転生したはいいが、同僚の腹パンが痛すぎる!   作:Mr.You78

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地球圧殺計画 any%

 

 

俺達が戦場に辿り着いた時、そこはもう地獄としか言いようがないくらいに酷い有様だった。

 

破壊され尽くし、辺りに散らばる鉄クズ達は、もはや原型を留めておらず。

真っ二つに折れた戦闘機の残骸が、ぬかるんだ地面に突き刺さっている。

木々がなぎ倒され、完全に拓けてしまった森の中では、辛うじて戦車だったのだろうと判別できるモノが、降りしきる雨に負けじと、黒煙と炎をごうごう噴き上げながら、その骸を晒していた。

 

あちこちから怒号と悲鳴が聞こえる中、思い出したように銃声が轟き、怪獣への散発的な攻撃が敢行される。

 

圧の減じてしまった横やりは、もはやアロン達の気を引く事すらも満足に出来ず、怪獣達は真っ赤な巨人を玩具にして、キャッチボールじみた遊びに興じている。

 

まさに負け戦と呼ぶに相応しい場面だった。

だが、それでも。

 

防衛戦力はほとんど失われ、2体の怪獣に為す術なく、いいように嬲られ続けるウルトラセブンは足取りもおぼつかず、リンチと言うべき様相を呈していたが、それでも、基地は未だに健在であり、セブンはまだ生きていた!

 

彼らは、やり遂げたのだ。

 

自らの意地と誇りと命を懸けて、守るべきものを守り通したのだ!

 

防人達は、勝利を掴みとったのである。

 

「そうか、嵐で太陽が隠れてしまっていたのか! ガッツ星人め……っ!」

 

これではセブンがエネルギーを回復できない。

まるで2体目のアロンと戦った時のようだ。

 

 

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やっぱりあの時の嵐も、奴らが引き起こしたものだったんだな!?

 

いくら合流できたとはいえ、このままでは……はやくなんとかしないと。

 

その時、近くの岩陰からうめき声が聞こえる。

 

「う、うぅ……き、キリヤマ……隊長……」

「あなた、大丈夫!?」

「アンヌ、彼を喋られるようにしてやってくれ。状況を知りたい」

「はい」

 

ボロボロになりながら這いずってきた一人の隊員を、アンヌが助け起こすと、血塗れの腕に素早く鎮痛剤を注射した。

 

「キミ、現在の指揮官が誰か分かるか」

「オカ師団長は……搭乗車両ごと、踏み潰され……戦死、なさいました……」

「そうか……」

「戦車隊は壊滅……現在……各員の、判断で……抵抗を……」

「分かった。もういい。感謝する」

「はん、ちょう……おれた、ちの……か――」

「あ!? ……っ!」

「……全隊! よくぞ持ち堪えた! これよりウルトラ警備隊が戦闘に参加する! 諸君は我々の指揮下に入れ!」

 

キリヤマがビデオシーバーに向かって叫ぶ。

 

「一度戦線を立て直す! 生存者はB地点に集合せよ!」

「しかし、その間は攻撃が止んでしまいますが……」

「バラバラに攻撃を加えたところで、あの怪獣には痛打を与えられん。遺憾ではあるが、セブンには今しばらく忍耐を強いる事になるだろう」

「……わかりました。彼を信じるしかありませんね……では、我々もはやく行きましょう!」

「待てよソガ、行くってどこへだ?」

「何言ってんだアマギ、俺達にはまだ2号がある! あれで今すぐ……」

「駄目だ。上空に円盤がいる以上、双子山をスライドさせる事は出来ない。基地の内部が丸見えになってしまう!」

「あっ! そうか……!」

 

極東基地の弱点として、上空を抑えられた場合、メインゲートである双子山のハッチを開くと、致命的な隙を晒してしまうと言う点が、劇中でも言及されている。

 

そうなった時の為に滝裏ゲートの3号しかり、駐機場のウルトラガード編隊なんだが……生憎と、今の俺達にはそのどちらもが無い。

 

「じゃあどうするんだ!?」

「少し待ってろ。今に届く……」

「届くって……何が?」

 

俺が首を傾げていると、基地の隠し通路が開き、その中から誰かの声と、耳障りな電子音が聞こえてくる。

 

「おおーい! アマギ隊員! こっちです、こっちです!」

「その声は……ウエノ!?」

「コ゚チ゚ラ゚ヲ゚ム゚シ゚ト゚パイ゚イ゚ト゚キ゚ョ゚ウ゚タ゚」

「御注文の品は、こちらであっていますでしょうか!」

「ああ、バッチリだ!」

 

安堵するウエノ隊員の後ろから、ドシンドシンと重たい足音を立てながら、U-8がピーピー歩いてくる。

 

その腰には極太のロープが巻かれ、もう一方の先端はえらく頑丈そうな軍用台車に繋がっていた。

それもそのはず、その台車の上には、戦車砲もかくやというべき、巨大な筒が載せられていたからだ。

 

