転生したはいいが、同僚の腹パンが痛すぎる!   作:Mr.You78

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不定期更新が常の作品とは言え、前回のご大層な引きから随分と間隔を開けてしまい申し訳ありませんでした。

なるべくお待たせしないように頑張りますので、のんびりお楽しみください。






宇宙警官 対 人間泥棒(Ⅰ)

 

「大怪盗……ルバン?」

 

さよう。怪盗ルバン、あるいはルバン星人。本来のルバン星人というのは種族を指す名称ですが、彼奴(きゃつ)めはそれを、己の個人名義のように使っておるのです。なんと大それた奴だ!

 

「え、じゃあ他のルバン星人からしたら大迷惑では?」

 

然り……と言いたいところではありますが、実はそれほどでもありません。というのもルバン星人はかつて、人食いをする種族だということで他の星々から恐れられ、酷い迫害に晒された歴史を持っておりましてな。今ではめっきり数を減らしまして、連邦政府の保護を秘密裏に受けている絶滅危惧種なのです

 

「あー……それは……」

 

こっちを食料としか見てないような奴らと仲良くするのは不可能なので、そうなっても仕方ないと思うが……

 

本当は、旅人を手厚く歓迎してくれる気の良い連中なのですが……彼らの持つ少々特異な風習が、誤った認識を呼ぶ下地となってしまったようです。彼らの方でも当時の経験がよほど堪えたのでしょうな。今では外部への接触を極力断ち切った生活を心がけており、ある例外を除いては決して自分たちの集落から外へ出ようとはしません。その例外と言うのが……

 

「怪盗ルバン」

 

どうやら、ルバンとその妻は集落にいた頃から危険思想に取り憑かれており、他の仲間とも折り合いが悪かったらしく……ルバン星人達が迫害から逃れる為に自分たちへ課した厳しい掟の数々を嫌って、ある時ついに星を飛び出してしまったのだ……と、彼らの酋長は申しておりました

 

……なるほど、勘違いから虐殺された種族の出身と言うなら、他種族を恨んで復讐に走っても不思議ではないか。

 

「では、動機はルバン星人の復権という事ですか? その為に国家を転覆させてやろうと……」

 

いえ、それがどうにも……そういった考えとは無縁のようでして。どちらかと言えば、故郷に引き込もってそういった行動を起こそうとすらしない温厚な仲間達を、内心でかなり嫌って侮蔑していると見える。ええ、救いようのないクズですとも

 

逆に保安官はそんなルバンの感性を相当に侮蔑しているようで、まるで吐き捨てるようにそう言った。

 

己を種族そのものであるルバンと名乗っているのも、なんらかの崇高な理念からと言うよりは、そんな彼らに対する当てつけか、はたまたルバン星人の存在自体が一般へ隠されていたり、誇張して口伝されている事による神秘性を隠れ蓑として、捜査を撹乱する目的と思われます。それこそ彼奴が台頭し始めた直後などは、よくある伝承になぞらえた愉快犯としか見られておらず、上の連中も被害がここまで膨れ上がってようやく重い腰を上げたくらいで。本官も捜査班入りするまでは、まさか神出鬼没のルバン本人が、本当にルバン星出身だとは夢にも思っておりませんでした

 

いわゆる灯台下暗しってやつ?

よもや正体不明の怪盗が、自分の素性に繋がる最大のヒントを、最初っから前面に押し出しまくっているとは思わんもんな。

んな事するのはよほどのバカか、さもなくば稀代の自信家でしか有り得ない。

 

「なるほど、謎の怪盗紳士気取りというわけだ」

 

ルバンという名前も、地球上でおそらく一番有名な怪盗とモロ被りだし……

そんな考えで漏らした感想だったが、それを聞きつけた保安官は、思わずコチラへ身を乗り出すほどに興奮した様子で、それを真っ向否定した。

 

怪盗紳士ですってッ!? とんでもない!! 奴が紳士であるものか!! それどころか血も涙も無い悪逆非道の輩ですぞ! 彼奴に比べれば、なにかと引き合いに出されて語られがちなドクトル・テーなぞまだ可愛いものです。奴は徒に混乱を招き、社会不安を掻き立てこそすれ……いえ、どちらが良いかという話ではありませんな。所詮は同じ穴のキャンダー。無辜の人々に害なす虫ケラ共には違いありません。しかし、本人の抱える悪性には星と岩ほどに差があるでしょう

 

「そんなにですか……怪盗というからには、ルバンがするのは盗みなんですよね?」

 

そうですな。彼奴らの強盗団が狙うものは、主に二つ。ひとつは美術品です。今までにも数々の美術館や博物館がやられており、被害総額は銀河規模にのぼりますが……この度ついに、キュラソーで最も権威のあるメトロポリタス美術館にも忍び込みまして。まんまとその半数近くを持ち去ってしまいました

 

「半分ですか……そりゃ酷いな……」

 

ただ今回いつもと違ったのは、運び出す美術品の点数が流石に多すぎたのか、通報へ間に合いましてな。駆け付けた警官隊との間で激しい銃撃戦になり、一味のうち何名かを射殺。被害に遭った品のうち何点かを取り戻す事に成功しております!

