トレギアだけど、元の宇宙に帰りたい   作:鵺崎ミル

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話が進んでるようで進んでない回
メフィラス視点と、出番なさすぎたんで無理矢理割り込ませたオレギアさん。


メフィラス、第二の人生満喫す

 暗黒の絶対的支配者、暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人。

 かの皇帝は光を憎み、数多の恒星を滅ぼす邪知暴虐の暴君であった。闇を絶対の指針とした恐怖統治を前に、光に属する者、光失くして生きられない者は、絶望によって飲み込まれていく。

 恒星の活動を停止させ、ウルトラ戦士ですら完全に殺害することが可能なほど絶対的な光への殺意は、やがて地球へ意識を向け、戯れと称して最高幹部を仕向けていた。

 

 その最高幹部と称されるのが暗黒四天王である。

 邪将ヤプール*1

 謀将デスレム*2

 豪将グローザム*3

 絶対の自信があった彼等は協力することはなく、各々単独で地球とメビウスへ挑み続け、敗れ去っていくことになった。これは当然の結果だと言える。彼らは同僚であったが、功績を奪い合う存在でもあった。エンペラ星人勢力において『絆』など戯言そのものだった。仲間意識が少しでもあるならば、滅んだ惑星はもっと多かったことだろうし、メビウスも勝てなかったかもしれない。

 

 万年単位で恐怖の象徴だったはずの最高幹部が、辺境の惑星であっさり敗北していく様は許されざる大失態といえた。それでも暗黒四天王最後の将たる知将メフィラス星人は、この期に及んで「自分ならしくじらない」と余裕だったのである。同僚意識はあっても仲間意識はなかった弊害が強く出ている証拠だった。ぶっちゃけ邪将も謀将も卑劣な計略を好んで用いてたせいで、正直被り気味だったし、被らない豪将はこっちの意見全く聞かない類だったので清々したとすら思っていた。

 ともあれいよいよ己の出番となったメフィラス星人はその異名に違わぬ暗躍を遊戯と称し、メビウスと地球人へ挑戦をしかけたのである。

 

 自身の宇宙船から発する特殊な波動で、地球全土の人々の記憶を改変。

『ウルトラマンメビウスが侵略者であり、メフィラス星人が正義のヒーローである世界』にすり替え、メビウスに絶望と失意の果てに死んでもらうとする極めて悪質な戦略を取った。

 この悍ましき遊戯を止めるべく動いたウルトラマンも、地球人の命を半ば人質にしつつ、自身が手を出さない代わりにそちらも手を出さないという取引を持ち掛ける。ウルトラマンはメビウスと地球人の絆を信じて引き下がった時には、メフィラス星人は半ば嘲笑しつつ勝利を確信していた。

 

 だが、結果は彼にとっての敗北そのものだった。

 

「無駄な抵抗はやめろ。お前の仕組んだこのゲーム、お前が手を出した時点で既にお前の負けだったのだ」

「……!!」

 

 洗脳しきったはずの地球人防衛組織GUYSのメンバーは紆余曲折の末に洗脳を打ち破り、自分自身は上手くいかない苛立ち*4から『手を出さない』というルールを自ら破って行動してしまった。怒りのままにメビウスと地球人諸共滅ぼそうとすれば、ウルトラマンに妨害される。互角の空中戦の果てに放ったグリップビームもウルトラマンの大胸筋バリアー*5で弾かれる始末。あげく、このように指摘されてしまえば敗北を認めざるを得なかった。

 

 ウルトラマンと地球人の強固な絆が持つ力……その一端を思い知ったのだ。

 これ以上続けても、それは己のプライドを傷つけるだけと悟り、メフィラス星人は撤退を決めた。

 

「わかりました、どうやらそのようです。我々四天王が何故、君たちごときに敗れ去ったのか……私は今、それが分かった気がします」

「しかし、私は決して諦めたわけではありません。必ず、また君たちに挑戦しにやってきます。いつの日か、必ず!!」

 

 捨て台詞と共に、戦いの場から離れたメフィラス星人は、再戦を誓って地球を後にしようとする。

 

 

 

「ぐああああああああああああああああああああああ!!!!?」

 

 

 

