アクセル・ワールド・アナザー 曼殊沙華には祈らない 作:クリアウォーター
第四十二話
第四十二話 新たな力を求めて
宇美と直結対戦し、その日の晩にイザナミと対面してから二日後の放課後。ゴウはダイヤモンド・オーガーとして、通常対戦フィールドにダイブしていた。対戦相手は──。
「あの、師匠……」
「んー?」
「誰も来ませんけど」
「んー……」
沈んだ青色をした僧兵アバター、アイオライト・ボンズこと大悟からは、生返事しか帰ってこない。
対戦空間であるのに現在二人は戦わず、ただ並んで座っているだけだった。ゴウの言う通り、今のところギャラリーは一人も現れない。
下駄で鋼板の地面に、拍子を付けて音を鳴らしている大悟は、右腕を上げてインストメニューを開く動作をする。
「……観戦者リストに名前があるから、少なくともこの空間にはいる。ここで待ってりゃ、ちゃんと──あっ、こらこら」
他人のインストメニューは見えないので、ゴウも自分のメニューから確認しようとすると、同じことをダイブしてすぐに試みた時と同様、大悟に遮られてしまう。ちなみに対戦は大悟から申し込まれる形で始まっているので、マッチングリストも見ていない。
「だからお前さんは見たら駄目だってば。敢えて教えてないんだから」
「えー。すぐ会えるなら別にいま確認したっていいじゃないですか」
「それだと対面した時の驚きが半減するだろうが。とにかく待ってな。ステーイ、ステイ」
──一昨日宇美さんにも似たようなこと言われたけど、サプライズが流行ってんのかな。
手持ち無沙汰なゴウは空を見上げた。地形全体が金属質で、地面はリベット打ちの鉄板で覆われた《鉄鋼》ステージではあるが、地上とは対照的に空は青く澄み渡り、青い背景と白い雲による色合いが爽やかだ。
現在ゴウ達がいるのは、現実の千代田区は《日比谷公園》。その敷地内にある大噴水に当たる。
現実には観光スポットにもなっている場所だが、この《鉄鋼》ステージでは水は空っぽ。鉄骨と鉄板を組み合わせて、噴水の形だけを取り繕ったようなそれは、オブジェと呼ぶにも武骨すぎた。
何故こうしてゴウが大悟と対戦もせず、こうして噴水の縁に並んで腰かけているのか。それは二日前、ゴウが大悟に『話したいことがある』という旨のメールを送ったことが発端であった。
中庭に備えられたししおどしが小気味よく響く、一軒の草庵。大悟のホームサーバー内に保存されたVRスペース。
ゴウは灰色の地をした和服に、白の羽織の着流し姿。大悟は普段の背広姿ではなく、藍染めの浴衣を着た、数珠頭の怪人。どちらのネットアバターも和服姿なので、大悟の数珠頭はともかく、庵にはマッチしている。
「加速中に加速した空間……」
土曜日から今日に至るまでの四日間の内、自身の身に起きたブレイン・バーストに関する事柄をゴウが話し終えると、大悟は低く唸りながら両腕を組んだ。
「……そうか。お前さんも、あそこに行ったのか」
「『も』? 大悟さんも行ったことがあるんですか!? 」
普通にブレイン・バーストをしていたら、まず訪れることはないであろう空間に行ったので(正確には強制的に飛ばされただけが)、ゴウはもっと大きなリアクションがあると期待していた。ところが、大悟の反応はゴウの予想を裏切って淡白なものだった。
「なんだ、もっと驚くと思ったのに……」
「いやいや充分驚きだよ。まさか一年と少しのプレイ歴のお前さんがなぁ……」
思わず拗ねた調子になってしまうゴウを、大悟はからかうことなく、至極真面目な声を出す。
「俺が行ったのは一度きり、それもほとんど偶然だった。もう何年も前、レベル8になる少し前だったか、《
「それ、どうやって戻ったんですか?」
