トレギアだけど、元の宇宙に帰りたい   作:鵺崎ミル

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おかしい……初期プロットでは劇場版編って5~6話で終わるはずだったのに。
結構描写カットもしてるのに……。
初期プロットではそもそも古代怪獣戦すらなかったので当然ではあるのですが。


襲撃、闇の使い魔

 

 

 ─闇と化した海上─

 

 

 

「ベリアルヘイカサイコー!!」

 

 金属が激しく捩じ切れていく不快音と共に、また1体のレギオノイドが爆散する。既に1000を越える鉄人兵が海の藻屑と消えた事になるが、枯渇の気配は見られない。もし数を訊ねればメフィラスは丁寧にこう答えたことだろう。

 

『総数は98万5482体になります。ご安心ください、この宇宙へ持ち出せた運用可能残存数は残り8560体程です。備えあれば患いなし、私の好きな言葉です』

 

 ガタノゾーアは先の一撃を防がれた事も気にせず戯れているが、内原戸は苛立ちを抑えきれない。明らかな時間稼ぎ、加えて街に展開された忌々しい絶対防壁。無駄な事だと愚弄するには対応が一貫しすぎている。

 

 光の戦士達に勝算があるのではないか? 

 

 内原戸がその結論に至るのは当然だ。デザストロの時と同じく封印を狙うなら、此方の魔術で阻止できると確信しているが、討滅路線ならば話が変わってくる。同時に、ここまで徹底しているという事は彼等は1人も欠けてはならないという可能性。あるいは時間を要する何かがある可能性。そこを突けば絶望が花開くのではないか。

 そもそもその理屈が正しいならば、今は大いなる闇を倒す手段が存在しないことを意味しているのだから、自分の望んだ闇が全てを塗りつぶす展開など造作もないはずだ。

 

「……大いなる闇よ、もう一度偉大なる一撃でもって、あの哀れなバリアを破壊してしまいましょう!」

 

 防がれた時は動揺して取り乱してしまったが、繰り返し攻撃すれば破壊できるかもしれない。期待を込めて提案する。

 

 直後、内原戸の眼前で、触手が海面に叩きつけられた。

 

 闇に汚染され、戦闘の影響で熱水と化した波が内原戸の全身を濡らし、一瞬茫然とする。

 別にダメージ等はない。わざわざ最前線に足を運んでいるように、この程度の事では内原戸は傷一つ負うことはない。

 

 重要なのはただ1点、ガタノゾーアの明確な拒否だ。

 

「何故……!?」

 

 内原戸は動揺するが、すぐに邪神の意志を理解する。

 邪神はこう問いかけているのだ。

 

 ──主催者が、主賓に全て対応させるのか? 

 

「……仰る通り、この終末はこの内原戸が演出したもの。動くべきは此方でした」

 

 絶対的な闇を呼び寄せ、この地球を終わらせる。あの不躾かつ期待外れだった蒼い巨人に代わり、自分が正しい演出を見せつけてやる。そう願ったのは内原戸であり、ガタノゾーアは贄によって招かれたにすぎない。

 息を整え、数多の妨害や想定外でささくれ立っていた精神を落ち着かせる。全てを愚弄する権利を有する己が、弄ばれるなどあってはならない。報復は己自身で行うべきだ。

 

 呪文を唱える。本来であれば、ガタノゾーアの一撃により半壊した街へ、追い討ちとして演出しようと考えていたもの。

 街に染み込ませた闇を触媒にして、使い魔達の大量使役を実行する。

 

「闇よ、質量を宿し、防壁に籠る全ての命を喰らい尽くせ。そうすれば光の戦士達は無駄に力を消費し、やがて無様に力尽きるだろう!!」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ウルトラマンギンガこと礼堂ヒカル、ウルトラマンビクトリーことショウと合流した後、ヒロユキ達は街を駆ける。

 目的は残る2人、ウルトラマンオーブことクレナイガイ、ウルトラマンXこと大空大地との合流だ。

 

 メフィラスがガタノゾーア相手に時間稼ぎを行い、街が謎のバリアで守られている今の内に済ませる。「向こうも向こうで察知して合流するだろうから、すぐだろう」とはヒカルの言葉だったが、そう簡単に事は運ばなかった。

