トレギアだけど、元の宇宙に帰りたい   作:鵺崎ミル

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今回ガタノゾーアの感情推移。

「(_▽_)♪」

「(。△。)……?……!」

「(。Д。)#」



闇の一撃

 

 内原戸哲夫という男は、絶望によって彩られた世界を最高の娯楽だと認識している。知的生命体達が絶望し、惨めに死に絶えていく様を幾度も観賞し、喉を潤してきた。

 道化を眺めることも大好きである。哀れな道化が無様な末路を迎える様に、その時の歪みきった顔を保存して額縁に飾りたいほどに好んでいる。

 全てを見下し、愚弄する彼は、そういうものにしか惹かれなくなっていた。表舞台で暴れる闇の陣営たちの様子を見ながら、勝手に採点し、勝手に期待し、勝手に手助けし、勝手に失望する。そんなことを繰り返してきた彼はいつしか、己を裏側で糸を操る強大な存在だと自負するようになっていった。

 

 活動する星やその場の流れに合わせて名を変え、ただ傍観し玩弄するだけでなく、必要に応じて魔術や贄、あるいは闇の眷属を取り揃え、愚かな道化へ道具を提供する。星が破滅すればよし、道化が破滅しても面白い。愚か者達が掌の上で踊ってくれる様は、自身を全能感に浸らせる。

 

 そんな醜悪な趣味を抱き、趣味を満たすための暗躍を実行してきた男にとって、己自身が道化同然の無様を晒すなど到底許容できるものではなかった。何故己がこのような不快感に苦しめられねばならないのかがわからない。

 自分はあらゆる星の末路を、あらゆる道化の末路を見届けてきた存在。断じて、このような事はあってはならない。

 

 彼にとっての当初の計画は、ガタノゾーアを降臨させればそれで完成とするものだった。あとはガタノゾーアに全てを委ねて姿を隠していれば、きっと黒幕としての振る舞いが崩れる事はなかった。だが、彼は勝利の実感をメフィラスにより奪われており、その目的がずらされ、完全に表に引きずり出された。今の彼は視野を狭められている事にすら気付かない。

 

 大いなる闇が鉄人兵を破壊し遊ぶ間も、彼は矜持の為に、街の攻略へ全力を振るう。

 

「パワーだ! 無数の使い魔ではなく、強固に凝縮した闇の巨人でガラクタを粉砕してやる!!」

 

 触手が人型を模ったような、悍ましき闇の巨人を出現させ、街ごと破壊を目論むも。

 

「◾️◾️◾️◾️◾️◾️!!」

「ゼアーッ!」

「◾️◾️◾️◾️!?」

 

 ウルトラマンシャドーの性能には遠く及ばない。

 怒涛のシャドーメリケンラッシュを受け怯んだところを、巨人を構成するコアを特定され、そこへダメ押しの左アッパー、浮き上がったところへ潜り込み、更に上空へ打ち上げる。

 完全に動きが奪われた巨人に、トドメのシャドリウム光線。赤き閃光(絶望)が容赦なく闇の巨人(絶望)の全てを焼き尽くした。

 

「…………ッッ!! ならば民衆の闇を増幅してやろう!! 追い詰められた愚民どもは容易く正義に牙を剥くぞ! 街に染み込んだ闇を用いて、群集心理を傾かせてやる!!」

 

 直接的破壊よりも精神的破壊を目論み、闇の魔法陣を構築。絶望への誘導と洗脳を画策しても。

 

「ゼアーッ!!」

「地球の力を引き出せるスーパー霊能力者舐めるなー!!」

『此方ピリカ!ホマレ君、マグマ君、今教えたポイントの怪しい石碑壊して!魔法陣の起点みたいだから!』

「任せな!!」「おう!」

 

 シャドーのマインドコントロールビーム(希望与えます光線)が民衆の洗脳を許さず、加えてかつてタイガにフォトンアースの力を与えた霊能力者アイドルが容赦なく魔法陣を破壊。再構築しようにも、起点となる触媒もE.G.I.S.によって特定、粉砕される。

 