歩兵用のロケットランチャーを何倍にも拡大したかのようなソレに、アマギは嬉々として取り付くと、なにやら後部の基盤を開いてガチャガチャ弄くりだした。

 

「な、なあ……コレは……なんだ?」

「ああ、人工太陽弾だ」

「なるほど、人工太陽弾……じ、人工太陽弾んんん!?」

 

基盤から目を逸らさず、ぶっきらぼうに答えるアマギ。事も無げに言うから一瞬納得しかけたが、あまりの字面に二度見してしまった。

 

「待って待って、人工太陽弾って何!? 初耳なんだけど!?」

「うるさいなぁ……集中させてくれ」

「そういえば、ソガ隊員はあの頃、マゼラン星雲人に撃たれた傷のリハビリをしていたわね」

「ついでに言うと、その少し前はペガ星人に操られてアッパラパーの役立たずだった。つくづく間の悪い奴さ、お前は」

「え、えぇ……?」

 

―――――――――――――――――――――

 

いつかの作戦室。

 

机に図面を広げたアマギが、頭を掻きながら難しい顔で呻っている。

そこへコーヒーを差し入れるアンヌ。

 

「今度は何を考えているの? アマギ隊員」

「ああ、ソガの奴がな。セブンにエネルギー補給をさせろと言うんだ」

「へぇ、セブンに……それは凄くいいアイデアね! やっぱり難しいの?」

「うん。確かに理論上は奴の言う通り、僕の考えている兵器を調整すればいけそうなんだが……特殊な鉱石が必要でね。そもそもそれが手に入らんから原案を棚上げしてるっていうのに、実数値が分からないんじゃお手上げだよ」

「そうなの……それは残念ね……」

「おいおい、二人してどうした! そんな難しい顔して! ……ゲッ、まーた数字が沢山並んでやがらぁ……」

 

アマギの肩越しに手許を覗きこんだフルハシが、数式の羅列を見て、瞬時に顔を顰める。

 

「もう、そんな顔しないで、フルハシ隊員も何か考えてよ。三人寄らばなんとやら、って言うじゃない」

「えぇ!? 俺ぇ? そんなのソガにやらしとけよ」

「奴は理想論ばかり打つ癖に、細かい部分は丸投げしてくるんですよ……」

「ねえ、ソガ隊員のアイデアもそのまま置いておいて、何か他のアプローチを試してみましょうよ。一つの症状にも色んな治療法があるように、エネルギー補給にもバリエーションがあるハズだわ」

「ほう、何やら面白い事を話しているな。私も混ぜてくれんか?」

「隊長!」

 

アマギ達が顔を上げると、机の向かいに座ったキリヤマが、にこやかにコーヒーカップを傾けていた。

 

「セブンのエネルギー補給について話していましたの」

「ふむ、セブンの……」

「セブンには助けられてばっかりだもんなぁ」

「ソガが言うには、彼のエネルギーを現場で補給できれば、これ以上ない援護になると言うんですが……」

「確かに、兵站管理は用兵の基本だな。どんな兵士も弾薬や糧食が尽きれば、戦う事はできん。」

「そもそも、セブンが何食って生きてるか分からねぇのに、補給もへったくれもあったもんかい!」

「ですから、少なくとも放っている光線の基になりそうなエネルギーをですね……」

「……いや、待て」

 

カップを置いたキリヤマが、何かを思い出すかのように瞑目すると……やがてハッとしたように呟いた。

 

「光だ」

「え?」

「以前、月の裏側にセブンが現れた時、俺とクラタでセブンをミサイルで炙ったり、照明弾で照らした事があってな……まあ、それ自体は大して意味があったように思えんのだが……」

「だが?」

「その直後、セブンの傍に隕石が落下して爆発したんだ。途端にセブンは息を吹き返し、必殺光線で怪獣を撃破した。……私には、どうもあれが偶然とは思えん。セブンが念力か何かで隕石を引き寄せ、その爆発のエネルギーを利用したのではないか?」

「となると……セブンは熱か光が欲しい?」

「そういえば、ガンダーの時も、吹雪でその両方が無かったわね」

「……ソガがいつだったか、セブンは太陽光を食ってるなんて言っていたが……」

「そうか太陽か! セブンはきっと太陽の化身なんだ! だからあんなに赤い体をしてる。な?」

「太陽光……巨大な鏡でセブンに光を集めるとかかしら?」

「いやいや! もっと簡単な方法があるぜ!」

「え?」

 

自信満々なフルハシ隊員に、皆の視線が集中する。

 

「この前のリヒター博士! あの人がなんで宇宙人に狙われたか、覚えてるか?」

「確か……そうよ、そうだわ! 人工太陽計画!」

「そうさ! リヒター博士に人工太陽を貸して貰ってだな、それをホークに吊り下げて、セブンの周りをぐるぐる旋回すればいいのさ! どうだ、簡単だろう?」

「……」

「……それだ」

「え? アマギ隊員、正気?」

 

