刀オタクが異世界転移したので剣豪を目指します   作:かんせつ

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第四十六話

さて、じわじわとお客さんが増えてきた今日この頃。どうやら冒険者の中で綺麗に磨きあがった刀身というのは珍しく、話を聞いて別の町からわざわざ求めに来てくれているお客さんもいた。

今日も今日とて注文を受けて鋼を打つ日々。

そろそろ良い時期かなと思ってアルとミーナに最後の磨きの作業を任せてみることにした。磨きの作業なら失敗しても修正がきくからだ。最初は削りが甘いことが多かったけどゆっくりと進めさせたら段々と完成に近づいてった。そんなこんなで剣を作っていた。

また鞘や柄の作業も慣れてくるとすぐにできるようになっていた。アルとミーナの成長を感じていた。

でもい正直鍛錬まで教えてしまうとmade inアルorミーナになってしまうのでやめておこうと思ったのは胸の内に秘めておくことにする。

そしてウィリアムさんたちが旅に出る前に私はできるだけ稽古をつけてもらえるように頼んでいた。勇者のラーク君とともにウィリアムさんから稽古をつけてもらっていた。

しかし勇者になった影響かラーク君はすぐに闘気が使えるようになっていたのだ。最低の白ではあるが有無の差は大きい。一体なぜ私には闘気が使えないのだろうか・・・。

それでも得る物がなかったわけでもなかった。雷の魔法を練習していた時、偶然かわからないけど雷の魔力を得ることができたのだ。魔力とはこの世界では生まれた時に得るのが基本で厳しい修練によって二つ目を取れるかどうかという具合らしい。でも私は異世界人なので最初はどの属性も持っていなかった。というか説明を聞いていなかった。

この雷の魔力はかなり強い。どっかの話にあるように神経に魔力を流せば爆速の反射神経を得ることができる。さらに魔力を体全体に回すことで体自身も爆速に動くことができるのだ。

ただし消費する魔力が多いため魔力切れになりやすいのが欠点であった。それでも即応性にすぐれたこの力はありがたいと思った。また『慧眼』と併用すれば多分かなり早い相手でも動きを読めると思う。

正直に言えば鍛冶師なのだから火の魔力が欲しかったところ。でも修行を積めば手に入る可能性もあるので日々鍛錬あるのみだった。

そうして毎日を忙しく過ごしていると二回目の遠征の日が迫ってきていた。一回目の遠征の時から増えたメンバ^はいない。つまりまた10人での狩りとなる。早速予定を決める日に全員集まって予定を立てることにした。

「では始めます。前回と同じように今回も草原での狩りを想定しますがそれでよろしいでしょうか?」

「異論無し」

「では私からの意見として今後戦闘を円滑に進めるためにクラン資金を使い、ボルトシューターなどの道具を用意しようかと思っています」

「ボルトシューターっていうとアレか?でっかい弾飛ばすっていう」

「はい。先制攻撃で打撃を与えることができれば戦闘時に消耗する体力を抑えることができ、長時間の狩りを行えるかと」

「なるほど。初期投資はかかりますが長期的に見れば収入が上がる可能性があると」

「そういうことです」

「しかしあれは本体だけでも数万ゴールド。全員分となると数十万になりますよ」

「ですので今後の遠征ではより多く稼ぐ手段が必要です。何か良さそうな方法はありませんか?」

「そうですね・・・ヒールを使えば傷の縫合だけでなく一時的な体力増強にはなりますが・・・全員分となると緊急時に使えなくなる可能性がありますね・・・」

「簡単なものとしちゃぁ弓が一番だろ。安価で練習すれば誰でも扱える。ただ弓は数が揃ってこそ力を発揮するっているからな」

「むむ、では今回も前回と同じようにする方向で・・・」

結局は前回と同じように進めることになった。クラン資金は狩りとは別口で何か稼ぐ手段を見つけないといけないと思った。

「と、いうわけで何か手ごろな金策ってないかな?」

「突然言われても何も浮かびませんよ・・・」

時間があったのでエラムに聞いてみた。

「そうですね・・・クラン全体で狩り以外となると商団でしょうか」

「商団・・・」

「しかし馬車などの初期投資。物流を読める目利きが要りますからね。私たちでは難しいでしょう」

「だよねー・・・」

「大口の依頼とかがあれば良いのですが、そういうのは大手のクランに優先的に回されますからね。できたての私たちでは難しいでしょう」

「うむむ・・・手は・・・手は無いのか・・・」

「まだできて日が浅いですからね。できることは限られています」

「そっかー。ありがとね」

こうしてなんの変りもなく、第二回遠征の日を待つのであった。




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