 そんな彼へ降り注いだのは、皇帝による死刑宣告(レゾリューム光線)であった。

 メビウス抹殺と地球の征服に対して、趣味全力の計略に走った挙句、相手を認めるかのような負け犬の遠吠えを吐いて1人撤退する。

 いくら戯れでけしかけたとはいえ、皇帝からすれば不甲斐なさ過ぎる結果である。粛清一択であり、当然の末路といえた。

 

「皇帝……!! 所詮私も、不要になった、ゲームの駒というわけですね……!! 残念ですッ……!!」

 

 ウルトラ戦士()を文字通り即死させる性質を持つレゾリューム光線。単純な破壊力も随一であり、とっさに張ったバリアごと、メフィラス星人は宇宙の藻屑に消えてしまうのであった。

 

 

 

 本来ならば。

 

 

 

 気が付くと、彼はサイケ色の混沌めいた空間に立っていた。

 バリアが破られ、光線が全身を焼き尽くし、己の自意識が消えていく瞬間を体感したはず。

 幽体として蘇生したかと思ったが、己の肉体が物質的に存在していることは疑いようもなく。メフィラス星人は強く困惑していた。

 

「何故、私は生きている……!?」

「私が助けた。いや、拾ったというべきか」

「誰ですか!?」

 

 全てを玩弄するかのような軽薄な声が響き、メフィラス星人は思わず余裕のない声で返してしまう。

 声が響いてきた方からは、やがて歪むように、蒼い巨人が姿を現した。

 

「私だ」

「いや本当に誰ですか」

 

 知将メフィラス星人、余裕のないまま素を口に出す。

 ウルトラマンなのはわかる。顔も穏やかさを感じる、ウルトラ族独特の反吐が出る顔だ。だが、何故このウルトラマンは光と闇を綯い交ぜにしたような雰囲気を纏っているのか。こんな存在皇帝からも聞いたことはない。

 メフィラス星人の困惑は増すばかりだったが、正史においてもウルトラマントレギアがグリムドを取り込んで活動開始したのはウルトラマンヒカリが闇堕ちして最低でも数千~数万年後であり、彼の脳内に該当人物が皆無なのは当然である。

 

「私はウルトラマントレギア。ああ、この宇宙にいるトレギアでもない。並行世界からやってきたトレギアだ」

「……はぁ」

 

 己の活動時期を完全に失念しているのか、説明が極端に下手なのか、当たり前のように既知を語るように名乗ってみせる自称ウルトラマン。

 こんな初手から混沌のオーラとそこはかとない残念さを纏わせるウルトラマンに、この後本気で仕えることになろうとは、知将の目をもってしても見通せない話であった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ─『観測世界オムニバース』玉座の間(時系列30話後)─

 

 

 

「タイガのいる宇宙へ『干渉』する」

「はっ」

 

 トレギア様……いえ、皇帝陛下が間抜けな雰囲気を消し飛ばして宣言される。いつもの皇帝は弄りがいがあって好ましいが、責務を背負った皇帝が一番好ましく感じるのは、私が偉大なる皇帝(エンペラ星人)を想起しているからでしょうか。

 ふむ、やはり先帝の影を求めるのは良くないですね。自戒を込めて、茶々を入れましょう。

 

「もとより皇帝陛下の言は絶対であります。お望みとあれば、世界全てを食い荒らす選択をとっても我等は盲目的に従いましょう」

「やらんわ。その常に俺を試そうとする悪質さはどうにかしてもらいたいな」

「お許しを。闇に堕ちてもらえばそれはそれで美味しいので」

「悪意隠す気ないのもやめてもらえる!?」

 

 これですよこれ。打てば響くような掛け合いは暗黒四天王であったころは味わえませんでしたからねぇ。道化紛いの発言をついつい転がしてしまいます。確か、こういった心弾む戯れを『愉悦』と称するのでしたか。

 

「さて、干渉するとしてもいかがなさいますか。デザストロの発生がグリムド様のエネルギーを媒介にしていた以上、あれそのものが陛下を呼び寄せる囮までありますが」

 

