当作品には独自展開、独自解釈、設定捏造、キャラ崩壊が多分に含まれています。
上記の要素が苦手な方はご注意ください。
2023/10/1 追記
「スカーレット・バイオレット」登場キャラクターとの名前被りがどうしても気になったため、当該人物の名前を変更しました。
吾輩がラティアスと出会ってより数日。吾輩らは金を持ってそうなトレーナーを相手に勝負を仕掛けては勝利し、せしめた賞金で遊び歩くことを繰り返した。
まあ、遊ぶとは言っても吾輩らは所詮ポケモン、娯楽の幅は人間と比べて大幅に狭まる。故にやっていたことと言えば精々食べ歩き程度のものだ。もっとも色気より食い気――もとい花より団子のラティアスにとってはそれこそ望む所であったようだが。
手に入れた賞金を湯水の如く使い、気になった甘味を片端から堪能するラティアス。このままキンセツ中の甘味を制覇する勢いである。人間であればもっと有意義な金の使い方をしろと思うかもしれんが、ポケモンである吾輩らにとって金など娯楽くらいにしか使い道がない。後生大事に溜め込んでおく意味もないため、こうして好きなことに使うのが最も有意義な使い道であろう。
こう語ると吾輩がまるでラティアスに貢いでいるかのようであるが、吾輩も吾輩でラティアスとコンビを組むことで多大なメリットを享受している。――それはトレーナーバトルをほとんどリスクなく行えることだ。
トレーナーによって鍛えられたポケモンと戦うことで得られる経験値は、野生ポケモンとの戦いで得られるそれとは比べ物にならんほど多い。同
と言った具合に、"
それは"対峙したトレーナーに捕獲される"可能性があるというリスクである。
しかし、ここにきて
さらにバトル後はラティアスの"いやしのはどう"によって体力まで回復してもらえるので、後先考えず全力でバトルが出来るというオマケつき。何と至れり尽くせりな環境であろうか。
そんな環境下で数日間バトルに明け暮れた結果、得られた経験値により吾輩の
これも全て彼女の協力あってこそ。ならばせしめた賞金を渡すのに何を惜しむことがあろう。むしろ安いくらいである。
と、まあこのように吾輩はトレーナーバトルで経験が積めて満足、ラティアスは得られた賞金で甘味を堪能し満足、と双方にとって大満足な日々を送っていたのであった。
さて、この日も日課のトレーナーバトルを完遂した吾輩ら。ラティアスの"いやしのはどう"で傷を癒した後、手頃なカフェにて休憩をとる。そのまま店の名物だという巨大なパフェを笑顔で頬張るラティアスをぼんやり眺めていた吾輩は、そこでふと疑問を抱く。そういえば、彼女は一体なぜ人間の街に興味を抱いたのだろうか、と。
ちらりと聞いた話では、彼女の住処である孤島はホウエンから遥か南方、人の寄り付かぬ絶海の只中に位置しているのだとか。そんな絶海の孤島に暮らしているとなれば、人間と関わり合うことはまずない筈だ。いくら彼女が好奇心旺盛な性格とはいえ、知りもしない状態で遥か遠くの人間の街まで出かけるなどとは考えにくい。必ず事前にそういったものがある、ということを知っていた筈。ならば一体どうやって人間の街の情報を手に入れたのだろうか。
『んー? どうしたの? さっきから私のことわたしのことを見てるみたいだけど?』
と、吾輩の視線に気が付いたか、パフェを食べる手を止めこちらを不思議そうな表情で見てくるラティアス。ちょうどよい、吾輩は彼女にたった今思ったことをぶつけてみることにした。
『わたしが"人間の街に興味を持った理由"? ……あー、それは"お兄さん"のお蔭だね』
————"お兄さん"?
ラティアスの口から飛び出した気になる単語。以前、
『うん、お兄さんは人間だよ。たまにお家まで来て色々お話してくれるの』
どうやらその"お兄さん"とやらは人間らしい。彼女が人間の街に興味を抱く切っ掛けとなったのもその"お兄さん"から話を聞いたからなのだとか。はてさて、一体どのような人物なのだろうか。
『えっとねー。お兄さんはねえ……』
彼女が話すところによれば、その"お兄さん"なる人物と彼女らの先祖は、孤島に眠るとあるものを対価に自分達の住む孤島を人間社会から隠し、外界の悪意より守るという契約を交わしたのだという。そして"お兄さん"もまた先祖より続く契約に従い、時折彼女らの様子を見に来ているのだとか。
ふーむ、なるほど。警戒心が強く滅多に人前に姿を現さないという*1"むげんポケモン"が自身の縄張りに人間を招き入れるというのは一体どういった訳なのかと思ったが、そういった絡繰りがあったのか。
しかし、何世代にも渡って孤島をまるごと一つ隠し通すなぞ相当な手間であろうに……その"対価"というのがよっぽど魅力的であったのだろうか?
