漆黒の猟犬、静寂の摩天楼   作:エセダンディズム

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いつも評価等ありがとうございます。


今話の投稿にあたり、前話を少し修正しました。

具体的にはマンハッタンカフェの怪我の内容を「足の腫れ」のみとしていたところを「足の腫れと爪の割れ」に変えてあります。

話の内容そのものに影響はありませんので、ご容赦ください。


第9話 光明

 マンハッタンカフェの怪我は、検査の結果大事に至るものではなかった。

 

 爪のヒビは幸い肉までには至らず、腫れについても骨は無事で関節部分に瞬間的に負荷がかかったことによる炎症。数日安静にすれば腫れも引くということだったので、痛み止めと抗生物質を処方される程度で済んだ。

 

 しかし、怪我そのものではなく、その原因について、俺は頭を悩ませることになる。

 

 

 

 

 

 

 「マンハッタンカフェさんの爪は、一般的なウマ娘のそれよりかなり薄いですね。そして、脚の骨もかなり細いです。結果、本格化したウマ娘のパワーを上手く分散して支えきることができず、地面を蹴る薄い爪先へ圧力がかかり、耐え切ることができず割れてしまった。そして、割れた爪を痛みから庇いながら走り続けたことで関節への負担も異常な方向になってしまい、炎症を起こしたのだと思われます」

 

 「先生、それはどうすれば今後防げるのでしょうか」

 

 マンハッタンカフェの当然の疑問に、診断をした医師が、マンハッタンカフェのレントゲン写真を見ながら難しい顔をしながら答える。

 

 「私はレースの専門家ではありませんので、あくまで医者目線での答えになります。それを念頭に聞いていただくなら、防ぐ方法はありません」

 

 「えっ」

 

 医師の答えに、マンハッタンカフェが目を見開く。

 

 「激しいレースになればなるほど爪への負担は高くなるでしょう。ただ走るだけ、歩くだけなら問題はありませんが、貴女の爪はレースの走りに耐えられる強さを持っていません」

 

 「い、いや先生、でも待ってください。マンハッタンカフェはこれまでも学内レースでも走っていたんですよ。それが何で急に」

 

 確かに爪は薄いのかもしれないが、彼女はこれまでその爪のままでトラブルなくトレセン学園で過ごし、選抜レースでも見事な走りをしていたのだ。

 

 彼女の爪がレースに耐えられないなら、もっと前から爪に異常が起きていたはずではないか。

 

 「ウマ娘がレースに出る前提となる『本格化』。これは、ウマ娘の肉体の成長がその子の持つ能力に追いつくことで、本来の力を発揮できるようになること。それはご存じですね?」

 

 「ええ」

 

 例えるなら、ウマ娘の能力は高性能エンジン。

 ウマ娘の肉体はそれを乗せる自動車と言ったところだろうか。

 

 エンジンがどれだけ立派でも、それに見合う車体がなければパフォーマンスは発揮できない。車体が耐えられず故障してしまう危険もある。

 

 だから、ウマ娘は本能で、自身の肉体が内に秘めたエンジンに見合う成長を遂げるまで、無意識のうちにスピードを抑制した走りをすると言われている。

 

 そして、内と外、エンジンと車体の折り合いがついたその時こそ、競争ウマ娘としての本当のスタートが始まる。それが『本格化』だ。

 

 「マンハッタンカフェさんの身体は、『本格化』するまでは能力が十全に発揮されてないが故、限界を超えることなくその身に走りの負担を受け止められた。ですが、マンハッタンカフェさんが自分の持つ本来の力を発揮したことで、身体の弱い箇所が『本格化』したウマ娘のパワーを支えられなくなった、そう考えられます」

 

 医師の淡々とした語りに、俺もマンハッタンカフェも沈黙する。

 

 レースに挑むために必須の『本格化』。

 その『本格化』こそが、マンハッタンカフェを蝕む病理そのものであると宣告された。

 

 それは、トゥインクル・シリーズに挑むという行為そのものを拒む壁にも思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・・・なるほどね、それでそんな荒れてるってわけか。初勝利おめでとうなんて言ってる場合じゃなさそうだな」

 

 その日の夜、言葉数少なくなったマンハッタンカフェを寮まで送り届けた俺は、沖野トレーナーと行きつけのバーで飲んでいた。

 

