剣姫転生 〜エルフの娘は世界最強の剣士を目指す〜   作:カゲムチャ(虎馬チキン)

137 / 146
アニメ二十話放送!
ついに伝説のシーンが来た!!
個人的に原作三大ヒロインで一番好きなのがロキシーなので、これを待ってた!
でも、やっぱり尺が足りねぇ!!
寝惚けたパウロとのやり取りも、エリナリーゼさん親族バレも、あの時の彼女の気持ちも見たかったよぉおおおおおお!!(泣)

今回の時系列はアニメの直後、エミリーが到着して迷宮に入ったところです。
あの胸キュンシーンの後、あの昭和コントなノリでルーデウスの結婚を知った神の胸中は──


番外 迷宮入り

「そら!」

「おお……!」

 

 転移の迷宮に足を踏み入れた私は今、久しぶりに見る師匠の戦闘に目を輝かせていた。

 二本の剣を華麗に操り、次々と魔物を屠っていくイケオジ剣士。

 

「やっぱり、カッコイイ……!」

 

 技術的にも、身体能力的にも、とっくの昔に私は師匠を追い抜いてる。

 でも、そんなの関係ない。

 あれは私の原点(オリジン)だ。

 

 今でも鮮明に覚えてる。

 前世では叶わないと諦めて、だけど心のどこかで諦め切れなかった夢。

 転生してファンタジーな世界に来て、ここでなら夢を叶えられるんじゃないかって、胸の内側で膨れ上がってた希望。

 前の世界との死別すら塗り潰す、脳を汚染するほどの憧れ。

 

『ボォオオオオオオオ!!!』

『おっと、ターミネートボアか。お嬢ちゃん、ちょっとパパの後ろに隠れてな』 

 

 それに初めて具体的な形を与えてくれた、憧れそのものになってくれたのが師匠だった。

 あの時の感動は一生忘れない。

 

「調子に乗るんじゃありませんわ」

「あ痛っ!?」

 

 そうしてキラキラした視線を送り続けてたら、休憩に入った瞬間、お婆ちゃんが師匠の頭をバシッと叩いた。

 

「いきなり何すんだ、エリナリーゼ!?」

「わたくしの可愛い孫をたぶらかした罰ですわ。調子に乗って鼻の下伸ばしてるんじゃありませんわよ」

「伸ばしてねぇよ! ったく、ロールズみたいなこと言いやがって。さすがのオレもエミリー相手にそんなこと思わねぇっての」

「エミリーに魅力が無いとでも言うんですの!?」

「めんどくせぇな!?」

 

 二人の喧嘩が始まってしまった。

 かつての仲間にして現在の親族同士の喧嘩だ。

 ……だけど、ここは余裕の第一階層とはいえ迷宮の中。

 

「やめんか!」

「ぐぇ!?」

「うぐっ!?」

 

 一分もしないうちにタルハンドさんの鉄拳制裁が炸裂して喧嘩は強制終了。

 「納得いかねぇ……!」と呟く師匠。

 ごめんね。ウチのモンスターペアレントが。

 

「あ、あの、エミリーちゃん」

「ん?」

 

 その時、ある人に話しかけられた。

 私と同じ合法ロリ枠の魔術師、ロキシーさんだ。

 

「その、エミリーちゃんは、パウロさんのことが好きなんですか?」

 

 声を潜めて質問してくるロキシーさん。

 赤い顔。恥ずかしそうな声。

 恋バナ好きの中学生みたいで可愛い。

 

「好き、だけど、そういうのじゃ、ないです」

 

 でも、残念ながら期待には応えられないんだ。

 

「い、異性としては見ていないと?」

「それは、無い。100%、無い」

 

 師匠は今世の私(エミリー)の憧れの原風景。

 師匠が師匠になってくれたから、私は夢への第一歩を踏み出せた。

 シャンドルに並ぶほどの一生の恩を感じてる。

 感謝と尊敬は天にも届くほど積み上がってるけど……ゼニスさんから聞いたヤリ○○伝説に始まり、リーリャさんと浮気して妊娠させて家庭崩壊寸前まで行った時の情けない姿を見てるから──

 

「異性と、しては、論外」

「ぐふっ……!?」

「?」

 

 何故かロキシーさんはダメージを受けてた。

 はて? 今の話にそんな要素あった?

 

「そ、そうですか……。やっぱり、そうですよね……。師匠ポジションはそういうのじゃない……。ワンチャンなんて無い……。そもそも、これはダメなこと……。諦めなきゃ、諦めなきゃ……!」

「ロ、ロキシーさん……?」

 

 なんか聞こえないほど小声でブツブツ言い始めるロキシーさん。

 え、何、怖い……。

  

「ありがとうございます、エミリーちゃん……。参考になりました……」

「う、うん……?」

 

 トボトボした様子で去っていくロキシーさん。

 な、なんだろう? ロキシーさん、師匠のこと好きだったのかな?

 いや、あれはそういう感じでもないような気がするけど……。

 

 「わ、わからん……」

 

 剣術一筋16年。

 前世でもあんまり興味が持てなかった分野。

 恋バナって難しいね……。




なお、この直後にヌメヌメジュニアが襲来して遭難性活が始まるもよう。


・エミリー
ロキシーとはそんなに交流が無いし、ロキシー救出時のロマンスもサラッとしか聞いてないので思慮が及ばなかった。
それを差し引いても察しは悪い方だが、なんだかんだでアレクのアプローチにも気づいてるので、ルーデウスほどの鈍感系じゃない。


・ロキシー
ルーデウスにアタックした結果、今までにない好感触でテンション上がってたのに、エミリーにジュースを吹かせた会心の一撃の流れ弾を食らって絶賛混乱中。
混乱した結果、よりにもよって師匠ポジションに熱視線を送っていたエミリーに参考意見を求め、異性として論外とか言われて大ダメージ。
大丈夫! 恋のキューピッドが下層でスタンバってるから!


・エリナリーゼ
ちゃらんぽらんを絵に描いたような奴だったパウロに孫が熱視線を送ってて大ダメージ。
こっちを警戒するあまり、ロキシーへのフォローまで手が回らなかった。


・パウロ
エミリーのことは子供として見ている。
それを差し引いても大平原には魅力を感じないので安全。
北帝になった弟子に熱視線を送られるのは、狂信者(ルーデウス)によいしょされまくるロキシーと似た気持ちになって複雑なのに、モンスターペアレントによる制裁まで付いてくるとか理不尽。
パウロが何をした!?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。