刀オタクが異世界転移したので剣豪を目指します   作:かんせつ

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第二十三話

教派依頼をこなす日。そう三人で決めていたので私は冒険者ギルドを訪れていた。

「シズネ。こっちこっち」

すでにエラムとリーシャさんが揃っていた。

「待たせてごめんね?」

「いや、特に問題はない」

「それで何の話をしていたの?」

「あぁ、受ける依頼に次いでなんだが・・・」

「このところ良さそうな依頼が無いらしくてね。ランクを上げるには数をこなさないとだから割に合わない魔石拾いとかをやるってのもあるけど、それじゃぁ生活が成り立たないでしょ?」

「なるほどね~。なら依頼は受けずに自分たちで魔石拾いに行く?」

「それが今の状態だと無難だな」

「同感」

そうして私たちは数日分の野営に必要な道具、食糧を買いに行くことになった。女三人寄れば姦しいとは言うけどそんなにうるさいのかな?

とまぁ、物は買い揃えたわけで宿で一夜を明かして翌日の朝に出発だった。

朝早くとまではいかないけど早いほうで私は待ち合わせの王都の門に来たのだが、一番乗りはリーシャさんだった。

「おはよう。早いね」

「あぁ。なんだか早く起きてしまってな」

少し待つとエラムもやってきた。

「私が最後か・・・」

「そんなに遅れてないって。さぁ出発だー!!」

私たちは馬車をレンタルして魔獣の森を目指して進んだ。

御者はリーシャさんがやってくれていた。馬の扱いなんてサッパリだからこのあたりで覚えておこうと思った。

「何簡単さ。手綱をしっかりと持って馬に語り掛けるようにする。これが大事だ」

だそうだ。さっぱりわがんね。

ともかく雑談やらで時間を潰して私たちは魔獣の森の入り口に着いた。

「そう言えば馬車はどうするの?」

すっかり忘れていた問題であった。前回来たときは近衛の人が守ってくれていたけど今回は三人だけ。つまり馬車の番をしてくれる人がいないのだ、

「馬なら大丈夫だろう。車を外しておけば自由に逃げれる。、逃げる時は王都に戻るように調教してあるはずだから安心だ。まぁ後で馬車を回収しにもう一度来なければならないがな・・・」

「とりあえずそうしよっか」

馬を車から外して自由にしてあげた。そして私たちは準備を整えてから森に入った。

森はやはり茂みや伸びた枝などで歩き辛かった。それでもリーシャさんが先導してくれたおかげで大分歩きやすかった。ただ前回と違って魔獣探知の魔法が無いから自分の足で歩いて探す必要があった。

「止まれ」

先導のリーシャさんが何かを見つけたらしい。

「足跡だ。数は・・・五匹。大きさからしてゴブリンだろう。追ってみるか?」

「手がかりはこれだけだし追ってみよう」

私たちは見つけた足跡を追って森深くまで進んでいった。しかし不幸は突然やってくるものだ。そして今回も突然だった。

「ギャァ!!」

突然左右の茂みから多数のゴブリンが飛び出してきたのだ。

「・・・囲まれたか」

瞬く間に囲まれ、退路も失ってしまった。

「どうする?」

「リーシャさん。何体までなら持ちこたえられる?」

「守りに徹すれば7体ほどはいけるだろう」

「ならその間に反対のゴブリンを私が斬る。エラムはリーシャさんの援護を。これでいい?」

「あぁ、それでいこう」

「了解」

私たちは即座に動いた、リーシャさんがゴブリンを引き付け始めた。私はそれに振り向かなかったゴブリンと対峙する。

「気を付けろシズネ!!こいつら戦い慣れている!!」

どうやらそのようであった。ゴブリンたちはまとまって木の槍を突き出してきた。

私は雫で木の槍を斬り折ってリーチの有利を失わせる。武器が折られたゴブリンたちはうろたえ、その隙に私はゴブリンたちを斬った。数にして4体。少し成長したかなと思ったが今はそんなときではなかった。一応の退路は確保したわけで、撤退という選択肢もあったが、このペースだといけると踏んだ。

「リーシャさん、こっち片付いた!!」

「よし、このまま殲滅するぞ」

そのまま私たちはリーシャさんに引き寄せられていたゴブリンも討伐した。魔石を拾っている最中、リーシャさんがあることに気が付いた。

「シズネの件はよほど鋭いのだな。ゴブリンとはいえ一回で斬り倒せるとは」

「まぁ、それが売りだからね」

「これからどうする?足跡が罠だったらしいが」

「それに何体か鎧のようなものを着ていましたね」

確かに鎧を着ていたゴブリンがいた。サイズはまったく合ってないようだったが無理やりに着込んでいた。それも残っていた。

「・・・どうやら他の冒険者の物らしいな」

「てことは・・・」

「もう持ち主は生きていないだろう・・・」

少しだけ悲しい空気が流れた。

「さっきのゴブリンたちは巣から来たのかな?」

「おそらくそうだろう」

「なら危険だけど巣を見つけよう。ステータスプレートさえ見つければ誰だったのかわかるはず」

「同業者の追悼か・・・悪くはないが危険だな」

「でもこのままにはしておけない」

というわけで私たちはゴブリンの巣を探しに森の奥へと進むのであった。




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