 

「おい、空気が変わったぞ。気を付けろ」

 

 ショウの言葉に全員が足を止める。

 防壁に守られ、安全地帯と化しているはずの街の空気が塗り替えられたように激しく澱みだした。湿度が粘性をもってまとわりついたような、それでいて冷たく刺すような独特の不快感。

 

「あの怪獣達が出現する前と似ている……くるぞ!」

『ヒロユキ、危ない!』

「!」

 

 タイガの警告が飛び、とっさに回避行動を取る。先程までヒロユキの頭があった位置を、鋭利な触手が素通りしていた。

 

「こいつら……闇の使い魔か!!」

 

 ヒロユキを狙った闇の塊だけでなく、周辺の地面より染み出すように、うぞうぞと闇が蠢きだし、新たな肉体を構成していった。瞬く間にその数は増えていき、ヒロユキ達の行手を阻む。

 見ただけで正気を削っていく冒涜的な存在達に囲まれる、傍から見れば絶望的とも言える状況だが、ウルトラ戦士でもある彼らが怯むことはない。

 

「うわ、気持ち悪~。昼食戻しそう」

「イサミお前な……」

 

 訂正、殆ど怯むことはない。

 ヒカルは不敵に笑い、ショウも静かに構えを取る。

 

「どうやらあの野郎に気付かれたみたいだな」

「さっさと一掃してオーブ達と合流するぞ」

「いくぞ!」

 

 真っ先にヒカルがチャージガン*1、続けてショウがビクトリーランサー*2を撃ちながら突撃した。

 ヒロユキも電磁警棒を構え襲ってくる闇の触手を撃ち払う。湊兄弟はどこからかルーブスラッガーを模した木製の武器を構えて負傷しているリクを守るように注意を払っている。

 

「気を付けろ! あの触手に捕まるとあらゆる力が出せなくなる!」

「それは、厄介ですね!!」

 

 闇の使い魔が持つ、無力化の特性。数多の宇宙人達を攫って生贄に捧げた恐るべき力だが、それは初見殺しとしての要素も大きい。

 事実、ヒロユキはヒカルとショウが銃撃を中心に立ち回っている理由に嫌な顔を浮かべたが、対応できないレベルではなかった。当たれば即死の攻撃などそもそも日常茶飯事である。加えて使い魔達は光弾1つであっさり蒸発したように消滅するし、触手の機動は、ヴィランギルド達が放つ光線銃よりずっと読みやすい。ヒカル達が手際よく戦っているのもあって、寧ろ楽までもあった。

 タイガに変身して戦ってきた事を除いても、ヒロユキは濃密な実戦経験が蓄えられていたのである。それだけ命の危機に晒された回数も多いのだが。

 

 だが、闇の使い魔を操る黒幕は、そんなただ害虫の如く出して済ませる類ではない。

 内原戸は光の戦士達が最も嫌がる行動は何かをしっかりと理解していた。

 

「うわあああああ!?」

「助けてくれ────!!」

「「「「「「!!?」」」」」」

 

 複数の悲鳴が街に木霊する。

 次々と沸いて出てきたそれらは、ヒロユキ達だけではなく避難していた人々にも襲い掛かっていた。窓に向かって触手を突き刺し、砕き割って侵入する小型の使い魔。道路を塞ぎ、車の窓を突き破って中の人間を引きずり出す大型個体。触手に捕まった人々は助けを求めて叫ぶも瞬く間に生気を失い、ぐったりと動かなくなっていく。

 

「な!?」

 

 当然、こんな暴挙を黙って見逃せるわけがない。

 彼等を助けるべく、ヒロユキ達は奮闘することになる。

 

「あの外道が!!」

「大丈夫ですか!!」

「う……あ……」

 

 闇の使い魔を滅し、捕まった人を救出してもそれで終わりではない。ファントン星人ですら、しばらく話す事すらできなくなるほどの気力の簒奪。一般市民である彼等にとっても致命的に働き、触手から解放されても立つことも叶わず避難することができなくなっていた。そんな彼等の傍からうかつに離れることもできず、足が止まったところに次々と使い魔達が密集していく。

 

『ははははははは! 見捨ててしまえば助かったものを!!』

 