アンヌが呆れた目をフルハシへ向ける中、アマギが思いがけない反応を示したので、彼女はただでさえパッチリとした目をさらに見開く事になった。

 

「いやいや、ホークに吊り下げてなんて乱暴な策はしないよ。というか無理だ」

「ら、乱暴な策……?」

「そもそも人工太陽計画は、バド星人の置き土産である惑星破壊爆弾を解析した結果立ち上がった計画でね。火星軌道上に第二の疑似太陽を浮かべて、そのエネルギーを利用しようというものだった。でも、まだまだ計画は始まったばかりで、当初の予定の数万分の一も進んでないんだ」

「そう、実用化は当分先になるって事ね……」

「だからいいのさ! 本来の人工太陽なんか、強力すぎて地表でなんかとても使えない。だが、燃焼時間も出力も、本物のたった数万分の一しかないなら……」

「射出した一瞬だけ、セブンの前で輝かせる事が出来る」

「そうです!」

 

頷くアマギ。

キリヤマが席から立ち上がる。

 

「そういう事ならば、リヒター博士にサンプルをまわしてもらえないか、参謀達に掛け合ってみよう。アマギは射出機構の調整を頼む」

「はい!」

「本当に解決しちゃったわねぇ……やるじゃないのフルハシ隊員」

「え、そう? へへへ……」

 

なんとか、あの遙かなる友人の助けになりたい。

考える事はみな、同じだったのだ。

 

―――――――――――――――――――――

 

「私もソガ隊員と同じく、生憎とその場にはおりませんでしたが、代わりにヨシダ隊員が、皆さんの話をしっかりと聞いて覚えてくれていました」

「確かにヨシダ隊員は作戦室に常駐だもんな……それにしてもウエノ隊員、よく保管場所が分かったな?」

「いえ……お恥ずかしい話、自分は日ごろから基地内をたらい回しにされておりますから……整備班の皆がすぐにホーク2号から取り外してくれました」

「ハハハ、謙遜すんなよ」

 

なるほど確かに、専任通信員であるヨシダと違って、補助通信士のウエノ隊員はいつも、様々な部署から引っ張りだこにされている。

ちょっとでも人手が足りなくなると、すぐに彼へお声がかかるのだ。

 

本人としては思うところがあるようだが……彼が器用になんでも熟せてしまうのが悪い。行った先で元来の几帳面さを発揮して、めちゃくちゃ丁寧な仕事をしては帰ってくる。

ちょっと頭が堅いのが玉に瑕だが、裏を返せば、ひたすら真面目で基本に忠実って事だ。

そりゃあ応援に呼ぶんだから、信頼感ある相手に来て欲しいわな。

 

歩哨に整備、基地修繕から研究助手、果ては連絡員までなんでもござれ。

基地の中で、彼を見ない部署は殆ど無いと言っていい。

ある意味、顔の広さじゃ、俺達警備隊以上かもしれない。

 

やってる仕事は非常に地味だが、基地内に最も精通している人間かもしれない。こいつだけは宇宙人に渡しちゃ駄目だ。

 

「それにしても人工太陽弾とは……」

「驚いた?」

「ああ驚いたね。しかも俺の案よりよっぽど現実的だ」

 

なまじ答えを先に知ってたばかりに、マグネリウムエネルギーに固執しすぎて、全然思い付かなかったぜ。

参ったなこりゃ。

 

「……しまった」

「どうした!」

 

なにやら数値を入力したりと調整作業に没頭していたアマギが、不意に呟きを漏らす。

やめてくれよ、お前だけが頼りなんだぞ!

青い顔でこちらを振り向くアマギ。

 

「ソガ、良い知らせと悪い知らせがある」

「こういう時はまず良い方だ!」

「弾頭の調整は完了した。今すぐに撃てる」

「えっ? じゃあ悪い方は?」

「……トリガーが無い」

「はぁ?」

 

ドユコト?

 

「これはあくまで航空機に搭載する用に設計してある。だからホークから取り外して、地上で使う事なんて想定してないんだ! 僕のミスだ……なぜこの状況を考えていなかったんだ!」

「そりゃ無理でしょうよ……」

 

むしろ、こんな事もあろうかと人間用の引き金を付けておいたんだ、なんて言われた日にゃ、もう一人の転生者かと疑いたくなってくる。

 

しかし……

 

「なあ、コッキングレバー的なものは無いのか? それか撃鉄代わりの機構とかさ。どんだけデカくても銃の基本はそんな変わらんでしょ?」

「あるにはあるが……これだ。この突起を連結させて、機体側のクランクで作動させる」

「じゃあ、これが引けたら実質的には撃てる?」

「理論上はな。だが無茶だ! 例えフルハシ隊員がここにいたって、ビクともせんぞ! 人間が束になっても、とても引ける固さじゃないんだ! これが撃てる奴なんて……」

「いるわ! ここにひとりね!」

 

振り返ると、挙手して主張するアンヌ。

 

