転生したはいいが、同僚の腹パンが痛すぎる! 作:Mr.You78
「くそっ……!」
ホークの中で、ソガが悔しげに臍をかむ。
機首から放ったレーザーも、アロンに全く効果が無く、怯ませる事すら出来なかったからだ。
今、彼らが飛んでいる夜空は、激しい雷雨が吹き荒れ、まるで嵐の真っ只中にいるかのようだ。
横殴りの豪雨で、レーザーが減衰し、普段通りの出力が出ない。
「ソガ、ミサイルはどうか!?」
「ダメです! 雷の影響でミサイルのロックが……」
「そうか……むっ!」
「それに、この揺れですからね!」
ホークの機体ががくんと揺れる。
ダウンバーストの断裂面がそこらじゅうに吹き荒れていて、先ほどから見えない段差に躓かされ続けているようなものなのだ。
なによりも、頼りの計器が雷による電磁波の影響で狂わされたと来れば、有視界戦闘を余儀なくされるのだが……ただでさえ夜間飛行な上に、低く低く降りてきた分厚い暗雲のせいで、おそろしく視程が悪い。
操縦桿を握っているのがキリヤマでなければ、忽ち空間識失調に陥って、墜落しても可笑しくは無い程の悪条件。
いかにウルトラホークが大気圏内外両用の驚くべき最新鋭戦闘機と言えど、有人航空機という特性上、悪天候には滅法相性が悪かった。
むしろウルトラホークでなければ、この嵐の中を飛行し、あまつさえ戦闘継続など……自殺行為だ。
「こちらアマギ、だめです隊長! やはり表層へのダメージは軽微! 気にする素振りすらありません!」
地上のポインターからアマギの観測結果が届くも芳しくない。
レーザーとミサイルによる精密射撃が封じられると、後は無誘導爆弾やロケット砲をばら撒くしかないが……敵の怪獣は尋常でない耐久性を持っており、顔面以外への攻撃は、全くと言っていいほど効果が無いのである。
ウルトラ警備隊は、嵐の夜に現れた怪獣を相手に、効果的な援護を行えていなかった。
そう、援護だ。
一体誰に対して?
そんなものは明白だろう。
『デュア!』
『ガアアアア!!』
土砂降りに晒される崖の上、月の光すら届かぬ夜の闇の中で、二つの巨大な影が相対していた。
しなやかに引き締まった赤い筋肉が雨を弾き、いっそ艶めかしい程にその存在を主張させているのは、ウルトラセブン。我らが地球の守護者。
その正面で、悍ましい巨体が蠢いた。
魔女の鷲鼻のように折れ曲がり、醜く節くれ立った嘴。グロテスクな悪魔の翼が、猛風の中に翻り、鋭い爪が雨粒のベールを裂く。
闇の中で雷の輝きに照らし上げられたのは、血走った瞳をカッと見開き、雄叫びを上げる巨獣アロンの姿!
真っ赤な守護神の勇姿に、まるで怯む素振りも見せず、その四肢を八つ裂きにしてやろうと言わんばかりに、舌舐めずりでもするかの如き余裕を見せつけた。
その肉体の強力さは折り紙つき。自信満々なのも頷ける。
しかしセブンは、この敵の長所だけでなく……攻略法も知っているのだ!
『デュワッ!』
体を瞬時にミクロ化させると、豪雨をものともせずに飛び上がり、怪獣の口へ一直線!
再び体内に飛び込んで、一寸法師の如く内部から敵を破壊しようという魂胆だ。
……しかし!
『ガアアッ!』
アロンは大きく裂けた嘴をバックリと開き、喉奧から猛烈な勢いで、黄色いガスを噴射した!
『ダァーッ!?』
真っ赤な矢羽根を包み込む、激烈なまでの刺激臭。これは……硫黄だ!
高濃度の硫黄ガスが、セブンを襲う!