 一気に劣勢へ追い込まれていくヒロユキ達の脳内に、大分調子を取り戻したような内原戸の声が響き渡った。

 

「……!!」

『光の戦士達の弱点はよーく知っているとも! できないから光、だものなぁ!!』

「貴様!」

「下種な声だなぁ、言ってる事もムカつく!」

『滅茶苦茶腹が立つな!? 前のトレギアみたいだ!!』

『つーか誰なんだこいつ』

『私の知ってる声ではないな』

 

 心底馬鹿にしたような内容に、皆が大なり小なり怒気を芽生えさせる。それがまた内原戸の機嫌を良くさせ、彼は意気揚々と名乗りを上げた。

 

『おおっと申し訳ない。此方の名は内原戸哲夫、この星に大いなる闇を招来した者。貴方達を闇に閉ざす案内人です』

『案内人ですか(笑)』

『!?』

 

 そして速攻で茶々が入れられる。

 聞き覚えのある声に、ヒロユキ達は驚き、内原戸は顔を歪ませた。

 

『いい加減黒幕といった呼称で認識することが面倒だったので固有名を出してくれたことには感謝しますが、内原戸と呼ぶより案内人(笑)殿と呼んだ方が面白そうですねぇ』

『貴様!!』

 

 内原戸は憎悪と怨嗟に包まれた声を響かせた。当然である。

 これから光の戦士達を煽り散らして溜め込んだストレスの清算を済ませ、使い魔達による蹂躙劇。それが叶わずとも相当の消耗を期待できる最高の機会だったのだ。それを既視感覚える横槍で妨害され煽られたのだから、怒りが煮えたぎってしょうがない。

 

「……」

「チ、メフィラスか……」

「薤白さん!」

「らっきょうさん!」

「らっきょうのおじいさん!」

 

 一方でウルトラ戦士側も反応がわかりやすく分かれていた。

 ヒカルとショウは複雑そうな、特にショウは不信感を隠さない様子。湊兄弟とリクは安堵を隠さない笑顔を浮かべている。ヒロユキはちょっと困惑していた。

 

『……忌々しい、どこまでも演出の邪魔をしてくれる。だが、今の貴様は大いなる闇への対処に手一杯なはず! 負け惜しみにしかならんぞ!』

『手一杯、という部分を否定はしません。ですが、貴方は勘違いをしている』

『なに?』

『私は1人ではありませんし、地球の人々はとても頼もしいですよ』

 

 どういうことかと内原戸も、ヒロユキ達も疑問符を浮かべた時。

 彼等のいる場所から離れた位置、そこで怪しい光が空を舞う。やがて光は大きく拡散し、周囲から一瞬視界を奪うと同時に大質量が落ちたような地響きが響き渡った。

 

「え……」

「!?」

『!?』

 

 絶句するヒロユキ達。

 晴れた視界に雄々しく立ち上がるのは、巨人。

 だがそのボディは黒に近い紺と金の配色であり、その目はつりあがり赤く輝いている。胸元には黄色く輝くカラータイマー。闇に染まった世界では一際輝き無駄に美しく感じる。

 どうしようもなく見た目が邪悪であり、皆が新手の敵だと感じ取ったのは無理はないだろう。次の瞬間までは。

 

「ゼアッ!!」

 

 謎の巨人が両目より赤色の怪光線を放つ。毒々しい怪しさを纏った光線は、範囲を広げながらも真っ先にヒロユキ達がいる方面へ飛んできた。避ける間もなく全員が直撃するが、彼等は何事もない。闇の使い魔達を除いて。

 

『……はぁ?』

 

 声なき悲鳴を上げて爆散していく闇の使い魔達に、内原戸の念話は強い困惑に満ち満ちていた。

 物理的被害を発生させないまま街で暴れる闇の使い魔達のみを次々と爆散させていく紺と金の巨人は、あっという間に周辺の掃除を終えてしまう。不思議な事に、光線の直撃を受けた人々は、弱り切っていた肉体に僅かな活力が芽生え立ち上がることができていた。

 

「う、動ける。動けるぞ!」

「……! い、今の内に避難してください!!」

「ありがとう!!」「ありがとー!」「助かったぁ……!」

 