彼女らの住まう孤島の存在を人間社会から隠し通し、外界の悪意より子々孫々に渡って守り続ける……という、途中で反故にしても仕方のないような契約を交わし、かつそれを現代に至るまで律儀に履行し続けている"お兄さん"の一族。吾輩はそんな彼らに感心するとともにそうしてまで彼らが得たかった"対価"というものが一体何なのか俄然気になってきた。
『あ、じゃあ見てみる? ちょうどわたし持ってるよ?』
なんと、ラティアスはその"対価"を持ち歩いているらしい。恐らく大事なものであろうそれをこんなところに持ってきて大丈夫なのかとは思うが、しかしお蔭で見られるチャンスが出来たとなれば文句も言えん。若干の不安を残しつつも好奇心には勝てず、吾輩は彼女にその"対価"とやらを見せてもらうことにした。
『はい、これだよ』
そう言って彼女が懐からヒョイと取り出したのは――掌に収まる程の大きさの一粒の宝玉であった。カフェの薄明りに照らされて薄紫の何とも妖しい光を放つ宝玉。その内には紫と緋色の二色で形作られた、揺らめく炎のようにも遺伝子のようにも見える不可思議な紋様が浮かび上がっていた。
――これは……
差し出された宝玉のなんとも霊妙なる美しさに息を呑む吾輩。そんな吾輩の様子を見たラティアスは端正な顔にどこか得意気な笑みを浮かべ、この不可思議なる宝物の由来について語り出した。
『これはね、"キズナ石"っていうの』
"きずないし"?
『そう。遥か昔、空の彼方から堕ちてきた神秘の石。対となる石を持つ者と絆を結び、
普段の天真爛漫さとは真反対の厳かな口調で滔々と"キズナ石"の由来を語るラティアス。
その姿は脳内に直接響くテレパシーも相まり、どこか神秘的な雰囲気を醸し出している。
『……って、
――が、すぐに霧散した。
語りの最後、あっけらかんと付け加えられた言葉に思わずズッコケそうになる吾輩。
いや、受け売りかい。あんな、さも伝承を受け継いできましたよ、みたいな雰囲気出しといて受け売りかい。
『だって、わたし絆を結ぶのも器を超えるのも見たことないんだもん!』
そう言ってブーたれるラティアス。なんでも彼女自身、キズナ石の齎すという器を超えた力を見たことがなく、精々先祖から伝え聞いた事柄を知っている程度らしい。
『あ! でもでも、この石の持っている別の不思議な力なら知ってるよ!』
と、そこでラティアスが伝承のような力ではないが、キズナ石の持つ別の不思議な性質を見せてやるという。
そう言うが早いか手にした宝玉――キズナ石へ意識を集中させるラティアス。感じ取ったエネルギーの流れから、どうやら自身の生体エネルギーを宝玉へと注ぎ込んでいるようである。
『むーむむむ……! あっ、見て見て!』
やがて注ぎ込まれた生体エネルギーが一定量を超えたところで、
……………………これだけか?
『うん。これだけ』
手にしたキズナ石をペカペカ点滅させながらそう言い切ったラティアス。別に隠された力があるとかそういう訳でもなく、本当にただ光るだけらしい。
――しょぼい。あまりにもしょぼい。仰々しい由来や歴史の割に発生する効果がしょぼすぎる。一族が何百年にも渡って島を守り続けた対価が、生体エネルギーに反応して光る(豆電球レベル)石などとは。いや、確かに珍品ではあるがもっと、こう何か……あるだろう。
おまけに先ほど注ぎ込まれた生体エネルギーは結構な量であった。これでは一般ポケモンは光らせるのも一苦労だろう。そんな労力で得られるのが豆電球レベルの光とは。ハッキリ言って割に合わない。
正直、この様では先ほど聞いたキズナ石の由来も
『失礼な! お兄さんだって"合ってるよ"って言ってたもん!』
吾輩の感想に抗議の声を上げるラティアス。さらに抗議の意志を表したつもりか、手にしたキズナ石さらに高速でペカペカ点滅させる。無駄にまぶしい。
分かった分かった。分かったからキズナ石の光で照らすのはやめんか、目がチカチカする。
『うぅ〜さっきからバカにしてー! あなただってバカみたいに光ってるくせに!』
光っているのは貴様に照らされているからだ。
抗議を軽くあしらわれたことに腹を立てたのか、罵倒なのかどうかもよく分からん言葉を投げかけるラティアス。吾輩は彼女に冷静に突っ込みを入れる。
『……え、もしかして気がついてないの?』
が、そんな吾輩の様子にラティアスは驚いたような困惑したような表情を浮かべる。
――? 一体どうしたのだ、そんな信じられぬようなものを見る顔をして。
『だって……あなた、さっきからずっと光ってるよ……? それに何だか光も強くなってきてるし……』
はっはっは、何をそんなバカなこと…………………………ホントに光っとるーー!?
