やえ「東京に高校100年生とかいうニワカがいると聞いて」 作:ぽんでぷっしゅ
原作:咲-Saki-
タグ:アンチ・ヘイト ss 咲-Saki- 小走やえ 高鴨穏乃 大星淡 宮永照 弘世菫 牌画像変換ツール 麻雀
穏乃「ううーん・・・」
穏乃「インハイが終わって暇だなぁ・・・テレビでも見よっと」ピッ
記者『今日の高校生雀士紹介は、今年惜しくも3連覇を逃した白糸台高校の大将を務めた大星淡さんでーす!』
記者『では、大星さん。軽く自己紹介をお願いします』
淡『はーい。私は白糸台1年の大星淡といいます。年齢的には高校1年生だけど、実力的には高校100年生です』
淡『決勝では僅差で清澄に負けちゃったけど、来年は絶対に勝つつもりでいます!』
記者『ありがとうございました!では次に部の活動を・・・』
穏乃「高校・・・100年生?」
穏乃「・・・・・・あっ、そうだ」ピッピッピッ
プルルルルル・・・・・・ガチャッ
穏乃「もしもし、やえさんですか?」
やえ『ああ、確かに私だが』
穏乃(頭の中に直接語りかけてきた・・・!?)
やえ『フッ・・・真の王者は概念をも超越するのさ』
やえ『それで、どうしたんだ?』
穏乃「あ!ええと、さっきテレビを見ていたんですけど、ニワカを見つけたんですよ!」
やえ『ほう、詳しく聞こうじゃないか』
穏乃「どうやら白糸台の大将を務めていた大星淡って奴なんですけど、あろうことか自分で高校100年生と言っていたんですよ!」
やえ『知らないヤツだが、自分で言うとは確かにニワカだな・・・』
穏乃「やえさんどうしますか?」
やえ『決まっているだろう。ニワカの道を進むニワカを、正しく元の道に導くのが王者というものだろう?』
穏乃「では東京へ向かうのですね!もう夜遅いですし・・・明日の何時に駅に向かいます?」
やえ『フフッ・・・そう焦りなさんな。落ち着いて外を見てみなよ』
穏乃「ええー、外ですか?」ガラッ
穏乃「えっ・・・?もう太陽が昇っている・・・!?」
やえ『王者にとって時間を操るのは一つのステータスだよ。さぁ穏乃、40秒で仕度しな!』
やえ『行くぞ!東京へ!』
穏乃「はい!やえさん!」
穏乃「いつの間にか東京に付きましたね!」
やえ「ふふっ、偶に使う電車も良いものだな」
穏乃「車掌がやえさんを見た瞬間に発車したからずっと貸切でしたね」
ザワザワ・・・ザワザワ・・・
穏乃「それにしても、やえさんが歩く度についてくる人が増えますねー」
やえ「王者は民を率いるものだからな。当然さね」
「ワハハー。ニワカだぞー」
「ニワカですわ!」
「ニワカなのよー」
\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/
穏乃「どけどけ!やえさんのお通りだ!ニワカは消毒だ!」
やえ「ふふっ」
やえ「此処が白糸台高校か」
穏乃「どうやらそのようですね」
照「ん・・・?貴方たちは誰?」
穏乃「なんだお前、やえさんを知らないとかどれだけニワカなんだ?ああ?」
やえ「やめろ穏乃。私は晩成高校麻雀部の小走やえという者だ。麻雀部に用事があって来た」
照「やえさんね。白糸台にようこそ。案内するよ」
穏乃「それはありがたいが、名乗られたら名乗り返すのが礼儀って知らないのか?ああ?」
やえ「こら、穏乃。すまない、名前を教えてもらえないか?」
穏乃(あれ?そういえばこの人の名前どこかで聞いた事あるぞ?何て言ったっけ?……名前……確か――)
照「ご、ごめんなさい。私はみy穏乃「確かこいつの名前はニワカです!」
やえ「ほう、ニワカさんか。よろしく頼むよ」
照「えっ、あ・・・うん・・・よろしくね」
照(あれ?私の知名度低すぎ・・・?)
