転生したはいいが、同僚の腹パンが痛すぎる! 作:Mr.You78
セブンが頭部に手を添え、アイスラッガーを抜き放つ。
白銀の刃は、妖しく笑うガッツ星人の正中線を真っ二つに切り裂き、その影が左右に分かれるも……それらは鏡写しのように二体の星人の姿へ分離し、また一つに合体する。
今度はエメリウム光線だ!
寸分違わずガッツの胸元を捉えたかのように見えたが、周囲に薄く展開されたアンチフィールドに阻まれ、即座に無害化されてしまう。
しかしセブンは諦めない。
全身のバネを活かして跳躍すると、敵に目掛けて急降下!
着地の直前で搔き消える怪鳥の姿。
……ならば後ろか!
セブンがその思念を大気中に拡散させて気配を探れば、彼の背後に憎き敵の影が現れる。
そうして振り向きざまに……ワイドショットを叩き込んだ!!
それを受けたガッツは忽ち肉体が崩壊していき、光の粒となって消えていく。
この恐るべき星人を倒す為には、やはり切り札たるワイドショットを打ち込まねばならないのか。
だが、辺りに渦巻く不穏な気配は未だに消える事は無い。
まだまだ多くの敵が、姿を消して、辺りに潜伏しているに違いないのだ!
――――――――――――――――――――
「やめろセブン! そいつらは幻覚だ! そんな偽物に無駄弾を使うんじゃない!!」
四肢を拘束されたソガが、思わず身を捩りながら叫ぶが、画面の向こうにその声は届かない。
暴れる地球人を見下ろしながら、なおもガッツは持論を展開していく。
『次に我々は、セブンの必殺武器に注目した』
『アイ、スラッガー……恐るべき切れ味を誇る宇宙ブーメラン』
『しかし、その制御にウルトラ念力を使用する都合上、セブンの脳波パターンを予め割り出す事さえできれば、その予兆と軌道までもが、手に取るように分かる』
『もはや我々を、あの武器で傷つける事は叶わない』
セブンの攻撃準備を察知した瞬間に、分身と消失を駆使して、アイスラッガーの連撃を躱し続けるガッツ星人達。
『そしてエメリウム光線』
『高い汎用性と威力を両立した、理想的な攻撃手段だ』
『これには、速射性と正確性を重視し、純粋な粒子熱量のみを照射する熱線タイプと、そこへ物理的な威力と長射程を加味したより強力な磁力線タイプが存在するが、本を正せばどちらも太陽エネルギーを変換したものに過ぎない』
『我々が対策すべきは、このウルトラビームの根本的な変換方法についてだと結論付けた』
『アロンの肉片サンプルから回収した残留粒子から、その組成は既に解析済みだ』
『あとは、このエネルギー波と逆の波長を持つアンチフィールドをぶつけて、相殺してしまえば、セブンの光線は、理論上、ワイドショットであっても、全て無効化できる』
『アロンによる実験で、それも証明済みだ』
『もはや、セブンの持ち得る全ての攻撃方法に対して、その対抗策が完成した』
『あとは、セブンのエネルギーが尽きるのを待てば良いのだ』
セブンを取り囲んだガッツ星人達めがけ、ぐるりと光線が薙ぎ払われるが、すべてバリアのようなものに阻まれて、全く効果が無い。
ご丁寧に、対エメリウム特効のバリアを準備してきたというのである。
そしてまた深紅の巨人は、自身の持ち得る唯一にして最大の火力を解き放つ事を迫られるのだ。
『セブンの持つ武器は、どれもが必殺の威力を秘めた恐るべき攻撃だ』
『しかし、その強力さ故に、セブンは負ける』
『過剰なまでの火力で、その障害を尽く粉砕してきたが為に、セブンにはそれらの攻撃が通用しない場合の経験が、一切無いのだ』
『全ての攻撃が効かなかった時、セブンは戦闘経験の浅さから、状況の打開策をこれ以上持ち合わせていない』
『セブンが無意識的に、短期決戦を挑む傾向にあるのは、観測局のドクトリンのみならず、自身の戦闘における未熟さを自覚し、それが露呈しないようにしているからに違いない』
『こうなった場合、セブンの行きつく結論はただ一つ。最大火力であるワイドショットの連射による、防御の貫通だ』
『都合の良い事に、正規の戦闘員ではないセブンには、宇宙警備隊員の標準装備であるエネルギーリミッターが支給されていない』
『これにより、セブンは地球のような劣悪環境下でも、無尽蔵のスタミナを発揮し続けられる代わりに、戦闘が長期化するほど、際限なくエネルギーを使用してしまうだろう』
「く、くそっ……」
『第二の結論。セブンにとっての長期戦は、諸刃の剣だ』
やはり、カラータイマーが無いのは、セブン最大の長所であり欠点だったか!
