カイマクルの鬼   作:セッル@ポケモン熱発生中!

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主人公、別荘兼避難所を作ります。
それと個人的な《政府が鬼殺隊を公認組織にしなかった理由》
《産屋敷が鬼の存在を明るみにしなかった理由》の考察も入っています。面白くなければ流し読みでも構いません。
産屋敷ヘイトに見えるかもしれません。

日本語→「」
英語→『』

筆が乗ったので、ちょっと早めに更新します。


カイマクル2号

桜が咲き始めた時期、私はついに決心した。

 

「カイマクルを作ろう」

 

最初に作ったカイマクルは、神父さんと横浜に移動した以上、往復できなくなってしまった。こういう時は不便だよな、身元が保証されているというのは。

もちろん、不便よりも利点の方が大きかったが、

特に1番嬉しかったのは、

この見た目で、大手を振って歩けることかな。

流石に昼間は横に伸びる髪は隠さなくてはならないけど、【異人の子】【教会の子ども】と身元が保証されているから、日本人はもとより、商売や外交で来ている外国人からも声をかけてもらえる。(大体好意的な意味合いで)

 

場所が外国人の多い横浜の港街だからか、日本人もある程度英語ができたり、警察官も浅草よりも質が高い。なんと言っても、この生まれ持った緑の髪を異端視する人がいない。

 

「今が幸せすぎる…」

怖いくらいには。

 

だからこそ、備えなくてはならない。誰だっけ?『幸せが壊れる時はいつも血の匂いがする』と言っていたのは。

流石に鬼殺隊も、外国人が多い横浜周辺で、刀を振るって襲いかかる事はしないだろう。鬼殺隊は政府非公認、ちょっっと怪しい所はあるけど、鬼の存在が公にされてない以上、私や私の関係者に危害を加えたら、外交問題になってしまう。

いくら産屋敷が強大な権力と財力を持っていても、ようやく列強に加われた国であり、まだ西洋国家から見れば二流国家な面が抜け切らない国の貴族だ。

正当な手段で国家の承認を得て入国している外国人を襲ったら【一流国家】から、また【野蛮な国】に評価が逆戻り。

そんな事をしたら、帝国の面子を潰したも同然。

産屋敷の権力が大きくても、いや大きければ大きいほど確実に潰しにかかるだろう。

産屋敷一族は狡猾で、表裏の落差が激しい。

死刑囚を非合法な手段で解放させて、本名で活動させている時点で国家との癒着は確実にある。だけど、だからといって《産屋敷一族を政府が守る》か?と問われれば答えは確実に否だろう。

《政府が守る》ならとうの昔に鬼殺隊は国家公認の非公開武装集団になっている。

だが現実としてなっていない。

 

「利害関係が合うから【見逃してあげている】だけにすぎない」

 

ガツガツ

 

政府は【鬼の存在を国外に知られたくない】

産屋敷は【一族の汚点を自分達の手で滅ぼしたい】

 

政府側の気持ちはわかる。だって相手は事実上の【不老不死者】だ。

金、権力、名声、女を手に入れた者が最後に求めるのは不老不死だ。それは日本でも外国でも変わらない。一部の日本人は鬼の脅威を知っているし、鬼のデメリット(無惨の呪い)も知っているから、不老不死でも【鬼】に憧れを抱く者は、よっぽどのド変態か、狂人だろう。

でも外国勢力は違う。【不老不死】【死なない兵士】なんて、まさしく【夢】だ。研究材料として【鬼】と接触するアホや、『鬼を寄越せ』と日本政府に要求する国も出てくるだろう。もしかしたら古い時代にそういう話が出てきたから、公認できないのかも知れない。

 

政府側は擁護できるが、産屋敷一族は違う。

 

私は前世では漫画の一面しか見ていないから、違うのかもしれないが、産屋敷一族は千年もかけて、たった1人の男を殺す事に躍起になっている。それはいい、『身内の恥は身内で収めよう』という気概は立派なものだ。……外部に被害が出なければの話だが。

実際問題、鬼舞辻無惨が起こした被害を見れば、本人が最終決戦で言った『私を災害だと思え』は間違ってはいない。災害クラスの被害を生み出しているのは事実だからだ。そしてそれを間近で見てきたのは産屋敷だ。もはや、一族で滅ぼす云々言っていられる状況ではない事を、1番理解していた筈だ。

なのに…外部の協力を仰ぐ事はなかった。もしかしたらあったのかも知れないが、漫画ではそういう描写はなかった。

仮に日本人でダメだった場合は、今の時代、外国を頼る事も出来た筈だ。藤襲山という鬼の存在を証明できる施設まである。なのに《先見の明》というチートクラスの能力保持者でありながら、頼らなかった。

あくまでも()()で滅ぼそうとした。

 

ガツガツ

 

「土が柔らかい…海が近いからか。ここから部屋を作ろう。」

こういう時は便利だ、長く尖った爪は、

 

1人とはいえ、冤罪だとしても、法のもとで裁かれた死刑囚を解放、本名で生活できているから、確実に書類上は【処刑済】になっている筈だ。刑法の裁きを、いくら名門の当主とはいえ警察関係者ではない民間人が法を捻じ曲げている。

 

「後ろに少なくとも、特高*1あるいは軍が関わっているとしか思えない。」

 