先ほどより吾輩の体が光っているなどというラティアスの戯言を何の冗談かと笑い飛ばす吾輩。が、ふと身体を見下げて見れば何とびっくり、本当に光っているではないか。確かに吾輩は自身の身体を発光させる"わざ"こそ持っているが、自身の意志に反して突如肉体が輝く珍生物になった覚えはないぞ。
それに吾輩の"
いや違う、これは吾輩が光っているのではない!
と、そこで吾輩は気が付く。これは吾輩の肉体そのものが光っているのではない、と。よくよく見れば光が発せられているのは全身からではなく……吾輩の懐から。同時に吾輩はこの光の元凶となったであろう存在に当たりを付け――瞬間、懐より
やはり、これか! 「紅い貴石」――!
吾輩の懐より飛び出し浮遊するもの、それは吾輩の辿り着いた光源の正体。お転婆姫より預かった、紅く輝く神秘の宝石。先の地下施設にて突如として凄まじい光を発したこの石がいま再び、目も眩むような紅い光を放っていた。
「な、何だ!? 何か急に眩しくなったぞ!?」
「うわっ、あそこメッチャ光ってる!?」
「え、何!? 何かのイベント!?」
人で賑わう喫茶店に突如発生した強い光。その源たる吾輩らに多くの人間の視線が突き刺さる……が、生憎吾輩にそれを気にしている余裕などなかった。
い、イカン……! このままでは……!
『うう……、眩しくて目が……』
脳裏に思い出されるのは地下施設での出来事。あの時、輝きが最高潮に達した「紅い貴石」は一体どうなった? 瞬間、次に訪れるであろう出来事を予測し、吾輩は「紅い貴石」を引っ掴んで逃げ出さんとした……が、時すでに遅し。浮遊する「紅い貴石」が一際強い光を発し――
――ぬわぁーーっ!?
『きゃあああ!?』
刹那、貴石より膨大な自然エネルギーがあふれ出る。
迸る星の息吹、惑星黎明の力を宿すエネルギーを浴びて周辺の電子機器が次々とショートを起こす。停電を起こし暗くなった店内に人間たちの悲鳴が響いた。
「うわああああ!?」
「何!? 一体なにが起こってるの!?」
「事故!? 事件!? まさか……テロ!?」
「テロ!? は、早く逃げないと……!!」
突然の出来事でパニックに陥る人間たち。吾輩らはその混乱に乗じ、輝きの消えた『紅い貴石』を引っ掴んでさっさ逃げ出した。
このまま警察でも呼ばれれば、真っ先に疑われるのは吾輩らだ。それは確かに事実なのだが、しかしここで身元のあやふやな吾輩らが捕まってしまうとそれはもうややこしいことになるのが目に見えている。故に一刻も早くこの場より離れる必要があった。
ラティアスの能力によって透明化し、全力でその場から離れる吾輩。心中では店とその場に居合わせた不運な客へ謝罪しきりだ。
――せめてもの詫びとして、代金は多めに置いてきた。絶対にこんなもんで済むものではないが、今の吾輩らに出来るのはそれで精一杯であった。
さてさて、どさくさに紛れて何とか騒ぎより脱出した吾輩ら。郊外の人目につかぬ場所まで辿り着き、ようやっと透明化を解いて一息吐く。
『うぅ……まだ目がチカチカするぅ……。さっきのアレ、一体何だったの……?』
そう言って目を瞬かせるラティアス。どうやら先の強烈な閃光で目が眩んだらしい。そして呟いたのは先の現象は一体なんだったのかという疑問。吾輩は目をこすろうとする彼女を制止しつつ、その疑問に返答する。
吾輩にも分からん。
当然とも言えるラティアスの疑問、しかし吾輩に返せるのは吾輩自身もよく分からんということだけ。というか、むしろ吾輩の方こそ知りたいくらいである。
『ええ……あなたも知らないの……?』
そんな吾輩からの回答に納得いかなかったのかラティアスは口を尖らせる。だが、どれだけ不満気な顔をされても分からんものは分からんのだ。吾輩が知っていることと言えばこの「紅い貴石」が
『ええ!? そんな状態で
吾輩がこの「紅い貴石」について何もしらない状態でホイホイ預かったことに驚くラティアス。
……仕方なかろう。
お転婆姫より
と、いった具合に吾輩が「紅い貴石」を預かった理由を語ると、ラティアスは納得いかない顔をしつつも一先ず矛を収める。
とはいえ……
本来であれば休憩を挟んだ後、もう何戦かするつもりであったのだが……こんな騒ぎになってしまった以上、吾輩らがキンセツシティをうろつくのはマズかろう。
吾輩はラティアスに今日はここでお開きにすることを提案する。
『ううーん……でも、しょうがないかあ……』
予定が狂い若干不満そうな様子のラティアスであったが、流石に今回ばかりはそうなっても仕様がないと思ったか、吾輩の提案にあっさりと肯首する。
『それじゃあ……、また明日ね』
……うむ。また明日、な。
最早、お決まりとなった別れの言葉。再会を約するその言葉と共に彼方へと飛び去るラティアス。そんな彼女の姿を追いつつ、吾輩は心中にてこう思っていた。
――そろそろ、潮時か……。
と。