 

「おおっ! 素晴らしい!!」

 

なかなかやるじゃんキュラソ警察!

やられてばかりでは無かったか。

 

その時に、手傷を負って投降してきた唯一の生き残りが、あの303号でしてな……

 

「ああ! そういう事ですか!! 例の33件ってのは!」

 

はい。美術館襲撃に伴い、奴が暴れに暴れた結果です。美術館の夜間警邏員だけでなく、応戦した警官も何名か殉職しておる程でして。壮絶極まる大捕物だったと聞いております。恥ずかしながら、本官は主犯格と思しき人影を追ったのですが、あと一歩のところで取り逃してしまい……彼らになんと顔向けして良いやら。なんにせよ303号は、ルバンを逃がす為の陽動だったというのが我々の見解です。今にして考えれば、逮捕されても例の仕込み武器があるからと、最初から適当なところで切り上げる算段だったのでしょう

 

忌々しげに額をチカチカと点滅させる保安官。

 

ただ……今回の事件。公にはルバンの犯行では無いとされております。全て303号とその部下がやった事であると

 

「えっ!? 何故です!? これだけの大事件なのに!?」

 

大事件だからこそでありますよ。連邦警察はこのところルバンにしてやられてばかりでしたからなぁ。本庁の連中は、今回の犯人を逮捕したと喧伝して、ここらでひとつ市民からの信頼を回復したいとでも考えておるのでしょう。相変わらず、くだらん面子に拘る奴らだ……おっと失礼

 

苦々しげな色を額に湛えた保安官が、盛大にシガーの煙を吐き出した。

そりゃ愚痴りたくもなるだろうな。

 

「しかし、真犯人であるルバンを取り逃がしている以上、手下だけ捕まえてハイお終い! では逆に市民の心象下がりません?」

 

それがですな……そこがルバンの巧妙なところでして……誰も彼奴の姿を直接に見た者がおらんのですよ。アレはただでさえ変装の名手である上に、その、なんと言いますか……奇妙な技術を使うのです。地球人になんと説明すればよいやら……こう……我々はよく『目を盗まれた』などと呼んでおりますが

 

「急に詩的になりましたね。いや、言いたい事は分かりますよ。地球でもありますから、その言葉。……因みに念のためですけど、物理的に眼球を奪い取ってくるわけでは無いんですよね?」

 

流石にそこまでは!

 

とりあえず安心した。

 

目を盗む……ね。おそらく手品が上手いとかなんかだろうな。

 

身振り手振りによる他人の視線操作や、心理学的なミスディレクションに精通しているとか……まあ、いかにも怪盗らしい技能である。

 

故に、今までは犯行予告以外でルバンの仕業かどうかを判別する事自体が難しく、中にはそれを騙った模倣犯や愉快犯まで出て来る始末……尤も、そういう輩は手口が杜撰すぎて、本官から見れば直ぐに偽物と分かりますがね。ともかく、ルバンの正体を唯一知っているかもしれない手がかりが、あの303号だった……という訳であります

 

「しかし口を割る前に死んでしまった。……うーん。そう聞くと、ますます申し訳なくなってきますね……」

 

ああ、ソガ警部。そう悲観なさいますな。言ったでありましょう? 捜査は思いがけない進展を見せた……と

 

エリキュール保安官は、ボロボロに使い古されて皮のくたびれきった鞄の中から、ある金属片を取り出した。

それはよく見れば、細かい目盛りがびっしりと刻まれており、途中で直角に折れ曲がった独特な形の定規である事が分かる。

 

……というか、例えオレでなくとも大体の奴が、それが何なのかをパッと見だけで答えられるであろう。

 

「差し金じゃないですか。へー……キュラソにもあるんですね」

 

……警部、ここを御覧ください

 

珍しく俺の呟きをスルーして、保安官は差し金の長いほう……手元あたりを指差した。

 

「うわ、旧字体だ。たいして読めねえんだよなぁ……」

 

そこには何らかの文字が彫り込まれており……驚くべき事にそれはどうやら漢字の羅列……つまり我々のよく知る日本語であるようだった。

 

なんだ、キュラソ星の道具かと思ったら普通に日本製だったわ。なんで保安官が地球の道具なんか持ってるのかは気になるが……参謀あたりが渡したのかね?

