私コレ絶対主人公の相棒ポジションだよね?   作:アイリスさん

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012 ……本性現したぴょんね?

月ちゃんがもう1人の魔法少女?鏡面世界に入ったら適合者が居たら分かるってイプレが言ってなかったっけ?イプレってばそんな素振り全く無かったよね?

……もしかしてあれかな?仲の良い先輩のピンチで覚醒、とか。うん、月ちゃんはどこぞの少年誌の主人公か何かかな?行動力があって()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。うん、遅れて登場した辺りも含めて主人公だったわ。となるとワタシはカマセの先輩魔法少女(黄色いマスケット銃使い的な)枠か。いやホント即死しなくて良かった。

 

「陽里先輩は絶対助かりますから。あの虫モドキなんてすぐに倒してきます。そうしたらボクの親戚がやってる病院に行きましょう」

 

自信満々の月ちゃんだけど、本当に大丈……いや、ワタシが(第一形態だけど)幾ら頑張っても傷つけられなかったカマキリモドキをたった一撃で切り裂いたんだ。月ちゃんならきっと大丈夫だよね。

って病院か。ああ、この傷じゃ入院だよね。治療費……流石に両親の遺産を使うしかない、か。足りなかったらどうしよう。

 

「あ、心配しないでください。勿論タダでやらせますから」

 

「いや、それは流石に……っ痛たたた……」

 

ワタシは痛む傷口を右手で押さえようとするけど、触れれば更に痛むであろう事を危惧して途中で止めた。月ちゃんが戦ってる間に少しでも止血しておきたい所だけど……参ったな、コレどうやって圧迫すれば良いんだろう。脈打つのに合わせて血が溢れてくるんだよね。このまま放置はちょっと不味い。

 

「ああもう、無理して喋らないで下さい。陽里先輩は向こうで少しだけ待っていて下さいね」

 

月ちゃんはそう言うと、ワタシを抱え上げる。お姫様抱っことか……前世の時はワタシがされる側になるとは思ってもいなかったよ。

入院も甘んじて受け入れるしか無さそうだよね。ワタシが自分で病院探して行ったとして、どうやってこんな傷作ったのかとか説明できないし。ああ……イジメからだけじゃ無くて命まで助けられちゃった。もう月ちゃんに足向けて寝れないよ。もういっそのこと月ちゃんのメイドにでも就職しないと駄目かな。

 

そのまま大通りの歩道の、工事中の現場を囲う壁に寄り掛かるようにワタシを座らせた月ちゃんは「それじゃちょっと行ってきます」って言ってカマキリモドキに向かって走り出した。魔法少女の強化もあって凄い速さで。

 

カマキリモドキが月ちゃんに向かって魔力弾を2発放った。

月ちゃんの右手に持つレイピアの刀身が月ちゃんの金色の魔力で覆われて輝く。見た目はまるでジェ●イのライト●ーバー。

あ、カマキリモドキの魔力弾が月ちゃんのライ……じゃなかった、レイピアに叩き切られた。2発目はカマキリモドキに向かって弾き返されてる。もしかして月ちゃんは近接特化パワータイプとかかな?うん、もう完全に主人公枠だよね月ちゃん。

 

『凄いぴょん!まるでリボ●ケインぴょん!』

 

リボル……何?ごめん、ちょっと分からないよ。

 

『知らないぴょん!?ゴル●ムの仕業ぴょん!』

 

いやだから分からないって。ゴ●ゴムって何?デーモンの名前?

ってかイプレ無事だったんだね。防御魔法展開してない状態で魔力弾の直撃受けてなかったっけ?

 

「イプレ、無事なの?」

 

『デーモンの魔法が陽里の杖に当たったお陰で何とか平気だったぴょん。そういう陽里は大怪我だぴょん……あわわわ……骨の断面が見えてるぴょん……グロ画像過ぎてup出来ないぴょん

 

直撃じゃ無かったんだね。なら大丈夫か。

ん?イプレが持ってるそれワタシのグレネードランチャー(魔法の杖)?この状態のワタシにどうしろって……ああ、そっか!

