ふたなり自己妊娠系狐獣人始祖不滅ロリババアになりたいから書いた話。 作:砂透腐
小さな恩人のおかげで私は外に出してもらえたし、その恩人の欠点である乱暴な撫で方も丁寧になったのは嬉しい。
それでも私は、今日も不満を抱く。
少しずつでも、不満を減らしていく為に。
本来共生するはずのない複数の生物が、円滑に意思疎通できない状態で、かつ自然ではない形で不満なく共に暮らすというのは、本来不可能であり、いくらワタシが異質なものであろうと、一朝一夕で為せる物では無いのだ。
たとえば食事。
あれからも変わらず野菜くずのような物を貰って食べているが、せっかく人間と一緒に住んでいるんだから、私もそろそろもう少し味の濃いものが食べたい。
しかし私の取れる行動は、人間が食べている所から取るという行為によって、私がそれを食べたいと主張することだけである。
その行動に対して大抵の人間が抱く思いは、食事の邪魔をするなか、これはお前の食事ではない、か。ともかく、食べたがっている事はわかっても、それを与える事は少ない。
たとえば遊び。
正直今の私にはあまり楽しい物でなくとも、子供は遊びに何でも使う。勿論私も。
私が居るだけで良いのなら良いが、私に物を乗せたり私の脚や尾を引っ張るのはやめてくれ。
下手に反抗して、掠り傷一つ付けただけでも私には死の危険性が付き纏う。
原因がどうかに関わらず、親は子が傷付けられた時に相手を排除しようとするのは仕方のない話だが、ならば尚更子の行動に注視して欲しいものだ。
挙げようと思えばいくらでも挙げられそうだが、考えたところでどうしょうもないのが現実である。
正直、考えるのも大変になってきたし、私が異質な存在な事はもう既に知られているしで話してもいい気もするが、こうなったらもう拘りの問題だ。人の言葉を話さないから何を考えているのかわからない、というのは重要な話だ。
それに、そういう話を考えるのならまず、寿命をどうするかだ。
今の私なら、定期的に体の交換さえすれば、いくらでも生きられる。そうしたら今度は人魚の肉の二の舞いだ。下手したら私以外の狐にも被害が及ぶ。
……自分を産むか?いや、産むと言うと語弊があるか。
自身の肉体のコピーを自身の胎内に作成し、機を見つつ大きくしていく。
その体がある程度大きくなったら、どこかに隠れて今の体を崩壊させる。
だから、産むというよりは、脱皮に近い行為か?
……まぁ、実際に考えるのは少なくとも数十年は後だ。
ひとまず今は少しでも腹と心を満たすために、娘におやつでもねだってみるとしよう。
今日は何か貰えるかな?
元々人間が食べてる物を上手いこと掠め取ってご飯の質アップな話の予定でしたが、いくら娘のお気に入りとはいっても、飼ってるけど名前も付けてない動物が欲しがったからって自分達が食べてる物を分け与える訳ない事に気付いて迷走した。