クランの募集を始めて一週間が経った。とりあえず話を聞きたい人は私の工房に来てもらうように書いたけど誰一人として来ていない。名前は『アイアン・イグニス』にした。厨二臭いって?知るかんなもん。一週間の中で一人剣を打ってくれという人がいたからアルとミーナと剣を一本打った。他には村の近くにゴブリンが出たから討伐してくれという依頼を受けたりした。
相変わらずゴブリンは遮蔽物の多い場所に住むから長巻・時雨(この前名前を付けてみた)の出番がなかった。
そして今日も店を開けてアルとミーナと作業をしていたら店のドア鈴が鳴った。
「すいません、シズネさんはいますか?」
訪ねてきたのはアリムスさんだった。
「どうかしましたか?剣に不調でもありましたか?」
「いえ。今日は別件で」
アリムスさんの後ろから三人が店に入ってきた。
「紹介します。私のパーティーメンバーです」
「ガンだ」
「ナルミです」
「シーンと言います」
「え、えぇっと?」
「用件がまだでしたね。私たちを『アイアン・イグニス』に入れてもらえないでしょうか?」
「私たちのクランに?」
「はい。つい先日依頼から帰ってきて、シズネさんの工房が専属でクランを立ち上げたと聞いて来たんです」
「ウチ、まだ立ち上げたばかりでメンバーも冒険者三人だけだよ?」
「大小は関係ありません。メンバーの自由を旨とした募集文に心打たれました。ぜひともお願いします」
「喜んで。えぇっと入るのは4人ですか?」
「はい。そうなります」
「わかりました。では一応確認とかあるので、奥にいいですか?」
その後は店の奥で色々と確認事項を確認した上でアリムスさんのパーティーが私たちのクランに属することになった。その日はそのままお開きになった。依頼はまだ個々のパーティーでこなせる部類なので
パーティー併合とはならなかった。ただもう少しメンバーが集まったら遠征を視野にという話になった。
で、また依頼をこなしたり注文を受けて剣を打ったりして一週間が過ぎた。
店を開店したごく普通の日の昼過ぎ。ドアの鈴が鳴って来客を知らせた。
「いらっしゃいませー」
「すまない。ここがクラン『アイアン・イグニス』の場所で会ってるか?」
「はい。そうです」
「初めまして。俺はダンと言います。で後ろにいるのが」
「オリンと言う」
「ルークと言います」
「早速で悪いんだが俺たちをクランに入れてはもらえないだろうか?」
「ウチの事項は確認されましたか?」
「あぁ。俺たちは以前サルベーの町にいたんだがクランの納金がちと多くてね。依頼もあまり回してもらえなくてな。そんなだから王都で一山当てようと言った時に募集文を見てな。遠征もあるって聞いたんだが・・・」
「そうですね。あと少し人数が増えれば遠征も視野に入れていますね」
「そうか。俺たちの人数が加わったら遠征も始められそうか?」
「えぇ。始めても大丈夫でしょう」
「そうか。ぜひクランに入れてくれ」
「わかりました。では最終確認を行いますね」
そしてそのまま確認を終えて私は三人を連れて冒険者ギルドに向かった。三人をアリムスさんたちと引き合わせた。とりあえず第一印象は大丈夫だった様子。これならクランとしても活動していけるだろう。
そう踏んで明日全員集まって遠征先などを決めることになった。
そして次の日。冒険者ギルドには私たちとアリムスさんのパーティー、ダンさんのパーティーが揃っていた。
「では全員集まったようなので進めていきますね。まずはクランリーダーのシズネと言います。剣士です」
「エラムです。魔法使いです」
「リーシャだ。盾持ちだ」
「えぇっと私ですね。アリムスと言います。剣士です」
「ガンだ。使うのは大剣だ」
「ナルミです。魔法使いです」
「シーンといいます。神官です」
「今度は俺たちだな。ダンだ。武器は槍を使う」
「オリンと言う。短剣を主に使う」
「ルークと言います。使うのは弓ですね」
「では全員の自己紹介も終わったところで遠征先を決めていきたいともいます。候補としては魔獣の森か西の草原ですね」
「森だとガンやダンさんの武器が活かしずらいので西の草原が良いと思います」
「そうだな。森の中は戦い辛いから草原に一票だな」
「同じく」
話は進んでいって遠征先は西の草原になった。
「では日時は明後日。それまでに各自物資や情報などを仕入れておいてください」
これでお開きとなった。
その後店に帰って店を任せていたアルとミーナに話をした。
「いいなー。俺も行きたい」
「うーん。アルとミーナには店をお願いしたいんだよねぇ・・・」
「そうですよね。この店の弟子をお願いしたんですから・・・」
「もっとクランの人数が増えたら私が店にてアルに遠征に行ってもらうかもね」
「じゃその時を楽しみに待ってる」
こうして一日は過ぎていくのであった。
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今日は二話上げてみました。