「クソが──!! これならばどうだ!! 街に残る闇の因子全てを消費して、災害呪文を展開する!! バリア内で発生する巨大竜巻は防ぎようがあるまい!!」

 

 もう演出も何も知ったことあるかと、ゼットンシャッター内部で引き起こせる最大級の災害を狙って、闇の因子を全消費。怪獣バリケーンですら吹き飛ばされそうな猛竜巻を誕生させようとするが。

 

『おっとこれはまずいですね。では手札をもう1枚』

『此方グローザム! 佐倉、【天界】起動しろ!』

「えーっと、これか! それっ!!」

 

自然コントロールマシン

テンカイ

 

プアアァァァン! 

 

 銅鐸にそっくりな造形をした巨大ロボットが、出現した直後の猛竜巻を瞬時相殺、まるで最初から存在しなかったかのように消し去った。それどころか、空気中に撒き散らされた有害物質たちもついでのように抹消している。

 

「なんでピンポイントでそんな対策ロボット持ってやがるんだあああああ!!!」

『半年間も時間があって用意できないわけないでしょう? 闇の因子は万能触媒ですからね。寒冷化対策に【炎山】、焦土作戦対策に【深緑】もありますよ。戦闘時は当然因子滅却処理を推奨しました』

 

 頭を抱えて叫ぶ内原戸へ、容赦なく事実を突きつけるメフィラス。

 元来であれば、儀式の成功率を引き上げる為、儀式成功後は人類の矮小な抵抗を遊び気分で押し潰す為、なにより己がただ絶対優位の状況で遊びたかったが為に、丹念な演出として街へ染み込ませた闇の因子たち。

 その全てが今、無駄に終わった。

 彼個人で成せる手の全てを使い果たし、とうとう海面で膝をつく。

 

『邪神との戦いはともかく、貴方との勝敗は付きましたね』

「何故だ……」

 

 どうしてこうなったのか。内原戸は全く分からない。

 

『貴方の敗因ぐらいなら教えて差し上げますよ』

「敗因だと?」

 

 負けていない、と言うには己の行動や狙いが悉く潰されており、彼は言い返せない。勝負というならば邪神がある限り勝ちは揺ぎないはずなのに、今の彼にはメフィラスの指摘通り敗北感が存在していた。

 

『とてもシンプルな話です。貴方は勝負の場に立つべきではなかった』

「は?」

 

 意味が分からないといった内原戸の様子に、メフィラスは続ける。

 

『貴方はただ、裏側の暗躍に徹し、ガタノゾーアを呼び出し、後は傍観すれば良かったのです。ガタノゾーアに全てを任せておけばね。名乗り上げた通り、ただの案内人であれば貴方に最低でも負けはなかった』

 

 内原戸の表情が強張る。

 確かに、ただ道化たちを嘲笑っていただけの立場ならこんなことにはなっていなかった。己も敗北を認める事等なかった。そんな己の底を見透かし、過去すら見通したかのようなメフィラスの言動に恐れを抱く。

 

『裏側に徹していれば、ガタノゾーアの敗北すらも貴方の敗北ではない。貴方は新たな邪神を呼び出すまで息を潜め続けるか、別の遊び場で再チャレンジするだけ。なのに馬鹿正直に表舞台へ顔を出せばこうなります』

「つまり……貴様はこう言いたいのか……この内原戸は、道化共以下だと……」

 

 わなわなと震えるも、癇癪のような振舞をとってきた事を内原戸は自覚してしまった。己と同じ行動を他者がとっていた時、自分が嘲笑わないわけがない。馬鹿にしていた連中の場へ自ら入り込み同じように振舞った。

 

『邪神を降臨させた手腕は認めましょう。魔術も世界を滅ぼせる実力だと認めましょう。ですが表舞台に立った経験がなかったのはいただけない。なまじ実力があり、暗躍が上手かったからこそ、他人の演出に感想を述べるだけの行動を舞台裏で大物として振舞えただけ……表に出れば、一流を小ばかにする事で自尊心を満たすだけの哀れな三流。これを道化と言わずなんといいますか』

 

 メフィラスの言葉がトドメとなった。膝をついたまま、内原戸は立ち上がることができない。

 