「では、調査結果を聞こうか」
「――ハッ!」
ホウエン某所・マグマ団秘密拠点。
人目に付かぬ地下深く建造された施設の一室で、マツブサは部下からの報告を受けていた。数日前、110番道路にて観測された大規模な自然エネルギー反応とキンセツシティ内で続く断続的な小規模自然エネルギー発生現象。地上では通常考えられないそれら現象に対し、マツブサは発生要因を探るよう指示をしていた。そして今日、ある程度の調査結果が出たとの連絡が来たため、こうして報告の場を設けたという訳である。
マツブサから促しを受け、手元の携帯端末を操作する団員。すると壁面のスクリーンが起動し、調査結果を纏めた資料が表示される。
「まず、110番道路での大規模自然エネルギー発生事象についてですが……結論から言えば今回の調査ではその原因を特定することができませんでした」
団員の口から真っ先に語られた調査結果――それは原因不明という不甲斐ないもの。しかし、それもむべなるかな。
「事象が発生したのは110番道路に存在する大規模地下施設――通称、ニューキンセツですが。内部は
ニューキンセツ内部を管轄しているのはマグマ団と敵対するアクア団のフロント企業
「不甲斐ない結果となってしまい申し訳……」
「いや、良い」
調査が不甲斐ない結果に終わったことを詫びようとする団員であったが、しかしマツブサはそれを制し――
「ニューキンセツの監視網については私も承知済だ。すでに潜入中の諜報員から情報も得ている。よって余計な謝罪は不要だ、現在判明していることのみ報告しろ」
マツブサには既にアクア団に潜入中の
意外なほど寛大なマツブサの言葉に驚く団員であったが、そのまま命令に従いニューキンセツを調査した結果の情報を報告していく。とは言え、団員から齎された情報は既にマツブサの知り得る程度で、特段有益なものはなかったが。
「ふむ、おおよそ把握した。……ニューキンセツの報告はこれで全てだな? では、次の報告に移れ」
「ハ、ハッ! それでは次の事象――キンセツシティで断続的に発生した小規模自然エネルギー反応についてですが……」
マツブサからそう告げられ、慌てた様子で次なる報告へと移る団員。
「調査の結果、こちらの事象についてはエネルギーの発生源を突き止めることに成功いたしました」
「ほう……」
団員のその言葉にマツブサの眉が僅かに上がる。小規模とはいえ地上ではありえない濃度の自然エネルギー発生反応。ならばそれは必然的に地上ではない、別のどこかから干渉があったことの証。そしてこのホウエンにおいて最も自然エネルギーが満ちている場所というのは「地脈世界」に他ならず、即ちこの事象には「地脈世界」が何らかの形で関わっている可能性が高いのだ。
高温・高圧・広大な地下空間の調査は幾らマグマ団といえども簡単に行えるものではない。悲願であるグラードン発見のため、得られる情報は何であれ得たいのが実情なのだ。
「それで? その発生源とは一体なんであったのだ?」
「はい。こちらをご覧ください」
マツブサからの言葉を受け、手にした携帯端末を操作する団員。すると壁面に表示されていた画面が切り替わり、一枚の画像を映し出す。
「これは……キノココ、か?」
スクリーンに映しだされた画像、それは少女の腕に収まる一匹のキノココの写真だった。恐らく少女の手持ちであろうキノココは、オシャレのつもりなのか胴体部に白いラインの入った赤いリボンバンダナをスカーフのように巻き付けている。
「はい、キノココです。自然エネルギー濃度測定装置*2を用いた調査の結果、キンセツシティで発生していた自然エネルギーはこのキノココから発せられていたことが分かりました」
「ふむ……」
発生源として伝えられた一見すれば何の変哲もないキノココの姿に、本当に「地脈世界」と関わりがあるのか考え込むマツブサ。
「――いや、待て」
だがその時、彼の脳裏に思い起こされる記憶があった。それは前回、「地脈世界」を探索した際の報告――ディアンシー捕獲作戦の報告にあった記録。
「確か
「――! すぐに記録を出します!」
手を顎に添え、独り言を漏らすマツブサ。漏れ聞こえた彼の言葉に団員はすぐさま端末を操作し、ヤミラミ部隊が撮影した映像データを表示させる。
「……! 映像を止めろ!」
「――これだ……!」
マツブサが目を付けたもの、それはヤミラミへと飛び掛からんとする練色の影。ヤミラミの体に取り付けられていたカメラからの映像は戦闘の激しさも相まって酷く乱れていたが、しかし明らかにメレシーとは異なる別種のポケモンであることは分かった。
「この練色の体色……確かにキノココのそれにも見えますが……、まさかこれとキンセツのあのキノココが同一個体であると?」
「断定は出来ん――だが、可能性はある」