 

とはいえ、旧字体の漢字なんて詳しくもないし、そもそも錆で変色したり、あるいは文字そのものがすり減ってしまっていたりはするが……辛うじて判別がつきそうな部分だけ読み上げる。

 

「なんたら屋……き、き……寄贈かな? 曲げ尺……めい……じ……さんじゅう……明治38!?」

 

思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

明治て。それっていったい何十年前よ。

 

すると、それを聞いた保安官の額がきらりと青く光る。

 

……やはり。それは地球の言語なのですな?

 

「え? まあ、古代語に片足突っ込んでるような昔の文字ですけどね……保安官、こんなもの誰に貰ったんです?」

 

いいえ。それは貰ったのではありません。見つけたのです。一番重要なのは、この道具があった場所。……落ちついて聞いて下さいソガ警部。これはですな……ルバンの潜伏先だったと思しきアジトからの、押収品に紛れておった物なのでありますよ!

 

「な、なんですって!?」

 

なんでルバン星人が日本語の書かれた差し金なんか持ってんだ!?

 

……いや、待てよ? なんかデジャブだな。さっきもおんなじ驚き方したぞ、確か。

 

当初、これはどこかの星の民芸品だと考えられていました。このように謎の模様が刻まれていましたし、沢山の盗難品と同時に見つかりましたので、銀河全土を股にかける怪盗であるルバンが、どこかの惑星から盗んできたもののひとつであろうと……

 

とつとつと語りつつ、シガーを吸い込む保安官。

 

そんな時です。この度また新たな種族と交流を持つという事で、その星から翻訳機に登録するための対応言語表を貰い、それをコンピューターに読み込ませたところ……なんと、既に連邦内で過去に使用例があると結果を吐き出してくるではありませんか! まったく未知の言語がですよ!?

 

「それが……この差し金に書かれた漢字だった……」

 

本官には、先ほどアマギ鑑識が慄いていた気持ちが痛いほど分かります。それは、ほんの少し前に我々が味わったものと、ほとんど同種の恐怖だったのでありますから……

 

それでさっき、あんなに落ちついていたのか。

 

こうして、ルバンの捜査線上へ急に浮かび上がってきた星が……この地球だったというわけです。なぜ303号が逃亡先にこの星を選んだのか? 単に連邦警察から逃れる為、なるべく遠く我々の目が届かないような辺境を目指した結果、ここへ辿り着いたと考えられていましたが……過去にルバンも訪れた形跡があるとなれば、話は別になりましょうや

 

「……はじめから地球で落ち合うつもりだったと……そういう事ですね?」

 

まじか……適当にフラフラやってきたんじゃなくて、地球を目指してきていたのか……

 

「でも待って下さい。303号は確か地球から高飛びしようとしてま……」

 

……してねぇわ。

それ原作の話だわ。

 

保安官の額が青く光る。

 

ほう! 調書にはそのような事は書かれていませんでしたが、何故そう思われました?

 

「えっ、あー……なん、なんでかな~? あはは……なんとなく~? そ、そう! アンヌ達を襲ってポインターを奪おうとしてたんでぇ……」

 

それがどうして高飛び目的だと?

 

「た、多分ですがウルトラ警備隊の基地へ忍び込む為に、彼らを例の隠し武器で催眠下に置こうとしたんですよ、きっと! 宇宙船はここにしかありませんからねぇ! いやあ間違いない! 何度も侵略者を相手にしてきた勘って奴ですかねぇ! わははは!」

 

ふむ……

 

く、苦しいか……?

でも原作ではそうだったんだよ!

 

しばし腕組みしながら考えこんだ保安官だったが、やがて顔をあげると満足そうに頷いた。

 

なるほど、ブラザーほどの警官がそう言うのならば、事実そうだったのやもしれませんな

 

「あのぅ……自分で言うのもなんですけど……大して確証がある話ではないので、そうまで全幅の信頼を置かれても逆に困るといいますか……」

 

いやいや! なかなかどうして今のは無視できぬ意見でありますよ。このような調書にも表れない現場の所感というものは、しばしば蔑ろにされがちではありますが……得てしてこういった生の感覚こそが真に重要な手懸かりである場合もありますれば

 

「そ、そうですか……」

 

オレとしては若干の後ろめたさみたいなのがあるんだが……

しかも、あっている保証もないときた。

 

オレが原作知識で変な横やり入れた結果、保安官の捜査を邪魔してしまったらどうしよう……と悩んでいれば。

 

それに、もしも303号が高飛びを狙っていたと仮定して、それならば奴が今日まで大人しく収監されていた事に、ある程度納得もいくのです

 

「……と言いますと?」

 

はじめから罪人の収容を目的として設計されたトルカラナイワ砦ならいざ知らず、この極東署はあくまで警官らの詰め所に過ぎません。そして認めるのは癪ですが、ルバンは稀代の怪盗です! そこがどんな場所であれ、目的の物があれば自身の手で必ず奪い取っていくでしょう! ですので、単なる留置所程度ならば、即座に303号の脱獄幇助を目的として侵入していたはず。しかし、これまでそのような素振りは一切ない……つまりですな。ルバンは既に303号がここに捕まっているという事実そのものを知らない可能性が高い!

