はい、どうも。三日ぶりの投稿で申し訳ございません。誠心誠意反省しております(壁に肘ついて髪を掻き上げるポーズ)。
仕事が忙しかったのもありますが、何より他の作家様の二次創作が面白すぎて執筆に手が届かないのです。毎晩ニヤニヤしながら見ております(気色悪)。
見終わっていないシリーズもそろそろ見終わるそうなので、これからはちょっと…ちょびっと…雀の涙ほど…猫の額ほど…に更新頻度が上がる可能性が1%の閃きを引き出さないと上がらないかもしれないので皆様応援どうぞよろしくお願いします。
それでは、どうぞ…
『諏訪の国』へ滞在してから数日。
そして現在は早朝を過ぎた時間帯。
僕はまだ人通りの少ない大通りの真ん中で、身の丈の六倍はある野菜の山を荷台ごと持ち上げ移動していた。
諏訪神社の信仰を集めるために、僕は諏訪子のお手伝いとして神社から派遣してきたという体で自主的にこうして人々のお手伝いをしている。無論”変化“で人間に化けながらだ。
隣で野菜の山を見上げるお爺さんに声を掛ける。
「…ここでいい?」
「おう!あんがとな黒の兄ちゃん!今度神社の方に野菜をたっぷり持ってってやるよ!」
「…感謝」
「にしても兄ちゃん力強えなぁ、うちの女房より愛いのによ!うちの女房っつったらもう朝から怒鳴りっぱなしでもう大変よぉ。あー兄ちゃんみてえに静かだったら少しは可愛げが出てくるんだがねえ」
「…後ろ」
「あん?後ろ………ヒェ」
自分の妻の悪口を言っていたお爺さんは背後にいるお婆さんに気付かず、仕方なく僕が声を掛けたことで気付いたようだ。しかしその件の人物は怒髪天を通り越しており、文字通り顔が鬼の形相になっている。
「こっち来な...」
「い、いや、店...」
「 こ っ ち き な 」
「ヒェァ…」
首根っこを掴まれたお爺さんはお婆さんに引き摺られていき、店の中へと連れて行かれた。音が一切ないのが不気味だ。
とりあえずここにいる理由も無くなったから、次のお手伝いに行こうかな。
僕は野菜の山を店の前に置いて、その場を後にした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝から現在に至る夕方まで、僕はとりあえず都で起こる困り事や揉め事を解決させて帰路についていた。
「うーっす黒さん、おかえりですかい」
「ん、水菓子のお兄さん」
「今もぎたての白桃があるんで、持って帰りませんかい。昨日も畑仕事手伝って貰っちまったんで、そのお礼に」
「…それなら、有り難く。今後とも諏訪神社をご贔屓に」
「あいよー。ほんでこれ白桃でさぁ、とびっきりの甘いもん選びましたよー」
「ん、帰って美味しくいただく。じゃ」
「またのお越しをー」
「まー黒ちゃん!お手伝い帰りかい?おつかれさん!あっこれうちの旦那が今日収穫した新鮮な胡瓜!沢山あって食べきれないから黒ちゃん持ってっちゃって!」
「ん。あれ、お爺さんいないけど…」
「“裏の川で冷やしてる”から大丈夫よ!ささっ、これ胡瓜ね?あと赤茄子も入れといたから食べときんさいな!」
「有り難く貰う。…今後とも諏訪神社をご贔屓に」
「はいな!それじゃ気をつけて帰るんよ!」
「ん」
「やぁやぁ黒殿___」
「お、黒の旦那___」
「きゃー黒さん!会いたかったですわぁ___」
「よぅ黒、今度___」
…なんかいっぱい貰ってしまった。結構申し訳ないけど。
でもこれは信仰の証だ、僕の地道な努力が今日も身を結んでいる証拠。
諏訪子も「最近神力が調子良いんだよね!」って毎日の如く言ってるし、このままいけば諏訪神社は大きくなるだろう。
そう思いながら、僕は諏訪神社へと脚を進めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「妖怪被害?」
「うん、つい先日かな。畑仕事をしていた老人夫婦が妖怪に襲われて怪我を負ったってさ」
「ふむ…」
「こ、怖いですね…!」
諏訪神社に帰り、現在は晩餉。
貰ったばっかりの野菜や肉で作られた料理を食べながら、僕は先日から起こっている“妖怪被害”のことについてを諏訪子から聞いた。
「…それ以外に被害は?」
「都の外側の大柵の大部分が複数の妖怪によって破壊。あと関係ないけど都近くの村が著しく被害を受けてることかな。そのせいで都に避難してきてる人が多くなってきてる」
「…ほむ…」
なんとも不可解な話だ。
門ではなくて柵を破壊、そして都の近くにある村への被害。
これは明らかに妖怪の本能だけで行われる行為ではない。人為的…知性ある妖怪が存在している。
「…僕は動こう」
「ん、そういうと思った。私は都を離れられないし、都の中は任せといてよ」
「ん…人は外に出さないように。間違えて殴っちゃうかもだから」
「う、うん。絶対に出させないね」
僕の強さは初対面の時を以って諏訪子は理解している。
神力の所は今のところ隠している。何故なら、今の諏訪の国の
最悪、僕を排除する動きをすることだって考えられるのだ。
もしもバレたら、最低でも別れを告げてからまた旅にでも出よう。
「…鈴八さま?」
「…ん?」
「…いえ、どこか鈴八さまが寂しそうな顔をしていましたので」
「…そっか」
やっぱり、緑には悲しい思いをさせるだろうけど、仕方がない。
僕は妖怪、緑は人間、諏訪子は神。三つ巴でもなく、人間は神の味方で、神は人間の味方。
妖怪に身を落とし…いや、妖怪と
「…諏訪子」
「んー?」
両足をぱたぱたさせながら、諏訪子は僕に顔を向ける。
「…いや、なんでもない」
「えー?なになに気になるじゃん」
「忘れた」
「忘れるの早くない!?」
でも今は…この時を大事に過ごそう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『ぐるるる…』
『キャルル…』
「___ふんっ!!!」
黄昏時を過ぎ、完全な夜になった時間帯で、僕は都の外で妖怪達を殺しまわっていた。
妖狐になったことで敏感となった五感を満遍なく使って野良妖怪の位置を把握し、最短で殺す為の道を計算し、その道を全力で駆け抜けながら道中にいる妖怪を殴り飛ばす。
途中途中刀なども使っているが、木が多い場所では振り抜ける場所が少なく___というか木をあまり切り倒すのも悪いと思って___刀があまり使えないのだ。
「…前より多い…」
『ぐるるるるるる』
鍛錬を兼ねた旅をしているときはこんなに多くなかったのに、今ではその三倍ほど多くなっている。
やはり首謀者の存在が浮き出てくるけど、今のところそんな気配は微塵も感じない。
…もしかして、“神力”の影響?
僕は急停止して、木の上に避難する。一旦考えを纏めるためだ。
諏訪の国に居座る前は多くなかった妖怪が、今になって増えた事実。
それは神力が関係しているのではないかと思う。
僕が諏訪神社の信仰を高める為に行った、都の人達へのお手伝い。その対価として、僕は都の人たちに諏訪神社…諏訪子への信仰をお願いした。
諏訪子の
神力の出どころは諏訪子で、それで信仰によって神力を高めるよう促したのは僕で……………?
「……」
犯人、僕?
ヒェア…犯人は…画面の前の貴方かもしれません…。
それでは、また次回…