地下空洞に存在したキノココらしき影、そしてキンセツシティにいる高濃度自然エネルギーを発するキノココ。無論、それらが同一存在であると断定することはできない……が、何かしらの関係がある可能性は高いだろう。
ならば答えは決まっていた。
「――すぐさま部隊を編成しろ。このキノココを捕らえるのだ」
「ハッ! 了解いたしました! ――指揮官の方はいかがいたしましょうか?」
「ふむ、丁度いい。待機中のカガリに命ずるとしよう。ヤツにも名誉挽回の機会を与えてやらなくては」
部下に捕獲部隊の編制を命じ、席より立ち上がったマツブサ。"カガリにはこちらから伝えておく"と言い残し、部屋を後にしようとする。時間は限られた貴重な資源、一秒たりとも無駄にすることは出来ない。彼の一族に伝わる家訓である。何より――
(「えんとつ山」でのアクア団の動向も気になる)
アクア団に潜入している
(「えんとつ山」は「地脈世界」に蓄えられた自然エネルギーの噴出点。プロジェクト・AZOTHにおける重要拠点の一つだ)
そんな重要箇所で
と、来たるアクア団への対抗作戦を思案しつつ部屋を出ようとしたマツブサ。だが――
「失礼いたします! リーダー・マツブサ! 至急、ご報告を!」
次の瞬間、息を切らせた団員が部屋に飛び込んできたことでその動きは中断される。
「――既に報告の時間は終わっているぞ。私はこれより対アクア団に向けての会議がある、報告を聞くのはその後だ」
「ハアハア……! 申し訳ありません……しかし、我が組織の最終目標にも関わる一大情報です! 大至急、お耳にいれていただきたく!」
荒く息を吐きながら、しかし必死の表情でマツブサに訴える団員。団員の尋常ならざる様子にマツブサはさわりだけでも話を聞くことにした。
「――次の会議まであまり時間はない。手短に報告しろ」
「ハッ、ハイ……! ありがとうございます……!」
了承を得た団員は大急ぎで端末を操作、マツブサにとある映像を見せる。
「これは本日、調査部隊がとらえた映像なのですが……」
映像に映っていたのはキンセツシティ内のカフェの一角。おそらくカフェ内の監視カメラを利用して撮られたその映像には、客であろう多く人間に混じって少女と共に席に座る件のキノココの姿があった。
「――件のキノココか。これが一体どうしたと…………!?」
一見何も特徴のないキノココの映像、しかし次の瞬間それが一変する。
少女の差し出した手を覗き込んでいたキノココ、その体から突如として真紅の光が放たれる。やがてその光は徐々に強まっていき、キノココの懐から眩い輝きを放つ
「映像は……以上です。また、この映像が撮られた直後、キンセツシティで先のニューキンセツ事象に匹敵する規模の高濃度自然エネルギーの発生を確認しました。リーダー・マツブサ、アレは……!」
そこまで言って団員は気が付いた――マツブサの様子が先ほどまでと明らかに異なっていることに。
「――――フハ」
笑う。
「――フフ、ハ。フハハ……」
笑う、笑う。
「フフハフフハフフハハハァーーーーッ!」
抑えきれぬ歓喜の情。いつものしかめ面はどこへやら、感情の赴くまま高笑いするマツブサ。そんな常ならぬマツブサの姿を茫然と見つめる団員たち。しかし、この時の彼にとり部下たちの視線も些末なこと。何故なら――
「見つけたッ……! とうとう見つけたッ、見つけたぞッ!」
ようやく、長年の悲願が結実するのだから。
「プロジェクト・AZOTH最後の鍵!! 我らを
遥か昔、大地の女王によって砕かれた「紅色の
これこそ神祐か、はたまた運命の導きか。実体なき神など信じぬマツブサなれど、そう感じざるを得なかった。
故に――
「――
マツブサは告げる。
「現時刻を以ってプロジェクト・AZOTHを次の段階へと移行する。同時にマグマ団所属全団員への秘匿命令を解除」
雌伏の時は終わった。
我ら、今こそ雄飛せん。
「以降の作戦行動において一切の隠蔽を不要とし、各員全霊を以って任務を遂行せよ」
「「
同時にマツブサは自らの携帯端末を操作し、幹部直通の回線を開く。
「――ホムラ、カガリ」
『ウヒョヒョ! お呼びですか、リーダー・マツブサ!』
『………………ハァイ』
リーダーからの呼び出しにすぐさま応答する幹部二人。突然の呼び出しに何事かと問う彼らへ向け、マツブサはただ一言。
「――「紅い貴石」が見つかった」
『ウヒョッ!?』
『!!!』
その一言で二人は全てを察する。即ち、我らの野望が動き出したのだ、と。
『………………エクセレント………………!! ………………マーベラス……………………!!』
『ウヒョヒョヒョヒョ! おめでとうございます、リーダー・マツブサ! ――と、なればプロジェクト・AZOTHも!』
「そうだ、次段階へと移行する。――ホムラ、カガリ。お前たちは部隊を率いて「えんとつ山」へと向かい、アクア団の動きを掣肘しろ。もはや隠蔽を気にする必要は無い、如何なる手段を用いても奴らの動きを止めるのだ」
