新しく長巻を作り終えて一日が経った。今日は長巻の試し切りも含めて依頼を受けようということになったので私たちは冒険者ギルドを訪れていた。
「依頼はリザードマンの討伐とゴブリンがあるがゴブリンは森や洞窟の可能性もある。長い物を振り回すには適してないだろう」
「なら沼地のリザードマンでしょうか?」
「大型の魔獣は私たちじゃ無理そうだしそれが無難かもね」
ということでリザードマン討伐に行くことになった。いつも通り食糧を数日分買い込んで次の日を待った。
次の日の朝。私たちは依頼を出した村へと行く馬車に乗って馬車の旅に入った。前回リザードマンを討伐した村と近い位置にあるらしく、どうやらリザードマンが出た沼地は同じ沼地だそうだ。リザードマンは水辺を好む習性があるらしく、沼地や川沿い、海辺などに現れるらしい。
馬車に揺られること一日半。ようやく村に着いた。村に着いた私たちは詳しい話を聞くために村長さんのところへ向かった。
「なんと・・・来てくださったのは三人でしたか・・・」
「何か不都合なことでも?」
「依頼したリザードマンなのですが・・・数が多いのですよ」
「具体的には?」
「雄が最低でも15は超えるかと・・・」
「多いな。ここは引き返すのも悪くはないと思うが?」
「大丈夫です。シズネに新しい力ができたように私にも新しい力がありますから」
自身気にエラムがそう言った。
「まぁ、やってみようよ」
話を聞いたうえで私たちは挑戦することを選んだ。武具を整えて私たちは沼地へと向かった。
沼地はぬかるんでいて走るのにはあまり適していない場所だったが、走れないということではないようだった。
進んでいって少し、平らなはずの沼地に建物らしきものが見えてきた。そしてゆっくりと近づいてみるとリザードマンが数体出てくるのが見えた。全員武器を持っていることから、どうやらこちらが近づいてきているのに気付いたらしい。
「いつものように私が引き付けてから倒すか?」
「いや、私が突っ込む」
私は長巻を抜刀し鞘は収納空間に直して長巻を構えて走り出した。それに気づいたのかリザードマンたちも走り寄ってくる。私は刃を地面に添うように構えてそのままリザードマンが間合いに入った瞬間振り抜いた。一閃でリザードマンは斬られ倒れる。そして返す刀で私の攻撃の隙を突こうとしていた二体のリザードマンを一気に薙ぎ払った。そしてさらに踏み込んで一体のリザードマンめがけて突きを放つ。長巻のリーチなら太刀以上の間合いから突きでも攻撃ができるのだ。出てきた五体のうち四体を即座に仕留めることができた。
「ガァ!!ガァ!!」
そして残ったリザードマンは何かを伝えるように鳴き始めた。すると住処と思われる建物からわらわらとリザードマンが出てきた。
「シズネ!!さすがにその数は無茶だ!!加勢する!!」
「私も新魔法を使います!!」
エラムの杖が赤く光る。
「≪ファイア・マシーネンゲヴェーア≫!!」
エラムの杖から火の玉がこれでもかという数が撃ち出されていった。さながら機関銃の様相であった。撃ち出された火の玉は次々とリザードマンの皮膚を焼き、ダメージを与えていった。熱に弱いとも聞いていたので有効打だろう。現に武器を構えることすらおぼつかない様子であった。
「≪アトラクト≫!!」
リーシャさんが盾を光らせリザードマンを引き付け始めたのと同時に私もまた長巻を構えて突貫する。
今度は端から片付けることにした。エラムの魔法で怯んでいるおかげで楽にこちらの間合いに入ることができた。長巻を振るえばリザードマンが倒れる。仲間が倒れるのを見て力を振り絞って戦いを挑もうとする個体もいたが気にも留めずに次々と斬払っていった。そんなことを考えていては手が止まってしまうからだ。そうして長巻を振るって出てきたリザードマンを全て片付けた。
残るは一番気が滅入る住処の探索である。
「グァ!!」
やはりいた。十体ほどの雌の個体が三体の雄の個体に守られていた。同情していては握る刀も緩んでしまう。だから私は心を鬼にして残っていたリザードマンを全て斬った。気分は到底良いものではなかった。
住処の探索と魔石を拾って私たちは沼地を離れた。
村に帰ってきて村長さんに討伐の証である魔石を見せて依頼完了の印を貰い、そのまま一泊させてもらった。そして次の日私たちは王都に帰った。
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