人間がウマ娘に負けるわけないだろ!いい加減にしろ!!   作:なちょす

6 / 64
作者が夜勤でくたばってる時に沢山読んでくれてたみたいで、日間TOP10入ったり入んなかったりしてて芝生やしてたよ!独身兄貴たち、感想も評価もお気に入りも本当にありがとナス!!一生心優しい独身でいて♡
なお秒で沈んだもよう。

取り敢えず脱いだ方が良い???(幻惑のかく乱)
それとも脱ごっか???(悩殺術)
ドーテイムーヴ、行っくよ〜!(Maci小並感)

いよいよド叱られるんじゃねぇかな。


第1R : 息子が気にするカレンチャン

 ヌッ、ヌッ、ヌッ。ギンギラギンギンギン。

 おててやーらかい。ちっちゃい。いいにおい。

 

 

 

キッッッッッッッショッ!!!!!!

 

 

 

 危ねぇ開幕早々持っていかれるところだった⋯⋯。自身のキモさにハッとしなければ、"カワイイカレンチャン"しか言えない身体になっていただろう。大丈夫だ、まだまだ焦る時間じゃあない。

 いくらカレンが最初っからトップスピードでぶちかましてきたとしても、これは彼女がスプリンター故、致し方ない事なのだ。

 こっちの手を握って『ナニすれば良い?♡』だの聞かれて滾るのも致し方ない事なのだ。

 

 マジでナニするつもりなんだお前。

 あれか?こっちの出方を伺ってんのか?出方もナニも上にしか向かねぇよ。

 

 違うわクソボケ。お、落ち着け⋯⋯物事といふものは冷静かつ、スマートに済ませなければならない。それが出来る大人の余裕というものだ。ここでうまだっちしかけている事がバレようものなら、俺はやよいちゃんに『去勢ッ!保健所行きッ!』されてしまうであろう。チーム内でも弱みとして握られた挙句、ここぞとばかりに搾り尽くされるのだろう。主にカレンに。ヌッ。

 

 だが案ずることなかれ。幸いこちらには、勇者の聖遺物(おきみやげ)がある。つまりその気になれば、この伝説級(レジェンド)インフルエンサーを言葉で誘導する事も、俺の協力者にすることも容易い事よ。

 

 つまりはカレンチャン恐るるに足らず。そっちがナニかしようとするなら、まずはやんわりと否定してやるところからだ。常人の3倍以上の力さえ有するウマ娘。カレンは誘い受けのプロ(デジタル談)らしいからまず無いだろうが、機嫌を損ねて強行策に出られれば為す術なくうまぴょいからのクソザコお兄ちゃんコンボをかまされるに決まっている。ふふっ、二重の意味でハメ技だな。は?

 

 ごほん⋯⋯とにかく慎重に。当たり障りなく。そしてスマートに。

 

 

「いや、特に何もしなくていいぞ。」

「えっ?」

「えっ?」

 

 

 いやなんだし。何の疑問だし。やめろお前、お兄ちゃんの心は繊細なんだ!もうすぐ30になるけどチキンハートだけは未だに治ってないんだよ!

 ⋯⋯お巫山戯は一旦ストップだ。これ以上心を乱されるわけにはいかん。だが今の反応が本当に分からない。デジたん助けて。

 

 ん?デジたん⋯⋯あっ、しまった。アイツがなんて言ってカレンを呼んだのか全然聞いてなかった。ガッデム。

 

 

「あぁーっ、と⋯⋯言葉足らずだった。俺はただ、カレンと話がしたかったんだ。ほら、2人でこういう時間取る機会ってあんまりないだろ?普段はチーム内であれこれしてるし、俺も一人一人とコミュニケーションを取らなきゃなって思ってさ。」

「へ〜⋯?」

 

 

 い、いけたか⋯⋯?

 バレてはいないはず⋯⋯動揺は極力見せないように細心の注意を払ったのだ。しかし我ながらよくポンポンと取り繕いの言葉が飛び出してくる。偉いぞ俺。嘘は言ってないもんな。

 カレンはそんな俺の様子を見てか、どこか含み笑いを浮かべながら得意の上目遣いである。おカワイ過ぎてキレそう。

 

 

「お兄ちゃん、トレーナーみたい!」

「トレーナーだよ。」

 

 

 何言ってんだこの妹。お兄ちゃん好き好きからかいムーブしてくるのにたまに毒づくのなんなの???逆に今までなんだと思ってたんだよ。

 流石に凹む⋯⋯いかん、スマイルスマイル。

 

 

「じゃあいーっぱいお話しよっか!」

「ははっ、まぁそんなに慌てるなって。取り敢えずそこのソファにでも座ってくれ。」

 

 

 とにかく今はカレンの思惑を知る事の方が重要なのだ。さっきは突然の事で動揺してしまったが、結果オーライ。日常会話の中で上手くカレンを誘導しつつ、大人をからかうとどうなるのか分かって貰う。ついでにデジタルの残した手帳に目を通せれば、今後カレンに対して主導権を握る事だって容易いことだ。なんだ、全てが完璧では無いか。偉いぞ俺。