「いやいや、フルハシ隊員でも無理なものをアンヌが……」

「私じゃないわ、この子よ!」

「エ゚ワ゚タ゚シ゚テ゚ス゚カ゚」

「そうか! ユーエイト! お前がいたか!」

「彼の戦闘起動時の馬力なら……いける、いけるぞ! 頼む!」

「シ゚ョ゚ウ゚カ゚ネ゚エ゚ナ゚」

「やってくれるわね? ユート?」

「カ゚ッ゚テ゚ン゚シ゚ョ゚ウ゚チ゚ノ゚ス゚ケ゚ イジョウナシ」

「よし、持ち上げてポインターに立て掛けるぞ」

「せーのっ!」

 

ユートやウエノ隊員と力を合わせ、ポインターの後部を銃架代わりに、射出口が空を向くように持ち上げた。

整流板を支えに使い、ロープで車体と固定する。

 

「方位はこちらでいいな」

「しかし隊長、セブンはあちらですが……?」

「私に考えがあるんだ」

「分かりました。では、車体をアンカーで固定しますね」

 

両端に楔の付いたロープでポインターを地面に固定しようとしていた時だ。

 

『ゴガ、ゴガガガ!!』

「不味い、気付かれた!」

 

セブンを甚振っていたアロンの一匹が、此方の動きを察知したのか、ゆっくりと向かってくる。

そして、息を大きく吸い込み、胸を逸らす。

ブレスの直前動作だ。

 

コソコソ何かやろうとしている人間共を、まとめて吹き飛ばすつもりなのだろう。

 

「バリア展開! みんな、しがみ付け!」

 

急いでバイザーを下ろし、咄嗟に開いたドアを盾にして、アンカーロープに縋り付いた。

 

『ガアアアッ!!』

 

次の瞬間、黄色い竜巻が俺達を襲う。

車体前面に展開した光波バリアが、硫黄ガスの勢いを減じるが、それでも台風の中に放り込まれたみたいな暴風だ。

ポインターやユートが吹き飛ばないように、固定ロープを死に物狂いで引っ張るが、もはや俺達が飛んでいってしまいそうだ。

 

視界が黄色い粒子に遮られる中、ありったけの声量で叫ぶ。

 

「やれえぇ! ユートォオ!!」

「キ゚カ゚ネ゚エ゚ソ゚テ゚カ゚プツ゚ イジョウナシ」

 

金と銀に煌めく腕が力強く伸び、やっとこのような武骨な指が、大筒から飛び出た突起をがっしり掴む。

 

彼の瞼は透明で、最初から閉じられていたからこそ、砂混じりの竜巻にも怯む事が無かった。

大口を開けて、こちらを見下す怪物を、サーモセンサーでしっかりと睨み据えて、U-8はその身に全電力を漲らせた。全身のモーターが唸りを上げる。

 

常人にはとても動かす事の出来ない頑固なレバーが、ジャキリと巨大な音を響かせるのを、ごうごうと叫ぶ嵐の中で、警備隊員達は確かに聴いた。

 

「オ゚ウ゚シ゚ョ゚ウ゚セ゚イ゚ヤ゚」

 

凄まじい爆音と共に放たれた弾丸が、怪獣の横っ面を掠めて、鋭いピッチャーライナーのように飛んでいく。

 

そのまま背後に広がる分厚い雲に突き刺さり……起動。

深い闇に包まれた地上に、その瞬間、極小の太陽が爆誕した。

 

燃焼時間僅か数秒。威力は本物の太陽と比べるべくもない。肩書きこそ大仰なものの、その実態は、少しばかり強力な照明弾擬きでしかない。

 

所詮は今の人類に起こせる奇跡などその程度だ。

人工太陽なぞ夢のまた夢。

 

それでも、たった数億数万分の一に縮小されたとしても、その輝きは紛れもなく太陽の輝きだった。

 

叡智の結集により再現された、偉大なる原初の炎は、戦場を覆う暗雲を一気に引き裂いて、闇のカーテンに大穴を開けてしまう事に成功した!

 

分厚い嵐に、ぽっかりとあいた虫食い穴から、本物の太陽が齎す暖かな輝きが、まるで光の柱の如く地表へと降り注ぐ。倒れ伏す戦士の元へ。

 

その様は、さながら一枚の宗教画のように幻想的であった。

 

『デュワーッ!!』

 

呆気に取られるアロンを尻目に、立ち上がったセブンが胸を張り、肩をいからせ、全身で太陽からの抱擁を甘受する。

 

満身創痍の身に、光の力が漲り、真っ赤な筋肉が躍動した!

 

『ジュワッ!』

 

立ち尽くすアロンを素早く振り返ったセブン。

彼の両手は、巨大なL字に組まれていた。

 

『ダァー!』

『ゴゴガガッ!!』

 

ワイドショットを受けたアロン、S4号は爆発四散!

怪力自慢の巨体と言えど、降り注ぐ太陽の力には敵わなかったのだ!