 酒を飲んでいる場合じゃないと自分でもわかっているが、飲んで酔わなきゃやってられない心地だった。

 

 一番苦しんでいるのはマンハッタンカフェ本人なのに、情けない限りだ。

 

 「すいません沖野トレーナー・・・・・・こんな愚痴に付き合わせてしまって」

 

 「気にすんな。男同士、酒の席でしか吐き出せないものもあるからな。それに、担当ウマ娘の怪我ってのは、こんな仕事をしてればいつかは必ずブチ当たる壁だ。お前さんの場合はそれがたまたま一人目の一戦目だったってだけでな」

 

 グイッとロックグラスを傾け酒を煽った沖野トレーナー。

 

 カラン、と氷とグラスのぶつかる音が、静かな店内に響く。

 

 「俺たちはトレーナーなんて偉そうな肩書は持ってるけどさ、走るリスクを背負(しょ)ってるのは全部ウマ娘の方だ。あいつらが苦しんでいる時も、俺たちはそれと全く同じ苦しみを味わってるなんて言葉は口が裂けても言えやしねえ」

 

 沖野トレーナーの言葉には、経験に裏打ちされた重みがある。

 

 彼が率いるチームスピカ。学内トップクラスの優駿の集うチームと言えば輝かしいが、必ずしもその道のりの全てが順風満帆だったわけではないのだろう。

 

 サイレンススズカ

 トウカイテイオー

 メジロマックイーン

 

 現在スピカに所属しているメンバーだけでも、三人ものウマ娘が絶望的な怪我、病気に一度見舞われているのは有名な話だ。

 それに、それよりもっと前にも何かがあったのだと、先輩である東条トレーナーとの会話の節々から感じ取ったことがある。

 

 「だからな。俺たちにできることなんてのは、怪我のたびにあたふたすることじゃなくて、最後まで諦めることなくどっしり構えてることだ」

 

 「どっしり構える・・・・・・」

 

 「諦めるのも苦しむのも俺たちの仕事じゃない。ウマ娘の走りへの熱意が消えない限りそれを支えてやって、ウマ娘の熱意が消えそうになった時には、まだ諦めてない俺たちの熱であいつらの心の火をまた燃やしてやるんだ。ウマ娘より先に俺たちが諦めちまったら、そんなことできないだろ?」

 

 なーんて、クサかったか?

 

 照れくさそうに笑って、誤魔化すようにまた酒を煽る沖野トレーナー。

 

 「ま、それでももうどうしようもなくなった時には、あいつらが笑って次の道を進めるように手を尽くすのも仕事ではあるけどな。だが、お前さんとこのマンハッタンカフェはそう簡単に諦めるタマでもないだろ?」

 

 「ええ。今日の帰り、別れ際も――」

 

 

 

 

 

 

 『トレーナーさん。私はこれくらいで走るのを辞めたりしませんよ・・・・・・骨が砕け肉が潰れようと、芝に立ち続けます・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 「――って」

 

 「いや、それはそれで怖えな!?」

 

 ともあれ、俺もマンハッタンカフェも医者に何を言われようが、レースの事は全然諦めていない。

 

 しかし、問題が問題だ。

 

 マンハッタンカフェの脚という体質的な問題を相手に、一体俺は何をやってやれるのか。

 

 その答えが見えず、悩み続け、こうして酒の席に一時逃げてきた次第である。

 

 「薄い爪、細い骨、ねえ・・・・・・爪はどうすりゃいいのか俺もすぐには答えられないが、骨の方なら少しは助けられるかもしれねえな」

 

 「えっ、本当ですか!? どうすれば!? 教えてください沖野トレーナー!」

 

 勢いよく立ち上がり沖野トレーナーに詰め寄る。

 

 今の俺は目の前にぶら下げられた餌に食いつく鯉だ。少しでも手がかりがあるなら何だってすがりたい。

 

 「落ちつけ落ちつけ。うちのチームには大層難儀な骨をお持ちの『不屈の帝王様』がいてな。その面倒を見てたから、俺のトレーナー室にそういう本とかあいつのリハビリのデータが溜りに溜まってんだよ。幸いその後に出番はなくて埃被って眠ってるけどな。用意しとくから、明日にでも取りに来いよ」

 