さしものセブンも、ミクロサイズの質量しか持たぬ身で、猛毒の逆風に打ち勝つ事は出来ず、木の葉のように吹き散らされ、堅い岩壁に叩き付けられる。
そのまま踏み潰されないように、すぐさま巨大化して怪獣から距離を取ったが……勝負は振り出しに戻ってしまった。
嵐の中で、じりじりと睨み合う両者。
やがてセブンは、戦場を移動するために、崖下へとその身を躍らせた。
開けた場所では、怪獣の得意な急降下攻撃が猛威を発揮する。崖を背にして戦えば、敵の降下ルートを限定出来ると考えたのだ。
『デュワー!』
カシャ
……しかし……見上げたセブンが目にしたのは、自身を追ってくる怪獣の血走った瞳ではなく……ふいと興味を失ったかのようにそっぽを向いて、翼を大きく広げると、明後日の方向へ飛び立っていく敵の後ろ姿だった。
『デュ!?』
やられた。
凄まじい敵対心を怪獣から感じた為に、自分が背を見せれば、てっきりこちらを追ってくるものとばかり思っていたが……怪獣側では、わざわざそれに付き合う道理もないと言うわけか。
確かに、奴に暴れられて困るのはこちらの勝手な都合であって、本能のままに動き回る怪獣にしてみれば、襲いにくい場所にいる獲物に固執しなくてはならない訳では無い。
これまでの殆どが、侵略者との戦い続きであったセブンは少々失念していた。
互いを、排除すべき障害と認識していたこれまでの敵とは違い、野生の怪獣であればギエロン星獣のように、こちらから興味を引き続けなければならないのか。
あの怪獣を市街地に逃がしてはならない。
セブンは嵐の空に飛び上がり、雷の合間を縫って、敵の翼へ追い縋った。
額からエメリウム光線を何度も撃ちかけて、敵を撃墜しようとするが、怪獣の背中は火山岩のように頑強で、着弾してもさしたる傷を与えられないではないか。
これでも最も威力を重視した磁力線を放っているのだが……雷雨と距離による減衰がもどかしい。
かといって、敵の機動力もそれなりである為、飛行中にアイスラッガーを抜き放って、脳波コントロールで命中させるのもまた難しく……
……かくなる上は。
セブンは切り札の使用に踏み切った!
両腕を使い真っ赤なエル字を組んで、極太の太陽光線を解き放ったのである!
夜空を光の帯で薙ぎ払い、回避も防御も許さぬ圧倒的な力業で捻じ伏せるのみ!
怪獣の背に命中したワイドショットが、堅牢な外皮を突き破り、内部の肉を一瞬のうちに焼き焦がした!
爆発四散!
実に手強い敵だった……胸をなで下ろすセブン。
しかし、前回の怪獣があれほど生存に必死だったのは、今回の怪獣と番いだからであったのだろうか?
それならば悪い事をした……
地球における怪獣は、自然界の法則から大きく逸脱した存在ではあるものの……この星に生きる命である事に代わりはない。
とはいえ、より多くの生命を危険に晒しかねない以上、放置もできない。
彼らが理性と言葉をもって、話し合いが出来れば良かったのに……そうでなくとも、せめてパゴスのように大人しい性質であってくれたなら……
セブンは先ほど倒した怪獣に対し、少しばかりの罪悪感と憐憫を感じながら、徐々に雨足が遠のいていく夜空を帰還していくのだった……
―――――――――――――――――――――
「うーん……」
「どうしたアマギ? 何見てんだ?」
「ソガか……これだよ」
「二酸化ケイ素52%、酸化カルシウム、二酸化硫黄含有率共に……なんじゃこれ?」
アマギから手渡された資料に、ざっと目を通したソガは、内容の理解を即座に放棄した。
「回収したアロンの、体組織データさ」
「ほうほう、アロンね。……それってもしかして、この前の怪獣の名前?」
「ああそうだ。久方ぶりに出現した地球怪獣……怪獣頻出期を経て地球防衛軍が発足し、地上から粗方の巨大生物を駆逐してからここの所、ギエロン星獣を除けば、宇宙人が連れてくる生物兵器としての怪獣か、既に記録のある怪獣ばかりだったからな。
