カイマクルの鬼   作:セッル@ポケモン熱発生中!

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主人公は少しだけ自分の過去を振り返り、慎寿郎さんは新しい道を進む事を決意しました。

日本語→「」
英語→『』

作者の独り言です。

煉獄家の400年以上に渡る【一族による柱の継承】って、かなり凄いですよね。
杏寿郎さんは自らの意思で鬼殺隊を希望しましたが【煉獄家の男子】が皆が皆、鬼殺隊を希望するとは思えません。
息子を炎柱にしたくなかった父上は、もしかしたら嫌々鬼殺隊に所属せざるを得なかったのでは?と。
真面目な人なので家業は継ぐけど、仮に職業選択の自由があったのなら、最終話のように【煉獄先生】になっていたのでは?と思いました。
なので今回の話では、父上はどちらかと言うと後ろ向きの人で描いています。
ナヨナヨした煉獄さん(父上)が地雷の人は読まないでください!

ps煉獄家なら、産屋敷一族の鬼舞辻無惨への憎しみや狂気、産屋敷と鬼舞辻無惨の血縁関係諸々知ってそうですよね。


最初の贈り物/最高の情報

「うーん…あっ!お祈りしないと。えっと…」

 

『新しい朝を迎えさせてくださった神よ、

きょう一日わたしを照らし、導いてください。

いつもほがらかに、すこやかに過ごせますように。

物事がうまくいかないときでもほほえみを忘れず、

いつも物事の明るい面を見、

最悪のときにも、感謝すべきものがあることを、

悟らせてください。

自分のしたいことばかりではなく、

あなたの望まれることを行い、

まわりの人たちのことを考えて生きる喜びを見いださせてください。

アーメン。』

 

《鬼》が神に祈る…か。滑稽な話だと思う、でも…それでも願ってしまう。

 

「早く終わってほしい…」

 

無理な話だと分かっていても。

 

『ローズマリーさん、畑の種が芽吹きましたよ〜』

『本当ですか!直ぐに行きます!』

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

『相変わらずですが、面白い髪質ですね。』

『ええ、私もそう思います。だけどコレのお陰で日焼けしないのですよ』

 

私は植物系に進化?したとはいえ《鬼舞辻系の鬼》であるのは事実。

太陽が弱点であるのは変わらない。

この髪がなければ私は太陽に灼かれて骨も残さずに死ぬ。

出来れば“髪”の事は隠し通したかったけど、畑を活用するとなると、どうしても昼間に動かざるを得ない。神父さんと相談した結果、

 

『元々、特異な体質で迫害されていたから髪もソレで通してみては?緑の髪自体も目立つものなので。』

 

と言われたので『体質です』と言い切ってみたら、

その…通った…。

さすがは…宣教師とその関係者。

肝の太さが違う…。

 

『そういえば、そろそろイースター(復活祭)ですね。畑の野菜は順調に育っていますし、私たちは卵のペイントに移りましょうか。体調は大丈夫ですか?ローゼ』

 

『はい、大丈夫です。シスター』

 

そう、暦は早くもうすぐ4月、教会関係者はイースターを前に肉類を控えて、祈りを捧げる時期になっていた。私は関係者じゃないけど、体質上、今は他の司祭関係者と同じ食事を摂っている。

 

そうして畑を見終わった私たちは、教会で卵のペイントに移った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

『ふー、楽しかった!さあ日記に移ろう』

 

神父さんがくれた日記用のノート。英語の勉強にもなるからその時の気分に合わせて、日本文、英文を書いている。

 

『今日は…日本語で書こうかな』

 

……………………………………………………………

3月✖️✖️日

今日、畑で植えた大根とハーブの芽が出ていた。

シスターさんが言うには『育ちが良い』とのこと。

それとイースターが近いから信者さんやシスターさん方と一緒にイースターエッグのペイントをした。

色とりどりの模様が美しく、イースターの日が楽しみだ。

イースターでは普段は来ない子供もたくさん参加すると聞いたから盛り上がりそうだ。

 

そうそう信者さんの1人、村田梅さんは最長年で60歳!彼女は、まだ禁教令が解かれる前からキリスト教を信仰していた人。

まさしく命がけの信仰を貫いた人でした。

その人からふと言われた言葉が印象深かったな。

 

「迫害されていたとは聞きましたが、ちゃんと愛されてもいたのですね。安心しました。」

 

随分とおかしな事をいう人だった。確かに今では、この見た目のお陰で神父さん達に会えたし、私も幸せだ。でも、それは彼ら彼女らが【外国人】だったからであって、私は【日本人】に愛された思い出はない。でも村田さんのあの目は、シスターさん方に向いた目ではなかった。

……………………………………………………………

 

「本当に…何をどう見たら、私が愛されて育ったと見えるのか?」

 

前世の記憶か?確かに前世なら平凡な家庭で愛されて育ったから、村田さんはそっちの記憶でも感じたのかな。

 

『考えるな、今が幸せならそれでいいではないか。』

 

分からない事を考えても無駄だ。今を生きればいい。

そういえば…この薔薇の髪飾り、誰に貰ったんだっけ?後で神父さんに聞いて……文字が書いてある?