「しばらく経ったら落ち着けるくらいの余裕を取り戻せて、心意の要領でアバターの体をイメージしてみた。そうしたら幽霊みたいに半透明な光る体が出来上がって、今度は《バースト・アウト》を意識的にできるかどうか試した。何度かイメージを試していたら、真下に光の流れ──お前さんの言っていた光の点みたいなのでできた地形だな。それが発生して、そこめがけて飛び込んで、気付いたら元の無制限フィールドの海底にいた」
大体そんな感じと、かいつまんで説明する大悟。見たものやイメージによる行動など、ゴウが体感したものとほぼ合致する内容だ。
「狐につままれたような気分になって、その時は半分放心状態でログアウトした。それから少しして目的の心意技は編み出せたが、以来一度もあの場所には行けていない。同じ条件下で再現してみても、どれだけ瞑想してもな」
「ちょくちょくやっている座禅には、そういう意味があったんですね」
「一応な。これを知り合いに話したら、行けたのは偶然チューニングが合ったみたいなものだったんだろう、とか言われたっけ」
「知り合い?」
聞き捨てならない単語に、ゴウは目を見開く。口振りからしてアウトローメンバーではあるまい。
「あそこに行ける、いや、行き来できるバーストリンカーがいるんですか!?」
「あぁ。多分ハイランカーの上澄み連中で何人かいる、と俺は見ている。俺に教えた奴もそうらしいし」
「……らしい?」
「実際に行ったのを見たわけじゃないからな。俺もそいつに詳しく聞こうとあれこれ問い詰めたが、どうにも渋るから、じゃあ対戦して白黒つけようって話になった。こっちが勝ったら、あの場所について知っていること全部教える。そっちが勝てば、俺は以後その話を聞くことはしない。そう決めてな」
「対戦の結果は──」
「俺が負けた」
ゴウの問いに、大悟は食い気味で返してきた。黒星がついたことが面白くないらしく、胡坐をかいた膝の上に頬杖を突き、憮然として溜息を吐く。
「あの時あともう一歩早く前に出てりゃ、あいつの剣より早く──いや、言い訳だな。結局そいつから聞けたのは、あそこが『加速世界の全景を俯瞰して見られる場所』だってことと、そこをハイエスト・レベルと呼ぶことだけだ」
「ハイエスト・レベル……」
ゴウはその名称を復唱しながら、イザナミがあの場所のことを『最上層領域』と称していたことを思い出していた。最上層とハイエスト、おおよその意味は同義に感じられる。
「その大悟さんの知り合いって誰なんですか?」
「それは言えない。教えたのが自分だとは誰にも話さないと、対戦で決めた約束だからな。まー、この件に限らず秘密だの隠し事だのが多い奴だよ、あの野郎は……」
ゴウに言わせれば、呆れ気味に話している大悟も大概ではないかと思うが、口には出さずに黙って聞いておく。
「一応言っておくと、何もそいつが単に意地悪な奴だから、俺に情報を出し渋ったわけじゃない。お前さんも行って体感したのなら、分かるだろ?」
「それは、はい。長く留まるほど精神が危なくなるから……」
「話を聞く限り、よく自分を取り戻せたもんだ」
真っ暗闇に放り出され、自我が崩壊しかけていた時のことを、ゴウは思い出して身震いする。大悟に連絡するより前、意識を取り戻すきっかけになった宇美に事情を説明する時など、宇美に止められるまでゴウは感謝しきりだった。
「でも大悟さん。そのリスクが分かっていて、どうしてハイエスト・レベルに行こうとするんですか?」
「うん? そうだな……正直、明確には言い表せない。ただ、あの場所でしか掴めない『何か』がある気がするんだ。それがこの先、必要になる時が来る予感がある……やっぱりうまく言えないな」
大悟がもどかしそうに、つるりとした頭を雑に掻く。
それでもゴウには、大悟の言わんとしていることが、おぼろげながらに伝わった。