 皇帝陛下へ報告した宇宙消滅の危機。確認されてきた中でも最大規模の異次元嵐を発生させたデザストロのことですが、その発生に至った要素まで私はつきとめていました。邪神グリムドの混沌と虚無の膨大なエネルギーが何故あの宙域にあったのかは皇帝のみぞ知るというものでしょうが(報告時に固まっていたので、どうせやらかし案件なのでしょう)、問題にするべきは『それを利用された』という事実。私が報告に逡巡した理由でもある。

 

別宇宙のアーカイブ(正史、あるいは劇場版タイガ)と、あのタイガ達がいる宇宙を照らし合わせるならば、俺がタロウの枠であり、黒幕に利用される危険性は確かにある」

「その時はしっかり叫ばせてもらいます。『陛下! 邪悪な力に負けないでください!!』と」

「良い笑顔で言っても説得力の欠片もないわ。そもそもグリムド以上に邪悪な力って早々ないけどな」

「(´・ω・)」

「あ、いやすまんグリムド。そういうつもりじゃないんだ」

 

 私からは感知も察知もできませんが、皇帝陛下にはグリムド様が恐らく拗ねたか凹んだかのように見えたのでしょう。陛下の肉体より滲み出る冒涜的なオーラ相手に何やら弁解したり慰めたりしています。

 ともあれ最も懸念していた、陛下の突喊は避けられそうで安心しました。最悪、タイガが有するトレギアを強引に覚醒させて身代わりにするプランまで検討していましたからね。

 

 さて、陛下がグリムド様と戯れている間にも、参謀たる私は様々な想定と計略を検証していきましょう。黒幕の正体までは辿るのは難しそうですが、我々はオムニバーシアン。あらゆる宇宙の観測により膨大な資料が蓄積されています。雑な表現を使えば『メタ推理』が効くのです。

 

 宇宙消滅の危機は冗談でもなんでもなく、あのデザストロがウルトラ戦士らを薙ぎ倒したらそのまま成立しうる脅威です。ですが、封印の手際からみてもそこの心配はあまりしていません。デザストロを首尾よく討滅できたとしても、その先にある危機を推定したからこそ、宇宙消滅という表現を以て報告する運びとなりました。

 

 黒幕は、宇宙消滅級のデザストロを更に強化あるいは変異させようとしている。

 

 突飛なようですが、封印措置に対して特に封印破壊の動きが地球で見られないのが根拠の1つ。黒幕は焦っていない。呑気に暗躍を続けているということは、デザストロ自体は本命ですらない線が生じます。

 あの異次元嵐を越えるナニカをしでかすなどよほど破滅願望溢れた黒幕ですねぇ。まぁデザストロ出現ポイントに残された術式痕跡からみて既に正気を失っている可能性もありますか。やはり、世界が終わる瞬間を味わいたい類が黒幕とみるべきか。

 

 基本的な部分は現地のウルトラ戦士達に任せてしまえば良いとして、我々がやるべきは支援行動、妨害行動、保険行動の3点。

 支援するべきは変身能力を喪失した可能性の高いウルトラ戦士の生活基盤。封印処置後は全員地球へ落ちたことがわかっております。封印が破られるまで数か月の余裕がありそうですし、支援は必要と思われます。我々であれば金銭的支援ならばたやすいですし、食料(ラッキョウ)ならいくらでもあります。採用。

 妨害するべきは黒幕の暗躍と計画の下準備。魔術を扱う類なのは断定して良いので、地球エネルギー(エーテルまたはレイエネルギー)が走るレイライン等を悪用されないように供給阻害術式などが検討候補でしょうか。現地に降りて改めて決めるのも良いでしょう。黒幕に我々を気づかれては、あまり意味がない。保留。

 保険としては、やはりこの混沌皇帝を最後の切り札に据える事でしょう。どうせあの手の封印はいずれ破られますし、ウルトラ戦士も前提としているのは明白。黒幕の思い通りに事が運んだ際は、陛下率いるオムニバーシアンで片を付ける。ただし、黒幕の狙いが陛下でない事を確信してからと釘を刺す必要はありますね。採用。

 

「ああ、出番ある時はちゃんと頼りにするとも。約束する」

「(*・▽・)」

 

 混沌のオーラがどことなく甘えるような擦り付きをして、陛下自身も落ち着かれたようです。進言のタイミングですね。

 