【香子】

 

「カオリコ?それともキョウ…子…?」

 

ズキンッ

 

「うっ…」

 

「女学校入学おめでとう、本当に大きくなって…」

「お前、今からそれじゃあ嫁入りの際はどうなることやら」

「まあ、あなただってソワソワしていたわよ」

 

日本の家、日本人の夫婦、女学校入学…。まさか…

 

「今の記憶が()()()()なのか…?そうだ日記!」

 

英文、日本文、ごちゃ混ぜに書いてある日記帳だが、私は読める。問題ない。

…………………………………………

February first,

Dad, mom, please be happy in a world without demons. Please forgive those who are unfilial to die before their parents.

……………………………………

 

「2月1日、お父さん、お母さん、どうか鬼のいない世界で幸せになってください。親より先に逝く親不孝者をお許しくださいませ?

父、母、両親、わたしは…私は何かを忘れている…?」

 

『ローズマリー!手伝って!』

『はい!直ぐに行きます、シスター!』

 

あれ?私、何を考えていたんだっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

ところ変わって、

 

「お久しぶりです、お館様。」

「久しぶりだね、慎寿郎。」

 

カコーン 

 

「ところで本題は?」 

 

目星はついているが。

 

「相変わらず君はせっかちだね、そうだね…君の元に来た()()()()というお嬢さんの話を聞かせてほしい。」

 

やはりか、大方杏寿郎の鎹鴉【要】が伝えたのだろう。アイツは息子と同じくらい律儀だからな。

 

「相手は亡霊、存在の証明は不可能。いかに上弦の過去話とはいえ、鬼殺に有利になるとは限りませんが?」

 

お館様がどこまでの情報を知っているのかを、確かめなければならない。疑う訳ではないが私を密偵と見ているかもしれん。

 

「もちろん、君が話せる範囲でいいよ。私たちは主従関係ではないのだから。」

 

主従関係ではない。……鬼殺隊に長く在籍していたせいで忘れていたな。

お館様はあくまでも【雇用主】

隊士や隠は【従業員】

そうだな、俺が話さなかった所で煉獄家に影響を及ぼすことはできない。…なら、俺の気持ちは?

俺はどうしたい?千寿郎には鬼狩りの才能はなく、俺自身は引退した身。鬼殺隊に拘る理由はない。

杏寿郎ならば…杏寿郎なら迷わずに話すだろう。

アイツはそういう奴だ。

 

「行って参ります!父上!」

 

俺自身は?俺は何を望んでいる?

人を救う事?いや、俺は煉獄家の長男として、産まれた時から鬼狩りの道しかなかった。

[人を守り、救う事]その事自体に不満はなかったが、好き好んで鬼狩りになった訳ではなかった。

 

瑠火は言った。

「生まれつき強く産まれた者は弱き人を守るのが責務です。」と。

 

その言葉は間違いなく正しい言葉だ。杏寿郎もその言葉に従った結果が今だ。

だが…俺は心の中でこうも思った。

 

(ならば、強い者は誰に守ってもらえばいいのか?)

 

何も()()は直接的な意味合いだけではない。

心を守るのもまた()()()だろう。俺にとっては瑠火がそれだった。どんなに炎柱の責務に潰されそうになっても、瑠火がいたからこそ耐えられた。

 

俺が()したいことはなんだ?

 

「あなたは勿論、歴代の炎柱は痣が出ない事に悩んでいました。しかし私たちの世界では、煉獄家の人間には痣が出ないという呪いがかかっているのでは?という説がありました。」

 

「なぜ煉獄家だけかって?それは煉獄家の成り立ちにあります。煉獄家は最低でも400年以上に渡って、一代も途絶えることなく炎柱を出し続けました。他の柱は基本的には一代限りであり、よくても弟子が柱になる程度です。ですが…煉獄家は違う。血筋による柱の継承を行なってきたのは煉獄家のみ。」

 

「それが何だ?という顔をしていますね。ですが、それこそが【煉獄家の人間にアザが出ない理由】ですよ。」

 

