単発です。

設定は無茶苦茶です

にわかを晒してしまうかもしれませんがご了承ください

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単発です。

喋り方おかしいかも知れません。


Let's go beyond the infinite

ああ痛い………

 

 

ズキズキと自分の脚が悲鳴をあげている。

 

 

毒々しいブルーサファイアの液体を手に取る。

 

 

 しかし、苦いなあ……後で勝利のご褒美に砂糖たっぷりの紅茶でもトレーナー君に淹れてもらうとしよう。

 

 

一般的に流行している鎮痛剤よりも効果的であり、尚且効き目が速い。

 

 

しかし、いいところだけとはいかない。

 

 

副作用は気怠さ、時には熱まで出てくる。

 

 

もう最近使っている鎮痛剤は最初に使っていたものより何倍も強い。

 

 

それ故、その副作用も強くなった。

 

 

きつい

 

 

 ははっ、副作用も強くしてしまうとは私もまだまだだな。

 

 

 

 

…………ここまでなのか。

 

 

 

 

人間にも陸上競技があるように。

 

 

ウマ娘にも有名な競技がある。

 

 

その名も競バ。

 

 

競バ場というステージで自分のパフォーマンスを観客に魅せる。

 

 

そしてその中で一番輝いたものがいっぺんに歓声を受けることができる。

 

 

その為に皆足掻き、足掻き、藻掻き続ける。

 

 

トレーナー君にレースの感想を聞こう。

 

 

 くっくっく、どんな顔をしてくれるのかな?

 

 

 

私はウマ娘の可能性に興味を持った。

 

 

ウマ娘はまだまだ未知の可能性を秘めている。

 

 

解明されていないことも沢山ある。

 

 

その中で

 

 

私が研究を始めたのはウマ娘の肉体改造。

 

 

と言ってもドーピングとか白けたものではなく

 

 

永久的な肉体の強さである。

 

 

 そろそろトレーナー君が探している頃だろう。

 

 

いくらか痛みが引いた脚を動かしドアの方へ向かった時。

 

 

話し声が聞こえた。

 

 

それと同時に私は動けなくなった。

 

 

 はぁ、また負けたあ

 

 お疲れ様ー。

 

 

間延びした声が聞こえる。

 

 

 

レースは勝利できるのはたった一人。

 

敗北した者を、悔しい思いをした者を、沢山生み出す。

 

 

 

 しっかし、タキオンさん速いねぇ。

 

 でも、授業でも練習場でも見ないよね。

 

 確かに、何か怪しくない?

 

 薬でも使ってるんじゃない?

 

 使ってそ〜、あの人四六時中何か液体見つめているらしいし〜。

 

 えー、気持ち悪ー。

 

 

だから、勝者にヘイトが向くことがある。

 

 

どうして私は負けたんだと

 

 

自分の悔しい思いを次に活かすバネにするのではなく、

 

 

どうしてアイツに負けたんだと

 

 

それが普段姿を見せず、問題児と言われているやつが一着なのだ。

 

 

尚更ヘイトが溜まるというのが世の理である。

 

 

それは分かっている

 

分かっているのだが

 

正直、普段の私なら動じなかったのかも…しれない。

 

指を刺されようとも

 

 

陰口を叩かれようとも

 

 

なお堂々としていただろう。

 

 

しかし、今は……

 

 

 心細い。

 

 

私はこの身体の肉体改造の研究をする為に来た。

 

なのに…

 

脚は悪くなる一方、

 

終いには根も葉もない噂や陰口を叩かれる始末。

 

 

 心細い。

 

 

いつの間にか冷たい雫が頬を濡らしていた。

 

 

 トレーナー君……

 

 

その時

 

 

 うるせぇ!

 

 

男の怒号が響いた。

 

 聞き覚えのある声、だが聞いたこともない声色。

 

 

 俺の担当はそんな姑息な真似しねぇよ!

 

 

 彼女は君達の知らない所で、

 

 

 君達の何十倍も汗水を垂らし

 

 

 たとえ泥だらけになろうとも

 

 

 たとえ身体がボロボロになりながらも

 

 

 まだ見ぬ限界のその先を目指して頑張っているんだよ!