 気軽に言ってくれるが、トウカイテイオーの治療のデータなんてトレーナーであれば皆喉から手が出るほど欲しい貴重なデータだ。

 

 そんなものを俺なんかに見せてくれるなんて。

 

 俺は酒が入ってるのもあり、感動に思わず目が潤む。

 

 「沖野トレーナー・・・・・・ありがとうございます! 何てお礼を言ったらいいか・・・・・・俺にできることが合ったらいつでも何でも言ってください! 何でもしますよ!」

 

 俺の言葉に、沖野トレーナーの目がキランと光る。

 

 「ん? 何でも? マジで?」

 

 「はい!」

 

 そうかそうか。そう言いながらフッと不敵に笑みを浮かべ、懐に手をやる沖野トレーナー。

 

 その姿に一瞬ドキリとする。

 

 うっかり口を滑らせて『何でも』とか言ってしまったが、もしやとんでもないことを頼まれるのでは。

 

 ゴクリと息を呑み、懐に突っ込まれたその手が出てくるのを待つ。

 

 スッ

 

 その手にあるのは薄っぺらい財布。

 

 沖野トレーナーの手によって、逆さにひっくり返された財布からチャリンと小銭が飛び出した。

 

 

 「それなら――今日、金貸してくんない?」

 

 「はは・・・・・・沖野トレーナー、喜んで奢りますよ」

 

 相変わらず締まらない人だなあ。

 

 

 

 

 

 

 ということで、翌日。

 

 マンハッタンカフェには怪我が治るまではトレーニング休養を指示したので、俺一人で沖野トレーナーのトレーナー室に向かう予定だった。

 

 しかし、現在俺の横には、

 

 「トレーナーさん、どうされました? スピカのトレーナーさんのところに行くんですよね?」

 

 「あ、ああ・・・・・・あの、何でマンハッタンカフェがここに? 今日は休みって言ったような」

 

 制服姿のマンハッタンカフェが俺の顔を上目遣いで覗き込んでいる。

 

 というかそもそも、マンハッタンカフェには昨日のバーでのことは話してないんだけど。

 仮に沖野トレーナーのくれた資料でも解決策がすぐに見つかるとは限らない。ぬか喜びさせないために、俺の中で何か一つでも答えが見えるところまでは黙っていようと思っていたのだが。

 

 「ええ・・・・・・ですので、お休みをトレーナーさんと一緒に過ごそうかと」

 

 「自由時間なんだし、怪我に響かない程度なら友達と遊んできていいんだぞ?」

 

 俺の提案にマンハッタンカフェは顔を曇らせる。

 

 「・・・・・・トレーナさんは、私がいるとご迷惑ですか?」

 

 「いや、別にそんなことはないけど」

 

 「ふふ、ではご一緒させてください」

 

 まあ、本人がいいなら俺がとやかく言うことでもないか。

 何か解決の糸口を自分でも探してないと落ち着かなくて、遊びどころでもないんだろう。

 

 「それで、俺が沖野トレーナーに用があるってどこで知ったんだ?」

 

 「それなのですが、スピカのトレーナーさんから伝言を預かっています。『資料は用意したけどトレーニングが長引きそうだから、すぐ欲しいならコースまで取りに来てくれ』とのことです」

 

 「ああ、そういうことか。ありがとう。それじゃコースに向かうか」

 

 「はい・・・・・・あっ」

 

 フラっとマンハッタンカフェがよろめく。

 

 慌ててマンハッタンカフェの腰を手で支え、脚に負荷がいかないように支える。

 

 「お、おい大丈夫かマンハッタンカフェ!?」

 

 「え、ええ・・・・・・ありがとうございます。トレーナーさん」

 

 やはり、レースの疲れと怪我の影響が強いのだろう。医者の話では歩行に支障が出るほどの怪我ではないということだったが、そんなことはなかったようだ。

 

 「マンハッタンカフェ、やっぱり今日は寮で休んでた方が・・・・・・」

 

 「でも、トレーナーさんは私のために、スピカのトレーナーさんに何かをお願いしたんですよね? ・・・・・・それなら、私もその場にいたいです。我がままなのはわかっていますが・・・・・・」

 

 うーん、無理はさせたくないんだが。

 

 「・・・・・・私にいい考えがあります」

 

 「え?」

 

 

 

 

 

 

 「お前・・・・・・」

 