『………………ラジャー………………ァハア………………♪』
『了解いたしました、リーダー・マツブサ!』
「私は自ら部隊を率い、「紅い貴石」奪取に動く。――我らの悲願、我らの理想を今こそ叶える時だ」
そう全ては――
「『『人類の理想の社会のために』』!」
何もかも焼き尽くす熱情と共に、ホウエンの大地に紅き
一度噴出したなら最後、その灼熱の流れが止まることは決してないだろう。
己が
さて、カフェでの騒動が起きたその日の夜。ラティアスと別れ、一人黙々と修行に励んだ吾輩は今夜のねぐらへと向かっていた。
————ハア……。
寝床へと向かうその最中、吾輩に何とも憂鬱な気分が襲い掛かり、思わずため息を吐いてしまう。
————何と言葉を掛けるべきか……。
脳裏に思い浮かぶのは吾輩の新たな友人、天真爛漫なる"むげん竜"ラティアスの姿。
明日、彼女と再び会うのがどうにも憂鬱でたまらない。
吾輩は彼女にそう告げた時の反応を想像し、再びため息を吐いた。
ここまで言えば分かるであろうが、吾輩は明日キンセツシティを離れるつもりでいた。原因は――まあ、今日のカフェの一件である。あれだけの騒ぎを引き起こしてしまった以上、その原因たる吾輩がいつまでもこの街をうろついているのは危険だ。それは騒動の主犯として警察などに拘束される危険性も勿論だが、何よりも現状あの騒動をもう一度引き起こしかねないという可能性があるからだ。
あの騒動を引き超した原因――「紅い貴石」の活性化。それが一体どういった要因によって引き起こされたのか分からん以上、何かの拍子に再び活性化することは十分ありえる。気になって吾輩一人コッソリ様子を伺っていたところ、幸いにも今回死傷者は出ていなかったようであるが……。しかし、あれ程のエネルギーだ。下手な場所で放出され、大惨事となってしまっては手遅れである。
……恐らくではあるが、先の吾輩を地下施設より吹き飛ばした大爆発も「貴石」より放出された自然エネルギーが原因。ならばあの爆発が再び起こらないなどとどうして言えよう。
故に吾輩はキンセツシティを離れることとしたのだ。そしてしばらくのあいだ人間の領域に近寄らず、人里離れた地でこの「紅い貴石」の実験を行おう、とも。
昼間ラティアスにも語った通り、吾輩はこの「紅い貴石」の性質を何一つとして知らん。何故光るのか、何を条件として内包したエネルギーを放出するのか……それらがまるっきり分からんのだ。これをどうにかしなければ吾輩が再び人間社会に入り込むことは不可能だろう。
かと言って、この貴石を手放すことは絶対に"なし"だ。「紅い貴石」は我が友にして弟子であるお転婆姫が吾輩を信じて預けたもの、その信頼を裏切ることなど出来る筈がない。だが同時に、このまま放置していては人間社会に入ることも、ひいては我が友
と、まあそのような訳でキンセツシティを離れることとしたのだが……問題は
ラティアス。吾輩の命の恩人であり、新たな友となった存在であり、そして密かに妹分のように思っている存在。ここ数日間を共に過ごし、すっかり仲を深めた吾輩らであったが……この街を離れることを決めた以上、今の生活を続けていくのは不可能だ。
まあ、それ自体は仕方のないこと。吾輩が旅を続ける以上この街を離れる時は必ず来る。いずれこうなるのは確定していたこと……なのだが、しかしまさかこれ程急に離れざるを得なくなるとは思わなんだ。
彼女は今の生活をいたく気に入っている。それが急に出来なくなるとなれば……彼女の性格を考えてそれはもう盛大に駄々を捏ねるだろう。吾輩はそんな彼女を
とはいえ彼女も悪気があって駄々を捏ねる訳ではなかろう。何せ話を聞くに、吾輩は彼女にとって初めての心許し合える友人なのだ。そんな存在と突然、離れ離れとなる……となれば彼女が反発するのもむべなるかな。吾輩もその気持ちはよく分かる――だからこそ余計に憂鬱なのだが。
ハアアア……。
内心の憂鬱が更に増し、ますます深くため息を吐く吾輩。
……いや、これ以上考えたところで詮なきことか。
既に考え始めてから相当な時間が経っている、それだけ考えても思いつかぬなら考えるだけ無駄というもの。それにいくらクヨクヨ悩もうとも、やらねばならぬことには変わりはないのだ。ならばここは腹をくくって正直に伝えることとしよう。何、ラティアスはああ見えても頭はよい。時間はかかるであろうが、きっと分かってくれる筈だ――そう、信じよう。
と、そこまで考えたところで寝床まで辿り着いた。キンセツシティの郊外、都市ビルの陰にある薄暗く湿った場所がここ最近の吾輩の寝床である。他種族からみればお世辞にも良いとは言えぬ環境であるが、きのこポケモンたる吾輩にとっては非常に快適な寝床であった。
剥き出しの地面に腰を落ち着け、目を閉じる吾輩。明日のことを思いつつ、そのまま意識を手放そうとして――。
――!!