時間の制限無く戦い続けられるという事は、つまり決着がつかない限り、
持久戦に強いと言えば聞こえはいいが、敵が最初からそれを狙いに遅滞戦闘を心がけた場合は、逆に生命維持すら危ういレベルでエネルギーを消耗し続けてしまうんだ!
『そして……アイ・スラッガーと、ウルトラビームに次ぐ、セブンの三つ目の武器について』
「三つ目の武器だと……?」
どうやらガッツ星人の口ぶりでは、彼らはワイドショットもエメリウム光線の延長と考えている節がある。
物理技のアイスラッガーと、光線技のウルトラビーム全般というような分類だ。
じゃあ、三つ目なんてあるか……?
『我々が、セブンに消耗戦を仕掛ける上で、最大の障害と成り得る不確定要素』
『それが、携帯型怪獣兵器とウルトラ警備隊の存在だ』
「な、なんだって……ッ!?」
全くの意表を突かれたソガは、これまで大人しく星人達の解説に相槌を打ってなんとか情報を引き出そうとしていたにも関わらず、完全に素の驚きを返してしまった。
この流れで、奴らの口からその名が出るとは、思ってもみなかったからだ。
『我々もこれについては、地球圏に到達するより以前に、事前情報を入手していたのだ』
『セブンは、即席で展開可能な局地戦闘用の怪獣兵器を、複数体携行している可能性が高い』
『これらの怪獣兵器を適宜投入する事で、威力偵察及び、戦力の水増しによる集団戦が可能である』
「……う、うん……」
『それに加えて、ウルトラ警備隊による上空支援』
『その直接的な攻撃力は考慮に値せずとも、制空権の完全な確保が出来なければ、セブンに対し、地上の怪獣と上空の円盤群からによる二面制圧が妨害される恐れがある』
『現に、カプセル怪獣とウルトラ警備隊の戦力値は、ガストロポーダ・プルモナータ一体分に匹敵するという試算が出ている』
がすとろぽーだ……何だって?
『極限までセブンを消耗させたとしても、戦闘にこれら存在の介入を許した場合、セブンにインターバルを与える結果となり、太陽付近へ飛翔され、エネルギーを補給されてしまう可能性がある』
『少なくとも前例がある以上、そのようなリスクを看過することは不可能だ』
『故に我々は、不確定要素を予め排除する事にした』
「……」
苦虫を噛み潰したような表情のソガを尻目に、いよいよもって講釈の大詰めにかかるガッツ星人。
『尤も、携帯型怪獣兵器については、セブンが全戦力集中展開による物量作戦を採らず、限られた状況下での逐次投入しか行わないことから、その総数は凡そ3匹前後であると予想され、再使用に一定の間隔を要するのは明白だ』
『また、識別名ミクラスは、我々のアロンで十分に対処可能であった事から、総数予想の多少の誤差は許容範囲とする』
『特記戦力であった識別名ウインダムに関しては、入念な対策を講じた甲斐あって、完全撃破に成功した』
『ウルトラ警備隊の最大戦力であるウルトラホーク1号についても、我々はダン隊員を囮とすることで、分離機能を発揮する前に、甚大な損傷を与え、非戦力化する事が出来た』
『残るウルトラホークも、我々の円盤をもってすれば、哨戒中の各個撃破なぞ容易なのだ』
彼らは非常に用心深く、敗北に繋がる可能性があるならば、全力を注いでそれを排除する。例えそれが非常に些細な要素であっても。
『第三の結論。現在のセブンは孤立無援だ』
ガッツは、自らの抹殺計画における主軸となる方針を発表し終え、満足げに頷いた。
『上記三点から、我々のセブン抹殺計画が完璧であるのは明白だ』
『ロイコガンダリディウムポルドクサムのような失敗を犯す要素は一つも存在しない事が分かる』
『もはや、セブンは我々の前に屈するしかない』