 

 ソファーに腰掛けたカレンは、ニコニコと笑っている。

 何だろう⋯⋯既にちょっと怖い。まるでこちらの思考なぞ全て把握しているとでも言いたげだ。

 

 お兄ちゃんはもうカレンの掌の上なんだよ、と。

 次はどんな手で愉しませてくれるの、と。

 うまぴょいの振り付けは充分なの、と。

 

 いや⋯⋯そんな筈は無い。無いだろうけれど冷や汗がダバダバである。

 活路を見出すべく、俺はアイツの手帳を開いた。

 

 

①カレンさんのプロフィール。

②カレンさんのカワイイ理論。

③カレンさんのSNS活用術。

④ウマ娘大陸『閃光乙女』。

⑤距離適性におけるスプリンターの可能性。

⑥カワイイがもたらす恩恵と多幸感。

⑦おすすめカップリングetc...。

 

 

 いや多い多い多い!!カレンだけで200ページくらいあるじゃねぇかッ!知りたい情報どこにあるんだよコレ!?

 あの美少女ウマ娘が⋯⋯無駄に興味深い内容なのが逆に腹立たしい。この有り余る情報だけ投げ渡して俺にどうしろと言うんだ。

 

 ん?『カレンさんの誘い受けに対する考察と対策』?なんだ、ちゃんとあるじゃあないか。199ページ目なのが気になるが、そこはデジタルの事だ。恐らくは書きたいことが多過ぎて致し方なかったのだろう。無問題(モーマンタイ)

 

 

 

対策───ありません。というか要ります?

 

 

 

 クソがッ!!!!!!

 くっ⋯⋯!こうなったら自分でどうにかするしかない。普段他のウマ娘達と会話しているように、まずは何気ない会話でこちらの流れに持っていくのだ。

 

 

「ウチを志願した理由は?」

「面接かな?」

「あ、違う。ご趣味は?」

「あはっ♡お見合い??」

「⋯⋯場を和ませようと思ってな。」

「うん、知ってる♪︎不器用だね。」

 

 

 あ、あっ、むり。泣きそ。

 ここに来てまともに会話が出来ないと言う自分のザコミュ力に苦しめられる事になるとは思わなんだ。あれ?もしかしてこれ墓穴掘っただけでは?カレンのやつ、俺がキョドっている事を理解したうえで楽しんでやがる⋯⋯ッ!

 おかしい。今までこんな事は1度だって無かったはずだ。そうでなければアイツと設立した我がチーム、『勇者御一行』がここまで上手く回ったりしていない。

 

 ん?勇者⋯⋯あっ、しまった。大体アイツが横に居たわ。デジたん助けて。

 ま、マズイ⋯⋯何かキッカケが必要だ。このどん詰まりした現状を変えうる様な会話のキッカケが───。

 

 

「お兄ちゃん、そっち行っていいかな?」

「エッ?」

「ダメ⋯⋯?」

 

 

 悩む俺を他所に目の前の淫魔、もとい淫バはそんな事を言い出した。

 誰がそんなダイナマイト級なキッカケ欲しいって言ったよ。ダイナマイトなのは男を狂わせるそのスタイルだけにしろッ!ヌッ!

 

 や、やべぇ⋯⋯とうとう痺れを切らしたのか?向こうから動き始めるだなんて完全に予想外である。その潤んだ上目遣いやめろカワイイな。お前あれだぞ?いい加減自分の行動と発言の一つ一つがどれだけのオスを弄んでるか分かりなさい?いやまぁ、分かった上でやっていそうなのがカレンの底知れない部分で魅力でもあるが。

 

 だがここで引いてしまえば最後、流されるがままどこまでもこの小悪魔の思い通りである。

 気合いを入れなおせ。俺はお兄ちゃんだぞ。

 深呼吸して下腹部(丹田)に力を入れろ。滾る。いや滾るんじゃない。

 

 

「いや、良いぞ。」

「じゃあ隣失礼しまーす♡」

 

 

 キャバ嬢かな?

 そう言いながら隣に座るカレンチャン。こっちのソファはぱかプチぬいぐるみで埋まってるから、必然的にぎゅうぎゅうである。

 もう一度言おう。ぎゅうぎゅう♡である。

 

 えっ、近っ、あ待ってこれやべぇわ。サラッサラのしっぽが当たってる!指と指が触れ合ってる!耳がピコピコしちょる!ガチ恋距離不可避ッ!!

 誰だバカみたいにソファーをぬいぐるみで埋めつくした奴!そういう家具じゃねぇだろうがッ!俺だわ。

 

 妖艶な微笑みが、見上げる様にこちらへ笑いかけてくる。

 

 

「ねぇお兄ちゃん、好きな色ってある?」

「好きな色?」

 

 

 な、なんだ⋯⋯何の話だ?