(思ったより早くこの男の手札が尽きましたね。経験をロクに積んでいない者が一流を見て口にする『俺ならもっとうまくやれる』程、間抜けな戯言もありませんが、その手合いで助かりました)

 

 格付けが終わり、メフィラスは満足気に頷く。

 これで、ようやくガタノゾーア1本に絞れると。役割の終わった案内人の末路など決まっているのだから。

 そう考えたメフィラスの予想は正しい。何事も無ければ、ガタノゾーアは玩具を片付けに入っていただろう。次の演目へ移るのに、出番の終わった人形を放置するような邪神ではないのだから。悪質宇宙人の期待は叶えられるはずだった。

 

 だが、正しかったはずの予想に反し、ガタノゾーアの関心は既にそこにもなかった。

 

──バァオオオオォォォォォン……

 

 内原戸の全身が硬直した。

 ガタノゾーアの今の鳴き声からは明確な不快感、あるいは苛立ちがあったからだ。

 

「お、大いなる闇よ……申し訳……」

 

 硬直したまま激しく震えあがる。必死に、邪神へ頭をさげる内原戸。

 主催者らしく行動しろと示唆され、この顛末。加えてメフィラスの悪辣な心理誘導があったとはいえ、内原戸自身も心の内で敗北を認めてしまっていた。ガタノゾーアからすれば泥を塗られたと認識してもおかしくない。

 

「……大いなる闇?」

 

 だが、叱責のような追及はなく、恐れる未来も訪れない事に内原戸は頭をあげる。ガタノゾーアは内原戸を見てすらいなかった。

 上体を逸らし、下顎についた目が静かに上空へ睨みをつける。ガタノゾーアが抱いた不快感は、暗雲の向こうにあるとようやく悟る。

 

「大いなる闇よなにが……!?」

 

 内原戸の言葉は、ガタノゾーアの眼前で膨大な闇の塊が出現したことで遮られる。

 邪神は静かに視線を街の先へ移し、闇を限界まで収縮させていく。最初に見せた闇の一撃とはもはや比較にならない程の絶対的な圧。世界の裏側まで伝わる殺気となった闇の圧は、受け取った全ての生命に終わりの予兆を告げさせた。

 

『何……!?』

 

 

 一閃。

 

 

 ガタノゾーアによる本物の貫通レーザーが放たれ、街へ突き刺さる。

 

 全てが砕け散る爆砕音が絶望の鐘となって広がった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

「ぐ……クソッタレ……」

 

 瓦礫塗れの道路上で、ザラブ星人が転がっている。変身が解除されただけでなく、その全身が傷だらけだ。余波だけでこのざまである。

 悪態をつきながら、なんとか立ち上がると、そこにはザラブが懸念、恐怖していた通りの光景が広がっていた。

 

 ガタノゾーアの貫通レーザー、その射線上の全てが崩壊していた。無事な建物など何1つない。最も離れた位置にある山が不自然な形でえぐり消えている。テンカイは爆発炎上し、完全に機能停止している。

 シャドーは自分と同じように倒れ込んでいたが無事だった。カラータイマーは鳴っていない。超高速での回避が間に合ったか、運よく射線上にいなかったのだろう。

 

「普通、シャドーよりテンカイを優先して狙うかクソが……」

 

 ガタノゾーアの洞察力に恐怖する。あの一撃は明確にテンカイを狙ったものだ。自分やシャドーが生存していることが根拠になっている。

 テンカイはただの災害対処策などではない。対シャドウミスト措置を取っていたのだ。空気中のあらゆる汚染物質を除去する機能を強化し、シャドウミストの除去を期待していたが、ガタノゾーアには一瞥されただけで看破されたようだ。

 

(だが結果として、『グローザムは戦死』した扱いでも良さそうだ。周辺のカメラも機能不全に陥っているようだしこのまま一時撤退、体勢を立て直す)

 

 ザラブはふらつきながらも、安全地帯への転移を行う。

 消える瞬間、外事X課が待機していたポイントを一瞥する。

 

(頼むから絶望してくれるな。現生人類が絶望したらウルトラ戦士達とて勝てん)