『これでセブンの置かれた状況を認識できたはずだ。さあ、我々の勝利を見届けるのだ』
そうして、「どうだ勝てる訳が無いだろう」とでも言いたげに、100点満点の結論を述べたガッツ星人達は、この戦いの観測者たるソガ隊員の顔を嬉々として覗きこんだ。
この脆弱な地球人の顔に浮かんでいたのは……
「……ふぅ」
安堵。
まるで、ぬるま湯に浸かっているかの如き、圧倒的な余裕と安心の表情であった。
困惑でガッツ星人達の動きが止まる。
中には、先祖返りしたかのように、首を捻る個体すらいた。
『……?』
「あ、ごめん。発表終わった? じゃあ、素人質問なんですけどいいですか?」
『……なんだ?』
「なんかさっき誰かが失敗したとか言ってたけど、名前なんだっけ? 聞き逃しちゃって……地球人にもわかるように、ゆっくり発音してもらえますか?」
『ロイコガンダリディウムポルドクサム』
「あー……うん、ありがとう。普通に知らない単語だったわ」
互いの顔を見合わせるガッツ鳥達。
今の解説を聞いて、疑問点がそれだけ?
この非常に完成された計画の全貌を聞かされて、気になるのが、たかが寄生虫の正式名称だけ?
そのような事がありえるのか?
……さもありなん。
ソガは、ガッツ星人の解説冒頭の発言から、自身の犯した失態によって、原作知識という禁断の兵器が、最も渡ってはならない相手に渡ってしまったのではないかと、それこそ肝が潰れる思いで、一言一句聞き逃すまいと悲壮な覚悟で聴衆に徹していたのだ。
しかし、最後の最後で、そうではない事が彼ら自身の口から語られた事によって、すっかり安心しきってしまった。
結局、その言葉が一体なにを意味するのか、ソガには分からずじまいだったが……彼らが情報を入手したルートについて、凡その見当がついてしまったのである。
プロテ星人が持って帰った情報でないなら、特段原作と変わりはないので、極論としてどうでもいい。
――であれば、セブンが彼らに負ける事など、ソガにとっては、できれば避けたい状況ではあったものの、なってしまった以上はもはや既定路線以外の何物でも無く……
長々と聞かされた理論も、彼の前世的な興味を満たす程度の感慨しか与えられなかったのだ。
だがこの反応は勿論の事、ガッツ星人達が予想し、欲していたものではない。
彼らは目の前の地球人が、ガッツ星人の強大さを認識し、恐れおののき、隔絶した戦力差に絶望する事をこそ望んでいた。
彼らにとって不幸だったのは、そうならなかったのが、ソガの非常に特異的かつ個人的な理由である事を知らず――もし知っている存在がいれば、それはかの悪辣で凶悪な教授しかいないのであるが――無知で理解力に乏しい愚かな地球人が、その蒙昧さ故に、セブンへ対する信頼が厚すぎるのだ……と誤解してしまった事だろう。
これだけ教えてやっても、まだセブンが勝つと思っているのか――と。
なので、彼らは多少憤慨しつつ、さらなる捕捉説明をする羽目になった。
ガッツ星人からすれば、自分達の計画をより完璧なものとする為に、この地球人にはこう思って貰わなくてはならないのだ。
【セブンは弱い】――のだと。
『まだ、現状が理解できていないようだな』
『セブンは我々に勝つ事が出来ない。それは絶対だ』
『なぜなら、セブンは根源的に最大の弱点を抱えているからだ!』
「……寒さか? そんなん教えて貰わなくても知ってますよ」
やはり愚かだ。ここに気付いていないとは。
溜息と共に、少しばかり自信を取り戻したガッツ星人は、喜び勇んでそれを教えてやることにした。
『違う。セブンは既に我々に対し、その弱点を露呈してしまっている』