「陛下、手始めに私を派遣させてくれませんか」

「メフィラスを?」

「というより、私以外に適任がいないでしょう。黒幕は悪辣なる未知です。これを探りながら、ウルトラ戦士らを支援しつつ、陛下の我慢の限界を見極められるのは私しかおりません」

「確かに、ゴロサンダーに潜伏活動は不可能だし、他のオムニバーシアンは戦力面での不安が残る」

「そうでしょうそうでしょう。私ならば、陛下の期待に応えられます」

 

 頭を下げて、わざとらしく含みある声色を使います。私は暗黒四天王だった男、誠実さや裏表ない態度は逆に心象を悪化させてしまいます。胡散臭く、悪巧みしていると思い込まれながらも頼るしかない、その方がより柔軟性ある戦略も取れて一石二鳥というものです。何より、陛下が慢心や盲信なく熟考してくれますので、軽率な判断や浅慮な真似を避けやすい。

 ……先帝の時は、方針が単純過ぎてこのような不敬以前の問題でしたから、楽しくてやっている自分もいますが。

 

「……」

「(・ω・)?」

 

 陛下は此方をじっと見据え、グリムド様と思われる視線も感じます。不採用だった時は食い下がるより代案を出した方が、一転採用もあるかと頭の片隅で考えていると。

 

「……お前、ついでにらっきょう販売する気じゃないだろうな」

 

 ほお、深読み! 先の報告が余程引っかかっていたのでしょう。私が悪意ある行動を取らないと結論付けた上で何かはしでかすと判断されたようです。ですが、確かに地球へ降りたら検討しうる価値はありましたので、ここは図星のようにとぼけてしまえばいい。

 

「……さて、なんのことでしょう。宇宙の危機に悠長かつ私欲に満ちた策謀など取りませんよ陛下」

「目を逸らすな!! ……まぁいい。メフィラス、お前に任せる。お前が1番執着しているメビウスやウルトラマンは多分来ないだろうしな」

 

 よし!! らっきょう販売もできそうですね!! 思わぬ僥倖、黒い笑みが溢れてしまいます。我が知略に一片の曇りなし!! 

 

「では、怪獣リング化の処置を施し、幾つか緊急手段を用意した上で移動してもらう。黒幕に利用される真似は避けろよ?」

「このメフィラス星人、陛下の期待を裏切らない事を誓います。数万年間エンペラ星人の期待を裏切らなかった手腕をご覧いただきましょう」

「一度期待裏切ったら粛清というのも酷い話だな」

「承知の上で仕えたのですから別段文句もありませんがね」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ─現在時系列・玉座の間─

 

「なにやってんだあいつ」

「(・ω・)?」

「ああ、メフィラスのことな」

 

 タイガの宇宙消滅危機について様々な検討と熟慮と焦った勢いにより、介入を決定した俺は、言いくるめられた気分でメフィラス星人を先遣隊として送り込んでいた。

 その後は元の宇宙探索と『オムニバース』の開発と並行しながら、メフィラスの動向を観測していたわけだが……あいつの手際の良さと手癖の悪さに半分後悔している。

 映像で、らっきょうを美味しく食べているヒロユキ君へ悪辣な視線を滲ませている悪質宇宙人にため息をつきつつ、俺は送り込んだ時のことを思い出していた。

 

 諸々必要な処置と物資収納を終え、パラレルアースへと飛び込んでからメフィラスの行動は早かった。

 まず大胆不敵にも『グローザ星系人(グローザムそっくり)』の姿を偽り、正規手続きによる入国。即座に記憶操作と認識阻害技術を併用して監視体制から抜け出ると暗躍を開始。

 道楽老人『薤白(がいはく)』を名乗り、説得と思考誘導と洗脳を駆使してらっきょう販売に勤しんだ。その間に人間態として潜伏しているニュージェネレーションズを発見、念話により語り掛け誘導し、集合した彼等の前にだけメフィラス星人としての正体を現した。

 

『偉大なる皇帝カオスデスポテース様より皆様の支援を命じられております』

 