 

「デフォルマーレ」

 

受け取った杖はロケットランチャーに。同時にワタシの姿は第二形態へと変化。露出がどうとか月ちゃんに見られて恥ずかしいとかそういう事言ってる場合じゃないからね仕方ないよね。

 

首の傷は流石に消えてるみたい。けど左肩はまだ駄目か。骨はどうやら辛うじて繋がってるけど傷自体はさっきよりは随分マシになった程度。どうやら回復量にも限度があるみたいだね。これは困ったな、やっぱり入院かなぁ。

 

『成る程成る程。治癒の正体はリジェネーションぴょん。時間経過で徐々に回復してるぴょん』

 

っと、傷の具合を観察してるイプレが説明してくれてる。成る程ね。ターン経過で自動回復するアレなのか。ならもう少しこのまま大人しくしてれば治ってくのかな。それならちょっと安心だよ。もう、前世で死んだ時の事思い出しちゃった。あの時は無差別殺傷の犯人が振り回す包丁を背中に深々と刺されて……今世で調べた事だけどあの位置だと膵臓もやられてたっぽいんだよね。そりゃ死ぬわ、って。その時の出血具合思い出しちゃった。そういえばあの時ワタシ♂が犯人から庇った女の子……小学生くらいだったよね……あの子は無事だったかなぁ。トラウマとかになってないと良いんだけど。

 

『陽里はもう少し大人しくしてるぴょん。佳織もすぐに呼ぶぴょん』

 

……げっ、佳織の事忘れてた。あ゙ー、絶対怒られるよねコレ。

 

なんてやり取りをしている間に月ちゃんがカマキリモドキの元へと到達してた。カマキリモドキを睨んで何か言ってるみたいだけど……遠くて何言ってるのか全然聞こえない。

 

 

 

 

 

「糞虫程度がボクの大事な将来の嫁である陽里先輩の柔肌にあんな傷を……絶対、絶対許しませんよ!」

 

「陽里先輩の肌に最初に傷をつけるのはボクの予定だったんです!勿論キスマークとか●●●●とかの意味です!」

 

 

 

 

 

あれ?イプレがなんか遠くを見るような表情してるけどどうしたの?

 

『もしかして陽里に渡したヘアピンってアイツが持ってるぴょん?』

 

え?ヘアピン?あ、ホントだ無いや。落としたのかな?ならきっと月ちゃんが拾ったんじゃないかな?でも何で?

 

『別にいいぴょん。ただ今までよく無事だったなぁと思っただけぴょん。スレじゃ『キマシタワー』とか『コイツが一番ヤベーヤツじゃん』とかって大盛り上がりぴょん

 

???ホントなに???最後の方とかボソボソってよく聞き取れなかったし。またろくでもない事考えてる?

あ、月ちゃんがレイピアを袈裟懸けに振り下ろして……カマキリモドキが真っ二つになって消滅した。月ちゃん、ちょっと強すぎない?

ファァ……何か安心したら睡魔が。血もかなり失ってるしちょっと休ませてもらおう。月ちゃん、イプレ、あとは宜しく……オヤスミなさい。

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

「おい、大丈夫か!?芦田、しっかりしろ」

 

「……んぁ……?」

 

寝惚けているみたいで、横になっている陽里先輩は神谷先生の問いに生返事をしています。

今はまだ鏡面世界の大通りの上。現場に着いた神谷先生が陽里先輩の様子を診ている所ですね。

というかですよ?どうしてボクより先に先生が陽里先輩の事情知ってるんですか!納得いきませんよ!

 

「気が付いたか?ケガはどうだ?痛むか?」

 

陽里先輩、完全に寝惚けたままですね。ボーッと先生を見てます。あ、聞かれてた事にコクンと頷いてますね。ああもう可愛い、その仕草は可愛い過ぎますよ先輩!今すぐ抱きたい!

