百花繚乱の鋼廻し   作:茶見倫

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凪柳町

「5月10日。本日は事案の発生もなく大変平和となっています。これも幕安部隊のおかげでしょう。」

「う~ん、、、夢?」

とても陽気な日光が部屋を暖かさで満たしている。

眠気がへばりついた目を掻きながら日付表を見る。

「なんだ、、、祝日か。」

もう一度布団に転げようて思いつつも足を止める。

「たまには外で遊んでみようかな、、、」

回れ右をして戸棚を開く。

「朝はお粥でいいかな。」

シャラララ

青火装置がうるさい音をたてて鍋を煮込む。

「塩と山椒と、、、沢庵は高級品だから今日はやめて、、と」

戸棚から次々に使うのを忘れたままで腐らしたものが出てくる。

「ありゃ、、、」

 

お粥と沢庵を食べていると、昨日の夢を思い出した。

(鋼廻しかぁ、、、本当に出せたらなぁ、、、)

ふと昨日の夢を疑問に思う。

(なんで僕は鋼の道なんて選んだんだろう?)

今の自分の境遇は「苦しんでも生きていこう」。となるほど良いものでは無い。

(選ぶ前に、、、何か良いことを教えてくれた気がするんだけど。)

 

朝食を食べ終えて駅に向かう。

(え~と、、、出来たら静かな所で美味しいものが食べたいな。)

ならば凪柳町だろうと電舟に乗り込む。

(そういえば、、、この電舟の燃料はおがくずやゴミを燃やして動いているんだっけ、僕はこの燃料ぐらいの働きは出来てるかな、?)

 

そんなことを考えて5時間ほど揺られて凪柳駅についた。

「静かだな、、、」

短期経済成長時代の名残で駅の周りには個人経営の飯処が集まっている。

(今は昔の面影もないほど静かになったと言われているけど、、、人気のある静かさで心地がいい。)

 

駅から数分ほど歩くと美味しそうな匂いが漂ってくる。

(神棚 もちづき、、、?)

どうやら蕎麦屋のようだ、しかも本格的な。

「、、、いらっしゃ~」

どうやら店は店主一人で運営しているらしい。

「あの、、、一番オススメの蕎麦ってありますか?」

「、、、学生?」

店主がじっとこっちを見てくる

「はい、、今日は祝日だったので。」

「、、、海老病とか大丈夫か?」

「はい、何でも食べれます。」

「じゃあこれ」と店主は蕎麦と天ぷら、そしてトロトロの火茹で卵をご飯の上に置いたものを運んでくる。

「、、、天蕎麦定食」

テーブルに蕎麦を置くと店主はすぐに厨房に戻って行く。

 

食べ始めると箸が止まらない。

天ぷらはサクサクで海老は身がしっかり詰まっているし野菜の天ぷらも野菜の食感を残したまましゃきしゃきと揚げられている。

そして蕎麦はあっさりとしたつゆのおかげでするすると食べることができる。それでいて蕎麦自体がつゆをつけずに食べても良いほどしっかりしている。

火茹で卵をご飯と合わせるとき一緒に運ばれた柚子の入ったお茶を混ぜるとこれがなんとも言えないほど美味しい。

 

「美味しかった。」

「ありがとな、、、これお土産。お会計は280円だ。」

「安くないですか?」

「、、、学割適応だからな。」

 

 




蕎麦は肉蕎麦が好きです。
最近は学割とかあるのかな。
作者は修学旅行に行ったときにうどん屋で1000円の所を450円にしてくれました。トッピングやり放題。
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