刀オタクが異世界転移したので剣豪を目指します   作:かんせつ

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第二十六話

一日フェーンの町で体を休め、私たちは再び二日かけて王都に戻ってきた。その後旅の疲れを一夜費やして癒し。岩熊の皮を売りにいくことにした。王都でも大きい素材を取り扱っている店を訪れた。

「店主さんこれ・・・」

しかし私が最後まで言葉を発する前にエラムが私の口をふさいだ。

「馬鹿正直に品物を見せない方がいいですよ。私もですがシズネも岩熊の皮の相場なんて知らないでしょう?」

「う、うん。確かに知らないけど・・・」

「買う側は売り手が適正価格を知らないと知るや安く買い叩こうとします。まずは岩熊の皮の相場を知ってから物を見せるんです」

「エラム、お金のことになると変わるね」

「シズネが無頓着すぎるんです」

「えぇっと、何かな?」

「岩熊の皮の適正価格を知りたい」

「岩熊?あぁ、あれは王都ではあんまり手に入らないからねぇ・・・取り寄せるとなると結構持ってかれるしそうだなぁ、この布の大きさで5万ゴールドはするかな?」

「それ以上大きいと?」

「大きくてもこれくら。一番大きいので10万ゴールドぐらいの値がついたかな?大木効ければそれだけ多く物が作れるからね?これから狩りにでも行くのかい?」

店主が見せた最大サイズの布を見て私は確かにエラムの言っていることがわかった。

「いや、シズネ」

「えぇっと、これなんですけど・・・」

私は収納空間からズシンと岩熊の皮を置いた。

「え、えぇ!?」

店主さんは驚いた様子で岩熊の皮おw見た。かなり驚いて体様子でカウンターからあ乗り出していた。そしてマジマジと見てこちらを向いた。

「こ、これは一枚でこれなのかい?縫合とかしてなくて?」

「あぁ、一切加工していない天然物だ」

「すごい。通常の倍近くもある。これは競りに出せば高値は必定・・・これは到底ウチじゃ手に負えない」

「そ、そんなにすごい物なんですか?」

「そういえば君この前ゴブリン・チャンピオンの首を持ってきた娘だね。あぁ、これはすごい。多分ここまで大きい物を見た人は少ないだろう。どうかな?これを競りに出してみてはどうだろうか」

「競りに、ですか」

「あぁ、いつもは皮を加工せずにそのまま流しているんだがこれはかなり凝った加工が必要だ。それに良い見世物にもなるだろう。出せばいろんな人が欲しがるだろう。例え保持していると言っても現物を見せないと信じてもらえないだろうからね」

「どのくらい値がつくんでしょうか?」

「最低でも20万は下らないだろうね」

「すごいですよシズネ。これはぜひとも競りに出しましょう」

「そ、そうだね」

なぜか興奮しているエラム。それと変わって別の咆哮で落ち着きが無いリーシャさんがいた。

「どうしたんですか?」

「いや、皮の代金を貰うという約束だったらこれは貰いすぎだろうと思って・・・やはり三人で分けることにしないか?」

「でもそれじゃ約束を破ることに・・・」

「約束の前にこれは規模が違いすぎる」

「そ、そうですか?」

「あぁ、無理にでも受け取ってもらわないと私の気が晴れない!!」

「わ、わかりました」

「確か次の競りは・・・来週の頭だったな。すぐに担当に店に行った方がいいよ」

店主さんにそう言われて私たちは競りを受け付けているところに向かった。

「競りの参加希望されますか?それとも買い付けの方の参加希望ですか?」

「えぇっと商品を出す方で・・・」

「一応注意事項ですが生半可な物は扱っておりません。それを知っての上で参加を希望されますか?」

「は、はい」

「では商品を審査させてもらってもよろしいでしょうか?」

「はい」

私は岩熊の皮を収納空間から出した。

「では審査に入らせてもらいます。少しお時間を頂きますので・・・一時間ほそお待ち願いますでしょうか?」

「わかりました」

そうして私たちは店から出て適当にふらついて時間を潰した。そして店に戻ってきた。

「審査の結果、出品を受け付けることになりました。よろしいですか?」

「はい。お願いします」

「では商品をお預かりいたします。万が一の補償金としてはこれだけとなっております」

提示された金額は15万ゴールド。これだけでも大金である。

「みんな、これで大丈夫?」

「あぁ、大丈夫だ」

「問題ないです」

「ではこれでお願いします」

「では出品者名をお願いします」

「えぇっと、どうする?」

「シズネの名前でいいんじゃないか?」

「そうですね。それでいいでyそう」

「え、私の名前?」

なんやかんやで私の名前で出品されることになった。競りは来週の頭。後五日といったところだった。

そして商品を出して三日が過ぎようとしていた頃、私へレオ王子からの呼び出しがかかった。私はそれを聞いて急いで王宮へと向かった。

「いやぁ待たせたね。やっと君の工房の準備が整ったとのことでね」

「わざわざありがとうございます」

「良いんだ。また君に剣を打ってもらうこともあるだろうしね。では案内するよ」

そう言ってレオ王子に連れられてそのまま王宮を出て気づいた。お供の人はついてきているがレオ王子自ら行く気なのでは、と。そしてそのまま王子に連れられるがままに私は一つの大きな家に連れてこられた。

「ここが君の工房だ。一回は工房。地下室は倉庫にでも。二階は居住スペースだ。部屋は4個あったけ」

「5部屋でございます」

「そうそう。それでね・・・」

そして工房を出て連れてこられたのは大きすぎる空間だった。屋根は木造。屋根と壁の間には太い柱以外は空いていた。

「君、何でも新しい鋼を生み出したそうじゃないか」

「え、えぇ」

「それもかなりおおがかりな方法で。製法を見ただけで思ったんだけどいずれ君が剣を打つときにはその鋼が必要になるだろう?だからいつでも鋼が作れるように場所をあつらえたのさ!!」

そう堂々とレオ王子は手を広げて言い切った。

「お心遣い、ありがとうございます」

「良いんだ。気にしなくていい。俺もこれを貸しになんてする気はないしね」

「そ、そうですか・・・」

「それからアレを」

「どうぞ」

「これが店のリストね」

渡された紙には店と取り扱っているらしい商品がかかれていた。

「君はこの先物入りになるだろう。それの一助になるかな」

「重ね重ねのお心遣い、ありがとうございます」

「費用は前に受け取ったしこれで説明は終わりだね。ここは君が、好きなように使っていい」

「あ、ありがとうございます」

「あぁ、それから話は変わるけど。君、競りに物を出したらしいじゃないか」

「よ、よくご存じで・・・」

「いや、多分貴族の大半は君の名前を目にしたと思うよ。何せ記録を更新するような岩熊の皮を出したらしいじゃないか。競りのところが大きく宣伝していたよ」

「そ、そうなんですか・・・」

「岩熊の革は俺の趣味にはあわないからいいけど、多分かなりの値がつくだろうね」

「そ、そんなにですか」

「貴族というものは常に見栄を張りたくなるものなのさ。たとえそれが金の力によるものだったとしてもね」

「はぁ・・・」

それからはレオ王子の貴族に対する愚痴を聞いていた。途中お供の人がどこからか椅子とテーブルを用意してからは泊らなかった。こうして私は工房を無事受け取った。後で部屋を見てみたのだが・・・広かった。元居た世界のリビング並みに広かった。これが5部屋あり、さらにはキッチンとリビングまであったのだ。それにしてもどこからこんな一階は工房、二階は居住空間という物件が出てきたのだろうか。不思議でたまらなかった。




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