そうなるとさらに解せないのは、何故、協力を得られたのに使わなかったのか?だ。産屋敷は利用できるものなら、それこそ《人喰い鬼》でも使う。

《珠世》なんて良い例だ。《鬼》は使って《人間の権力者》は使わないなんて、不自然すぎる。

 

「やはり名誉を捨てきれなかったのか?」

 

ガツガツ

 

産屋敷一族は復讐に囚われているが、馬鹿ではない。馬鹿だったら今頃鬼の存在は日本中に知れ渡っている。

だから最適解は分かっている筈だ。

《鬼の被害を最小限に抑える》最適解。それは、

 

《国が民衆に鬼の存在を公表すること》

《藤の香り袋の所持、外出の際は香り袋を肌身離さず持つことを義務化すること》

 

この2つだけでも、弱い鬼なら被害を抑え切れる。その空き分を強い鬼の討伐に当てれば、被害は減らせるし、鬼殺隊士の仕事量も減らせる。

 

私でさえ考えつく方法を、産屋敷一族が考えつかない事はない。

分かった上で、やっていないんだ。

 

「所詮は華族、平民の死体がどれほど積み重なっても気にしないのか。」

 

この時代で過ごしていると、本当に現代ではあり得ないほどの【階級社会】だ。

まず男女差別がすごい。

正直にいうと『女は男の影に隠れて育児と家事に精を尽くすのが理想』という考えは、悲しいかな、

現代でも残っているから気にしてない。

それにこの言葉自体は差別?というよりは区別に近い。

実際、機械化が進んでいない今、ほとんどの職業は女が働くとなると、体力が足りない。身体を壊す可能性が高いなら『家にいてくれ』という男の主張はむしろ、女性を気遣っていると言える。

問題は…『女に個性は必要ない』という主張だ。

女性雑誌で書いてあった。

内容は本当に酷かった…が、現代でも同じ考えが残っているから本質的には変わっていない。だが違うのは表立って言われている現状だ。

田舎の爺さんの主張ならまだしも、これの主張者はあろうことか女性雑誌の編集長だった。

 

「ほんとうに嫌な時代…嫌な国…だ!」

 

ガタンッ!

 

アメリカ国籍にしてくれた神父さんは、私を子どもだから、女だから、と侮ったりしなかった。男女差別の歴史は深い。アメリカも例外ではないが、神父さんのような人がいるなら、少なくとも日本よりはマシだろう。話が脱線してしまった。

 

まあ結論としては、

 

「産屋敷一族は信用も信頼もできない人間だと言うことだけだ!」

 

とりあえず、大まかな空間が出来たから今日はここまで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

『ローズマリー!ローズマリー!』

 

『ここです!ウィリアム神父!』

やばい、時間が経ちすぎていたか。井戸から空間を作る際は、時間感覚がなくなるのが厄介だ。腕時計でも有ればいいのだけど。

 

『もう、心配しました!どこにいたのですか、日が落ちていますよ。』

 

『はい、ごめんなさい。』

 

『はぁー無事で良かった。井戸から出てきたのには驚きました。ですが、ほどほど…にね。』

 

シークレットのジェスチャーをした神父さん。やっぱり人として信頼できる人ってこんな人だよね。

 

『さあ、()()()()()()

 

『はい、神父さん』

 

2人の顔は、とても穏やかだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お館様、引退した私を呼ぶとは何事ですか?」

 

「君のところに来た面白い()について教えてくれないかな?慎寿郎。」

*1
現在の公安




主人公【ローズマリー・ベネット】
少しづつ、でも確実に【大切な記憶】が薄れていっている。
本人は自覚もなく、なくなった空白の記憶は脳が勝手に捏造している。
今が幸せなのだから【辛い過去】は気にしていない。
産屋敷一族や鬼殺情報は、レディ時代に神父さんに英文で全て書いて保存してもらっている。
この度、カイマクル2号を作った。まだ空間を作っている荒削り状態だけど、人1人なら余裕で入れる空間はできた。
暇な時は井戸に潜っている。

心理的に余裕ができた分、産屋敷一族の表向きの状況を客観的に見れたので、さらに産屋敷嫌いが加速した。
悲鳴嶼さんに関しては「そもそも産屋敷が鬼の事を公開していれば、冤罪事件も起きないよな」と思っている。

神父さんが大好き、シスターも好き(likeの方)
生存本能は死んでるけど、好きな人たちが鬼殺に巻き込まれないように避難所を作っている。


ウィリアム・ウィスティリア神父
カトリック・イエズス会所属の司祭兼主人公の友人であり、事実上の保護者。
【ローズマリー・ベネット】という名前の名付け親
意図せずに【湯婆婆】になっている。
主人公を守ろうと行動するほど、結果的には主人公の大切なモノを壊している。
《善意の行いが必ずしも本人のためになるとは限らない》の象徴。
知らず知らずに主人公の内にある【日本人の心】を潰している。












大正コソコソ噂話
慎寿郎さんの情報は、杏寿郎さんの鎹鴉である【要】が伝えたよ。
《モトエンバシラガクルッタ!タスケテ!タスケテー!》

「おやおや、どうしたんだい?要、ゆっくりと教えておくれ。」

《説明中》

「へぇ、上弦の過去話ねぇ、要、伝言を頼めるかな」
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