「周りくっそ見てる。」
「……………。うぇっ!?」
うわほんとじゃん。特に女子からくっそ見られてる。
「島崎さん可愛い……。」
「優くんほんと幸せそうじゃん。」
「葵、先に言って!?」
「自分で墓穴掘っただけだろ。」
「って言いながら葵、楽しんでたじゃん。」
「…………。まぁな。」
「……………。」
「……………。」
え?何この空気。てかちょっとは否定してよ。
「……ねぇどうしてくれんのこの空気。」
「うっせ。別に良いだろ。」
「別にい「おーい。SHR初めっぞー。」………。戻ろっか。席。」
「おう。」
ナイスタイミング先生。
「そういや。お前、距離近くなったよな。」
「え?そうか?」
「明らかに前より近いというか。」
「どちらかも言えばお前の方が近いと思うが……。」
まぁ俺はお前を落とそうとしてるし。
「さーなんでだろ。……周りから付き合ってるって見られるからか?」
「からかってんのか?」
「さぁね。どっちだろ。」
……ちょっとからかいすぎたか?さすがに。
「お前ってさ。」
「うん。」
「好きな人いんの。」
「ぶふぉっ。」
急に爆弾ぶっ込むなこいつ!?いきなり何言い出すのこいつ。
「え?な、なんで。」
「いや。最近、お前なんか嬉しそうだなって。つか前、急に『服買うぞ』って俺を連れ出したじゃねぇか。今までそんなファッションなんて気にしなかったお前が急に言い出すもんだし。」
「いやあれは友達と出かけるからで。ほら、水着買いに行くから。それで。」
「…………。神楽坂か?」
「んなわけねぇだろ!?あいつ、渚一途なのは知ってんだろ?」
「おう。知ってる。……やっぱ俺の勘違いか?」
あっぶね。いや本当は気づいて欲しいんだけどまだ早いし。
「………まぁ別にいないって言ったら嘘なんだけどな。」
「……は?」
え?俺何言っちゃってるの!?つかあんな驚いてる葵の顔初めて見たんだけど。
「なんだ?俺に先越されるのが嫌なのか?」
「………しらね。いや。ただ。動揺しただけだ。多分。」
「ふーん?なんか最近お前、変わったよな。最近まで無表情だったじゃん。なんか表情筋豊かになったよね。」
「多分お前に感化されたんじゃねぇかな。お前が変わろうとしてるんだから。だから俺も。変わろうかなって……なんだよそのにやにや顔。」
「べっつにー。」
そっかそっか。俺も少しはこいつに影響してるんだ。
「あれか?それもお前のその『好きな人』を振り向かせるためか?」
「まぁそうだね。」
お前なんだけどな。
「……そうか。」
「拗ねんなよ。ほれほれ。頭撫でてやるから。」
大型犬みたいだなこいつ。たしかに無表情だけどわかりやすいんだよなぁこいつ拗ねた時とか。
「ちょ。やめろ。」
「あっはは。いつもの仕返しだこんやろー。」
「お前なぁ。つか手届いてねぇじゃねぇか。」
「お前、身長高すぎんだよ。」
俺たちはきっと親友以上なんだと思う。でもその関係はまだ恋人未満。お互いに知ってることは多いくせに本当は全然知らないんだと思う。
「それじゃあな。また明日。」
「おう。また。」
でもまだ俺はこの関係を続けようと思う。これも全て、あいつを今年中に落とすために。
「待ってろよ。絶対にお前を振り向かせてやる。絶対意識させてやる。この夏で。」
ーーー『まぁ。いないって言ったら嘘なんだけどな。』
あの言葉が耳から離れなかった。
「おっ。悩んでんねぇ純情ボーイ。」
「開ける時くらいノックしろよ。姉さん。」
「なんだなんだ?女の子絡みか?」
「は?ちげぇよ。」
違うといえば嘘になる。でもなぜか違うと心の中で思ってしまう。
「それにしても優くん可愛いよねぇ。そう思うでしょ?葵も。」
「……可愛い?」
「そうそう。」
可愛い……か。一般的にいえば可愛いになると思う。そう思いはするが。
「……可愛いか?あいつ。」
何故か心でそれを否定してしまう。
「心では可愛いって思ってるんでしょ?」
「……るっせ。」
「本当は自分の中に『答え』が見つかってるのかもよ?おっ。そろそろ時間だ。それじゃあね。葵。」
姉さんはバタンとドアを閉じて階段を降りていった。
「あいつ、何しに来たんだよ。」
はぁ。ほんと。
「どうしちまったんだよ。俺。」
あいつが女になって2ヶ月と少し。中身が変わってないのは知ってる。でも。なぜか。
「………ほんと。」
妙に心に刺さっていたあの言葉。謎の違和感がずっとこびりついていた。
「あいつがもし。俺の知らないところで好きな人が出来て。……それはなんか。」
嫌だな。それは。そいつは本当のこいつを知っているのか?こいつが元々男だったということも。
「はぁ。」
自分の中に答えがもう見つかっている。
「……どういう意味なんだよそれ。……走るか。今考えてもどうにもなんね。」
とりあえず走ろう。走ったら忘れんだろ。きっと。
「俺には。好きなやつがいんだ。あんたとは付き合えない。」
夏休みが終わり、秋に入ったある日。文化祭の準備をしていた俺はとある教室の前で立ち止まった。
ーー文化祭編coming soon………
ノベプラ様の方でも投稿始めました。探したら見つかると思います。