照「着いた。此処だよ」
やえ「ありがとうニワカさん」
照「だ、だから私の名前はニワカじゃなくてみやなg穏乃「サンキューニワカ!」
菫「あ、練習サボってどこ行っていたんだ照!」
照「えっ、あっ、お菓子を買いに・・・」
菫「それにしても半荘の途中で抜けるやつがあるか!早く席に着け!」
やえ「お取り込み中すまないが、ちょっと良いだろうか?」
菫「ん、ああ、すみません。どうしたのですか」
穏乃「ここにニワカを連れてきて欲しいんだ」
菫「ニワカだと?言うようだが、それはチーム虎姫の事を言っているのか?」
穏乃「トラヒメだかウマヒメだか知らんが、パツキン1年のニワカを連れてこいと言っているんだ」
菫「パツキン・・・?ああ、淡のことか。おーい、淡ー」
淡「スミレー、どうしたの?」
菫「お前にお客さんだ」
穏乃「あいつが例のニワカです!やえさん!」
やえ「ほう・・・君が例のニワカか。さぁ、卓に着け。お前のニワカっぷりを治してやろう」
照「ちょっ、待って。勝手に決められたら困るんだけど・・・」
淡「へーえ、高校100年生の私に挑戦するってワケ?いいよ、東場で箱下にしてあげる」
照「淡も挑発に乗らないで・・・」
菫「照、止めなくていい。さっきは私たちはこいつ等に馬鹿にされたわけだ」
菫「全国王者として叩き潰してやろうじゃないか。なぁ?淡」
淡「そうですね。ホラ!テルも卓に着いて!」
照「ええー・・・私はお菓子食べたいよ」
菫「着かなかったら1ヶ月お菓子禁止だ」
照「わかったよぅ・・・」
やえ「フフ・・・準備は良いか?さぁ始めようじゃないか・・・対局開始だ」
たいきょく!
東1局 親 やえ ドラ{中}
照(よし、いつも通りに照魔鏡を・・・)
菫(照はいつも通り様子見だろう。淡もそれを察知してこの局はおとなしくしているはずだ)
菫(この局は私のアガリにさせてもらおう)
やえ「フフッ・・・そんな鏡程度で私を見通せると思ったら大きな間違いだぞ」
淡「ふん、そう言っていられるのも今のうちだよ!」
照(お菓子食べたい…)
8巡目
菫「…」チャッ
菫手牌【{②}{③}{④}{⑤}{⑥}{⑥}{二}{三}{四}{四}{中}{中}{中} ツモ{⑥}】
菫(よし、絶好の{⑥}引きで5面待ち聴牌)
菫(だが、やえとかいう生意気な対面の捨て牌は…)チラッ
菫(典型的なメンタンピン風の捨て牌。{一}はまだ場に出てないが…)
菫(掴めば出すはずだ)タン
打、{②}
やえ「ほう、その{②}は残したほうが良かったんじゃないのか?」
菫「要らなかっただけだ。何も問題はない」
やえ「フフッ…まだまだ甘いな…槓だ」
{裏}{一}{一}{裏}
新ドラ{⑥}
菫「何!?」
淡(まさか…スミレが狙い撃ちを失敗した?)
やえ「おっ…と、王者リーチ!」ダン
打{二}
菫(当たり牌が一瞬にして4枚消えた…か)チャッ
菫手牌【{③}{④}{⑤}{⑥}{⑥}{⑥}{二}{三}{四}{四}{中}{中}{中} ツモ{⑦}】
菫(ぐっ…ここは残り2枚の中筋よりフリテンに変えてツモ狙いだな)タンッ
打、{四}
やえ「ふふっ、ロンだ」
菫「!?」
やえ手牌【{四}{5}{6}{7}{八}{八}{八}{⑦}{⑧}{⑨} 暗カン{裏}{一}{一}{裏}】
やえ「裏ドラ二枚。12000を貰おうか」
菫(狙い打たれたか…)
淡「何それー、{四}切りで{二}{三}の変則待ちじゃん。引っ掛け狙いのこすい打ち手とかつまんないなぁ」
照(淡はああ言ってるけど…本質的に何かが違う…この一局、私が鏡で眺めてもわからなかった…)
やえ「さて、1本場に入ろうか」
【東1局1本場 親やえ ドラ{③}】
やえ(5向聴…)タンッ
淡「よーし、そろそろ本気を出そうかなーっと…ダブリー!」タンッ
打、{⑨}
照(淡が来るなら私はおとなしくしよう…)タンッ
菫「今日は最初からトバすのか」タンッ
菫(全く…いつものこの調子で打ってくれたら助かるんだがな)
淡「へっへ!槓!」
{裏}{北}{北}{裏}
淡「んで、リンシャンツモっ!」
淡手牌【{③}{④}{⑧}{⑧}{⑧}{七}{八}{九}{中}{中} ツモ{②} 暗槓{裏}{北}{北}{裏}】
淡「ダブリーのみだけど、リンシャンツモとドラ5で4000,8000」
淡「どやっ!」
やえ「ふっ…その程度で満足か?」
やえ「やはりお前はまだまだニワカだな」チャラッ
菫(言ってろ…淡の絶対安全圏と超高火力には対応できまい)
【東2局 親 淡 ドラ{五}】
やえ「くっ」
穏乃「ま、また配牌5向聴?やえさんレベルの雀士が2局連続なんてありえない…!」
淡「ふーん、セコい上運も無いなんて、麻雀やめちゃえば?」
淡(私の絶対安全圏は調節が効くからねー。ここから全局貴方の手を5向聴に縛ってあげる…!)