 

「やったー!」

「太陽エネルギー作戦、成功だ!」

 

沸き立つウルトラ警備隊。

 

「S4号ガ、破壊サレタゾ」

「馬鹿ナ有リ得ナイ」

 

慌ててガッツ円盤が高度を下げて、セブンにフュージョンブラスターをお見舞いする。

 

『デュッ!』

 

腕をクロスさせ、赤色光線を防御したセブンは、すかさず片手を掲げると、手のひらから楔状のバリア破壊光線を円盤目掛けて撃ち掛けた!

 

「ウワアーッ!」

 

ガッツ円盤に光線が命中する度、機体が衝撃で激しく揺れる。

慌てふためくガッツ星人達。

 

なぜだ、なぜバリアが効かないのだ!?

 

しかし、そこは腐ってもガッツ星人の母艦。

構造体自体がバリアで構成されていたドローンと違い、外殻を特殊偏向クリスタルで覆っている為、光波熱線には滅法強い。

 

ガッツ星人の円盤は、光線技に強い装甲を使用し、物理攻撃はバリアによってシャットアウトする。

そういう設計思想の元に作られているのだ。 

 

例えバリアを抜こうとも、ビームだけでは撃墜出来ないように出来ている。

 

それでもお構いなしに、光線を放ち続けるセブン。

やがて透明だった円盤が、段々と黄色みを帯びてきた。

光線の熱量を受け流しきれなくなってきたのである。

 

例え駄目でも、諦めない事。

一度で駄目なら、百回やれ。百回駄目なら千回繰り返せ!

 

ノックを繰り出すキリヤマが、隊員達に授けた言葉だった。

 

練習を終えたダンは、正確に同じコースへ打ち込まれ続けた球場の土が、はっきりとボールの形に抉れていたのを目にして感嘆したものだ。

 

「え、S5号! セブンを止めろ!」

『ガガガーガゴ!』

 

しかし、そんなセブンの背中にアロンが迫る。

彼が倒したのは一体だけで、まだ戦場にはもう一体の怪獣がいるのだ。

 

流石に二体分のワイドショットを撃ってしまったら、ガッツ星人の円盤を撃墜できなくなってしまう。

だからセブンはもう一体を見逃して、円盤に集中し続けている。

 

だがこのままでは、アロンの鉤爪の餌食となってしまうだろう。

それでもセブンは振り向かない。

決して避けもせず、後ろに一瞥すらも向けぬまま、ただひたすらに円盤を攻撃し続けている。

 

なぜなら……

 

なぜならば!

 

爪を振り上げたアロンの、長く伸びたうなじを、猛烈な爆発が襲い、怪獣の頭部を大きく揺らした。

たたらを踏んで、態勢を崩すアロン。

 

『ガアアア!』

「俺達を忘れて貰っちゃ困るぜ」

「地球を守ってるのは、何もセブンや警備隊だけではない事を教えてやるっ!」

「撃てぇー!」

 

ベンガルトラやゴリラ、バイソンのペイントされた戦車達を筆頭に、集結した陸戦隊の生き残りが、タイミングを見計らった一斉射を喰らわせたのだ。

 

「ウシジマ車! エンジン再起動に成功!」

「こちらヘラクレス、ウルトラ警備隊、指揮を乞う」

「よし! そのまま後退してC地点に誘い込め! セブンから引き離して、スパイナーガンの射線上に誘き出すんだ!」

「了解!」

「オラァ! 付いてこいバケモノ!」

『ゴゴゴゴガ!』

 

なぜならウルトラセブンは知っている。

自身の背中は、いつだって小さな英雄達が守ってくれているのだという事を!

 

『デュワ!』

「何故ダ、有リ得ナイ。」

「我々ノ計画ハ完璧ダッタハズダ」

 

ガッツ星人は負けない。

強いからだ。

ガッツ星人は完璧だ。

宇宙最強の存在故に。

ならば、そんなガッツ星人の計画が失敗する事は有り得ない。

完璧なガッツ星人の考えた事が、間違っているハズが無いのに!

 

なぜだ。

 

アロンは一体撃破され、もう一体は制御不能、円盤は拘束されており、セブンは生きている。

 

まったく計画通りになっていないではないか。

 

そもそもなんだ、あの地球人共は?

 

個々は特に強くないが弱点もなく、どんな過酷な戦場にも嬉々として馳せ参じ、命令が無い限り絶望的な戦況でも絶対に降伏せず、最後の1人まで死を恐れず戦う。あんな頭のおかしい連中、攻略のしようがない!

 

吹けば飛ぶような程に弱い地球人は、ガッツ星人からすれば、わざわざ対抗策を用意する必要性がまるでなかった。実に対策のしがいが無い種族だったのだ。

 

ところがどうだ。

 

その弱小地球人と、敗北者たるウルトラセブンに対し、自分たちが明確に押されている。

 

計画は完全に破綻していた。

 

完璧な計画は、全く完璧では無かったのだ。

では、不完全な計画を立てたガッツ星人とはいったい……?

