剣姫転生 〜エルフの娘は世界最強の剣士を目指す〜 作:カゲムチャ(虎馬チキン)
ロ キ シ ー 可 愛 い !
全ての感想がこれに塗り潰された二十一話でした。
今回の時系列は前回の直後。
エミリーとロキシーの絡みが少なくて書きづらい……。
ヌメヌメジュニアのせいで遭難したルーデウスとロキシーさん。
二人の救出に成功し、無事に回復してきてくれた頃。
私は改めてロキシーさんに土下座していた。
「この度は、まことに……!」
「あ、頭を上げてください! あれは本当に予測不能でしたし、それに、その、結構良い思いもしてしま……」
言ってる途中でハッとした顔になって、ロキシーさんは言葉を止めた。
見る見るうちに顔が赤くなっていく。
一方、私の表情筋は複雑怪奇に歪むしかない。
浮気、不倫、私のせいで……!
「そ、その、わたしの方こそすみません……。妻子のある人とあんな行為に及んで、しかも、それをエミリーちゃんに見せつけるようなことを……」
「……………………あの、状況じゃ、仕方ない、です」
極限状態の精神状態には私も覚えがある。
紛争地帯では両親の温もりが無ければ危なかった。
二人の場合は、血縁関係じゃない男女二人だったから、もう一歩深みにハマって温もり(意味深)に至っちゃっただけ。
仕方ないと頭では納得してる。
「…………」
でも、それはそれとして脳裏に鮮明に蘇る記憶。
裸で重なり合うロキシーさんと
あああ、今思い出しても脳が……!
「ち、ちなみに、その、何回……?」
「あ、え、えっと、それは、その…………お、覚えてましぇん」
「あばばばばばば」
真っ赤な顔でお目々をグルグルさせながら、とんでもないことを口走るロキシーさん。
脳が! 脳が焼けるぅぅぅ!
まだ見ぬ甥っ子か姪っ子に即行で兄弟が!
ノルンちゃんとアイシャちゃんが生まれた時と同じだ!
歴史は繰り返すんだ! 血は争えないんだ!
「…………ロキシーさん」
「は、はい!」
「責任を、取ります」
「へ?」
私はガシッとロキシーさんの手を掴んだ。
「生まれてきた、子は、私が、責任、持って、育てます!!」
「えぇ!?」
◆◆◆
「で、私が生まれたと」
「そう」
あれから二十年近く。
私はお年頃になったララに聞かれて、当時の出来事の詳細を語らされていた。
まあ、ララが生まれたのはあれから三年後くらいだから、あのタイミングで命中したわけじゃなかったんだけど。
「運命は、奇妙。まさか、十年以上、経ってから、約束を、果たすことに、なるなんて」
結局、ルーデウスがロキシーさんと重婚したから、当時の私の脳裏に浮かんでた、安アパートに住みながら必死に子供を育てる未婚の母ロキシーさんと、彼女達を支えるお姉さん剣士のルートは泡と消えた。
けど、成り行きでララが弟子になって、責任を持って育てるって宣言が十数年越しに重みを持った。
こういうのが変なところで繋がるから、人生っていうのはわからない。
「ロキシーさん、私は、約束を……」
目に映るのは、パンツ一丁シャツ一枚というあられもない姿でゴロゴロする弟子の姿。
部屋の中は物が散乱し、いつかプレゼントした修行用の模擬剣はホコリまみれでそのへんに転がり。
ああ、そういえば、この前は大量の縁談を片っ端から粉砕して、最終的に未だ独身の私を盾にしやがったっけ。
「果たせた、のかなぁ……」
自信が無くなってきた。
でも、とりあえず元気で楽しそうに生きてはいるし、約束は果たせたってことにしておこう。うん。
・独身エミリー
アレクからの矢印は自覚してるものの、生まれてこのかた恋愛感情を持ったことが無いタイプなので、プロポーズされない限りは独身。
前世今世合わせて唯一ドキッとさせられたのがアリエルの奇襲キスなあたり、もうちょっとヒロインしてくれ……。
・アレク
本物の英雄になって云々のあたりで若干話がこじれてる。
もうちょっと危機感持った方が良い。