 

「……なるほど!」

 

ルバン星人にかかれば、こんな基地から仲間を脱出させるなんてヨユーだよ、と。

ナチュラルに失礼な事を言われた気もするが、極東基地は原作からして敵に侵入されまくりのガバガバ警備なので、反論の余地もない。

 

いやまあ、実際は警備がガバガバってよりはむしろガチガチではあるんだが、対する宇宙人側が光学迷彩だのテレポートだの、壁抜けに麻痺光線だのと当時の地球技術では対応不可能なチート技のオンパレードなので、相対的に防御力が低いだけではあるのだが。

 

怪盗と言うからには、そういう技も各種取り揃えているであろうルバンには言わずもがな。オレからすれば逆に当たり前の事すぎて、反論どころかもはや同意しかないわけだ。

 

「ふーむ……ですが保安官。303号の事は全国放送で大々的に警告しましたから、いくらルバンが宇宙人とは言え、通信傍受でもしてりゃ知ってるはずですけど?」

 

ですからここで、ブラザーの教えて下さった情報が活きてくるわけです。303号がアジトを目指さずに……いや、始めはそこに行くつもりだったのでしょうが、現地警察の包囲網が思った以上に厳しく、このままでは潜伏先がバレてしまうと途中で諦めたのでしょう。そこで、いっそ地球から脱出して太陽系外の中継地で合流しようとした……。303号の行動をこう分析すると、奴が地球に来た時点では、まだルバン達がこの星に辿り着いていなかったのでは、と本官は睨んでいます

 

「……あれ? でも303号は一度捕まって、脱獄してから地球に来たんですよね? それだと途中でルバンを追い抜いちゃってません?」

 

当然でしょう。なにせ、地球は遠い

 

「遠い……? そりゃ連邦内の惑星間よりは遠いでしょうけど、それでも303号や保安官達はフツーに来れたじゃありませんか。そちらのスペースポニーの性能なら、こんな距離ひとっ飛びなのでは……?」

 

オレがそう疑問を投げかけると、保安官はぐるりと目を丸く回して、仰け反ったまま叫んだ。

 

とんでもない!? 303号は超人の類ですぞ!? あんな規格外と一緒にされては困る!! いくら本官らが精鋭と言えど、無改造の民生用ポニーで同じ事をしろと言われたら、即座に辞表を叩き付けますとも!

 

どうやら、向こうの感覚でも地球とキュラソは充分に遠いらしい。

てっきり盗んだバイクで気軽に逃げてきたと思っていたからこれは驚きだ。

 

「え、そうなんですか!? ……なるほど、普段使いとは別に、長距離航海用のポニーがあるという事ですか……うん? でしたらなおのこと、奪った民生ポニーの303号と最初から長距離ポニーのルバンなら、先にルバンが来てないとおかしくありません?」

 

我ながらこれはかなり真っ当な疑問だと思ったんだが、保安官はさも当たり前の事のようにそれを否定してくるではないか。

 

それは有り得ませんね。あれでも303号は強盗に身をやつすまでは、名うてのポニードライバーでしてな。どんな乗り物も即座に乗りこなしてしまう天性のセンスと、ポニーの性能を限界以上に引き出す心肺能力を併せ持っていました。文字通り奴がルバン一味の『足』を担っていたからこそ、我々の追跡を何度も振り切っては逃げおおせ、星系内で神出鬼没に犯行を繰り返していたのです

 

「あいつそんな凄い奴だったんですかっ!?」

 

もう死んだけど。

 

ええ。それこそ奴が犯罪者でもなければ、キュラソ地球間を史上初の単独走破した者として、今頃は歴史に名が載っていたでしょうな。……ま、実際に残ったのは未来永劫の悪名だけですがね。実に惜しい男を亡くしたものです……馬鹿な奴だ

 

視線を下げてそう吐き捨てる保安官。

その額は弱々しく瞬いていた。

 

彼も複雑な心境なのだろう。

 

それを紛らわすためか、懐から抜き出した3本目のシガーを噛みしめつつ、保安官は気を取り直したように続きを話し始める。

 

ですので、頼りの303号を失った一味の機動力は、間違いなく過去最低と言っても過言ではない。いくら一時的のつもりとはいえ、奴の離脱はルバンにとっても大打撃だったはず。そんな状態で宙間騎兵隊に捕捉されようものなら今度こそ終わりですので、彼奴らの逃避行は非常に慎重にならざるを得ませんし……純粋なキュラソニアン人でもないルバンの体では、どう足掻いたってポニーを最大稼働させられません。……例えそうだったとして、この距離を走りきるとまず肉体が保たないでしょう。……尤も、ルバンなら他にいくらでもやりようはあるとは思いますが、それにしたって、途中で何度か交代用のドライバーを調達せねばなるまい

