誰かボクを見つけて   作:hirag

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2話

ボクは誰かに見つけて欲しかった。

 

彼女が・・・美竹さんがボクを見つけてくれるまでずっと1人だった。

 

勿論、人以外で・・・ボクの相手をしてくれるのは幽霊だらけ・・・こう言ったらあれだが、酷くつまらなかった

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目を覚ますとそこは少し黄ばんでいて変色した天井が見えた。

 

周りには生徒たちがわいわいがやがや騒いでいる。

 

「あれ?・・・学校で寝ていたのかな?」

 

そう呟きながら席を立ってみると違和感があった。

 

「あれ?知った顔が見つからないような・・・そうか!違うクラスで寝てしまったのか!」

 

そう思い急いで教室を出て、クラスの表札を見てみると――

 

「1ーA・・・」

 

あれ?自分って何組だったけ?それどころか・・・

 

「ガヤガヤ・・・」

 

「きゃははは!」

 

「なぜか女子生徒しかいないような・・・」

 

ってか・・・だれもボクの事を気にしてないような・・・

 

それに・・・なんだか記憶も曖昧だ。ボクは誰なんだ?どうして学校にいるんだろう?

 

「唯一分かることは、ここが自分が通っている羽丘学園だってことぐらいしか・・・」

 

取り敢えず、情報を集めに図書室に向かおうかな

 

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ー図書室ー

 

図書室に向かう途中に色んな生徒に出くわしたが、誰もボクの事を気が付いてくれなかった

 

茶髪のギャルっぽい人にも勇気を出しって話しかけてみたけど、ボクの事を無視して去っていった

 

不思議な事がもう一つ。扉を開けようとしても手が透き通り、扉がひらなかった。

 

仕方なく扉に向かって歩いてみると・・・

 

スーー

 

扉をすり抜け図書室に入ることが出来た。

 

この時、ボクが幽霊だと薄々感じた

 

「授業中だから誰もいないっと・・・さて、学校のアルバムとか歴史書みたいなの無いかな?」

 

暫く探し回って気になる本を机の上に置いていると――

 

「あら?誰か本を出したままに帰ってしまったのかしら?」

 

他の女子より大人びた感じがした人が入って来た。多分先生かな?

 

女先生がボクが積んでいた本を元の場所に戻し始めた

 

「あ!先生?待ってください!それボクが出したものですから!」

 

叫んでみたが先生には聞こえてなかったみたいで、何事もなかったようにすべての本を元に戻され、先生は図書室を出ていった

 

「はぁー仕方ない。一冊ずつ立って読むとしよう。うん?本とかそこの机まで運ぶことが出来たってことは普通の人からしたら本が勝手に棚から机に動いているように見えてるのから・・・」

 

 

で・・・出来るだけ周りに誰かいないか確認してから行動しよう

 

 

~数分後~

 

 

アルバムや学校新聞を読み進めていると大きなことが分かった。

 

羽丘学園は羽丘女子に・・・つまり、女子高になっていた

 

昔に大きな事件があったらしく、それで男子生徒を入学拒否になったらしい・・・

 

詳しいことは書かれていなかったが、ボクは気にも止めなかった

 

「さてと、ここが女子校ならボクは出て行った方がいいかな?」

 

そう思い学校の校門に向かい校門から一歩出ようとした瞬間

 

「うわぁ!」

 

誰かに引っ張られるように校内引き戻された

 

「イタタ・・・うん。これはあれだ・・・ボクは地縛霊ってやつかな?」

 

不思議と冷静に考えることが出来た。

 

しかし困ったものだ。誰もボクの事を見つけてくれないし、かと言って女性だらけの学校に閉じ込められるなんて・・・世の中の男子なら歓喜すると思うけど。

 

生憎どの女子生徒を見ても欲求がない。

 

取り敢えず、外の景色が良く見える屋上に行くことにした

 

 

屋上に行ってみると銀髪の女子生徒が一人で遠くを眺めていた

 

「ねぇ、君・・・」

 

話しかけても振り向くことも返事すら帰ってこなかった

 

「はぁ~寂しいなぁ~誰かボクを見てくれないかな・・・」

 

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「これがボクが君と出会うまでのお話・・・大体1年前の話かな?いい暇つぶしになったかな?美竹さん」

 

蘭「まぁね。退屈な授業より面白い話だったよ。だから、アンタあたしと出会って喜んでいたんだ」

 

あたしは苦手な数学の授業を抜け出して、アイツの話を聞きに来ていた

 

「そういうことに。何時も幽霊と話すのは飽きるよ~あ、いい加減ボクに名前をくれるかな?君と出会って一ヶ月間ずっと”アンタ”って呼ばれるのは少し複雑に感じるんだけど・・・」

 

急にそんなこと言われても・・・あたし名前つけるセンスあまりないし・・・

 

あたしはふと・・・空を眺める。空には薄い雲が膜のように広がっていた。

 

そこからアイツの名前を思いついた

 

蘭「薄雲・・・」

 

「え?」

 

蘭「アンタの名前”薄雲”・・・なんてどうかな///」

 

「薄雲・・・うん!いいね!気に入ったよ」

 

アイツ・・・薄雲はおもちゃをもらった子供のようにはしゃいでいた

 

薄雲「これからもよろしく!美竹さん!」

 

蘭「うん。よろしく、薄雲」

 

薄雲に名前を付け終えた瞬間――

 

キーンコーンカーンコーン!

 

薄雲「さてと、ボクはまた自分探しに校内を調べ廻ろうかな」

 

蘭「調べ廻るのはいいけど・・・急に出てくるの辞めて・・・心臓止まりそうになるから・・・」

 

この前、一人で廊下を歩いていると、化学室の扉からスーっと薄雲が出てきた

 

あの時、あたしはビックリして変な声が出てしまった。その時は、虫が目の前に出てきた事にして誤魔化すことが出来た

 

薄雲「それは仕方ないじゃん。扉を開けることが出来ないし・・・ねぇ、美竹さん」

 

薄雲は、屋上の柵を超えて真剣な顔をしてあたしを見つめる

 

薄雲「美竹さんは幽霊は成仏しないといけないって思ったことある?」

 

蘭「わからない・・・アンタはどうしたいの?」

 

薄雲「ボクは成仏したいな。成仏して、次の人生を桜花させたいな」

 

蘭「それならお祓いの人を連れってこようか?」

 

薄雲「お祓いの人は一年前に来たよ。でも・・・」

 

薄雲が暗い顔をする。それを見てあたしは薄々感づいた

 

蘭「ダメだったんだね・・・」

 

薄雲「ボクを縛りは厳重なんだよね。見てて・・・」

 

そう言うと薄雲は屋上から正門まで浮きながら移動した

 

そして・・・正門から一歩外に出た瞬間――

 

薄雲の四肢と首に鎖が巻き付き、すごい勢いで校内引き込まれていった

 

あたしは急いで一階に降りると・・・

 

薄雲「イタタタ・・・美竹さん。何か見えたかな?」

 

蘭「鎖が・・・」

 

薄雲「これがボクを縛るものだよ。最初は六つあったけど・・・君たちが来た夜に一つ外れたんだよね」

 

あたし達が忍び込んだ夜に一つの鎖が外れた・・・六つ・・・なにか関係あるのだろうか

 

薄雲「縛りが消えたら、ボクは成仏できると思うよ。だから美竹さん・・・その・・・良かったらいいんだけど・・・」

 

蘭「あたしも調べればいいんでしょ?いいよ。この前、助けてもらった借りも返してないし」

 

薄雲「ありがとう。じゃあ、ボクは失礼するよ」

 

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