「だが……?」
「命名が決定して、すぐに2匹目が出現してしまった上に……これを見るとどうも……正式な記録には、もう一つの命名理由を記載する事になるだろう」
「……つまり、アマギ大先生は、もう一匹出てくる可能性があると踏んでいるわけだ」
「……そこが悩み所だ。あれが果たして2匹目だったのか、それとも同一個体だったのか……それによって話が変わってくる」
「同一個体?」
「これを見てくれ」
アマギはソガに何かの比較データを手渡した。
いくつものグラフや表が記載されており、そのどれもが、多少の違いはあれど、よく似た挙動を見せている。
「あーはいはい。こっちが1匹目でこっちが2匹目と……えっとさ、なんか知らないけど生物の遺伝子って実はほとんど同じなんじゃなかったっけ?」
「バカ。誰がそんな初歩的な塩基配列を載せたりするもんか。確かにお前の言う通り、我々人類だって99%の部分では同じであって、残りの僅かな部分で個人差が決まるとも。だがそれは正真正銘、お前の話で言う残りの1%に当たる部分であって……」
「それがこの一致率だと、もはや別人とは考えられないって?」
「そうだ」
憮然としたアマギが、小さく頷く。
「ははあ……つまりギエロン星獣みたいに1匹目が再生したかもしれんと、そういう訳か!」
「それならば簡単だったんだが……」
言いつつ、難しい表情のプランナーは次の資料を見せた。
そこには、先ほどとは打って変わって、グラフの曲線には大きな差異がありありと示されているではないか。
「……これは?」
「お前が言うところの99%の部分……本来であれば一致していなくてはならない筈の部分だ」
「二枚目は……硫黄細菌がどうたらって書いてあるけど?」
「2匹目の体組織からは、その硫黄細菌が大量に発見された。恐らく腸内細菌のように共生関係にあったんだろう。実際に高濃度の硫黄ガスをセブンに吹きかけていたからな。確かにアロンの肉体にはAとBの個体両方共に硫黄が含まれているから、不自然ではないが……」
「1匹目からは少しも検出されない……と」
「……1匹目は恐らく、硫黄ガスがそもそも吐けなかった筈だ」
「……つまり何か? 明らかに個人としては同じ人物の筈なのに、種別や性能が……素質が全く違う……って事?」
「人間で例えるなら、そうなる」
眉間のシワをソガへ押しつけると、ため息と共に椅子から立ち上がり、コーヒーを二つ分淹れるアマギ。
ソガの前にソーサーがコトリと置かれるが、それに気付きもしないで、何事かをブツブツと呟いている。
「単なるクローンじゃないって事か……」
「ゾウリムシのような無性生殖ならば、こうはならない。そしてもしも、死ぬ度に進化して肉片ひとつから蘇るというならば……ある意味ではギエロン星獣以上の驚異だ」
「……量産した怪獣を、実は宇宙人がチューンナップしてるんじゃないのか?」
「なんの為に?」
「そりゃあ……セブンすら倒せるような、最強の生物兵器を造り上げる為さ!」
「……無理だな」
「なぜそんな事が言い切れる!?」
「純粋に容量が足りないからさ」
「容量って……まさか遺伝子の?」
「まあ……簡単に言ってしまえば、そうだ。2匹目は1匹目と比べて、出来る能力が増えたかも知れないが……その分、出来なくなった事もある。肉体硬度なんかは、明らかに1匹目へ軍配が上がるだろうな。一番最初の資料を見ろ、体表組織の比率が違う。ガラス質の分量が増えているから、レーザーにはかなり強くても、セブンのパンチには勝てんだろうさ。どんなに手を変え品を変えても、総合力でセブンを上回る事は決して出来ない。アロンではセブンを倒せんよ」
「なる程……そういう……」
「なんだ、妙に納得するじゃないか? ほら、飲めよ」
「いや、こっちの話……オッと、こりゃ失敬」