 キャンディーを咥えながら、呆れたような目で俺を見る沖野トレーナー。

 

 「違うんです沖野トレーナー! これはマンハッタンカフェの脚を痛めないようにしかたなくですね! 決して俺が強いているとかそういうのではなく!」

 

 「まだ何も言ってねえよ・・・・・・」

 

 俺の腕に腕を絡め、しなだれかかるように身を寄せるマンハッタンカフェ。

 

 ここまで来る途中に何人ものウマ娘に冷やかされた影響で、沖野トレーナーの視線に耐え切れず言い訳をしてしまう。

 

 「というかそいつ、さっき俺と会ったときは何事もなく普通に歩いてたような・・・・・・」

 

 「えっ」

 

 ギロッ

 

 「――気もしたけど気のせいだったわ! いやあ、脚を怪我してるなら仕方ねえなあ!」

 

 なぜか焦って口からキャンディーを落とした沖野トレーナーが、意味不明な動揺を見せる。

 

 誤魔化すようにベンチに駆けていき、紙袋を掴んで戻ってきた。

 

 「ほらよ、これが約束のブツな。とりあえずすぐに出せる資料は全部そこに突っ込んどいたぜ。もし他にも出てきたらまた持って行ってやるよ」

 

 「沖野トレーナー、ありがとうございます!」

 

 掴んだ袋の持ち手がずっしりと重い。

 

 マンハッタンカフェとこれからもレースを走る未来。それを掴むためのヒントがこの中にあると思うと、背筋が伸びる思いだ。

 

 「トレーナーさん、それは一体・・・・・・?」

 

 首を傾げるマンハッタンカフェ。

 そう言えばまだ今日の目的は彼女に伝えてなかったと思い出す。

 応えようとしたその時。

 

 「あー!?」

 

 コースに響き渡る絶叫。

 

 見れば、トレーニングウェア姿のウマ娘が、こちらを指差し震えている。

 

 その横には、ウマ耳を抑えて震えるウマ娘の姿もあり、その子が叫んだウマ娘に怒りの形相で怒鳴った。

 

 「ちょっとウオッカ!? いきなり叫んでうっさい! トレーニング中にいきなり何よ!」

 

 「いや、だってスカーレット! あそこ! あの人!」

 

 ウオッカと呼ばれたウマ娘が指さす先を辿る。その終点は、間違いなくマンハッタンカフェだった。

 

 「知り合い?」

 

 「いえ・・・・・・」

 

 マンハッタンカフェに聞いてみると、そんな答え。

 

 では、一体あの子はどういう。

 

 「おいウオッカァ! トレーニング中だぞ! インターバルの間でも気を抜くな! スカーレットはまだコース30周の途中だろ! 走れ走れ、10周追加!」

 

 沖野トレーナーの檄が飛ぶ。

 

 アンタのせいで私まで怒られたじゃない、馬鹿! という捨て台詞と共に駆けだすスカーレットと呼ばれたウマ娘。ウオッカがバツの悪そうな顔をするが、しかし意を決してこちらへと駆け寄ってきた。

 

 「ワリィトレーナー。で、でもよ・・・・・・何でマンハッタンカフェ先輩がここにいるんだよ!? オレ大ファンなんだぜ!? そんな人がここにいたらトレーニングどころじゃねえって!」

 

 キラキラした目でマンハッタンカフェを見るウオッカ。

 

 その答えに沖野トレーナーが呆れたような顔をする。

 

 「大ファン~? マンハッタンカフェは昨日デビューしたばかりのウマ娘だろ? お前、そんな話したことあったか?」

 

 「ちっげぇよ! いや、レースに興味がないってわけじゃないし、昨日も見に行ったけど・・・・・・。この人の出てる映画が、オレ超大好きなんだよ! ま、マンハッタンカフェ先輩! 『沈黙のキャロット』の超クールなガンアクションに、オレ惚れました! あ、握手してください!」

 

 バッと90度の角度に腰を折り、手を差し出すウオッカ。

 その姿に微笑んで、マンハッタンカフェが握手をした。

 

 「ありがとうございます、ウオッカさん・・・・・・でしたね」

 

 「は、はい! ウオッカッス! うお~! 握手してもらっちゃったぜ! もうこの手は一生洗わねぇ!」

 

 子供みたいなことを言ってはしゃぐウオッカにマンハッタンカフェが苦笑する。

 

