刀オタクが異世界転移したので剣豪を目指します   作:かんせつ

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第二十九話

朝。今日はエラムの作った朝食を食べて私たちは魔法学校へと向かった。

今日から上級魔法クラスに入れるようになり、目標の空間冷却の魔法に手を伸ばせるくらいになったのだ。

でも残念ながらすぐにとはいかなかった。上級魔法ともなると講義があったのだ。

でも講義の中で面白い話を聞くことができた。

「魔法とは生物が行う奇跡である。反対に魔術とは自然が行う儀式である」

「エラム、魔術って何か規制とかされているの?」

「いいえ。特に規制はされていませんね。ですが未解明なところが多く使い手は希少とされているはずです」

なるほど。特段使っても何かあるわけではないのか。・・・使えないけど。

実際に講義を聞いてみると空間冷却の魔法はただ空間を冷やすというだけの魔法ではなく、実際は空間の温度を自在に操るという物だった。なら温度を上げるために火属性の魔法が必要になりそうなのだが・・・。

なんとただ分類上として氷属性に分けられているだけで実際は火属性も氷属性も必要ないらしい。

一隊これまでの授業は何だったんだろうか・・・。まぁ、簡単に上級魔法から始めたらたるむ生徒も出てくるのだろう。実際空間冷却の魔法の需要は高まっているらしい。主に玉鋼の影響で。

とりあえず空間冷却の魔法の実習に入った。と言っても難しい。

ただ魔法を撃ちだすだけでよかった中級以下とは違い、空間を掌握するというこの段階で詰んでいた。空間を掌握することが空間冷却の魔法の肝らしい。最低でもコップに入った水を凍らせたり、溶かしたりができないとタメらしい。

ともかく魔力をこれでもかとひねり出して空間の掌握を試みたがまったくもって上手くいかなかった。というか参加している生徒の中で誰もできていなかった。そしてそのまま授業は終わりの時間になってしまった。

帰り道。

「うーん。上手くいかないなぁ・・・」

「講師の先生も的確に教えてはくれませんね」

「まぁ入学金だけで学べることは少ないのかもしれないね」

その後はエラムの買い出しに付き合ってそのまま家に帰った。そしてエラムの作った夕食を食べて寝た。

 

朝。今日は依頼を受けようという話だったので久しぶりとまではいかなけど冒険者ギルドを訪れた。

「さて、何か良い依頼は無いかな?」

色々と見て回った結果、良さそうな二つの依頼を見つけることができた。

「一つは村の近くに現れたゴブリンの討伐。もう一つは平野に現れたワイルドブルの討伐か」

「ワイルドブル?」

「主に草原に現れる魔獣ですね。普段は温厚ですが縄張り意識が強く、自分と同じ大きさの生物には見境なく攻撃するという魔獣です。討伐時に残る角は装飾品などに用いられますね」

「なるほど・・・」

「しかしこのパーティーでは火力が足りないな。ワイルドブルはその巨体相応の強さを持つ。ここはゴブリンの討伐に行った方がいいだろう」

「じゃぁ決まりだね」

依頼を決めた私たちは数日分の食糧を買い込んで、出発する明日に備えた。

 

朝。私たちは依頼を出した村へと向かう馬車に乗っていた。なんでも王都に村の近くの山で取れる山菜を加工した食品を売りに来た帰りだとか。でもその後にゴブリンが出たらしく、山へは入れなくなっていて困っていたという。ともかくお尻の痛みに耐えて私たちは二日の旅を終えて硬い荷台から解放された。

私たちは村の人からゴブリンの情報を聞いて件の山に入った。

「高い草ばかりで視界が悪いな。ゴブリンはこういうところに隠れるからな。注意しなければ」

草を分けて進むこと少し。突然小鳥たちが慌てるように飛び立っていった。

「もしやゴブリンか?」

「行ってみましょう」

私たちは小鳥たちが飛び立ったと思われる場所に急行した。そして到着するとそこには確かにゴブリンたちがいた。しかしゴブリンたちは何かを襲っている様子ではあったが、近くに草食動物などは見当たらなかった。

「何をしてるんでしょうか・・・」

「ねぇ、あの少し光ってるのって・・・」

「む、あれは?」

「ともかく今なら奇襲できるよ」

「あぁ、やるぞ」

私たちはゴブリンの背後から奇襲をしかけた。突然現れた私たちにゴブリンたちはなすすべもなく打ち倒された。

「楽に倒せたな。しかし巣があるかもしれん。まだ探索が必要だな」

「うーんこの光は・・・」

私たちは謎の光を放っている物体へと近づいた。

「・・・これは」

光の中心には人型で背中に羽根が生えている存在があった。

「まさか妖精?」

「妖精ってあの?」

「はい。気分屋で人の前にはめったに現れることが無く、深域にしていされている森で何度か目撃情報があるくらいで・・・。そんな妖精がどうしてここに?」

光の主は私たちに気づいたようで何かを喋っているがまったく聞き取れなかった。

「何を話してるんでしょうか?」

「うーん・・・とりあえずお腹減ってない?」

私は収納空間からお菓子を取り出してみて渡そうとした。妖精は最初は怪しんでいたが、匂いを嗅いでみたのかその後すぐに食べ始めた。

「お腹が減っていたんでしょうか?」

「ゴブリンは自分より小さいものや弱いものを襲うからな。それにしてもよく食べるな」

クッキーを食べ終えた妖精は私の顔近くに寄ってきた。

「?」

そして私の額に手を当てると突然光がパチンと出た。

「わわっ?何をしたの?」

そして妖精はそのまま離れると光を生み出して光が消えた時には姿は消えていた。

「一体なんだったんでしょうか?」

「さぁ・・・。とりあえずゴブリン探しの続きと行くか」

その後も私たちはゴブリンの巣を探しまわり、ようやく巣を見つけ、夜にゴブリンたちが寝るために戻ってきたところを一網打尽にしてゴブリンを一掃した。とりあえず巣は殲滅できたので私たちは村へと戻ったのであった。




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