 いち早く事態に気付いたリクの言葉で、急ぎこの場を離れる市民たち。

 彼等は口々にお礼を述べつつ、避難場所目指して走り出す。

 

「ゼア──!!」

 

 巨人は怪光線を一度止めると拳を握り、メリケンサックを思わせるグローブを装着する。そのまま光線でも吹き飛ばなかった大型個体へ攻撃を開始した。車にかじりつく大型個体へ勢いよく下段突きをブチ当てる。怯んだ個体を掴み上げ、引き剥がし、両手で思い切り千切って霧散させる。

 その戦闘スタイルこそ苛烈で容赦が感じられないが闇の使い魔のみを集中して攻撃していき、力を失っていた人々に力を取り戻させるという正義の執行。どうみても悪党なのに味方の振る舞いをみせている巨人に、皆安堵よりも困惑が顔に出てしまう。内原戸はというと海上の方で完全に呆けていた。ガタノゾーアは牙を何度も打ち鳴らしている。

 

「……味方、なのか?」

「邪悪な奴がスパークドールズで変身したとかじゃなさそうだな」

「薤白さん、あれは?」

『まぁ見ていなさい。そろそろ放送が入りますよ』

 

 メフィラスの念話の通り、広域メガホンに音声が入った。

 政府による公式音声であることが告げられ、そのまま巨人についての言及が入る。

 

『市民の皆さんご安心ください。この巨人は、皆さんの味方です。今街を襲う謎の生命体を駆除する為に活動するロボットです。その名はシャドー! 協力的な宇宙人により、非常事態故に譲り受けてもらったものです!』

 

「「「「「「「えええぇぇ────!?」」」」」」」

 

 街中で大声が響き渡る。

 ヒロユキ達はもちろん、市民救助の為方々で駆け回っていたE.G.I.S.のメンバーも、その助けられた市民たちも、状況をこそこそと把握していたヴィランギルドメンバーも、そして闇の使い魔達による妨害で合流に苦労していたガイや大地も全員だ。

 

 ウルトラマンそっくりで、かつ控えめに言って前科ありそうな怖い見た目してるロボットである。そんなもんを譲ったとかいう宇宙人も信用できなければ、運用してしまう政府にも色々支持率下げたくなってしまう。だが、現実としてシャドーは今もきびきびと働いており、戦闘の合間にも市民の救助活動まで行っていた。文句言いたくても言えない妙な歯がゆさが皆の心に去来する。

 

「XXXXX(古代宇宙語でくたばりやがれの意)!! XXXXX(古代宇宙語でふざけんなくそがの意)!!」

 

 なお、内原戸は黙って念話を打ち切り、狂乱しながら侮蔑語をまき散らし海面で地団駄を踏んでいた。ガタノゾーアは小刻みに震えていた。

 

「……味方なのはありがたいし、助かったけど」

「本当に見た目どうにかならなかったのか?」

『あの見た目を変えたら、それはそれでどうかと思いますがね。ウルトラマンという希望に似せつつ、明確に違う存在だとわかり、かつ暴走してもあの見た目だからと納得されやすい』

「おいコラ」

 

 さりげなく、とんでもない事を口にするメフィラスにショウが苛立った声をあげる。姿は見えないので空に向かって睨みつけていた。どうどうとヒカルが宥めるも通じていない。リク達は冷静に悪趣味なジョークと流していた。

 

『というかどこのロボットなんだ? サロメ星人?』

 

 ヒロユキのそばでアストラル体となって浮かぶタイガが疑問を口にする。

 サロメ星人はかつてウルトラセブンをコピーしたロボットを生み出しており、後に他のウルトラ兄弟を模したロボットも作成量産した実績のある宇宙人だ。

 ウルトラマンを模したロボットとなると、真っ先に候補として名前のあがる厄介な連中である。

 タイガが期待したのは、タイタスならわかるかもと賢者の知識を当てにしたものだったが、先に答えたのはメフィラス星人だった。

 

『改修自体はサロメ星人が主導しましたが、あれそのものはかつてレディベンゼン星人が開発したという宇宙戦闘ロボットですね。にせウルトラセブンなんか採用したら面倒ごとにしかならないので』

『うわぁ! 俺のことも認識してたのか!?』

『いや、当然でしょう』

 