 「いえ、いつでも握手しますので洗ってくださいね」

 

 「マジっすか!? あざっすマンハッタンカフェ先輩! あ、あとトゥインクル・シリーズデビューおめでとうございます! オレ、昨日見に行きました! ウイニングライブもカッコよくて、サイコーでした! 次のレースも見に行きますんで、頑張ってください!」

 

 どうやら、ウオッカという子はマンハッタンカフェの熱心なファンらしい。

 

 女優としてのファンから、競技者としてのファンへ。

 

 マンハッタンカフェのトレーナーとしても、こうして彼女を応援してくれる子を直に見れることは何だか嬉しいものがある。

 

 「お前がマンハッタンカフェのファンなのはよーくわかった・・・・・・だけどな・・・・・・インターバルはもうとっくに終わってんだ! さっさとトレーニング再開しろ! 余裕綽々みたいだから今日は思いっきりハードに行くぞウオッカァ!」

 

 堪忍袋の緒が切れた沖野トレーナーに、やっべといった表情になったウオッカが逃げの体勢をとる。

 

 「そ、それじゃマンハッタンカフェ先輩、失礼します! 許してくれよトレーナー! ちょっと喋っただけじゃねえかー!」

 

 「あっ、逃げんなウオッカ! 悪い、俺はこれからあいつとっ捕まえなきゃいけないから行くわ。じゃあな・・・・・・ゴルシィ! ウオッカ捕まえたらたい焼き奢ってやるぞ!」

 

 「マジ!? よっしゃあ! たい焼きを海に放流して川に上るまでを見届けてやるぜぇ! 鉄板からの逃避行に全米が泣いた!」

 

 走り去る沖野トレーナーの横を、セグウェイに乗った葦毛のウマ娘が併走して駆けてゆく。

 

 チームスピカ・・・・・・嵐のような個性の集まりだ。

 俺もマンハッタンカフェも翻弄され、気づけばぽつんと取り残さてしまった。

 

 

 「・・・・・・トレーナー室に帰ろうか」

 

 「・・・・・・ええ」

 

 

 

 

 

 

 「く、クリムちゃん、急に止まってあっちのほう見てハァハァしだしたけど、どうしたの!? 調子でも悪くなった!?」

 

 「ふひっ・・・・・・予想だにしなかったまさかのカフェ様とウオッカお姉様の濃厚接触ツーショット・・・・・・たまらないですぅ! ハァハァ」

 

 「いやー! クリムちゃんがキモくなっちゃったよー!」

 

 「ビューちゃん、クリムちゃんはいつも大体気持ち悪いよ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 「!?」

 

 「ん? どうしたマンハッタンカフェ」

 

 マンハッタンカフェが急に立ち止まった。

 

 「・・・・・・一瞬寒気が。気のせいだと思いますが」

 

 「風邪かもしれないな・・・・・・早くトレーナー室に戻ろうか。とりあえず、俺のベストでも肩にかけて冷やさないようにしておこう。こんなものしかなくてごめんな」

 

 「い、いえ・・・・・・ありがとうございます。トレーナーさん・・・・・・心も体も暖かいですよ」

 

 

 

 

 

 

 「カフェ様の上目遣いデレいただきましたですぅ! ぴゃー!」

 

 「クリムちゃん!? 一体何が見えてるの!?」

 

 「ビューちゃん、もうクリムちゃんはほっとこうよ・・・・・・」




マンハッタンカフェは虚弱体質で体重が激減していたそうです。
アプリシナリオではそれを『霊障』というオカルトで描写していましたが、オカルト要素のない本作でそれを再現しようとすると拒食症とかそういう方面になりそうで、作者の腕では面白く調理できそうにもありませんでした。
なので本作ではそこら辺はバッサリオミットし本格化に伴う怪我という形となっています。


アンケートについては今話の投稿を持って締め切らせていただきます。
票数については大差はついていないので、少なくない数の読者の方が史実名の方がいいと思ってらっしゃるとわかったのですが、今回は多数決ということで現状の「作者がつけたもじり名」のまま続行することとさせていただきます。

ご協力ありがとうございました。

オリウマ娘の名前はどちらが好みですか?

  • アニメ・シングレ風 例)キンイロリョテイ
  • 史実そのまま 例)ステイゴールド
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