 

「ははあ……ところがあの脱獄囚は、それらの要素を全てぶっちぎれるくらいの逸材だったので、思った以上に早く着きすぎてしまったと……」

 

奴の脱獄と逮捕までに要した時間から逆算しても、かなり信憑性があると考えています。ですのでウルトラ警邏隊が奴を地球で逮捕し、ルバンとの合流を防いでくれたのは、我々にとっても埒外の僥倖でした。もしも逮捕叶わず星外脱出を許し、再び彼奴らの仲間になっていれば、その時は手がつけられなかったでしょうから

 

それは口を割らせる前に死んでしまったのは残念だが、最悪の事態だけは避けられたと、言外に告げていた。

 

「……どおりで。保安官が取り調べを急いだ理由が分かりました。仲間を待っている限りはルバンも何処かへフラフラ逃げていく事がない。そして、待てど暮らせど仲間は来ないという事にルバンが気付いていない……つまり情報アドバンテージをとれてるうちに、さっさと踏み込んでとっ捕まえてしまおうと。そういう事ですね?」

 

もちろん今回の捜査方針もありますが……それ以上に、彼奴がこれ以上の犯行を重ねないよう未然に防がねばなりません。いえ、残念ですが悲劇は既に引き起こされてしまっているやも

 

「悲劇……? ルバン星人は地球の美術品も狙うという事ですか? キュラソ連邦と地球の美的感覚が同じとはあまり思えませんが……」

 

優劣の話ではなく、種族自体が違えば美醜の感覚も根本から変わる。

 

現に保安官はアンヌがどれほど美人であっても、彼女が女性である事にすら気付かなかったくらいだ。

裸婦像や肖像画の類に美しさを見出す事は出来ないだろうし、アマギの推測通りなら風景画に描かれているものもまったく違うだろう。

 

強いて言うなら貴金属や宝石あたりは、純粋に資材部品としての価値が高いかもしれないが……

 

首を傾げる俺に対し、保安官は重々しく首を振った。

 

いえ! 実はルバンが盗んでいたのは美術品だけでは無かったのです……それはまさに宇宙における究極の宝とも言えるもの。例え星や種族が変わろうと、この価値が変わる事だけは決してありはせんでしょう。……奴は、とんでもないものを盗んでいきました!

 

「究極の……宝?」

 

生まれたばかりの子供です!

 

「……こ、こどもッ!?」

 

予想外の答えに、俺は思わずソファから立ち上がる。

ゆっくりと頷く保安官。

 

シガーを摘まんだ指が、心なしか震えているようだ。

 

先ほど、ルバンのアジトに踏み込んだと申しましたな? それは決して、われわれ連邦警察が優秀であったが為ではない。……ある時、市民から通報がありまして。精神異常と思しきケムール人が街を徘徊しているので捕まえてくれと……またいつもの麻薬中毒者だと思った現地の警官が保護しに向かえば、確かに言葉が通じず意味不明な唸りを発するばかり。完全な廃人である事は明白なのですが……しかし、警官達はある違和感を覚えたと言います。単なる気狂いのケムール人にしては妙に……理性的だと

 

「理性的? まともに会話も出来ないほど麻薬でパアになっているのに?」

 

ええ。始めは警官達の姿にひどく怯えを見せ、獣のように唸りながらも、しきりにこちらへ何かを訴えているように感じられ……とはいえ、気狂いがそのような行動を見せるのもよくある事です。ひとまず薬が抜けてから尋問するべく保護しようとすれば、途端に制止を振り切って逃げ出す始末。慌ててポニーで追跡したところ、なんとすぐそこにあった廃屋の前で立ち止まり、コチラに大きく手を振っていたと。まるでついてきて欲しかったと言わんばかりに。これはいよいよキナ臭いと感じた警官達が、すっかり大人しくなったケムール人の案内でそこを調べてみれば……地下室で、なんと大量の赤ん坊達が人工孵卵器に入れられた状態で見つかったのです!!

 

「……違法クローン工場だった、とか?」

 

いいえ。その場で子供達を遺伝子照合してみれば、ほぼ全てに捜索願いが出ておりました。その子らは児童誘拐の被害者だったのです……! 彼らは、多種多様な種族、出身地に分かれていましたが……共に見つかった、これまた大量な美術品の盗難場所近辺から攫われてきたようで……

 

「……その盗難品は、全てルバンに盗まれたものだったので、奴が人攫いもやっていたとようやく分かった、と」

 

……地下にはそのケムール人が監禁されていたと見られる部屋もありました。きっと、ルバンに関する何らかの秘密を知ってしまい、口封じに精神を壊されてしまったのでしょうな。何度も繰り返す鳴き声から、警官の間ではウッダーガと呼ばれていますが、むしろそれ以外は意味のある言葉を発音もできない有様で……そんな状態でも、彼はそこを命からがら脱出し、我々に助けを求めてきてくれたのですよ! あのケムール人が居なければ、我々は今もルバンをただの美術品強盗として追っていたでしょう!