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ─外事X課─

 

「ひ、被害報告!!」

「倒壊したビル多数!! 射線上は全員避難していた為、民間犠牲者は0です!! ゼットンシャッター崩壊!! テンカイは大破轟沈!! シャドー左腕小破!! グローザムさんも余波に巻き込まれ生死不明です!!」

「たった1発で……」

「グローザムさんが!? そんな……」

「彼は絶望するなと言ったはずだ。打てる手は全て使え!」

「……! は、はい!!」

「佐倉さん、大変です!」

「今度はどうした!!」

「世界各国の主要都市、主要軍事基地に霧のような闇が襲っているとのこと! シャドウミストだと思われます! ライフライン、精密兵器が集中的に狙われ被害甚大!! 全て同時に発生した為、各組織手が回っておりません!!」

「……っ! 絶望するな、か。中々どうして困難な任務じゃないか」

 

 

 

 ─E.G.I.S.本部─

 

「ピリカさん大変です! ガタノゾーアの攻撃で街が半壊しました!」

「はぁー!?」

『こちらヒロユキ! みんな大丈夫ですか!?』

『こちらホマレ、マグマ! 各ポイントの避難所は無事だ!』

『こちらカナ! 同じく無事! ついでにヴィランギルドの子たちもね』

「みんな無事なのは良かったけどマジヤバ! ああもう星を食べちゃうウーラーがよっぽどマシに思えてきた!! マーキンドちゃん、佐倉さんからの指示なんかきてる!?」

「民衆避難誘導協力依頼、依然継続! 最重要依頼が……【希望を捨てるな】? 暗号ですか?」

「! いや、ここで暗号とか使う人でもないから……でも意味はありそうだね! カナちゃん、マグマ君、ホマレ君、ヒロ君! 佐倉さんから指示きてる!! 希望を捨てずに頑張ろうだって!!」

『佐倉さんから? 了解! そもそもタイガ達がいるのに捨てるわけないでしょ』

『ハ、社長に拾われてから捨てた覚えねーよ!』

『いや、俺は別に今からでも地球脱出できないかとか考えてないぜ?』

「マグマ? 貴方……」

『マーキンド、冗談だって!! こえーよ!!』

『大丈夫です、僕とタイガ達を信じてください!! あいつは必ず倒します!!』

『頼もしいなヒロユキ! 信じてるぞ!!』

『はい!!』

 

 

 

 ─ヴィランギルドアジト(佐々木カナとガイが襲撃した場所)─

 

「さて、希望を捨てるな、か……この際貴方達にも少しでも手伝ってほしいんだけど」

「もうだめだ、おしまいだぁ……!暗雲で地球脱出も叶わねぇ……!!」

「やつは伝説の超最邪神(スーパーさいじゃしん)、俺達が逃げ切れる相手ではなかった……!」

「はぁ……貴方達いい加減にしなさいよ!! 今生きているんだから最後まで諦めない!!」

「E.G.I.S.……!」

「そう思うならこの鎖そろそろ解いてくれませんかね。これじゃ何もできないんですが」

「諦めず戦えるならいいわよ。諦めてるなら邪魔だからそのままね」

「前門の鬼畜天使、後門の邪神か……」

「誰が鬼畜天使だ!!」

「幹部達に報告終わって、結局脱出もできてなかった情けない仲間を迎えに来たら、なんだお前ら。地球人1人に無力化されている上、邪神ごときに心折られるたぁそれでもヴィランギルドか」

「「「ベネット!!」」」

「えっと……どちらさま?」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ─海上─

 

──バァオオオオォォォォォン……

 

 これまで守られ続けていた街をゼットンシャッターやテンカイごと破壊したガタノゾーアは上機嫌に牙を打ち鳴らす。たった1撃で齎した破壊の惨状に大喜びだ。ついでのようにレギオノイド達をより無造作に破壊し続けている。

 その様子を見て、ようやく内原戸も実感する。連中の抵抗など、所詮はこの程度。大いなる闇の前では塵芥に等しいと。己が味わわされた敗北感など一時の感情。メフィラスにより奪われ続けていた高揚が、全身に満ちていく。