 飛び上がるタイガだったが、メフィラスからの声は呆れが混じっている。ヒロユキも「念話聞こえてる時点でそういうものでしょタイガ……」と呆れていた。タイガは肩を落とし、タイタスが静かに慰める。

 メフィラスは念話で器用に咳払いを行い、話を続ける。

 

『……まぁこんなこともあろうかと、協力者でもあるグローザ星系人*3が予め外事X課に提供していたのですよ。あのロボットは元は侵略兵器だったのですが、自信を失った……絶望したモノを洗脳する光線を放つという機能に注目しましてね』

「どういうことだ? ……あと今元侵略兵器とか言ったな? その機能もどう解釈してもヤバいやつだよな?」

『絶望してる者のみに効果があるという事は、絶望しているかどうかの判別機能があるということ。洗脳ではなく勇気付けるようシステムを改ざんすることも可能ということです。そして、絶望……闇に対して強い効果を放つことも』

「おい無視すんな」

「ショウ抑えて」

『絶望に対する特攻として闇の使い魔達には害ある光線として機能することを期待していましたが……予想通りでなによりです。加えて、あの闇の使い魔達によって無力化する理由が、どうやら【絶望由来】だったのは嬉しい誤算でしたねぇ。人々に活力が蘇ったのは、喜ばしい』

「さすが薤白さん」

「やるじゃん」

 

 上機嫌なメフィラスの声に対し、すっかり尊敬の眼差しを(空中に)向けるカツミとイサミ。

 言葉の節々から感じる胡散臭さでどうしても信用まではできないショウとは対照的だが、疑い続ける分にはヒカルは止める気もなかった。喧嘩腰なのは勘弁してほしかったが。

 だが、ショウはメフィラスを信用していなくとも、彼が作った機会を無駄にするつもりはない。疑う行為を隠さない事と、行動を無駄にしないことが彼なりの誠意でもあった。

 

「よし、急ぐぞ皆。ガイたちの気配はあっちだ!」

「わかった!」

『では私は引き続きあの案内人(笑)の打つ手を潰していきましょう。私の用意した対応策はまだまだありますが、ガタノゾーアに勝つことはできません。繰り返しますが、貴方達の力が必要です』

「!!」

「らっきょうさん……」

『我々だけで勝てるならば、最初からそうしています。ですが我々は最善を尽くします、だから貴方達も最善を尽くしなさい』

「言われなくとも!!」

「よし、皆! はやくガイたちと合流するぞ!」

「はい!」

 

 シャドーが巨大使い魔を派手に蹴り飛ばし消し去る様子を背に回し、ヒロユキ達は走り出す。

 ウルトラ戦士達を無力化せんと、いまだボコボコと新たな使い魔が生じているが、シャドーがその全てを探知し、潰していった。

 胸に宿すはかつての使命とは真逆のもの。希望を守るという反転した命令を彼は忠実に実行する。

 

『素晴らしい。さぁ存分に働くと良い、対闇の使い魔ロボット【ウルトラマンシャドー】!!』

 

「ゼアーッ!!」

 

宇宙戦闘ロボット

ULTRAMAN SHADOW

 

 正義の拳が、また1つ闇の化身を消し去った。

 

 

 

 

*1
(所属組織UPGの携行兵器。光弾として放つ通常モード、捕縛や無力化目的では麻痺光弾を放つパラライズモードなど用途に合わせて使い分けができるとても優秀な武器。チャージによる威力可変度合いは非常に高く、専用車をエネルギータンクとして連結し放つ最大火力は強豪ロボット怪獣すら大きく怯ませる)

*2
(ビクトリーに変身する為のキーアイテムだが、ガンモードとして携行兵器にもなる優れもの。特にスパークドールズをロードするとその怪獣の力を宿したショットを放つことができる。弱い怪獣相手ならば変身するまでもなく倒せるレベルである)

*3
(この宇宙人、さらっと嘘を混ぜている)




こういうことやってるから話があまり進まなくて話数伸びるんだよ!!と自己ツッコミしながら書いていってます。伏線ばらまきすぎるものじゃありませんね!!回収するだけで1話消費してしまう!!