 などと後々面倒ごとにしかならない言い回しでもって、案の定ギンガやビクトリーは超絶不信を強め、オーブとエックスは警戒し、ジードは「父さんでも使わなさそう」と俺の傷をえぐり、ロッソとブルは「TV局の人じゃないんだ」と呑気な認識でいた。

 信用底辺なスタートだったが、メフィラス星人であるが故の『対話や取引中で直接的暴力に走る個体は少ない』事実で交渉を継続。

 

『不要ならば別に良いのです。ですが、そもそもあの強大なデザストロを出現させた黒幕を追う共通目的がある存在ということは意識してもらいたいですねぇ』

『私が黒幕の可能性? では何故あなた方は支援に乗らないのですか。疑惑ある存在との距離を置けば正体が暴けるのですか? 大した自信ですね』

『はぁ……メビウスでしたらもっと物分かりが良かったのですが……若造どもが……』

 

 などと聞いてる俺がどんどん顔色悪くなるような(ウルトラマンなのに、なんか胃が痛くてしょうがない)交渉と煽りと侮辱を交えていき、最終的に地球人としての生活基盤作成が他の面子よりも難しいかつ欲しいロッソ、ブル、ジードの3名がメフィラス星人の手を握った。よく戦闘にならなかったものである。まぁ、メフィラス星人があくまで戦意や敵意を見せなかった事と『嘘』は何一つ言ってなかったのが大きいのだろう。煽られたぐらいでは先に手を出すようなウルトラ戦士はいなかったということだ。

 

 メフィラス星人は老人薤白として獲得した拠点(俺が過去*6につくった地球人サイズ用の家。今回、偽装拠点として活用するべく提供した)に彼等を招くと、生活必需品が揃った形に皆満足していた。ギンガ、ビクトリー、エックス、オーブの4人は同居の選択は取らず各々のやり方で動くことになったが、拠点を見た時ちょっと羨ましそうだったのが印象的である。本来はタロウを招くために作ったものだから当然だな!! 

 まぁメフィラスが『今からでも意見を変えるならば、どうぞ?』と煽ったせいで4人が住むことはなかったが。

 

 情報共有の場としては好ましいということで不定期に立ち寄る、黒幕に補足されるリスクと、今タイガ達に不用意な危険が襲うのは好ましくないので、黒幕が大きく動くまではE.G.I.S.への接触は可能な限り避けておく、らっきょうの押し売りはしないなどいくつか取り決めがなされ、メフィラスはニュージェネレーションズと接点を強めることに成功した。

 

 それからあっという間に半年が経過。

 今現在わかっていることは、いつ封印が破られてもおかしくないということ、黒幕は宇宙人達を攫って生贄にしているということ、使い魔は極めて危険な闇の塊であるということ、らっきょうの魅力に何人か捕まったということである。ジードは「らっきょうのおじいさん」で彼を認識してしまっているし、ロッソは「薤白さん」、ブルは「らっきょうさん」とすっかり縁を育んでしまっていた。それでいいのか暗黒四天王。

 

 経過報告書が届いた時、最初の項目がらっきょうの現地売上高だった時は目を疑ったが、今では挨拶の一環程度に流す程俺も慣れてしまった。ただ、報告書の文面から『ここで裏切ったら絶対面白いんですけどね……』とか考えているのがわかっているのでやっぱり悪質だわあいつ。

 

 そして今、俺が観ている映像ではヒロユキ君があのらっきょう狂いとついに接触を果たしている。

 

「ともあれ、黒幕は明確に動き出し、ニュージェネレーションズも対応しだした。そこへヒロユキ君がメフィラスと接触したのは運がいいというか運命的というか……話が動くのは間違いない」

「(・ω・)ノ」

「ああ、出番に備えた方がいいかもしれないな」

 

 結局黒幕の狙いが、俺である可能性が捨てきれない以上は、ギリギリまで耐える必要あるのが辛い所だが、そこはニュージェネレーションズとメフィラスの手腕を信じよう。

 そう、意を固めていると、アテリア星人がとたばたと玉座の間へ入り込んできた。今更だが威厳もクソもないな、俺もこの間も。

 

「ご報告します!」

「なんだ」

「メフィラス様がサンプルとして送ってきた闇の因子解析が完了しました!」

「おお、流石だな。結果はどうだった」

「ネオフロンティアスペースにかつて出現した、ガタノゾーアと同質かと思われます!!」

「……は?」

 

 信じた矢先に不安になるのは我ながらどうかと思うが……デザストロに加えて、ガタノゾーアは不味くないか?