 

悔しさからか、拳を強く握りしめる保安官。

 

「……その勇敢なケムール人はどうなりました?」

 

もともと老齢で臓器不全を抱えていた事に加え、監禁で酷く衰弱していましたからな。警官達が赤ん坊を救出するのを見届けると、途端に力尽きてしまいまして。現在も昏睡状態です。コールドスリープによる延命治療を続けていますが、新品の肉体が出来上がるまではなんとも……いえ、キュラソ警察はその威信にかけて、彼を必ず救ってみせるはずだ! 本官はこれまで、ケムール人達を悪逆の徒と毛嫌いしていましたが、この一件で完全に考えを改めました……中には彼のように正義の心を宿した者もいるのだと。真に憎むべきは種族ではなく、そこから堕落し、罪を犯す個人そのものなのだと! 彼の行動に報いる為にも、本官は一刻も早く彼奴をこの手で捕まえなくてはならない!

 

「そのとおりだ」

 

ソガ警部?

 

保安官に同意しようとしたら、自分の口から思った以上に低い声が出てちょっと驚いたが、まあそれも仕方ない。

 

今までは、名前に騙されてただの大泥棒程度にしか考えていなかったが、子供に手を出す奴は総じてゴミカス以下のクソ野郎だ。生きている価値もない。

 

泥棒には終身刑ならぬ覆面刑がお似合いだなんて軽く考えていたが、逮捕だなんて生温い。

見つけしだい即座に撃ち殺して、チリひとつ残らないよう太陽炉へブチ込んでやる。必ずだ。

 

「保安官。私も協力させて下さい。そんな奴を一分一秒とて生かしてはおけません。草の根掻き分けてでも探し出し、弁明の暇すら与えずにその場で必ず撃ち殺してやりますよ。いえ、ルバンだけじゃない。他の仲間も全て一匹残らず一網打尽にして、必ず八つ裂きにしてやるんです!」

 

……お、おお……

 

俺の熱意に圧倒されてか、額を白黒させる保安官。

 

……その意気込みは買いますがソガ警部。残念ながらそうもいかぬのですよ。他の一味はいざ知らず、ルバンだけは生かして捕まえねば

 

「なぜ? どうせ覆面刑にするんでしょう? なるべく苦しめるのは大事ですが、そんなに凄い怪盗ならば逃げられる可能性を確実に摘んでおく方が優先では?」

 

少しだけ肩を落とし、何らかの記号が書かれたリストや写真付きのファイルを取り出しながら、保安官がため息をつく。

 

ルバンの出没地点で発生した失踪者を洗い出したところ……誘拐された児童達は、あれが全てでは無いからですよ。我々は、ウッダーガ達が閉じ込められていたのと同様の拠点が、各星系ごとに散らばっていると睨んでいます。何人かは既に手遅れかもしれませんが、一人でも多くの子を助け出さなければ。ですので、ルバンにその所在地を全て吐かせるまでは、彼奴を殺してしまうわけにはまいりません

 

「あそっかぁ……それは駄目だ……見つけられなかったら人質がみんな餓死しちまう……」

 

怒りで完全にそちらへ考えが至っていなかったと気付き、しおしおとソファに撃沈する俺の肩へ、鋭いかぎ爪のついた凶器のような白い三本指がそっと置かれる。

 

お気持ちは痛いほど分かりますぞ、ソガ警部。あのルバンめが、ただ安穏と仲間を待っているだけのわけがない。今こうしている間にも、この地球で哀れな母子がひと組、またひと組と生み出されているかもしれないのですから。……しかし、だからと言って我々は決して失敗する事も出来ません。確実に、しかして迅速に彼奴らを追い詰めねば。これこそが、本官の急ぐ最大の理由なのです

 

「分かりました保安官……少し、熱くなりすぎたようです。申し訳ない」

 

いいえ。本官のようなロートルにも、貴官のような若い時期がありましたとも。そして……これで今日から我々は、正義の名のもとに同じ巨悪を追う兄弟だ。貴官のような警官を、真の意味でブラザーに迎えられる事を、はたして喜ばしく思わない者がおりましょうや?

 

「エリキュール保安官……ありがとうございます!」

 

差し出された手を握りしめると、彼の指はひんやりと筋張った皮に覆われていたが、俺はそこに確かな頼もしさと、保安官の全身を熱く流れる真心をしっかりと感じる事が出来た。

 

「しかし保安官……さきほど手遅れと仰いましたが……教えて下さい。ルバン星人という種族は、本当に人食いをしないのですか?」

 

……それは、ルバンの捜査に何か関係が?