『それは、セブンの行動原理そのものだ』
「……行動原理?」
『そうだ、セブンは地球の守護者として振舞う以上、絶対に避けて通れない道が存在する』
『これはもはや、M78星雲人という種族そのものが持つ業のようなもの』
『それは……セブンには人類を見捨てる選択肢が採れないという点だ!』
「……は?」
『ソガ隊員。我々がセブンを釣り出す為の餌として、無作為に貴様を捕らえたとでも思っているのか?』
『我々は、事前情報によって、セブンが貴様に対して一定以上の信頼を置いている事を知っているのだぞ』
『ソガ隊員と、アンヌ隊員。この両者どちらかを足枷とすれば、セブンは我々の挑戦から逃げずに戦う可能性が極めて高いことは明白だった』
『それが、例えどれだけ不利な状況であっても、セブンは決して撤退しない。いや、出来ない!』
『M78星雲人は、長期間接触した他惑星の生命体に対して、異常に執着する傾向にある』
『彼らは、その肉体と精神が非常に頑健である代わりに、庇護者として振舞う事を生まれた時から課せられているのだ! 他ならぬ自分自身によって!』
『この最大の枷を外せぬ以上、彼らは選択できる戦術的多様性が圧倒的に少ないのだ!』
『つまり、彼らは』
『守るべきものを持つ限り、セブンは絶対に強者足り得ない!』
ガッツはその強固な事実を、愚かな弱小種族に突きつけた。
『貴様がここに囚われている限り、セブンはエネルギーが尽きるまで永遠に戦い続ける』
『故に、我々の勝利は確定しているも同然!』
『セブンは、地球の守護者として、この星に降り立ったその瞬間から、圧倒的弱者であるのだ!』
ガッツ星人は、高らかにそう宣言すると、肩を揺らして一斉に歌い始めた。
彼らが原生生物であった頃からの本能的な習慣。
気分が高揚し、強者である事が確定した際にのみ奏でられる、勝利の旋律だ。
喉袋を存分に震わせ、笑い声を同調させる。
ああ、なんと甘美で心地よい……
「あ˝ぁ˝?」
余りにも耳障りな不協和音が響いた為に、共鳴を一旦取りやめて、ガッツ星人達は互いの顔を見合わせた。
そうして、音の出所の方向を一斉に見下ろした。
そんなはずはないのだが……どうやら今のは、彼らの眼前に捕らえられた、哀れな地球人の口から発せられたものであったようだ。
その証拠に、彼の眉は奇妙に吊り上がり、口の端は醜く歪んで、犬歯が剥き出しとなった表情のまま固まっていたからである。
この事態について、この場にいるほとんどのガッツ星人達は、いったい何が起きたのか咄嗟に理解が追いつかなかった。
……語弊を招きかねないので捕捉すると、ガッツ星人も、今の声が地球人における
ガッツ星人の中に、原初の頃より脈々と受け継がれてきた、生態系の頂点に位置する絶対的強者だけが持つ激しい闘争本能を、僅かに揺さぶる響きが、先程の短い発声に含まれていたからだ。
だが一方で……彼らを構成する理性の部分が、全くもってそれを受け入れられなかったのである。
ガッツ星人の半分は、なぜこの地球人がここまで激しく激昂し、突然、怒りを露にしているかが理解できなかった。
別に眼前の地球人を侮辱した覚えはないからだ。
そしてもう半分、こちらは思考パターンをより戦闘面へ割り振った者達は、彼の怒りを大体把握した。彼らもまた【力】を信奉する者達であったので、地球人が心の拠り所とする、圧倒的な力の象徴を否定された事によって、彼は怒り狂ったのだろうと。
だが……このような状況でなぜそんな行動をするのかが理解出来なかった。
四肢を拘束され、周囲には自身よりも明らかに強大な存在が犇めいているこの状況で、それらの気分を害するような行為を、なぜ……?