9巡目
菫「んっ…リーチだ」タン
照(素直なリーチ…ここら辺かな?)タン
菫「ロン、12000」
照「はい」チャラッ
【東3局 親 菫】
3巡目
やえ「ふふっ…このような形で意識されるというのもまた一興…だな」
淡「何言ってんのお前」
やえ「つまり、魅せてこそ王者という事だよ。それが敵でも見方でも…だ。リーチ」タン
淡「…えっ?ポ、ポン!」
淡(私の絶対安全圏は発動しているのに…なんで!?)
淡「テルーそれロン!1000点!」
【東4局 親 照】
4巡目
照「淡、それポン」
照「ツモ、500オール」
穏乃(ダマでタンピン三色が見えた手なのに喰いタンのみのゴミ手でアガった…?)
淡(きたきた…テルの連続和了)
菫(暫くは照の独壇場だ。おとなしくしよう)
照「ツモ1400オール」
照「ロン5800は6400」
照「ツモ、4300オール」
照「ツモ、6400オール」
【東4局5本場 親 照 】
7巡目
照「来た…親倍リーチ」
穏乃(さっきからあのニワカばかりがアガってる…?ま、まさか脇にアガらせまくって結果をうやむやにする
のか…?)
穏乃「汚いなさすがニワカ汚い」
やえ「その牌ロンだ。2000は3500」
照「くっ…」
やえ「穏乃、心配は無用だ。王者は絶対に屈しない!」
穏乃「やえさん…!」
\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/\ニッワッカッ!/
やえ「さて、南場へ入ろうじゃないか」
やえ「そして宣言しよう、次の南1局でこの対局は終了だ」
【南1局 親 やえ ドラ{中}】
穏乃「やえさん、あんな事言って大丈夫なのですか?」
やえ「心配しなさんな。王者の強さはニワカの100億光年に当たるからな」
穏乃「流石やえさん!」
穏乃(あれ?光年は時間じゃなくて距離じゃね…?)
淡(ふざけた事ばかり言いやがって…全力で絶対安全圏発動してやる!)
やえ「ふふっ、王者はそんなものに屈しないぞ?」
やえ「お見せしよう…王者のダブリーを!」タン
淡「そ、そんな…何で効かないの…?」タン
照(淡が全力を出してるのに配牌…聴牌?)タン
菫(この配牌は淡の力の影響か?それとも対面の…?)タン
やえ「ところでだが、この対局は役満の重複を認めてるのか?」
菫「ああ、トリプルもカルテットも認めている」
やえ「そうか、では槓だ」
{裏}{南}{南}{裏}
やえ「リンシャンツモっ!」
やえ手牌【{東}{東}{東}{西}{西}{西}{北}{北}{白}{白} ツモ{北} 暗槓{裏}{南}{南}{裏}】
やえ「関係ないが裏6で48000オール。トビ者が出たので終わりだな」
菫「……対局ありがとうございました」ガタッ
照「お疲れ様でした」ガタッ
淡「……」
やえ「ああ、お疲れ様」
淡「おい…座れよ」
菫「どうした淡」
淡「こんなの認められないよ!まだ勝負は終わってない!」
照「いや、私達の完敗だよ」
淡「そんな…」
照「彼女は決められたルール内で戦い、ちゃんとした勝利を収めたんだ」
照「淡。負けを認めるのも、また一歩強者に近づける秘訣だよ」
穏乃「ってことはやえさん…!」
やえ「ああ、私達の勝利だ」
穏乃「思えばたった1時間なのに、100年くらい経ったように感じますね」
やえ「それほどまでにあの対局は煮詰まっていたという事だよ」
淡「おーい、待って!」
穏乃「どうしたニワカ」
淡「ねぇ、今度は私達がそっちに行くから!絶対強くなってそっちに行くから!」
淡「また対局お願いします!」
やえ「ああ、楽しみにしているよ」
穏乃「やえさん、なんだか嬉しそうですね」
やえ「ニワカの成長を喜ばない王者はいない…そういうことだよ」
やえ「ふふっ…なぁ、穏乃」
穏乃「なんですか?やえさん」
やえ「次はどんなニワカを探しに行こうか」