ふたなり自己妊娠系狐獣人始祖不滅ロリババアになりたいから書いた話。 作:砂透腐
日課の一つと化しつつある植物の改変実験をしていたある日、街人の一人が、森の向こうで奇妙な物を見たと言う男を連れてきた。
その男は、ものすごい力で丸太をいくつも運ぶ大男や、ものすこい速さで森を駆け回る子供くらいの大きさの何かを見たとの事だ。
……十中八九うちの子らでは?
まぁとりあえず本人に話を聞いてみると、どうやら、この男は森でいくつかの食べられる物を採って生活しているそうだ。
そして、その日はいつもより調子が良くつい深入りしすぎ、森の中で迷ってしまった。
しばらく歩いていると人の声が聞こえたため、迷ってしまい困っていると伝えると大男が現れ、困っているのなら助けるということと、余計な事をしたらすぐに放り出すということを言われ、それに同意すると、担ぎ上げられ運ばれたかと思ったら小さな集落のような場所にいた。
そこに着いたと思ったらいきなり川に放り込まれて雑に洗われ、軽い食事と怪我の治療を受け、住人のうちの一人の家で一晩寝た後にこの街の近くまで送られてきたそうだ。
だが肝心の問題は、夜にふいに目覚めた時だ。
獣の唸りのような物音がしたので、一体なんだと体を起こし、ふと目をやった、借りた家の家主が寝ていたはずのそこに、大きな獣が寝ていた。
見間違いかと目を擦っても獣は消えず、困惑と恐怖感に挟まれつつも空気を読まず襲い来る眠気には勝てず、気絶でもするように眠りにつき……
目を覚ましたときには獣は消えており、住人も無事だった。
夢かとも思ったが、しかし夢にしてははっきりと記憶に残りすぎている。
そんな疑問を抱えつつもこの街に来たところ、私がやっている事もあって、街人に連れてこられたそうだ。。
何故そんな場所に集まって生活していたかはともかく、獣としての姿を人間に見られたのは不味い。
いや、この男に、我々が安全だという事を知らしめる第一歩になってもらおうか?
……信用しきれないな。種だけ植えて返すか。
私は男の体を詳しく、男にもはっきりとわかるように検査した上で、特に何もされなかったのなら警戒する必要はないだろうと伝え、危険がないと信じ込ませ、元々住んでいたところへと送ってもらえるように街人に頼み、男を返した。
寝ている間に獣となる種族と言えば御伽噺や都市伝説の類みたいに聞こえるが、今だとただ恐怖でしかないだろう。
それをなんとか御伽噺や昔話の方向へと持っていかなければ。
ところで、あの子達は何をしていたのだろうか?森の中に集落を、しかもこの街に近いであろう場所に作って?……まあ、考えてもわからないか。
そう、人間に恩を売ったのは良いが、寝ている間に獣と認識されるとは……確かに、寝ながら隠れようという意識は持てないか。完全に盲点だった。