 

 

 そんな他のウマ娘を貶している暇があったら!

 

 

 その雪辱を晴らすために少しでも練習したらどうなんだ!

 

 

そして数秒して、複数のウマ娘が走り去っていく音がした。

 

 

嬉しかった。

 

私を分かってくれていて

 

嬉しかった。

 

私を見てくれて

 

嬉しかった。

 

 

ああ、ようやく分かった。

 

 

私はこの人と

 

 

明日へと掛けて行きたかったんだ。

 

 

最初は自分一人で十分なんて

 

 

生意気なこと思っていたけれど

 

 

今はそうではない。

 

 

 ふふっ、君はホントに何処までも優秀なモルモットだね。

 

 

さっき迄とは打って変わり熱いそれが流れていく。

 

 

 何だ、私もこんなにも分かりやすくコロコロと感情が変わってしまうなんて。

 

 もしかして、実験台になっているのは私の方かい?

 

 

いつになく実験室には夕日が差し込んでいた。

 

 

 

 

 やあ、トレーナー君。

 

 うわっ、びっくりした!

 

 タキオン何処行ってたんだ。探したんだぞ。

 

 うわ、とても疲れているようだね?

 

 おい聞いてるの────

 

 これ疲労感が無くなる薬だよ、ほら。

 

 あ、ありがとう……じゃないよ!

 

 誰のせいだと思っているんだ、心配したんだぞ!

 

 うるさいモルモットだねぇ。

 

 あれ?いいのかな?このまま反省しないと、明日の弁当は───

 

 ひ、酷いなぁ。

 

 え、

 

 これでも一着だったんだぞ。

 

 あ、ああ。そうだな。見てたさ。

 

 私の走りはどうだったかい?聞かせておくれよ。

 

 レースの方()完璧だったな。綺麗なパフォーマンスだったよ。

 

 ……

 

 うん、隠さないで見せてくれないか?

 

 

やっぱり気付かれていたか。

 

 

 はあ、隠すのは無理っぽいね。流石は優秀なモルモット君だ。

 

 良いから早く。

 

 ……

 

 うわ、すごい腫れだな。痛みはないのか。

 

 まあ、痛み止めを飲んだからね…

 

 ……

 

 な、なんだい?まさか───

 

 いやどんな薬だ、それ。まさか、自分で調合したものじゃないだろうな。

 

 は、はは。変な所で君は鋭いな。

 

 やっぱり。これを鎮めるのはそこらへんのものじゃ駄目だろうしな。

 どうせ副作用もひどいんだろ。

 

 ……

 

 はあ、何して欲しいんだ?

 

 紅茶を入れてくれないか?その薬物凄く苦くてね。

 

 はいはい。

 

 

トレーナー室のソファで下を向いていただろうトレーナー君は、私を見るなり心底安心したような表情をした。

 

そして、トレーナー君は特に咎めることもせず紅茶を入れてくれる。

 

 

 そうだ、肉体改造実験はどうなっているんだ?

 

 ああ、着々と進んでいるよ。

 

 そうか……それなら良かった。

 

 

紅茶を淹れながらそういった彼の横顔は隠しきれないほど悲壮感に染まっていた。

 

やめてくれよ、トレーナー君。

 

君がそんな顔をしてしまうと、揺らいでしまうではないか。

 

 

君まで止めるのかい?

 

 

 

 タキオン

 

 

彼が呼ぶ。

 

 

 俺はお前ではないから、お前の苦しみを、痛みを実際に感じることはできない。

 

 

 だけど……

 

 

紅茶が入った2つのティーカップのうち一つを差出し───

 

 

 ───共に分かち合うことは出来る。

 

 

!!

 

 

こちらを向いた彼の顔には、先程まで見えていた悲壮感など全くなく

 

どこか覚悟を決めたと言わんばかりの真剣な表情だった。

 

いや、本気で覚悟を決めたんだ。

 

 

 俺も見てみたいんだ、その無限の彼方を。

 

 

 だから、

 

 

 たとえその脚が壊れたとしても俺が支えるよ

 

 ずっと。

 

 共に見に行こう、無限のその先を。

 

 ……

 

 ……

 

 …ふふっ、ハッハッハ。

 

 な、俺は本気で────

 

 分かっているさ、分かっているとも。だからこそだよ。

 トレーナー君、今時くさ過ぎやしないかい?