*1
(将としては実は2代目。新人なので他の面子から良い顔もされなかったうえ、かなり見下されていた。初代はアークボガールだったが、あまりにも自分勝手で忠誠心の欠片もなかったので追放封印処分されている。暗黒宇宙の拡大行為と侵略行為に勤しむエンペラ星人勢力であったが、一応統治意識はあったらしく、勢力圏内の惑星を貪り食うアークボガールにはブチ切れた模様)

*2
(デスレ星雲人。策謀宇宙人の異名があり、卑劣な策謀をもって相手を追い詰めることが得意。デザインコンセプトが筋肉と骨の逆転に加えて左手が孔明とかが持ってる扇イメージしているのがポイント。だからというわけではないだろうが、火球技が大得意。人質&マスコミ煽動などゲスい策謀でメビウスを追い詰めたが、善良なる地球人への対処を怠った事が策謀瓦解に繋がって敗死する)

*3
(グローザ星系人。不死身のグローザムの異名があり、爆散しようが再生できる程の再生力を誇る。この再生能力は同じグローザ星系人である氷結のグロッケンがグローザムの特徴としてた点から同族でも随一と思われる。その気になれば星1つ凍結させられる冷凍能力に、格闘戦にも優れたまさに豪将。ただ警戒するのがウルトラ戦士ぐらいで地球人をただの雑魚と認識してた為、敗死した)

*4
(この時の狼狽ぶりや紳士然とした態度をかなぐり捨てた言動は必見。ぶっちゃけ初代も思い通りにならないと癇癪起こすタイプだったので、本性は残忍で粗暴な悪魔という描写で統一しているのかもしれない)

*5
(マジで素受けしている。カラータイマーという急所をものともしていない。ゼットン戦の後からどれだけ鍛え上げたのだろうか)

*6
(20話参照)




なるべくテンポはやめないとぐだぐだになるだけだわおのれメフィラス!!
いい加減怪獣暴れさせないと……

・メフィラスとオレギアさんの邂逅
この後1話分使って仲間になるんですが、ばっさりカット。この時、グリムドの魔法空間に拉致っているのもあり、エンペラ星人の支配ともいうべき影響力がふっつり途切れているのが大きかったりします。別にエンペラ星人が意図的に洗脳しているわけではなく、その域にあるほど闇のカリスマ性が高いという認識。なお、鎧による洗脳はある模様。

・メフィラスさん、人生満喫中
一応正義の行いを義務付ける組織だが、己の悪辣さをそのままに受け入れてくれている為、窮屈な思いを一切していないのが大きい。何より契約時にメビウスたちへ挑戦する権利をもらっているので、大本命への枷が皆無。太陽(恒星)が必須だったせいで、エンペラ星人勢力下ではのびのびできなかったラッキョウ事業など、やりたいこと全部やらせてもらってる状態。

・オレギアさん出動できず
劇場版タイガでは途中救援にきたタロウが闇落ちさせられる為、そのポジションに自分が収まる危険性を強く懸念している。実際、ありえないとは言えないのでメフィラスを先遣隊に出す事となった。

・ニュージェネ、メフィラス疑う
当たり前。けどジード(リクくん)やロッソ&ブル(湊兄弟)なら、若さゆえにちゃんと信じることもできるタイプ。エックス(大地)はなんだかんだ立派な大人かつ防衛組織所属なので盲信は絶対にできない。ギンガ(ヒカル)とビクトリー(ショウ)は言うまでもなく、オーブ(ガイ)も風来坊の経験で自活できる点で距離を置くことに。
原作でも後者4名は独自行動していたようなので、こういう解釈になりました。実際の劇中では、推察ですが拠点は星雲荘(リク君所有の宇宙船)だと思われます。お金は稼ぐ必要ある模様。

・使われてる闇、ガタノゾーア関係と確定
ここから打つ手を間違えれば死者多数確定案件となります。
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