ハイエスト・レベルはきっと、加速世界の深奥の一つだ。振り返れば、謎に包まれたブレイン・バーストというプログラムそのものに、これまでにないくらい深く近付いていたという確証がある。
あの場所の意義とは。バーストリンカーが訪れられることに、一体何の意味があるのか。ゴウの疑問は尽きない。
「そのイザナミとかいうエネミーがまた連れていってくれりゃあ、話は早いのにな」
やや重くなった空気を和ませるように大悟が笑い、ゴウは思考から引き戻された。話題が変わったことで気持ちを切り替え、大悟に質問をする。
「イザナミについて、ブレイン・バーストで聞いたことは?」
「初耳だ。日本神話の女神……その呼称が付けられたエネミーが高尾山にいたとはな。ネームバリューだけで言えば、大ダンジョンのボスエネミーでもおかしくないだろうに。しかも居場所が一本道の地下道の奥ってのも妙な話だ。アイテムの入った蔵のある庭園も含めて、一種のボーナスステージ、お前さんと同じで隠しエリアって表現が俺にもしっくりくる。そこに行く為の条件だとかはひとまず置いておくとして、それよりも気になるのは……」
大悟はゴウの前で手と手を合わせ、握り合わせる動作をしてみせた。
「ほんの少し触れた程度でデータ的にも繋がりができた、お前さんの言うところの『リンクした』ってことだな。そんなケース、少なくとも俺は初めて聞いた。相当にイレギュラーな存在だと思う」
「イレギュラー……」
「もっと言えば、バグっぽい。体力ゲージも表示されないのなら、まっとうな意味でのエネミーじゃないのかもしれない」
難しそうに首を捻る大悟を、ゴウは少しばかり申し訳ない気持ちで見る。
ゴウはハイエスト・レベルから無制限中立フィールドへ戻る直前、おそらくはリンクが原因と思われる、イザナミの視点からなる過去の断片(これもまた推測)を垣間見た。
その内容は端的に表すと、隆盛からの衰退。あるいは君臨からの没落。
このビジョンについてだけは、大悟にも宇美にもまだ話していない。話せば大悟はイザナミの素性について、推論をいくつか立ててくれるのだろうが、イザナミの同意なしで話そうとは思えなかった。
あれは明らかにイザナミにとっても予想外の事態で、間違ってもこちらに明かすつもりではなかったはず。それを図らずも見てしまった自分が、軽々しく周囲に広めてはいけない気がしたからだ。
「エネミーかどうか聞いたら、呼び方に文句は付けてましたけど、一応肯定しましたよ」
「会話でコミュニケーションが取れるエネミー……他にもいるのかね。《帝城》の《四神》なんかは言語を用いても一方的で、会話なんて成り立たないそうだが……。それにしたって、やっぱり幽霊に取り憑かれたイメージが浮かぶな」
「まぁ……実際に初対面では幽霊か何かと思いましたけど」
「お祓いするか? もちろん加速世界での話で。浄化能力者なら、アバターへの寄生オブジェクトを取り除くことができる。できるかはやってみないと何とも言えんが、知り合いに巫女の嬢ちゃんがいてな──」
「いやいやいや、別にリンクを断とうとかは今は考えてないんです。あの……大悟さん」
大悟の提案にゴウは慌てて頭を振ってから、ためらいがちに訊ねた。
「エネミーと、AIと仲良くなりたいって考えるのは、おかしいことだと思いますか?」
──『うぬのその瞳に宿っているのは憐憫よ。己より矮小な存在と認定したものに対する憐みよ』
──『うぬは手前勝手に我を憐れみ、気に掛けることで悦に浸っているに過ぎぬ』
イザナミからの指摘は、ゴウの中に消化しきれない塊としてしっかり残っていた。