瞬間、一挙に意識が覚醒する。
……何だ?
それは野生に生きるもの特有の危機察知能力。弱肉強食の自然界にて生き抜き鍛えられた本能が、今まさに吾輩に警鐘を鳴らしていた。
"今、何者かに狙われている"、と。
本能の指し示すまま、吾輩は肉体の全神経を集中させ可能な限り周囲を探る。
――故に、暗闇より迫る
――!!!
とらえたのは微かな空気の流れ。瞬間、吾輩は直感従って全力でその場から飛び退る。
――
飛び退った直後、先ほどまで吾輩の居た地点へと降り注ぐ無数の空気の刃。圧縮された風が剥き出しの土を抉り取り、巻きあがった土がパラパラと降り注いだ。
ぬう……!
しかし攻撃は終わりではない。降り注ぐ土煙を跳ね飛ばし、何かが高速でこちらへ突っ込んでくる。宵闇と煙によりほとんど視界の利かない中、辛うじて見えたシルエットは明らかに四つ足のポケモン。
シルエットから放たれる独特の威圧感。吾輩をそれ受けて僅かに身を竦ませる。
この感覚……恐らくは、"いかく"――! そうか、ならばコヤツは――!
全身を襲った身の竦むような感覚。その正体が恐らくポケモンの特性・"いかく"よるものだと悟った吾輩は、飛び込んできたポケモンの正体に当たりを付ける。
吾輩目掛け突き進む黒い影。四足ポケモン特有の加速力で以って突き進むそれは、しかし今の吾輩にとって十二分に対処可能な速度でしかない。走り寄る影をぎりぎりまで引き付け、攻撃を仕掛けた瞬間にひらりと身を躱す。予想通りヤツの攻撃は空を切り、ガキン、という牙を打ち付ける音が響く。
空振りによって生じた明確な隙。吾輩をそれを見逃さず、躱した勢いのままヤツの無防備な土手っ腹に攻撃を叩き込んでやる。
よくも寝込みを襲ってくれたな。これでも喰らうがよい。
――
攻撃後の隙を突いた見事なカウンターアタック。腹部へと叩き込まれた
吹き飛ばされ、地面をゴロゴロと転がる黒い影。しかし、先ほどの"いかく"により思った程ダメージが出なかったのか、フラつきながらも何とか立ち上がって再び戦闘体勢を取る。
――その時、薄暗いその場所に月光が差し込み、吾輩を襲撃した下手人の姿が露わとなる。
月明りに照らされ浮かび上がったその姿。墨色の背中と四肢に灰色の腹部、そして月明りを反射し光る赤い瞳を持つ四つ足のポケモン――"かみつきポケモン”グラエナ。
ふん、やはりな。
露わとなった敵が予想通りであったことに鼻を鳴らす吾輩。先の攻防にて感じ取ったヤツの実力、それは今の吾輩ならば軽く伸せる程度のもの。ならば恐れることはない。吾輩はとっとと掛かってこいと言わんばかりに再び戦いの構えを取る。
さあ、かかってくるがよい。以前ならばいざ知らず、今の吾輩ならば貴様程度……!?