 

「……ふ、ふははははは!! 流石は大いなる闇!! 絶対的な力です!!」

 

 我が事のように喜ぶ内原戸だが、彼は気づいていない。既にガタノゾーアは彼から興味を失っている事に。

 その様子をひっそりと眺めるメフィラスは、同じく内原戸をもはやどうでもいいものとみなし、ガタノゾーアのみを睨んでいた。

 方々から入ってくる情報が悪化を告げるものばかりで、思わず額を抑えてしまう。

 

「……やはり遊ばれていましたね。世界規模をたった1手で最悪状況に持ち込めるなら、当然ですか」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()。ガタノゾーアにはバレているとは思っていたが、実際にやられるとため息が溢れる。内原戸とかいうアホは街に釘付けとなってくれたおかげでやりやすかったのだが。

 

「しかし、ゼットンシャッターにはシャドウミストで時間をかけて破壊してくるという読みが外れるとは。私すら弄んだとは、あまり認めたくありませんが」

 

 メフィラスの予定ではもっとガタノゾーアを遊ばせておくはずだった。シャドウミストに抵抗する人類の英知を楽しむだろうと判断していたが、実際は対処可能な防壁と兵器を貫通レーザーで一掃してからの世界同時襲撃だ。確かにされたくない最悪の一手だが、ガタノゾーアが演出したかった絶望としては早廻しなように思える。

 

「……ガタノゾーアにとって、今そうした方が面白い状況になった?いや、そうせざるを得なかった?」

 

 嫌な予感。嫌な可能性がメフィラスの脳裏に走る。

 ガタノゾーアがある程度状況を繰り上げする必要が生じたと判断したならば。

 

 今ガタノゾーアが把握している我々とは別の、新たな敵がやってきたケース。そしてそれが、ガタノゾーアにとって正しく『敵』であると認識できるケース。

 今の地球にそんなものがやってくるとするならば、メフィラスにとって該当するのは1人しかいない。

 

「まずい。まさか、呼んでもいないのに来るというのか……!!」

 

 焦るメフィラスの心情を無情にも踏みにじり、ガタノゾーア周辺の暗雲が光で一気に散らされた。

 

 

──バァオオオオォォォォォン……!! 

 

 

 暗雲を散らした七色の輝きが、恐るべき破壊光線となってガタノゾーアに直撃する。

 ドラゴドスの120万度に達する熱線でも痛痒の素振りすら見せなかった邪神が、明確に怯みをみせた。

 光線を放ち続けている主は、暗雲の穴より太陽光と共にゆっくりと降りてくる。

 

 それは、今まさに絶望の波に襲われた人々にとっても、ヒロユキ達ウルトラ戦士にとっても、まさに希望そのものだった。

 

「なんで今来るのです! お前が来たら陛下がどう動くかなど決まっているのに!! 馬鹿たれが!!」

 

 唯一、メフィラスだけが罵倒を飛ばしていたが。

 

 

ウルトラ兄弟No.6

ULTRAMAN TARO

 

 

 赤きボディに輝くウルトラホーン。

 トレギアにとっての絶対的太陽であるウルトラマンタロウが降臨した。

 ストリウム光線の照射がようやく終わると、爆炎と煙の向こうから、怒りを目に宿した邪神が露になる。

 

──バァァァァオオオオオオオオォォン!! 

 

「タァーッ!!」

 

 この地球で初めて、大いなる光(ウルトラ戦士)大いなる闇(ガタノゾーア)が激突した。

 

 

 

 