 

「基地の電力が復旧しました! スパイナーガンが地表へ露出します! 射線上から退避して下さい!」

「ムカイ班長達がやってくれたか!」

 

地面がせり上がり、長大な砲身が露わになる。

これぞ最新の要塞主砲スパイナーガンだ!

 

「総員、耐ショック!」

「主砲、発射!」

 

炸薬量にあかせた砲声が轟き、超重量のベトン弾が撃ち出される。

しかし……

 

『ガッ!?』

「なんて奴だ……避けやがった……!」

 

固定砲台故に、正面からの攻撃になってしまったのが災いしたのか、発射の瞬間にアロンは身を屈め、必殺の砲弾はその頭上を飛び越していった。

 

「第二射、急げーッ!」

「駄目だ、間に合わない!」

 

怒りに燃えたアロンが猛然とこちらに向かってくる。

巨砲は未だに沈黙したままだ!

不味い!

 

「ソガ隊員、これを使え!」

「アマギ……?」

「かつて、僕の目標でもある人が作った武器だ。どんな生物の脳細胞も立ち所に破壊してしまう。僕にはそんな凄まじい性能のものは作れないが……たった一匹の遺伝子にだけ効けばいいなら、話は別だ! 僕にだってこれくらい出来る!」

「そうか! アロンはクローン……そういう事だな!?」

「ああ、セブンの救出を邪魔されてはいかんと、懐に忍ばせていたが……効果は未知数だ。でも確実に足は止まる!」

「充分だっ!」

 

アマギから受け取った弾丸を、ウルトラガンの先端にセットして狙いを付ける。

今まさに、ガスを噴射しようと大口を開けたアロンの喉元に向けて引き金を引いた!

 

 

ソガの手により、怪獣の口蓋へ一直線に飛び込んだアロン専用の必殺弾は、目覚ましい効果を発揮する。

アマギの作った科学のノミで、二重螺旋の頭文字を削り取られてしまった石人形。

彼の辿るべき運命はただ一つ。

どんな生命も決して逃れられぬ、絶対の『真理(emeth)』すなわち……『(meth)』だ。

 

 

いくらコピーを増やした処で……愛さえ知らずに育った人造モンスターは、最後まで独りぼっち(alone)な事に変わりは無かったという事か。

 

 

びくりと痙攣したガーゴイルは、自らを殺し得る退魔の槍の前で、致命的な白痴を晒す事となる。

 

「スパイナーガン、ファイヤー!」

 

特大のベトン弾が、ハンマーの如く宇宙ゴーレムの肉体を粉砕し、これでもかと詰め込まれた炸薬が、アロンの細胞を粉微塵に吹き飛ばした!

 

「S5号が沈黙した!」

「もうだめだ! 計画は失敗した!」

「そんなはずは無い我々はいかなる戦いにも負けた事の無い無敵の――!」

 

円盤の外壁が、沈みゆく夕日の如く赤熱し、コンソールがスパークする。

ガッツ星人は、想定外の事態に右往左往するしかない。

 

彼らは強い。円盤から飛び出して分身戦法を使えば、ここからいくらでも巻き返す目はあっただろう。 

彼らは賢い。セブンも防衛軍も満身創痍で、あとほんの一押しで瓦解する寸前だ。少し冷静になれば、すぐさまそれに気付けただろう。

 

だが、彼らはただパニックに陥って、次にどうするべきか全く分からなかった。

彼らは強すぎて、賢すぎたが故に……想定外の事態に直面した経験が皆無だったのである。

 

絶滅を回避した時は、皆が死に物狂いで細かい事を考える暇もなかったが、それを撥ね除けた事による絶対の自信によって、自らの存在価値を証明し続けて来た。

 

だからこそ、彼らは、自分達が追い込まれるという状況そのものが、理解出来ない非常事態であって……現状を認識してしまった瞬間、彼らの足元で今まで築き上げてきた何かが、ガラガラと音を立てて崩れ去ったのを感じてしまった。

 

自らに言い聞かせるように、無敵無敵と繰り返すガッツ星人は、モニターに映るウルトラセブンが、頭頂部から銀色の実体剣を引き抜き、正眼に構えるのを見た。

 

まさか、我々が負―――――――

 

『ダァー!』

 

ウルトラ念力で空中に固定したアイスラッガーに、反バリア波長のエネルギーを充填させ、その後ろから全力の光線威力を撃ち込んだ!

 

赤熱したブーメランが弾丸の如く射出される。

 

表面に纏ったエネルギーがバリアを中和し、勢いを一切減じる事無く、堅固な実体弾を、クリスタルの装甲に叩き付けた!

 

ヒビ割れ粉々に砕け散るガッツ円盤!

 

これぞまさに、光線と物理の両特性を一挙に打ち込むウルトラノック戦法!

 

ガッツ星人、敗れたりッ!!