 

「大いに」

 

今、オレの中にはあるひとつの確信があった。

それは最初、単なる印象……ある種の決めつけに近い発想だったが、保安官の話を最後まで聞いて、それをもう一度整理した時に、その可能性がハッキリと浮かび上がってきたのである。

 

あまり口にしたくはないが……どうしても最悪の想定が頭をよぎってしまうのだ。

 

「もしもルバンが食欲から人を攫っているとすれば、被害者は日を追う毎に奴の腹の中へ消えていきます。しかし、人身売買が目的ならば……そこにはきっと、商品の流れがあるはずです。保安官、貴方ほどの方ならもう気付いているのでしょう? どちらにせよ探しようはありますが、追うべき手懸かりは変わってくる。我々が探すべきは、売人ですか? それとも……人骨の山なのですか?」

 

つまり、ルバン星人がかつて人食い種族として迫害されたのは、なんら根拠の無い言い掛かりでもなんでもなく、本当にそうだったのではないか?

 

そして、生存競争に負けた祖先が保身の為に封印した人肉食らいの文化を、再び味わう事こそがルバンの動機なのだとしたら……

 

……いいえ。ソガ警部。その推理は間違っています。ハッキリと断言しましょう。ルバン星人達が人の肉を糧とする事はありません

 

「ではやはり、ケムール人と組んで資金調達の為に人身売買組織を運営していると?」

 

それも違います。いや、彼奴らが一時期ケムール人と組んでいたというセンはかなり濃厚ではありますし、既に何人かはそちらへ流れてしまった可能性も捨てきれないのですが……おそらく、今の彼奴は己の欲望を満たす為に、哀れな子供達を自家消費しているはずだ。だからこそ足がつきにくく、捜査が困難となっているのですから

 

……それはおかしい。

でなければ、エリキュール保安官が俺にあんな話をするわけが無いのに。

 

保安官は実直な警官の割にかなり会話を好む質ではあるが、こと仕事に関してはあまり無駄話をしたがるタイプではない。この短時間でもなんとなく伝わってくる程だから、そっちが生来の気質なんだろう。

 

たまに零れ話や愚痴を言ったりもするが、それは俺がコミュニケーションの一貫として水を向けるから、あえてそれに応えてくれているだけである。

 

ところが、ルバン星人のくだりだけはオレが興味を持って掘り下げたというよりは、確か彼の方から先に振ってきた話題だったはず。

 

保安官に説明されなければ、俺はルバンを単なる個人名だと思っていただろうし、ルバン星人達がごく少数で、もはや風評被害の影響が無いというならばその勘違いを是正する必要もない。

 

強いて挙げるならば、こんな極悪人を輩出したのはキュラソ星人ではないと強調したかったという可能性も無くはないが……この人がはたしてそんなことに拘泥するだろうか。

 

だからあれは間違いなく、俺にルバンの人物像を掴ませる為に必要だから、その情報をわざと開示したのだ。

それも、まるで単なる世間話かのように会話中に紛れ込ませてまで。

 

重ねて明言しておきましょうか。ルバンが幼児を攫うのは、決してその肉が柔らかく貪るのに適しているからなどという理由ではありません。少なくとも、警部が想像されているような惨状が広がっている可能性は無いでしょう。……だからと言って、彼奴がやろうとしている事が、絶対に許されざる行いである事は確かです。ある意味では、腸を食い千切るのと同じくらいにむごい。それはたとえ、あなたがた地球の尺度からみた時でも……きっとそうであるはずだ。しかしだからこそ、我々が彼奴らを無事に捕らえる事が出来た暁には、おそらくその努力に見合った宝の山達が、みな無事に帰ってくる事だけは約束されているのです

 

「……なぜそんな事が言えるんです? やはり保安官。貴方にはもうルバンの動機……児童誘拐の目的に見当がついているんですね?」

 

……

 

押し黙る保安官。

 

「ならばどうして教えてくれないんですか? 保安官も私と同じく、奴が子供らを食い物にしようとしているのでは無いかと当たりをつけ、それを確かめる為にルバン星へ赴いた……そうでしょう?」

 

それは……お答えする事が出来ません

 

「なぜ?」

 

俺が問いかけると、保安官は灰皿からシガーを取り上げて吸うでもなく、ただ真っ直ぐとこちらを見つめて毅然と言い放った。

 

本官が……特別捜査官であるが故に。捜査上知り得た情報に関して、守秘義務がありますれば

 

「守秘義務……あっ」

 

肝心な所で鈍いオレは、そこまで言われてようやく思い至った。

本来はもっと直裁で不器用なはずの彼が、どうしてこんなに回りくどい事をしているのか。

 

「それは……相手が俺であっても?」

 