・ガタノゾーア、あんまり内原戸の言う事聞かない。
本文中のガタノゾーアの心理としては、
「街をバリアで守られたからなんだというのか、闇で世界を塗り潰すRTAしたいなら自分でやれ。相手に手札を出し尽くさせてから蹂躙する、ただしジョーカーだけは出させない。それだけ守ればいくらでも遊べるだろうに、余裕のない奴だな」
という認識である。内原戸はメフィラスの意図通り、街にしか意識が向かなくなっているが、ガタノゾーア自体は地球を覆った暗雲で各国家の動きも観ている。世界各地の軍事基地の真上でシャドウミストがいつでも投下される状態になっている事を世界はまだ知らない。当然内原戸も。

・闇の使い魔有効活用。
生贄確保特化の特性とはいえ、捕まった相手が無力化する仕様は、無差別攻撃で凶悪な効果を発揮します。そして避難ができないほど弱ってしまった人々を見捨てられるわけがないので、内原戸の狙いはとても悪辣かつ有効でした。
ただ、対策練ってるのがメフィラス達だったせいで「俺らならこうするから、こう阻止しよう」と想定内の対応を取られてしまった模様。とことん相手が悪い。この時地団駄踏んでた内原戸見てガタノゾーアは爆笑していた。
メフィラス「煽りムーヴなんてさっさと断ち切るのが一番ですよ。演出妨害?盛り上がりに欠ける?知りませんねぇ」

・ウルトラマンシャドー
『映画ウルトラマンゼアス2』に登場した悪のウルトラマン……ロボット。レディベンゼン星人が、『最も効果的な絶望を地球とゼアスに与える為』というコンセプトで、ゼアスそっくりに仕上げ、能力を上回るように組み上げている。この映画はゼアスのさらなる成長がテーマでもあるので、映画冒頭でいきなり南極でゼアスとシャドーが戦い、片目を負傷したあげく光線撃ち合いに敗北するという衝撃的なシーンから始まった。
ロボットのくせに格闘戦特化であり、メリケンサック装着して暴れたりする。一応メリケンサックからミサイル乱射したりもする。絶望した人々を洗脳する機能も搭載されていたりする。カラータイマーを守るためのシャッター機能もなんかついてる。とても欲張りなロボットである。
本作では『絶望したものに効果がある洗脳光線持ち』という部分に注目され、『逆に言えば、絶望した人、追い詰められている人を認識できるんだから、彼等を助ける機能に作り替えられるんじゃね?』と魔改造された。裏設定では改造したのは、改心したサロメ星人(オムニバーシアン)である。
だから見た目は悪党だけどちゃんと正義のロボットだよ!『地球の絶望改め地球の希望シャドー』!登場シーンはウルトラマンゼアスのメインテーマを替え歌にして「ゼアス」を「シャドー」に変えて流してみてください。あら不思議、絶望をもたらすロボットが正義の味方に!

・サロメ星人
最近話題の百万点なお嬢様でもなければ、ヨナカーンの首を求めるサーヴァントでもない。
初登場は「ウルトラセブン第46話ダン対セブンの決闘」。
科学力においてはどいつもこいつもチートなのが侵略宇宙人だが、こいつらは『ウルトラ戦士の性能をそのまま再現したロボット』というとんでもない技術で地球侵略を企んだ。ウルトラセブンことダンを拉致って自白装置を用いてウルトラビームの化学方程式を聞き出して組み込みセブンそのものなにせウルトラセブンを作り上げる。色々ツッコミどころがあるが、できたんだからしょうがない。本当に互角の戦いとなったが、水中戦にもつれ込んだ結果、セブンが勝利してサロメ星人達は宇宙船ごと爆殺された。飛び出したセブンを自分たちのロボットと確信して喜んでたせいで逃げ遅れるという末路だったが、水中ならにせセブンが勝つ根拠でもあったのだろうか。
後に登場したサロメ星人はにせウルトラ兄弟を量産体制にまで持ち込み、宇宙支配を目論んだが最終的に頓挫した。科学力に自信があったが、ベリアルが作った『ウルトラマンゼロを模したロボット兵器』ダークロプスゼロの機能を再現模倣しようとしていたように、内心、上には上がいた事を知っていた。本作でオムニバーシアン化してるのはこのサロメ星人。シャドー改造には滅茶苦茶苦労した模様。
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