 

「やったーッ!」

「勝った、勝ったぞー!」

「我々とセブンの勝利だ!」

 

戦場に勝ち鬨が木霊する。

 

「キ゚タ゚イ゚カ゚ス゚イ゚ペイ゚テ゚パア゚リ゚マ゚セ゚ン゚」

「見たか、ユート……お前のお陰さ」

「パヤ゚ク゚オ゚コ゚シ゚テ゚ イジョウアリ」

「いやいや、これ以上ない活躍だったよ……」

 

吹き飛んだ太陽弾の発射筒の下で、ひっくり返って藻掻いてるユーエイトも、心なしか誇らしげだ。

 

『デュワ!』

「ありがとうー! ウルトラセブンー!」

 

暗雲の晴れた空に、両手を広げたセブンが飛び立っていく。

大きく手を振り、それを見送る隊員達。

 

この場にいる皆が、生まれた場所も、時代も、何もかも違う者達が、全く同じ日の出を見ている。

うっすら白む東の空には、明けの明星が二つ輝いていた。






というわけで第39、40話「セブン暗殺計画 前篇 後編」いかがでしたでしょうか。

やっぱり本編における大一番という事もあって、もう大変でした……何か月かかっとんねんと。
特にガッツ星人の扱いが……弱すぎてもダメだし、強過ぎても勝てないし、塩梅が難しいのなんの。

まあでも、おかげで説得力のある設定を捻り出せたと思います。今回の生態も自身ありですよ。
チラホラ鋭い方が気付いてましたが、今回の負けによって、ガッツ星人は地球人に対する特大デバフを抱える事になります。

平成版で登場した時は、昭和版よりもさらにあっさりセブンを瞬殺するくせに、ウルトラホークに円盤撃墜されるくらい弱体化しちゃってますからね。
その後も、ウルトラマン達の動きを封じる事には定評ある反面、地球人が関わってくると急に形勢逆転したり、コミカルになったり……

見て! ガッツが活躍しているよ! カッコいいね!
ガッツは活躍するのを止めてしまいました。地球人のせいです、あーあ。

そして、今回の副題はコメントで言及してる方がいらっしゃいましたが、地球(人でガッツ星人を)圧殺計画でした。ガッツ星人撃退RTA、これにてタイマーストップです。

あと今回は、いろんなところに今までの感想欄で出たアイデアなんかもふんだんに盛り込んであります。
人工太陽弾のトリガーをユートが引くシーンなんかもそう。
感想欄所属の一般隊員達から『馬力を活かして、反動の凄い人外兵器を担がせる』という運用案が提出されたので、キリヤマ隊長が満面の笑みで採用しました。

あ、もしかしてアレやコレも……なんて心辺りのある隊員方は、多分そうです。ニヤニヤしてください。ネタ提供ありがとうございます。


とはいえ、地球防衛軍も相当な痛手を被る事となり、ついにはセブンにもここまで逃れてきたビームランプの点滅という枷が嵌る事になりました。

この後の彼らがどういう道をたどるのか?

今後の展開もどうぞご期待ください。


―――――――


そしてここからは、本編で言及されない裏設定について。長いので読み飛ばしてOKです。

本作ではセブン救出で終わらず、アロンを使って極東基地を襲撃してきたわけですが、なぜそうなったのか?
実はソガが挑戦状を叩きつけたから……だけではありません。

あのシーンがあろうがなかろうが、本作時空ではこうなっていました。
原作との乖離に関する鍵は……ガッツ星人の所持する情報量にあります。

実はガッツ星人、原作でも地球人を舐めてはいましたが、最低限の対策は立てています。
ニセのセブンでウルトラホークを撃墜したのがいい例です。
さらに言うなら、ダンを狙う時に仲の良いアンヌやソガと一緒の時を狙ったりもしていますし。
たまたまでしょうか? いいえ、彼らがそんな生易しい訳ありません。

ではガッツ星人は、ウルトラ警備隊に関しても、ある程度の情報を有していた事になります。
じゃあその情報源はいったいどこから? となるわけです。

原作においては、敵に基地への侵入を許したりする事はままあれど、それと同じくらいの侵略者が、ウルトラ警備隊および防衛軍を危険視し、弱体化を目論んだり、その情報を欲しています。その秘密を巡る攻防が、ストーリーの主軸になっている話もそれなりに多い気がします。

逆説的に言えば、その程度には防衛軍の『秘密』は宇宙に対して保たれているわけですね。

それもそのはず。
なにせ、基地に潜入したり情報の奪取に成功した侵略者はみーんな、最終的にはセブンと警備隊によって皆殺しにされているから。

お話の最後では敵が全滅しているから、交戦経験も含めて、手に入れた情報を持ち帰る事が出来ていないんです彼ら。
だから毎回、次の侵略者が手を替え品を変え、またゼロから攻略作戦を立てなければならんわけです。大変だねー。

しかし、この中でたった一人だけ、まんまと情報を持ち帰った奴がいます。

そう、ポール星人です!
ウルトラシリーズ全体においても、ウルトラマンと戦って生き残る奴は滅多にいません。偉業と言えるでしょう。
しかしポール星人はガンダーこそ失ったものの、負け惜しみを言いながら退散しています。

彼らだけは、情報を持ち帰る事が出来ている!