……貴官を勝手にブラザーと呼んでおきながら、舌の先も潤わぬうちにこのような不義理を働く無礼、どうかお許し下さい。しかし、ソガ警部。貴方のお人柄を見込んであえて申し上げるならば……相手が誰であろうと、いや貴方ならばこそ、お答えする事が出来ない。まだ、その時では無いからです。……ブラザーは先ほど、出会ったばかりの本官に、無上の誠意と信頼を示してくださいました。でしたら本官には、それに応える義務がある! 貴方の問いに答える事は簡単です。しかし、それでは貴方からの厚意を裏切る事になってしまう。それだけは……出来ない。どうか、御容赦願えませんか……

 

「……なるほど」

 

オレはさっき、保安官にダンの正体を黙っててくれと頼み、それを彼は了承した。誰にも言わないから安心してくれと。

 

そんな保安官が、それ以外の重要な秘密をここでベラベラと俺に喋ってしまったら……彼の口の固さはその程度でしかなかったという事に他ならない。

 

確かにそりゃあ喋れんわ。

むしろ、喋られてたら後から頭抱える羽目になっていたのはオレの方である。

 

……逆に言えば、ルバン星人がなぜ人食いと恐れられたのか。

その情報には、保安官が口を噤むだけの秘密があり……モロボシ・ダンの正体と同じぐらいには価値があるという事だ。

 

ルバン星人の生態には何かがある。

恐らく一般には伏せられていてなおかつ、この気高い保安官が今こうして、ここで俺に対し胸襟を開いてやって見せたのと同じ手法で深い友誼を結んで、ようやく教えて貰えるような秘中の秘が。

 

……そしてそれは、広く知られてしまえば容易く一つの種族が絶滅しかねない危険な秘密に違いない。

 

それが、怪盗ルバンの正体を探る鍵なのだ。

 

きっと、ここが保安官のいま開示できるギリギリのラインなのだろう。

 

多分オレは、その答えに自力で辿り着かないとならなくなった。

この謎かけは、保安官からの最上級の賛辞であり、挑戦状に違いないのだから。

 

「……ふふ」

 

……警部?

 

頭を下げるエリキュール保安官の額が、赤黒く弱々しい光でぼんやりと明滅するのを見て、俺は思わず笑ってしまう。

 

「実はね保安官。地球人の中には、ごく稀ですが非常に難儀な習性を持つものがおりまして。……ズバリ、仲の良い友人の困り顔を見て喜ぶというものです」

 

そ、それは……なんとも困った習性でありますな?

 

「でしょう?」

 

まあそう悲観しないで欲しい。少なくとも六人に一人の確率だ。知らんけど。

 

「ですので、保安官にもっと私を喜ばせていただければと思います。ま、捜査を始めれば直ぐでしょう! なんせ我々は、もう既に困難へ直面しているんですからね!」

 

……で、では!?

 

「ご安心ください。私は保安官のそういう不器用なところ、けっこう好きですよ。……それに」

 

……それに?

 

「嘘が苦手な癖に、隠し事だけはいっちょ前にしたがる友人というのも、別に貴方が初めてではありません」

 

……ハッハッハ!! なるほど! それは良かった!! でしたら私は彼に感謝しなくては!

 

オレが誰の事を言っているのか分かったのだろう。

保安官はさっきまでの弱り切った色をやめてグオグオと大笑いを始めた。

 

「さしあたっては、キリヤマ隊長に相談しにいきますか。火事の前に話していた事も含めてね」

 

あああ……! それがありましたぁ……! いや、忘れていたわけではありませんぞ。す、少しお待ちくだされ警部……えっーと、このぐらいか……

 

保安官はゴソゴソとコートをまさぐり、先ほどまでフカしていたドライアイスシガーとは別の、煙管の如きアイテムを咥えると、その先端の受け皿に何かの溶液を目薬でも差すような慎重さでほんの一滴垂らした。

 

「あの……別に吸うのは構いませんけど……それ吸った途端に燃えたりしません?」

 

ご安心を。加温剤といっても、腹の中の菌を活性化させて、消化を促進させるだけです。むしろ発火の危険性は下がるくらいだ。……吸い過ぎると、圧弁に負担がかかったり腹も減りますが……なにぶん、今朝から気落ちすることばかりで……気付けに一服だけ! どうか御容赦を!

 

「ああ、それは仕方ありませんね……どうぞ」

 

ありがたい!! ……そうだ。アイオーンには黙っておいてくだされ。では、失礼して……

 

保安官はパイプを胸いっぱいに吸い上げて、ほんの少しだけ上体を反らしながら伸び上がり……

 

……うむ、爽快ッ! ではソガ警部! いざ、参りましょう!! 合同捜査の開始であります!!

 

気になる?

  • 8番目
  • 保安官
  • 補佐官
  • 星雲荘
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