 

 え………はあ、ここで言わないとと思って咄嗟に出ちゃったからなあ。

 

 

その言葉を聞いて再びドキッとする。

 

さっきのはあの狂ったような真っ直ぐな瞳。

 

今度は告白のタイミングで。

 

ホント、君は何処まで私を狂わせてくれるのだろう。

 

 

 それで?返事は?まさかこのまま俺だけ恥ずかしい思いをさせるわけではなかろうな?

 

 ふふっ、そうだな。

 

 

だから、私ももう迷ってられない。

 

覚悟を決めろ!

 

 

 お願いするよ、愛しのモルモット君。

 

 ああ。

 

 

二人を包み込むのは、雲ひとつない無数の星々が煌めく、無限の宇宙だけだった。

 

 

 

 

 

 

速いっ!速すぎる!アグネスタキオン!

2位との差をどんどん離してゆく!

流石は『超光速の粒子』だ!

 

圧巻の走りで、堂々の一着ぅ!

 

 

スピーカーから発せられる実況の声が、部屋に響き渡る。

 

 

 トレーナー君またそれを見ているのかい?

 

 ああ、何度見ても興奮が冷めないよ。あの時はもう記憶が飛ぶくらい喜んだよ。

 

 困ったもんだよ。ターフに上がって来てしまうのだから。

 

 はは、その節はどうも失礼いたしました。

 

 それよりこれを見てくれよ、今度の実験結果なのだが

 

 ああ、あれか。事あるごとに飲まされたやつ。

 

 上手くいったよ、成功だ。

 

 そりゃ、良かったな。それこそ、副作用で滅茶苦茶な興奮状態にさせられたかいがあったよ。

 

 あ、ああれは責任を取って私が鎮めたからいいだろう?

 あまり引っ張り出さないでくれ、恥ずかしい。

 

 

顔を真っ赤に染めた彼女を見て、ああやっぱり可愛なと。

因みにその副作用は一度きりだった。

これはイケないと思ったのだろうか。

 

 

 ははっ、かわいいなタイオンは。

 

 うるさい、モルモットのくせに。

 

 今は機嫌がいいので、何を言われてもどうじませーん。

 

 ………一時的に人が喋れなくなる薬を作っておくべきか。

 

 こわ!

 

 

あの顔のときはマジだ。

 

 

 そ、それにしても良かったなぁ。

 

 なんて言ったってこのレースは

 

 ────菊花賞

 

 だもんな

 

 

菊花賞

 

 

そのまたの名を

 

 

最も強いウマ娘が勝つレース。

 

 

 な、なあぶつぶつ言ってないでさ。

 

 ……

 

 ごめんなさいタキオンさん。  

 

 ……

 

 何でもしますから。許して。

 

 ふむ、では先ず肩でも揉んでもらおうか。

 

 はい、お安い御用です。

 

 そして、紅茶に合うスイーツでも買ってきてくれ。

 

 合点承知。お任せ下さい!

 

 

一通り肩揉みが終わった後俺は外出の準備をしはじめる。

 

 じゃあ、行ってくるよ。スイーツの他に何かいるものある?

 

 いや、特にないよ。ほらさっさと行きたまえ。 

 

 うーん…

 

 な、なんだ。私の顔に何かついてるのかい?

 

 いや、何でも無い。愛してるぜ。

 

 全く、君と言うやつは……私も愛しているよ。

 

 それじゃあ行ってきます。

 

 

今日は晴れだ。眩しい程に光が差し込む。

 

ふと手をかざして見る。

 

すると、手に着けているダイヤモンドがキラキラと

 

そして、何処まで透き通るように

 

七色に輝いて見えた。

 

 




どうでしたか?

結構短くなってしまいましたが、書きたいことかけたので自分は満足です。 

楽しめたのなら幸いです。

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