この光が、あなたを照らす時   作:おみのSS部屋

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第1話 4年間の空白

「涼雅、あたしね、好きな人いるんだ」

 

「え?それって誰?」

 

「そりゃー秘密だよー。え?知りたい?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

俺は涼雅。大学4回生で今年度卒業する大学生。

莉子の幼馴染で、莉子は俺の1つ下。

そんな莉子とは、高校で偶然にも出会った。

幼馴染と言いながら、俺の両親の転勤でいろいろなところに行ってたから、小学校と中学校時代は離れ離れだった。

そんなある日、「兵庫に戻ることにしよう」ってお母さんが言ってきたのを機に、お父さんは単身赴任で東京に残って、俺とお母さんだけ兵庫にやってきた。進学先の高校で、1つ後輩に幼馴染の莉子がいて、俺たちは再開した。

莉子、大きくなってたなぁ……160くらいはあるんだろうな……

そんな気がしていた。

ちなみに俺の身長は175で一般的くらいだ。

昔はあんなに小さかったのになぁ……なんて思っていたのが俺の高校時代。

そして、俺が高校を卒業するとき、莉子は泣いてたなぁ。本当にかわいかった。

でもそれ以上に気がかりなのが、その時に言っていた、今でも忘れられない言葉であった。

 

「あたしね、好きな人いるんだ」

 

莉子に好きな人がいることは誰でも想像がつきそうである。

でも、それが誰なのかは全くわからなかった。

あれから4年も経って、莉子も今何してるかは僕にはわからない。

だから、正直心のどこかで、忘れているような気がしていた。

そう、あの日が来るまでは……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ピンポーン

 

俺の家のインターホンが鳴る。

そこに現れたのは、1人の女性であった。

 

「やっほー涼雅。久しぶりー!」

 

「って、莉子!?」

 

「今出れる?」

 

「あ、あぁ」

 

突然の出来事すぎて何が起きたか全くわからなかったが、とりあえず状況を整理すると莉子が俺の家に遊びにきてくれた。

莉子は高校時代も何度か俺の家に遊びにきてたし、大学は実家暮らしであることも知ってる。

だからこうして遊びにきてくれたのかな。

 

「やっほー!涼雅。大きくなった?」

 

目の前に現れた莉子は高校時代とは打って変わっていた。

髪も染めて、「ザ・大学生」みたいな感じになっていた。

髪を染めるだけで雰囲気が変わるとはよく聞くけど、まさかこんなにも変わるなんて思ってもいなかった。

 

「大きくなってないよ。それにしても莉子髪染めると全然雰囲気違うね」

 

莉子は少しだけ照れた。

 

「えへへー。東京に行ってから髪染めたんだー」

 

「今は東京なんだ」

 

「そうだよ!」

 

莉子は今東京か……東京でも莉子はうまくやっていけるんじゃないかな……そんなことを思いながら、嫉妬してた。

でも、俺も来年からは東京行くことになったんだった。莉子よりはいい生活送れないんだろうなって思ってしまっている自分がいた。そんなところで、幼馴染なのに劣等感を持っていた。

 

「俺も来年からは東京に行くよ。仕事の関係でね」

 

そんなことを話すと莉子はすごく嬉しそうだった。

 

「ほんと!?じゃあ、涼雅に会えるといいなー」

 

莉子はすごく楽しそうだった。

 

「きっとこうしてまた会えるんじゃない?」

 

なんて、現実であり得るはずがないことを言った。

でも、微かな可能性を信じていたのかもしれない。

 

「そうだといいなー。涼雅のスーツ姿カッコ良さそうだもん」

 

「それはないな」

 

「えー、そんなこと言わないでよー」

 

莉子はかなり気さくな方で、俺はいつだって冷静な方だ。だからいつも会話する時のテンションはこんな感じである。

 

「でもなんでこっちに戻ってきてるの?」

 

率直な疑問を聞いてみた。

 

「あたしが働いているところが今リニューアルでテレワークのような形になってるのよねー」

 

とのことだった。莉子……もう働いてるんだ……

莉子は自分よりもいい生活しているだろうし、やっぱりいいなって思っちゃうな。

今何してるのかな……

 

「莉子、今って何してる?」

 

「声優だよ。声のお仕事」

 

「それって、アニメとか?」

 

「そうそう。あとは、ラジオとかもやったりしてる!」

 

俺はアニメは何度か見ることはある。でも、莉子の声が入ってるアニメは見たことないような気がした。でもこれは聞かないでおこうかな……

 

「莉子」

 

「ん?」

 

「がんばれ」

 

俺は素直な言葉をかけた。

 

「うん、あたし、がんばっちゃうぞー!」

 

莉子はやっぱりこうでなくちゃね。

2人で久しぶりに話したあとは、家の掃除などをした。

その時、1枚の思い出の写真を見つけた。

高校の時の写真である。

 

「変わったなぁ。莉子も、俺も……」

 

昔は莉子のこと、ちょっぴり好きだったのかもしれない。

でもそれは、ここだけの話……

今は……きっと莉子にも好きな人がいるのかな……

そんなことを思いながら、俺は空を見上げた。




皆さんこんにちは。おみです。
この度は「この光が、あなたを照らす時 第1話」を読んでいただきありがとうございます。
初めて美晴×マネージャーを投稿しました。いかがでしたでしょうか。
莉子と美晴さんはどことなく似てるところがあって凄く書きやすかったです。もし、表現としておかしいところとかあれば、どんどんご指摘ください。
美晴×マネージャーより表現諸々まだまだですので。
投稿頻度は美晴×マネージャーと同じくらいのペースを考えていますので、ぜひ楽しみに待っていてください。
それでは次話もお楽しみに!
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