 

 

「好きな色でその人がどういう人か、どういう心理をしているか分かるんだって。」

「ふむ、色彩心理学ってやつか。」

 

 

 多分違うと思います(名推理)。

 なんかで聞いた事ある仰々しい名前で誤魔化したけど、要は心理テストじゃないか⋯⋯し、心臓に悪い。

 カレンは俺に携帯を向けると、はよ選べと目でせがんでくる。良かった、これなら素直に選んでも良さそうだ。

 

 ふむ。好きな色、ねぇ⋯そんなものはピンク1色である。何故か昔っからピンクというものは俺の心を落ち着かせてくれた。但しショッキングピンクやバブルガム系統のド派手な色じゃない。もっとこう⋯⋯なんか薄めのそういうやつだ。(賢さG)

 

 どれ、そしたらば手堅くピンクを───ハッ!?

 

 その時、俺はふと思い出した。

 あれは学生時代⋯⋯まだ小中学校に通っていた時に、クラスメートと面白半分でやっていた心理テスト。俺はそこで散々な結果になったのだ。もしここで不用心に選んだものが、あの時とおなじ結果に───『異常性癖持ちの性欲モンスター』になろうものならッ!!

 

 搾り尽くされるじゃないかたまげたなぁ。

 言ってる場合か!こ、こぇえええっ!!

 

 

「ん⋯⋯これ、あっ違うな⋯いや⋯⋯。」

「こういうのは直感だよ?」

 

 

 せ、急かすんじゃあないッ!お兄ちゃんは今人生の窮地に立ってるんだよ!赤⋯⋯いや、情熱的なイメージが強い。ベッドの上でも情熱的とか出るかもしれん。黒も違う。なんかで見たが、黒が好きな奴はプライドが高いらしい。ベッドの上で俺様キャラになりたい痛い奴と診断されるのも辛い。こちとら三十路手前だぞ。

 

 くっ⋯⋯!こうしてる間にも、カレンは目で語ってくる。お兄ちゃん、素直になろ?♡とでも言わんがばかりの視線。ヌッ。やはり素直になるべきか?あくまでもこれは心理テスト、人の本質を見抜くだけの力は無いはずだ。落ち着け。自分に言い聞かせろ。

 

 

「そ、そうだよな。じゃあ⋯⋯ピンク───。」

「お兄ちゃん、ピンクが好きなんだ♡」

 

 

 えっ?何しれっと人の心読んでんの?デジタルと言いウマ娘は読心術でも持ってんの?

 あっ、違うわ。これまた口に出したやつだわ。やぁだもぅ〜〜〜。

 

 このボケナスッ!!ええい、どうにでもなれッ!

 

 

「まぁ⋯⋯恥ずかしくてあんまり人には言ってないけど。」

「そう?カレン的にはカワイくて良いと思うな。」

 

 

 えっ、ホント?脳内ピンク野郎とか思ってない?

 カレンは携帯の電源を切って、おもむろに立ち上がった。

 

 

「じゃあお兄ちゃん!カレンこの後用事があるから、先に帰りまーす♪︎明日も来ていい?」

「お、おう⋯⋯良いぞ。いや待って。結果は?」

「なーいしょ♪︎これは質問したカレンにしか見れないの!」

 

 

 んなわけあるかいッ!!

 結果を自分の内に留めてこっちの揚げ足を取ろうたってそうはいくか!絶対聞き出してやる、このっ!!

 

 

「えぇ⋯⋯ちょっとくらい⋯⋯。」

「だーめ♪︎」

「さ、先っぽだけ⋯⋯。」

「めっ♡じゃあまたね、お兄ちゃん!」

 

 

 人差し指で口を塞がれながら怒られてしまった。

 ヒヒ〜^ン。た・ま・ら・ん⋯⋯。

 

 キッッッッショ!!!!

 

 フゥ⋯⋯逃げられてしまった。つか、どさくさに紛れて先っぽとか言っちゃったよ。欲求ダダ漏れじゃねぇか。

 よ、欲求ってなんだ!?俺はカレンに負けてないッ!今日はこのぐらいにしておいてやるってんだ!!

 

 何か⋯⋯どっと疲れたな⋯。取り敢えず教会(保健室)に戻ろう。マジな話そろそろ下校時間である。隣で簀巻きになっている相棒も、ボーノとのひと時で満足しただろう。今日の仕事はお終い、閉廷ッ!!

 そうしてゆっくりと部屋の扉を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーいデジタルちゃん、いい子でちゅね〜♪︎」

「ばぶぅ♡ママ♡クリークママ♡おぎゃ、おぎゃあ♡」

「地獄かよ。」




兄貴たち優しいから、賢さシャカールいっっっぱい当たるおまじないも掛けとくね。

カレン編と会話が微妙に異なっているのは、お互いに対する偏見フィルターが掛かってるだけですから安心してください。ロリコンには全てが魔性の囁きに聞こえてるだけです。ヌッ。

2章のヒロインは独身兄貴たちと決めたいですわ。

  • 分かっちゃった系天才ウマ娘
  • クソガキ系魔女っ子ウマ娘
  • とりあえず勇者とホヤ遊ばせ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。