「戦国乱世の時代…、始まりの呼吸の剣士のようになりたい者は、人の身には余る能力を求め、それを手に入れた者は軒並み25を迎える前に死んだ。ここまでは貴方もご存知のはず、……問題はそれ以降の話ですよ。」

 

「残っていないのですよ……子孫が。」

 

「時透無一郎?あぁ、彼は例外枠です。彼は現上弦の壱、黒死牟が人間時代の時の子どもの子孫です。しかも鬼殺隊に関わる前の時の子どもです。」

 

「一時的な強さならば、痣者に優るものなし。だけどソレは継続出来ない。炎柱は他の柱とは異なり、代々血族で繋いできた存在、貴殿は武家なので似た話は知っていると思いますが、何事も始めるよりも継続することの方が困難です。」

 

どんなに努力しても鍛錬しても、痣が出ることはないと知った時、これまでは痣が出ないことが悩みの種だったのに、スゥーと心が晴れた気がした。

その時俺は唐突に理解した。

俺は、痣者になりたい訳ではなかった。

俺は本当は鬼殺隊に所属できるような心を持っていなかった。

俺の本心は、

 

【死にたくない】

【でもどうせ死ぬのならば、誰よりも印象に残りたい】

 

我ながら随分とまあ遠回りしたものだ。

 

「煉獄家が炎柱を輩出しなくなった時……それは、鬼殺隊が終わる日が近いのかもしれませんね。」

 

「良い意味か、悪い意味か?私がそんな事を知る訳ないでしょう?ですが…そうですね、」

 

「どちらになるかは()()()()()()()()の行動次第では?」

 

千寿郎には鬼狩りの才能はない。だが…千寿郎の子に鬼狩りの才能がないと誰が言える?この、呪いのような鬼殺隊との縁を…一代限りで切れるか?否、切れるわけがない。

ここで終わらせねば…孫が鬼狩りとして死んでゆく。

 

 

 

 

 

「現在の上弦の壱…黒死牟、人間時代の名は継国巌勝…始まりの呼吸の剣士の兄君であり」

 

知っている情報は全て話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう…慎寿郎。私のゴホッ人生で…最も嬉しいカハッ最高の…情報だよ。」

 

優しい顔をしていたが、目は狂気に満ちていた。




主人公【ローズマリー・ベネット】
着物と袴は売れたが、実は髪飾りは質屋にだせなかった。(13話)
本人は自覚していないけど、薔薇の髪飾りは母親の手作りです。どんどん薄くなる過去の記憶を一瞬思い出しましたが、それは雲を掴むようなもの。
彼女が『ローズマリー』と呼ばれる内は思い出すことはありません。


教会関係者の皆様
ローズマリーの髪が傘みたいになったのは驚いたが『迫害されていた』と大使館から説明されていた事
『緑の髪』自体、元々存在しない色だから、普通の髪と思うのが間違いだと思い、
『太陽の下では傘みたいに固定される髪』を受け入れた。
一部の人は主人公が人間ではないと感じているが、人に害をなさない上、聖書と聖歌をノリノリで諳んじているので『討伐対象ではないからいっか。』と思っている。
ある意味で最強なのはこの人たちかもしれない。


煉獄慎寿郎(作者の捏造多し)
家業だから鬼殺隊に入隊し、元々の性格と相性が良かったので柱にまでなったが、本来はかなり不器用で怖がり。
妻はその辺も含めて、支えてくれたので鬼殺に誇りを持てていたが、支える人がいなくなってからは、痣が出ない事や日の呼吸への劣等感から育児放棄をした。現在は過去を反省して、千寿郎の未来が明るくなるようにお館様に全てを話した。

竈門炭治郎
現在、遊郭任務中。

音柱
「煉獄のオッサンがお館様に呼ばれたぁ?」



お館様
ふふ…上弦の過去話は兎も角、【上弦の能力】を知れたのは大きいな。とりあえず、天元のいる遊郭でこの【上弦の陸兄弟】の能力が合っているか確かめよう。もし…合致していたら…一族の汚点を…鬼舞辻無惨を追い詰める事ができる。ふふ、楽しみだなぁ。

【上弦の能力一覧表】(過去話も含む)と【藤の毒と日光を克服した鬼】という二大兵器が目の前にあるので気分が上がっている。

後者は協力してくれる保証もないのにね。















大正コソコソ噂話
薔薇の髪飾りは【ドッド柄】です。ハイカラさんの娘に贈るために母親が頑張って生地を選んで作りました。
もし花言葉を知っていたならば、母親はドッド柄の髪飾りは作らなかったでしょう。
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