リンクが残っていることから、完全には拒絶されていないと信じているものの、それは実のところ、イザナミから切断できないだけだからではないのか。自分のしていることは、イザナミにとってはひたすら迷惑なだけで、言われた通りただの自己満足に過ぎないのではないか。
そして人間どころか、生物でもない存在と友人になりたいと思っている自分は、はたしてまともと言えるのか。
「えらく難しいことを考えているな」
大悟はそれだけ言うと、しばらく黙り込んだ。次に口を開いたのは、その間に中庭のししおどしが二回音を立て、もう少しで三回目の音を立てるという時だった。
「……実体を持たない、ゼロとイチの情報から作られたものに、人と同じ情を向けることは正しいか。知る限りじゃ、この手の話題はSF作品なんかだと、百年以上前からテーマとして扱われるな。これは単に人間のエゴに過ぎない」
やっぱりそうなのかとゴウが気を落としかけたところで、大悟は一拍置いてから言葉を続けた。
「……と言えばそれまで。感情で動くのもまた人間。言葉が通じて、感情を見せる存在をお前さんが放っておけないのも無理はないさ」
「それじゃあ……」
「バーストリンカーとエネミーが友達になる。それが成立するかはともかく、そうなりたいと思うお前さんの気持ちを、俺は間違っちゃいないと思う」
目鼻のない頭をしたアバターなのに、どこか優しげで暖かな視線を向ける大悟の肯定に、ゴウは不安が和らいでいくのを感じた。
「……ありがとうございます。どれだけ時間がかかるか分かりませんけど、やれるだけやってみようと思います」
「うん、何事も挑戦だ。まったく、長いことバーストリンカーやっていても、まだまだ知らないことが増えやがる。ブレイン・バーストってのは退屈しないわなぁ」
くくく、と笑いを漏らす大悟に、ゴウは遠慮がちに付け加えた。
「それと、まだこのことは他の皆には……」
「あぁ、向こうから接触してくるまでは、そっとしておいた方が無難だな。メディックやコングが聞いたら、高尾山へ直接会いに行こうとか言い出しそうだ。この手の話題ならメモリーもえらく興味を持ちそうだし」
その情景がゴウには目に浮かぶようだった。ずっと孤独だったイザナミが、いきなり大勢から質問攻めにされるのは、さすがに刺激が強すぎるだろう。顔を合わせる時が来たとしても、まだそれは先の話だ。
これでイザナミについて知るのはゴウを除き、宇美と大悟の二人となった。宇美にも一応口止めはしているので、これ以上広まることはあるまい。
「えー、それじゃあ、ハイエスト・レベルやイザナミのことはひとまず置いておいてですね、実は大悟さんに相談したいことがまだあるんです」
「ん? まだ何かあるのか?」
咳払いをしてから、ゴウはまた違う話題を切り出す。ゴウとしては、これが今回大悟へ連絡した本題でもあった。
「はい。さっきの説明だと
ゴウの話す内容を聞いていく内に、大悟は面白そうに頷いていった。やはり大悟は、対戦に関わることの方が興味をそそられるらしい。
「コークス・デーモン……これまた聞かないアバターネームだ。レベル6のミドルランカークラスで俺が知らない奴となると、世田谷の反対方向、二十三区の東側で普段活動しているのかもな」
そう言いながら大悟は、ずっとちゃぶ台に置かれていてもVR空間故に、温度が冷めないお茶をすする。
「にしてもそうかぁ、新しいライバルができたわけだ」
「いや別にそう言うわけじゃなくてですね、リターンマッチして次は勝ちたいのであって、そんな仲じゃないですよ。それにあんまり好きにはなれなさそうなタイプでしたし」
デーモンの不愛想な態度を思い出し、ゴウは顔をしかめる。彼に敗北したことは、ゴウにはこの数日ずっと心残りであった。