だが、そんな吾輩の勢いはヤツの背後に無数の赤い目が光るのを見たことで止まる。
瞬間、背後の暗闇より走り出たのはヤツと同じグラエナたち。みな一様に唸り声を上げ、吾輩を執拗に"いかく"する。
さらにさらに、敵はそれだけではない。
チィ……そうか、
中空より響く微かな羽音。僅かに視線を上にやれば、まるで月に覆いかぶさるように飛ぶ
地にはグラエナ、空にゴルバットとズバット。両者の視線が揃って吾輩に突き刺さる。
……種も
そしてそれはすぐさま証明される。月明かりが強くなり、ヤツらの背後に佇む赤い服を纏った人間の集団を照らし出した。
赤服たちが手にした機械へしゃべりかければ、途端に強まっていくヤツらの闘志。
肌を突き刺すような闘志とそこへ混じるねばりつくような悪意に、吾輩は思わず身震いする。
どうやら吾輩はいつの間にか狙われる立場となっていたらしい。
――スマンな、ラティアス……。
吾輩を害そうとする数多の敵と対峙しながら、内心にて詫びる。
――約束は、守れなさそうだ。
彼女と交わした再会の約束、"また明日"。残念ながらそれを守ることは出来ないだろう。
赤服の指示が飛び、連中が一斉に飛び掛かって来る。
迫り来る脅威に抗わんと吾輩は力を込める。
これより始まるは決死の戦。敗北は即ち死と同義、生き残るには勝ち抜くよりほか方法はなし。
さあ、さあ、覚悟を決めたなら、いっちょご死合い願おうか。
楽しい、楽しい
マグマ団、始動。
・キノココ
ラティアスという協力者を得たことでトレーナー相手に存分に実戦経験を積む。
お蔭で短期間でのレベルアップに成功、"キノコのほうし"の端緒がようやく見えてくる。
しかし、順風満帆な修行生活から一転。お転婆姫からの預かりものが暴発し、マグマ団に付け狙われる立場となった。
・ラティアス
伝説のむげん竜の片割れ。出会ったキノココとコンビを組み、人の姿に化けられる能力でキンセツ生活を満喫する。
彼女の種族は南の孤島に眠る神秘の宝石"キズナ石"=メガストーンとキーストーンを守る一族なのであるが、人間との交流が少なすぎたためかその力を見る機会がなく、大切なものであるとは知りつつもその真なる価値には気づいていない(この辺りは兄であるラティオスの過保護の所為もある)。
故に彼女は知りえない、まさか軽い気持ちで取った行動が友人に危機を齎す切っ掛けとなったなどと。
・マグマ団
最重要ターゲット「紅い貴石」を補足。
悲願達成を前にあらゆる隠蔽をかなぐり捨てて行動を開始した。
人知れず地下深くにて鍛えられた灼熱の牙、逃れられるものなどいはしない。
以下、本編中に入らなかった本作独自設定語り
・キズナ
メガストーンおよびキーストーンを指す古称。
古の時代、人間たちと絆を結んだ"むげんポケモン"たちはこの石の力により姿を変え、遥か大空を舞ったという。しかし、姿を変えた彼らの圧倒的な力に目の眩んだ人間たちが同胞を次々と狩るようになった時、"むげんポケモン"たちは幻影の力を以て人間たちの前から姿を消した。
それ以来、彼らは人の目の届かぬ秘境にて力の淵源たるキズナ石を守りひっそりと暮らすようになったのだ。
・"お兄さん"
ラティアスの知り合いである人間の青年。南の孤島に住まう"むげんポケモン"と契約し、その住処を外界の悪意から守護する役割を担う一族の出身で、時折彼らの様子を見に孤島を訪れていた。
その正体は前話で語ったとおり、現ホウエンチャンプにしてデボンの御曹司たるダイゴさん。彼らツワブキ家は古くからむげんポケモンと交流があり、彼らを守護する対価としてキズナ石=キーストーンを受け取るという契約を交わしていた。ホウエン地方におけるキーストーンはそのほとんどが南の孤島で産出されるため、それを独占したツワブキ家はホウエンほぼ唯一のメガシンカ使いとして並ぶ者なき権勢を誇るようになる(他のメガシンカ使いである流星の民・ルネの民は閉鎖的な性質からほとんど外界と交流を持たず、メガシンカの力が知られることもなかった)。
デボンコーポレーションがホウエン最大の企業として君臨することとなったのも、この代々受け継がれた権力基盤のお蔭。また、デボン躍進の原動力となった∞エナジー=メガシンカ現象の人工再現にいち早く目を付けたのも、ツワブキ家がこうしたメガシンカを独占する立場であったため。
なお、こうしたメガシンカの寡占状態が続いたために民衆へのメガシンカの認知(これは"むげんポケモン"を守るためにツワブキ家が情報規制を敷いたのも原因である)がほとんど進まず、結果としてカロスが発祥の地とされるようになったという経緯がある。
ちなみに「むげんのふえ」も元々は"むげんポケモン"と円滑な交流のためツワブキ家の先祖によって作られたもの。ダイゴさんがこれを持ってるのはそのため。
・「
大地の民の神宝。遥か昔、大地の女王によって砕かれ、地の底へと持ち去られた「
古くは大地の民が彼らの奉ずる神であった
そうした背景のためか、人間の強烈な意思と生体エネルギーに反応し活性化する、キーストーンとほぼ同一の機能を持つ。ただし、キーストーンと違い莫大な自然エネルギーを内包しているため、活性化状態となると自然エネルギーを周囲に放出する性質がある。
本編にて活性化したのも上記の理由が原因。一度目のニューキンセツの時はキノココの"こんなところで倒れてたまるか"という強烈な意思に反応して、二度目のカフェでの一件は絆を結んだポケモンによるメガストーン活性化=メガシンカ要請に呼応する形で活性化した。