まったくもって、彼らには理解出来なかったのだ。
「もっぺん言うてみい」
『……何?』
「よぅ聞こえへんかったから、もっぺん言うてくれいうとんねん」
『……セブンは、地球の守護者として、この星に降り立ったその瞬間から、圧倒的弱者であるのだ』
「ほう、そうか」
ソガはいったん目を閉じ、一度だけ深呼吸した後に、再びその目で、質問に答えたガッツ星人をまじまじと見つめ返しながら、こう言った。
「なんでそんな
『……?』
「ハァ~~……」
意表を突かれ続け、事態が想定よりも明後日の方向へ転がってしまい、思考が止まったまま首を傾げる鳥人に対し、ソガは大きな大きな、それこそわざとらしく、相手の神経を逆撫でするためだけの行為を行った後、まるで理解に乏しい子供へ優しく授業をするかのような口ぶりで呟いた。
「ええですか? ……守るのと、攻めるのと。どっちが難しいか、分かりますか?」
『攻める方だ。守備側は地の利を活かして防備を固めることが出来る為、3倍の戦力が……』
「あーだめだめ、全然分かってへんなぁ……」
やれやれと首を振ると、ソガはうっすらと笑みすら湛えて話し始める。
「ガッツ星人さん、地球の民話を教えてあげましょう。……あるところに、商人がいました。彼はどんな盾も突き通す最強の矛と、どんな矛も防ぐ最強の盾を売っていました」
『そんなはずは無い。その盾と矛をぶつけた場合、パラドックスが生じる』
「ええ、貴方のように賢い客がそう言って、ぶつけてみました。どうなったと思いますか? 答えはね……傷のついた盾と、穂先の曲がった矛が出来上がりました」
『どちらも同じ物質で出来ているならば、そうもなろう』
「じゃあこれ、どっちが勝ちだと思います?」
『なんだと? 勝者など居ない』
「残念ハズレ、答えは矛の勝ち。なぜなら、盾の仕事は攻撃を防ぐ事で、矛の仕事は対象を傷つけること。この場合、盾は仕事を果たせませんでしたが、矛は役目をばっちり完了しました。ちょっとでも傷がつくなら、その矛投げ続けたら、両方壊れるってことです。盾は壊れちゃダメですが、別に矛は壊れようがなにしようが、相手をこわせりゃ勝ちなんですわ」
『ん……ん?』
「つまりですね、防衛側ってのは、100%の保全が目標なんであって、損失が出たらその時点である意味負けなわけですよ。そんで、防衛側は撤退できません。攻撃側は好き勝手暴れて好きな時に逃げりゃいいですが、砦が退いたら、その時点でもう負けなんですわな。もちろん退かずに玉砕しても負けですよ。防衛側の方が明らかに敗北条件を満たしやすくて常に不利なんですわ」
『……その通りだ』
「有利な状況で勝ち続けるのと、不利な状況で勝ち続けるのと、どっちが価値ありますかね?」
『……価値、だと?』
ガッツ星人が、不思議そうに聞き返した途端、ソガは狂ったように笑い声をあげる。
そして、泣き笑いながら、たちまち大きな声で思い切り唾を飛ばして吐き捨てた。
「強いとか弱いとか、そんなちゃっちい次元で戦っとんちゃうねん!! 守る為に戦うもんは、強いわけでも、弱いわけでもない!」
ソガという男は馬鹿だ。だから、滅茶苦茶だ。
「ええか!? 何かを守って戦う奴はな!」
ソガという男は滅茶苦茶だ。だから、狂っている。
「
ソガという男は狂っている。だから。
「お前らなんかと戦うまでもなく、最初っからセブンの勝ちじゃボケェ!」