イザナミとのリンクが不完全だった弊害で、メンタル的に絶不調であったことを差し引いても、対戦内容はほとんど完敗に近い。初対面で特異な能力を持っていたことを知らず、相性が不利であっても、それに対して策を考えて対応するのが対戦というもの。初見相手に負けても仕方ないなど、そんなものは言い訳にしかならないのだ。
ゴウが渋面を作っても、大悟は尚も面白そうな態度を崩さない。
「あいつには負けられないって対抗心があるなら、そう言うのもライバルってんだ。中にはいけ好かない奴だっているさ」
「大悟さんにもそういうライバルみたいな人がいるんですか?」
「そりゃあ、いるとも。仲の良い奴から悪い奴まで、それこそ両手の指じゃ足りん。えーと、ひぃふぅみぃと……そういや、あいつはここ何年か見ないな。全損したかな……それと──」
「あーっと、その話はまた今度じっくり聞きたいので……」
ゴウは指折り数える大悟を制止する。実際気にはなるが、これでは話が進まない。
「ただ、今の僕がデーモンとそのまま再戦したところで、多分また負けます。そこで格闘以外の戦法を持てないかと」
「アバターの別のスキルを伸ばしてみたいってことか? 確かにここらで方向性を変えてみるってのも悪かないな。ミドルランカーになってくると、そういう選択をする奴は多い。ただお前さん、レベル上がったばかりだろ。その分のボーナスで必殺技も取得したし」
「はい。だから新しいアビリティをボーナスじゃなく、自力で獲得できないかと考えたんです」
「……実際にできるかはさておき、具体的にはどういうアビリティを求めてんだ?」
「はい、実は──」
その後もゴウの相談は続き、最終的に大悟はこう言って話を締めくくった。
「よし。なら指導役を見つけて、お前さんと引き合わせてみようか」
それから二日後の現在、ゴウと大悟で通常対戦を行い、その指導役をギャラリーとして同じ加速空間に引き入れ、この日比谷公園の大噴水にて待ち合わせているのだ。
ブレイン・バーストにおいてここ千代田区は、自身の所属先と異なる勢力が、リアル割れのリスクを可能な限り抑えて接触し、相談──議会や密会するのに最も適しているエリアとされている。
その理由は二十三区内で唯一、エリアが分割されていない(他のエリアは基本的に二~五つのエリアに分割されている)場所なので、フィールドが広大であること。
それでいて面積の二割を、現実の皇居にあたる巨大ダンジョン《帝城》が占め、通常対戦時では進入禁止、通り抜けも不可能なので戦闘の邪魔にしかならず、非常に戦いにくいこと。
おまけに隣接しているエリアは対戦者が多いため、わざわざ赴く者がほとんどいないことなどが挙げられる。
例外的に千代田区の北側、お茶の水から神保町にかけては学校が多いので、土曜の午後には対戦者が集中するのが習慣になっているが、平日の今日は関係ない。
現実の同敷地内である、《日比谷図書文化館》の電子書籍閲覧ブースからダイブし、待ち合わせ場所に着いてからまだ数分。というより、もう数分経過しているのに、未だ『指導役』は姿を見せないわ、大悟は一向にその人物を教えてくれないわという状況に、ゴウはずっと気もそぞろだ。
──もういっそのこと、こっそりインストメニュー開いて確認しようか。でもバレたらデコピンされそうだし……あ、ちょっとでもダメージ受けたら戦闘開始って判断で、ギャラリーの自動テレポートが適用されるかな。でも、
「おい」
「ぅはぁい!?」
若干の後ろめたさを抱いた考え事をしていたゴウは、いきなり大悟から声をかけられ、その拍子に裏声が出てしまう。
「何を変な声出してんだ。ほら、おいでなすったぞ」
「ほんとですか! どこに……え? えぇ!?」
大悟が指差す方向、正面からこちらに向かってくるデュエルアバターの姿を確認したゴウは、驚きの声を上げることしかできなかった。