刀オタクが異世界転移したので剣豪を目指します   作:かんせつ

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第六十六話

クランハウスを手に入れた今、クラン資金は何に使えばいいのだろうか?それを早速話し合うことにした。

クランハウスという集合場所であり家が手に入った今、どれだけ小さかろうが会議を開くのが楽になった。

「ふむ・・・確かにクランハウスが手に入った今、維持費以外にこれといった使い道は思い浮かびませんね」

「そうだな・・・。新しい武装を仕入れるってのもあるが、正直今の俺たちなら魔獣の平原で小細工をする必要はないからなぁ・・・」

「宿代や食事代を出してもらえるというだけで結構負担は無くしてもらってますし、多くは望まない方がいいかと」

「うーん、そうなるかぁ・・・」

珍しく会議は難航していた。これと言って案が出ないからだ。君たち物欲は無いのかい?

「しかしクランハウスが手に入ったのは良いが・・・逆にメンバーの募集が難しくなったな」

「ん?どゆこと?」

「ほら、クランハウスと言えど、部屋の数には限りがあるだろ?」

「あ、そっか」

そう、クランハウスにある部屋の内三分の一は既に使っている。相部屋などは流石にしたくはないだろう。

そうなると使える部屋以上に人が来ると大変になる。

「といっても王都じゃ巨大なクランは滅多にできないけどな」

聞いたところによると王都の冒険者たちはただ依頼が多く集まるということで訪れるのがもっぱらであり、

好みの依頼が無くなったり、美味しい話ができるとそちらに移る傾向があるらしい。だから集まってクランを形成するというのが稀だとか。

「武器の支援といっても既にウチの工房でできるだけやってるしなぁ・・・」

既にクランのメンバーの武器の大半がシズネ工房製の武器に置き換わっているのだ。強いて言えば工房で作れない大剣を使うメンバーくらいだろうか。

「それに下手に武器の支援をするって言ったらそれ目当てに加入して武器を手に入れたら元のクランにさよならって奴も出てくるかもしれんしな」

「うむむ・・・どうしたものか・・・」

「とりあえず貯蓄に回してはどうでしょう?何か不測の事態があっても貯蓄があれば乗り越えられるかと」

「当分はそれが良さそうだね」

と、いうことで第一の議題は終了。続いて遠征の会議だがこれは何度も開いているのですぐに決まってしまう。遠征先は魔獣の平原なのはいつものことなのだが、今回は少し奥地に進んでみようということになった。どうやらみんなは遠征以外にも依頼などをこなして色々と戦闘を経験していたらしい。

とのことで腕試し程度に収めるけど進んでみようということになった。当然事前に情報はできるだけ入手することを前提とした。そして決まったその日から動き出した。

とりあえず私は書店に向かった。ここなら冒険者が自分の経験を書いた本があるからだ。

とりあえず魔獣の平原の奥地について書いている本を頼んだ。

「ふむふむ・・・」

『魔獣の平原の奥地は入り口とは比べるまでもなく難易度が高い。生息している魔獣がどれも単独行動をしているということから集団で殴ればいいだろうという考えがあるならそれは捨て去った方がいい。

強力な毒を持つデザートスコーピオン、入り口の魔獣たちが突然変異を起こしたと思われるキメラ。通常のミノタウロスよりも強力なミノタウロスレイダー。強靭な体とどこから手に入れたか不明の武具を持つオーガ。これらにしっかりと対策をしなければ金を手に入れる前に自分の命を失うだろう』

とりあえず本を畳んで悩んだ。すっごく脅されているように思えるからだ。だが書いてあることは事実だろう。実際にミノタウロスレイダーは強かった。それがうようよしているとすれば平原の奥地というのは魔境なのだろう。とりあえず情報を集め終わったみんなと合流することにした。

みんなが持ってきた情報は大抵似たようなものだった。だが共通して『油断と慢心をしてはならない』というのがあった。これを踏まえて安全策で行くのは当然としてデザートスコーピオン対策の解毒薬や魔獣避けの薬草などを買い込むことにした。

とりあえず準備は万全にして今回の遠征に臨むことにした。




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