コーヒーに気付いたにも関わらず、ブツブツと資料を眺めながら、物思いに耽るソガ。
その様子へ首を傾げつつ、カップを傾けたアマギがポツリと零した。
「しかし……量産して改造……か……」
「なんだ?」
「いやなに、もしもお前の言う通りに運用するなら、これ程都合の良い怪獣も居ないだろうと思ってね」
「そんなにか?」
「ああ。お前はその一枚目を見て、なんとも思わなかったのか? アロンの肉体は……半分以上が鉱物質なんだぞ。僅かにだが、鉄も含まれてある」
「なんだって!? ……あ、本当だ」
「もしもこれが、異星人のデザインした生命であった場合は、肉体の構成成分からの名付けだと取り繕う羽目になるので、あまり歓迎したくはないが……」
「どういう事?」
「
「なーるほどねー……」
じゃあ本当は、アロンじゃなくてアアンじゃねえか。
「かつて飛来した
「ああ……そうか!」
「ほら、お前が好きな海外の三文小説にもよく出て来るじゃないか。ゴーレムと言う奴さ。いや、原点はユダヤ教の神話だったか……? まあ尤も、姿形はガーゴイルと言うべきかもしれないが……パリ本部の近くにあるノートルダム大聖堂を見たことがあるか? あれはなかなかに見物だぞ」
「……」
「おいソガ。聞いてるのか?」
「聞いてるよ! 次にコイツが出て来たらどうするか考えてんだよ!」
ソガがムッとして言い返すも、それを聞いたアマギは呆れたように肩を竦めた。
「無駄な事はやめろ。次に出て来た時には、また別の性能かもしれないんだぞ? なまじ予測に頼る方が危ない。……そもそも、アイロンすら出て来ないお前のオツムじゃなぁ」
「うるさいね! そういうお前はアレ出来たのか? 前からずっと言ってるじゃないか!」
「出来るわけないだろ。実物もないのに……理論値すら分からないんじゃあ、計算のしようも無い。勿論、お前の言ってる理屈は分かるが、それはあくまで発想の取っ掛かりであって……せいぜいが使えそうな機材に目星をつけたり、実験環境を整えるのが関の山さ」
「そりゃそうか……」
今度こそソガは、がっくりと項垂れた。
――――――――――――――――――――――――
暗闇に、映像が映し出される。
巨大な怪獣に対し、真っ赤な戦士が立ち向かっていく様が、何度も何度も繰り返される。
稲妻をバックに、対峙する二つの影。
やがて、掛け声と共に崖から飛び降りるウルトラセブン。
その格好のまま、空中で彼の姿が静止した。
時間が止まる。
それを無感動に眺める瞳が二つ。
闇の中に、白い輝きが浮かび上がる。
悍ましく嗄れた声が、地の底から這い上がるかのような重々しさでもって、破滅へのシナリオを紡ぎあげる。
「せぶんハ……じゃんぷスル事ハ、勿論。空ヲ、飛ビマワル事モ、可能ダ」
「飛行性能を含む身体能力においては腕力以外の全てでスラグの性能を大きく上回っている」
「ソシテ、ソノ腕力モ、うるとら念力ト、緻密ニ計算サレタ、効率的ナ、力学配分ノ、併用ニヨッテ、補ウ事ガ、可能ダ」
そう分析する彼らの眼前では、セブンが自身よりも上背のある怪獣を、一本背負いにかけているシーンが、何度も何度も繰り返されていた。
「基礎能力の全てでスラグを凌駕する事が証明されたわけか」
「ソウダ、我々デ、ナケレバ、せぶんヲ、倒ス事ハ、出来ナイ」
「それでこそ我々ガッツ星人の次なる標的に相応しいというものだ」
「デハ、ココニ、『せぶん抹殺計画』ノ、承認ヲ、起案スル」
「承認」
「承認」
「承認ダ」
「承認する」
闇の中に木霊する複数の声。
そのどれもが、ウルトラセブンを殺す事を望み、そしてそれを当然の事であると、看過する。
「主張一致ニヨリ『せぶん抹殺計画』ノ承認ヲ、受諾」
恐ろしい計画が、今まさに遂行されると確定した。
そうして彼らの会議は、滞りなく次の段階へ進んでいく……
再び切り替わる映像。
