ふたなり自己妊娠系狐獣人始祖不滅ロリババアになりたいから書いた話。 作:砂透腐
人間が現れたことに対し今回は運良く対処できたが、この先も同じように引いてくれるとは限らない。
それに、私だっていつまでもここに居て人間をどうにかできる訳ではない。多少時間は延ばせても、私の命にもそのうち終わりが来るかもしれない。
子達の内には人間の姿を模倣できるものや、産まれた地を離れたくない、ここでやり残した事があるような子達も居るだろう。
それでも、すまない。私は君達をできる限り危険の前には晒したくない。
無事に孫が産まれ、落ち着いたら移動しよう。さらにたどり着きにくい山の中へ、さらに視認されにくい深い森の中へ。
幾週か後、私も手助けして無事に生まれた孫達の成長を待つ一方で、高い木の上になんとか登り、新たな住処を探す。
一方へ向かうと深い谷、首を回せば大きく広がる森を挟んで広がる草原、また首を回せば大きな水溜まり、海だった場合非常に惹かれるが、今はそんな場合ではない。そうして周囲を見回し、深い森の向こうに見えた大きな山、あそこならばそう簡単に人間がやって来る事もあるまい。作物の種を回収し、準備せねば。
目的地を定めた私は、皆を連れ、生活圏ごと徐々に移動しつつ、先の事に関して思考を巡らせる。
今の内に、できる限りの策を考えておこう。辿り着かれて守る前に、そもそも辿り着かせないための策を。
人間達の間に恐ろしい噂を流す?余計に馬鹿を招きかねない。却下。
崩れやすい山道?こちらの住処も崩れかねないし、実際に住むところを見てみなければわからない。一旦保留。
幻覚を見せるキノコ?簡単に見つかるとも作れるとも思えないし、その牙はこちらにも向くかもしれない。保留。
軽い毒を持った茨をあちこちに植え、視覚的に立ち入りを躊躇わせる?とりあえず採用……いや、保留。
そうしていくつもの策を考え、新たな住処、木々の広がる大きな連峰の中腹、かなり安定している辺りに、床と壁のある家を一つといくつかの小さな屋根を作り、木々を繋ぐように仮置の板を渡した。
家や柵はいずれ用意するとして、まずは持ってきた種を植えてしまう。
品種改良などはほぼしていない野生に近い物、力で栄養や水分に関しての多少の手助けはするが、後は生命力に頼るしかない。
水の匂いを辿り湧き水か何かであろう水を近くまで引き、用意しておいたため池へと導く。
そうして最低限を用意した後は、余裕ができ次第、比較的密集しており、かつ太さも十分な木を一本ずつ切り倒し、鋭い石でなんとか裂き割ったりと、なんとかいくつも小さな家を作り、余った端材や切り落とした枝などから小さな柵を作り、結局毒を持たせる事には失敗したがひとまず麓に茨を植えて、やっと少し安心できる住処が出来るまでには、結局数年はかかった。
もちろんそうして私が思い付く限りの行動をしている間に産まれる子達も居たし、この辺りに中々慣れることができず悩む子たちも居たが、このときまで私の視界にしっかりと入ってはいなかった。
私は……怖がりすぎたのか?周りが見えていなかったのか?
しかし人間が、明らかに自身とは違う異物である私達を受け入れる為には、人間達同士が安定し、色々な創作物を作り、私達に似た生物を考え付き好むまで待たないと、下手したら私達は滅ぼされてしまうのではないか?と、その時の私は、無性に怖かったのだ。自分が生み出した大切な宝物を、かつての同族に、全て壊されてしまうのではないかと。
私は、そこまで生きてきた中で、おそらく最も後悔した。
あらやだこの子結構視界狭かったり思い込み強かったりたりたりで結構……あれ、まあまあ普通の人間では?ボ訝