 

「止血をしたいんだが……その金属の胸当て……で良いのか?それを外せないか?」

 

あー、陽里先輩の今の格好のあの申し訳程度のビキニタイプの金属パーツですか。あれ要らないですよね。いや包帯巻くのに位置的に邪魔なのは確かですけどそういう意味じゃなくて今の陽里先輩の際どいハイレグのレースクィーンみたいな格好には邪魔ですよね、ボクの前限定でって意味で。

 

「……りーふと?」

 

あ、凄い。陽里先輩の言葉に反応してビキニタイプのパーツだけ消えましたね。部分展開とかも可能なんですか便利ですね。いや何で疑問そうな表情してるんですか陽里先輩。もしかして知らないでやったんですか?

 

「芦田、じゃあ応急処置をするぞ。少し痛むかも知れないが我慢しろよ?」

 

先生は陽里先輩の肩の傷口に消毒をして止血パッドを当てて包帯を巻いていきます。痛みで歪む陽里先輩の表情も美しいですね……思わず見とれちゃいますね。

 

「よし、芦田を私の車に運ぶぞ。伊集院、お前も手伝え。イプレ、貴様は周りを確認して鏡面世界を解除しろ」

 

『了解ぴょん』

 

っとと。ボクも手伝わないと。先生はどうやら自分のマンションまで陽里先輩を運ぶみたいですね。まあ事情を知ってるなら魔法少女の事を隠したまま傷が回復するまで匿うのには都合が良いですが。

 

 

 

 

 

……で。

勿論瀬場さんには見つかった旨を連絡して帰ってもらいましたよ、有無を言わさず。依頼者はボクですからね。お金さえちゃんと払えば問題無いですし。

それで今は先生の車で移動しているわけですが……ココが天国ですか?ボクと陽里先輩は後部座席。先生とイプレが前で、陽里先輩は傷口を上に向けてボクに膝枕されてる状態。そのまま横になったら辛いですもんね枕があった方が身体も楽ですもんねそうですよね。というかですよ?膝枕なんてする間柄っていうのは夫婦かカップルくらいですよね?これはつまりボクと陽里先輩はもう付き合っていると言っても過言ではないのでは?(錯乱)

 

少し落ち着きましょう。深呼吸、深呼吸。よし、大丈夫。陽里先輩は変わらず眠ったままですね。起こしたら申し訳ないですしセーフ、セーフ。

にしても今の陽里先輩、なんてけしからん&破廉恥な格好なんですか。こんなの同級生の野郎共が見たら発情するに決まってます。絶対見せるわけにはいきませんね。堪能するのはボクだけの特権というわけですねハァハァ。

ハッ!?これは先輩盗撮用に……じゃなかった、勇姿を撮影するためにボクが持ち歩いてるボタンカフス型超小型高画質カメラで色々撮影しなきゃ(使命感)ですね!そうと決まればそーっと、そーっとです。今なら陽里先輩の寝顔とかこんな格好とか色んな場所の接写とかやり放題です!先生に気付かれないようにっと、カシャ、カシャ、カシャっと。当然シャッター音も出ない仕様ですよ!キリッ

 

「伊集院」

 

「はいっ!?」

 

なっ、ななな何ですか先生。まさか盗撮がバレた!?

 

「まさかお前まで巻き込まれるとは……後でゆっくり話を聞かせてもらうぞ。こんな時間にほっつき歩いている事も含めてな」

 

アハハハ……気付かれたわけじゃ無かったみたいですね。ですがなんて言い訳しましょうかね。まさか陽里先輩の後を着ける為なんて言えませんし。

おや、どうやら着いたみたいです……あれ?ココってボクが尾行した時に陽里先輩が入って行ったマンション?え?って事は陽里先輩は男の所じゃ無くて先生の家に……なーんだそっか、そうだったんですね!いやー糞野郎の毒牙に掛かったわけじゃ無くてホッとしましたよ!!あ、先輩を降ろすんですね分かりました今手伝います。

 

 




次回は蛮行に気付いた月子によるイプレへの鉄拳制裁発動……かも知れない
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