怪獣の蹴り飛ばした岩石の塊が、エメリウム光線によって粉砕される。
「コレガ、せぶんノ、うるとらびーむダ。ソノ熱線ハ、アラユル金属ヲ、貫キ通ス、ダロウ」
「回収したS1とS2の肉片サンプルはどうなっている」
「狙イ通リ、えねるぎー粒子ノ、残滓ガ、付着シテイタ」
「それならば波長の特定も容易いな」
「既ニ、解析ガ、終了シタ。たきおん関数ニ、照ラシ合ワセタ、結果、M、2、S、H、3、G、W、F、B、1……」
彼の嘴が、何らかの数値を淡々と読み上げていくが……およそ地球人には理解し得ない計算式の羅列であった。重要なのは、それを頷きながら聞いている同じ顔の聴衆達全てに対し、セブンの持つ必殺光線における、重大な秘密が暴露されてしまったという事だ。
「この情報が正確であるかはS3の耐久テストですぐさま検証できる」
「ソレニ、加エテ、次ハ、せぶんノ、洞察力ト、判断力ヲ、測定スル」
「ではS2によって得られたデータを基にS3の調整に入れ」
「分カッタ。『アロン』ノ、隠密性ト、耐ビーム能力ヲ、向上サセル」
「アロンとは何だスラグの事か」
「ソウダ、地球人ハ、我々ノ、怪獣ガ、くろーん生成、サレテイル事ト、体ノ、半分ガ、無機物デ、構成サレテイル事ヲ、見抜イタノダ」
「地球人の割にはやるではないか脅威度を一段階修正これ以降スラグシリーズを本計画の遂行中はアロンと呼称する」
「承認」
「承認」
「承認……」
闇の中で、何者かの声が木霊する……
さて、またしても髑髏の火炎竜様より挿絵を頂きました!
【挿絵表示】
これ! この雷をバックにこちらを睥睨してくる感じ、めっちゃいいですよね!
実は数話前の段階で、「アロンの挿絵って要りますか?」と声をかけて頂いて、「是非とも下さい!」とお願いしたのがこれです。
その時、背景は悪天候にしてくださいとリクエストまでさせて貰いました……作者にとっては、アロンといえば雨の崖で対峙するシーンでしたからね。
この絵を一刻も早く公開したくて書き上げましたよ。
わざわざ声をかけて貰ったのも、この作者なら多分、アロンのシーンも飛ばさずに書くやろ……という、ある種の信頼感が垣間見えて、めちゃめちゃ嬉しかったですねぇ……
さてそんなご期待をいただいたアロンについて。
デザインは魔女とガーゴイルがモチーフとあったので……じゃあいっそ本当にガッツ星人の使い魔として設定してやろう! とこうなりました。
姿と僅かな登場シーン以外、まるで設定が無い?
じゃあ作者の好きなように、カスタマイズし放題じゃん!
メタ的な拡張性の高さが、そのまま彼らの汎用性の高さになるという訳です。
硫黄細菌とガス噴射能力のくだりは、平成版でガッツ星人が連れてきたサルファスから失敬しました。
硫黄細菌による生体改造技術は既にこの頃から持っていた、という解釈です。
そしてガッツ星人側の呼称ですが、これは没稿から引っ張ってきました。
当初ガッツ星人はスラッガ星人であり、S1からS5が登場し、S5がアロンの役割を果たす予定だったそうなので……
スラッガはガラスの逆読みらしいんですが、アイスラッガーと紛らわしいから没になったんですかね?
本作でもそのまんまじゃ紛らわしいから、硫黄だのガラスだのを含んだ不純物という事でスラグに。
地球人からしてみれば、ただでさえ水陸両用かつ飛行可能なのに、装甲とパワーも高水準という、量産機の鑑みたいなアロンですら、ガッツ星人にしてみれば余り物のゴミくずを寄せ集めて作った木偶人形にすぎない……というわけです。
ガンダムハンマーを受け止めてしまえるようなゴッグが、ドム並の機動力で迫ってくる上に、ザクぐらいバリエーション豊かであるにも関わらず、ジムと同じく互換性が高い……という文句無しの高性能機を苦労して撃墜してみれば、製造コストがボール程度だったと聞かされた時の気持ちをイメージしながら書いてます。