じゃあガッツ星人が見逃すはずありません。
ポール星人を締め上げて、キリキリ情報を吐かせたでしょう。

つまりガッツ持っている情報=ポール星人の持っている情報なわけです。

では今度は、別の疑問が生じます。
ポール星人はどこから情報を得たのか?

ポール星人はガンダーを使い、初手で地下基地の動力炉を正確に突いています。
ここから分かる事は、彼らは地下基地の設計図をあらかじめ知っていたという事!

じゃあその情報はどっから仕入れてん? となります。

そしてさらに遡ると……いるんです。サカキというシャプレー星人が。
彼はイワムラ博士の助手として、頑固な彼に右腕として信用されるくらい長い期間潜伏しています。

ギラドラスでウルトニウムを採掘し始めたのは、警備隊がすぐに察知していますから、僅か数日か数ヵ月の事。それにしては潜伏期間があまりに長すぎる。

その間、彼は何をしていたんでしょう?
イワムラ博士から地下基地の情報をそれとなく聞き出していたのでは……?

イワムラ博士は、ヤマオカ長官からの招聘すらも足蹴にできるくらい権力があります。参謀じゃなくて長官ですよ? しかもそのお迎えに、最精鋭のウルトラ警備隊を寄越す。これはもう軍が最大限、博士に対して配慮しているとしか言えません。なんで一介の博士が、防衛軍にそこまで影響力を持っているのか?

この人が地下基地建設の中心人物だったからではないでしょうか。博士の専門は地質学ですから、その知識は巨大な地下建設に相当役立った事でしょう。

つまりサカキはイワムラ博士から基地に関する情報を聞き出していた。その際に、ホークや隊員に関してもある程度調べて報告したのではないかと思います。

プロジェクトブルーの本格始動も、サカキが動き出す前後のこの時期だったでしょうから、タイミング的にも、地球から情報が持ち出された最後の機会だったのではないでしょうか。

つまり、ガッツ=ポール=サカキ死亡までの公開情報という図式が成り立ちます。

では本編を見てみましょう。

ガッツ星人はウルトラホークをことさらに警戒していますね。
当然です。ガンダーをボッコボコに出来る戦闘機ですから。

ガッツ星人は、ソガとアンヌを監視可能な状態で、ダンから引き離しています。
当然です。少なくともシャプレー星人を倒す腕前を持っているんですから。

ガッツ星人は、『マグマライザーに対してノーマーク』ですね。
当然です。『マグマライザーは全く活躍していない』んですから。

ガンダー回ではご丁寧に「マグマライザーは発進口が開かなくて出撃不可」という台詞があります。
そしてサカキのギラドラス回では、セブンがいなければサカキの策略通りに溶岩で丸焼けになっていました。助かった時にはサカキは死んでいるので、知る由もありません。

つまり、ガッツ星人の手元に来る情報の中で、マグマライザーについての記述は、地底GOGOGOで人命救助の為に出動した一回だけでしかなく……彼らはアレをジェットモグラの親戚か何かとしか認識していなかった可能性があります。

ましてやそれがメテオールの塊で、各種レーザーが撃てます! なんて……想定外だったのではないでしょうか。

では翻って今作では、どうでしょう?

お、キングジョー相手に滅茶滅茶活躍していますね!
まあ、最終的には負けてしまいましたが、ぺダン星人の人型兵器相手に時間稼ぎが出来るくらいの戦闘力はあるようです!

じゃあ、それに乗って警備隊が突っ込んで来る可能性もあるわなぁ……?

最悪、セブンが奪取される想定もしておくか。
万が一の可能性も考慮してこそ、無敵のガッツ星人だからな!

そんなわけで、今作のガッツに対して、マグマライザーは奇襲性が大幅に減少してしまっていた、という訳です。

ついでに言うと、ウインダム殉職の場面で、キリヤマ隊長によるポインターのタッチアンドゴー回収がうまくいかなかったのも同じ理由です。

原作では、ホークにポインターの回収機能がある事は、まさしくあの場面で初めて披露された為、ガッツ星人どころか視聴者にとっても、衝撃の新事実だった筈です。

ところが今作時空では……あーやってますやってます。
ソガがガンダーの目の前で、ホーク3号によるポインター回収やっちゃってますね。
お前、手札モロ見えやないか!

それでポール星人が失敗してる以上、ガッツ星人が警戒しないわけはありません。
ついでに、ガンダーとあそこまで殴り合えるウインダムは絶対にここで仕留めておかねば! と念入りに処刑される事に。

端的に言うと、ウルトラ警備隊が活躍しすぎて、ガッツ星人の警戒度が原作よりも上がっちゃってたよ、というお話でした。
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