運命論「劇場版に沿うよう修正しておいたぞ^^」
メフィラス「 」


・自然コントロールマシン
本当にこんな名前のロボット怪獣。初出はウルトラマンガイア。
風速80㎞の台風を発生、地上のあらゆるものを吹き飛ばしながら空気清浄化を行う『天界』。
超高熱熱波をばらまき、周辺生物が死に絶えようが地球寒冷化が防げればヨシ!の『炎山』。
樹海化を急速促進することで、地上文明はもちろん、環境激変で動植物影響甚大な『深緑』。
ガイアの主敵である根源的破滅招来体によって呼び出され暴走したようなロボット達だが、当初のコンセプトでは古代人が対根源的破滅招来体で作り上げた兵器だった。深緑が出た時に自滅願望豊かな未来人(一応根源的破滅招来体に利用された体裁)の手で文明破壊するのが目的だったとかにされてしまったが。
環境テロリストの類が、やれ地球の為だなんだと言いながら周辺の動植物ガン無視で行動する矛盾性はよくやり玉にされるが、ここまで極端な真似をした類はそうもいないだろう。
やり方は色々致命的に間違っていたが、モノは使いようである。本作ではオレギアによって回収、改造され今回使用された。特にシャドウミスト浄化を期待されていたが、ガタノゾーアに即看破され破壊されてしまった。

・内原戸の実態
こいつの本質は、ヴィラン達の行動をあれやこれやと勝手に批評したり、勝手に手伝って勝手に失望して、勝者も敗者もバカにするもの。悪く言えば、茶々だけ入れて勝敗の土俵には決して入らない卑怯者。だがずっとそうしてきたからこそ、自分こそが絶対的な闇だと過大評価していた。過大評価できるだけの暗躍スキルと力を有していたが、表舞台に上がってきたのでボロが出た。

・ガタノゾーア、動く
本当はもっと内原戸が弄ばれ、世界が儚い希望を強固なそれと勘違いして、もっとしがみついてしまう状況まで待ちの一手を取る予定だったが、強大な光が地球へ向かってきていることを察知した為、予定を繰り上げた。
一気にひっくり返されて、絶望に陥りかけた人類を嘲笑いながらも、降りてきた御馳走を迎え撃つ。予定を崩されたうえ、光線が思ったよりも『痛かった』ので稚気程度の怒りがある模様。それでもここでタロウを滅ぼした時の絶望度合いはもっと面白いと考えている。

・人類側大混乱
現在のシャドウミスト襲撃ポイント。世界主要都市の主要発電所、電波塔、浄水施設、燃料貯蔵施設、軍事施設の精密兵器全般。これら全て同時に発生した為、情報集積も対応力も一瞬でパンクした。外事X課(あと事実上の下部組織なE.G.I.S.)らは直接対応しているから優先的に情報届いただけ。
テンポの兼ね合いから人類側の反応はあえて外事X課とE.G.I.S.の台詞のみで流しています。絶望しそうだけど、邪神と戦っていることもわかってるから頑張って耐えてる。

・タロウ到着。
ゼロからタイガについての情報は聞いていたので、いいタイミングで迎えに行くか帰りを待つかで悩んでいたが、帰ってくることを疑わず探さなかったことで親友トレギアを失ったことを思い出し、元より地球に向かっていた。劇場版ではTV最終回から半年後だったが、本作は1年後なのでこのような行動の変化が発生した模様。地球が闇に包まれているのを察知して全力で突撃した。

・メフィラス、想定外
原作知識では、『タイガ劇場版』においてタロウが突撃した理由があくまでトレギアの煽りと誘導にあった為、余計なことさえしなければ来ない可能性は高いと見ていた。仮に来るとしても、タイガがピンチに陥る瞬間だろうと運命論を軽視。
だがそもそもタイガがいるとわかっている地球で邪神が降臨したなんて大事を光の国が察知できないわけもなく、そしてタロウは気づいたならば決して見過ごさない太陽であった。
メフィラスも実は想定外は結構苦手で紳士然とした態度があっさり崩れるタイプだったりする。

・今のオレギア
「出陣する!!俺のタロウじゃなくてもタロウだぞ!!邪神に触手プレイなどさせてたまるか!!」
「陛下御乱心!者どもであえであえ!混沌皇帝陛下を抑えつけろ!!」
「突撃させたら俺たち全員メフィラスに殺されるぞ!!」
「メカゴモラを出せ!!ガッツ星人は分身して拘束ビームだ!!ヒッポリトも行け!!ブロンズ像にしても構わん!!陛下を止めろ!!」
「お前ら離せ!!タロウが!タロウが俺を待っているんだーーーー!!」
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