カイマクルの鬼   作:セッル@ポケモン熱発生中!

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無限城に巻き込まれた軍人たちの攻防戦。


銃器中隊side

べべん

 

「うわ!」

「ぎゃー!!」

 

床に障子が!?まさか!!

 

「鬼の根城に吸い込まれるぞ!総員!武器を手離すな!!」

 

「ぎゃ!」

「佐藤ー!!」

「田中ー!!」

 

 

 

 

 

▽▽▽

「ここは?」

上下左右が滅茶苦茶、不死川隊長が言っていた鬼の根城か。

 

「おい!中隊の連中挙手!」

ババババ

 

20名!?

 

「残りの180名は、この城のどこかに…」

 

べべん

べべべん

 

「ぎゃあ!」

「常に動き続ける戦場なんて想定していないぞ!」

「落ち着け!事前に説明されていた武器はあるか!」

「手榴弾、火炎瓶、輸入物の地雷、拳銃に弾丸」

 

年末が近づいているのもあって、武器は常に身につけていろという、命令があったから、無限城対策も取られていた。

我々軍人も鬼殺隊同様、日輪刀の配給こそあれど、鬼との戦闘を前提としていない。なぜなら、有り合わせの物を持たされたが、色が変わる事がなかったからだ。

やるのは徹底的な妨害活動のみ。

なんとか呼吸に適性がある軍人もいたが、付け焼き刃の腕前で、鬼と真正面から戦って勝てるわけがない。

くそ…風柱のしごきを突破して銃器中隊に戻ってきた奴らがいないなんて!

 

「今いる銃器中隊!鬼が来たら手榴弾を投げろ!我々は医療班も兼ねているのだ!鬼殺隊士に嫌われているとはいえ、我々を助けないと困るのはアイツらも同じだ!!」

 

「「はっ!!」」

 

そうだ。鬼との戦闘に役立たずな俺たちは、鬼殺隊士から嫌われている。あいつら、特に戦闘員の多くは孤児や貧困家庭出身者。甘露寺蜜璃のような人間は極端に少ない。

対して俺たち軍人は、中流階級の高等学校卒業生が多い。感性や価値観の違いで争う事が多かった。

その上、銃器中隊は【情報部隊】であり、俺たちは()()()()()を前提に動く事が決定していたのもあり、鬼殺隊士と折り合いが悪かった。

だが、正直に言えば、俺たちが優位なのは立場だけだ。それ以外の面では、鬼殺隊士に依存せざるを得ない。

 

九鬼政府代表任命官もそれを理解していた。

だからこそ、私兵でありながら、他国大使のお嬢様相手に襲いかかるような人間を、厳罰に処せなかった。伊達に千年も化け物相手に殺しあっていた組織ではない。それ相応の実力があったからだ。

そして、トップは抑えられても末端が収まるかと思えば違う。

むしろ、教養と常識がない分、何も持たない末端が暴れた方が厄介だ。

 

「武器を使い尽くしたら鬼殺隊服を脱ぎ捨てろ!軍服姿に戻れ!!」

「はっ!!」

 

政府が鬼を野放しに近い状態にしていた理由。

それは鬼の存在を外国に知られた時に起こる、争奪戦を避ける為だ。

現に、鎖国体制だった徳川の治政では、鬼殺隊士は見逃すように命令されていた。

鬼舞辻とやらがもっと派手に害を及ぼしていたならば話は別だったが、裏で活動していたこと、上流階級者を鬼にする事がなかったことで、表の権力者連中も薄々勘付いていながら黙っていた。だが、鬼舞辻はよりにもよって【外国人】に手を出した。それも【大使のご息女】にだ。

他国に存在を隠し通したかったから鬼を見逃していたのに、鬼の棟梁自らが他国に鬼の存在を知らしめた。ならば…最早、我々が見逃す道理がない。

 

「図体がでかいだけで知性らしきものがない。この建物も直すのには多少なりとも労力がいるはずだ。破壊活動に移れ!!」

 

「「はっ!!」」

 

俺たち軍人は鬼を殺すことを専門としていない。

だから、出来るのは妨害活動と軍医の真似事だけだ。

不死川隊長は今頃鬼殺隊士と合流して、鬼に向かっているだろう。俺たち医療部隊も分断されることが前提で少数活動の訓練もしている。

 

「地雷設置よし!!」

「総員!離れろ!!」

 

ドォォーーン

 

後方から爆発音が聞こえた。

 

「うわっ!!」

「全力で走ったのにこの威力なのか!?」

「だが、鬼の原形は壊れているな!」

「今のうちに()()()()()をばら撒け!!鬼の情報源を遮断する!」

 

俺たちは人間だ。不死身の鬼相手に持久戦で挑まれたら負けるのは必須。短期間、それこそ今日中に鬼の棟梁を潰してもらうしか勝ち目はない。米国もあくまでも技術援助の比率が高い。日本人の手で終わらせなければならない。

 

 

 

 

 

ぎゃーぎゃー

 

あの音は、

 

「医療部隊が来るまでの辛抱だ!!」

 

鬼殺隊士…団体活動が取れるようになったのか。ならば、

 

「医療部隊到着しました!!怪我人はこちらに!!」

 

 

こちらも全力で援護しなければな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

ボリ

ボリッ

ボリボリ

 

「ん?」

 

その男は、頭から血を被ったような鬼だった。

 

「やあやあ初めまして、俺の名前は童磨。いい夜だねぇ」

 

女を笑いながら殺す…、鋭い対の扇。やはりコイツが…姉さんを殺した鬼

 

「私の姉を殺したのはお前だな?この羽織に見覚えはないか」

 

国家の力を使っても見つけられなかった万世極楽教の教祖。




銃器中隊もとい医療中隊
基本的に逃げる事が前提。スペックが違う鬼と真正面から戦う必要性がない上、どんな弱い鬼でも、人間相手と違って敵わないと教え込まれている。
なので、最初から【医療部隊】として扱う予定だった。【情報部隊】は表向きの理由で、使えないor素行の悪い人間を処分する為の仮の姿だった。本来の【医療部隊】に戻ったので、軍人たちは初期治療に使う包帯や消毒液も装備している。
愈史郎の仕事も手助けすることが決まっていたので、彼らには目眩しの血鬼術が染み込んだ紙を持たされている。

立場的に殉職者を出せないので、ある意味鬼殺隊士よりもハードモード

鬼殺隊士
貧しさ(善逸)
鬼への復讐(炭治郎)
愛着障害持ち(獪岳)
金目当て(サイコロステーキ先輩)
人格が世間に受け入れられなかった人(鋼塚タイプ)
など、訳ありの比率が高いので、軍人とは相性が悪い。炭治郎のような復讐者とは話が合ったりしますが、基本《自分のため》に動く鬼殺隊士と《国家と臣民のため》動く軍人は根本が異なるので、価値基準が合わなかった。それでも、軍人の立場が上かつ、医療部隊なので鬼の手から助けます。









大正コソコソ噂話
原作では愈史郎が単独でしていた《目眩しの血鬼術》をばら撒く作業に医療中隊の軍人も参加しているので、原作よりも鳴女の見える範囲が狭くなっています。
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