東方黒狐録   作:よるくろ

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 二本目投稿…暇なんでしょうか私は。

 今回の話はちょっと短めだと思います。

 それでは、ご覧あれ…


【ろ】 妖怪

 さて、僕はわかってしまったことがある。

 

 それは、“この森から出られない”という事だ。

 

 そう、森の中に入って歩いて、まっすぐ歩いているはずなのに何故か花畑に戻ってしまう。それはどこからでも同じで、どこから出てもその反対側に戻ってしまう。無限ループって怖いね。

 

 でもこういうことはあり得るのだろうか。いや、ありえない。だけど転生というありえない事を体験した僕は、このありえないを完全に否定することができないでいる。

 

 今となってはありえないが現実だ。現実から目を逸らさないようにしなくちゃ。

 

 この摩訶不思議な現象に悩める僕は、とりあえず走った。歩く速度が問題なんじゃないか、早く走ればいいんじゃないかと思ったからだ。多分違うと思うけど。物は試しだ。

 

 でも途中でどうしようかな…と悩んで、それでもめげずに森を抜けようと走り続ける。走って走って走って走って…そして気づいた。

 

 

「(あれ、疲れない)」

 

 

 そう、疲れないのだ。そして出れない。

 

 今僕が走った距離は、メートル法に則ると大体三〇〇M(メートル)。しかも全力疾走なため、オリンピック選手でも息切れをするレベルだ。

 

 でも僕は息一つ乱してないし、何より足の疲労が全くない。どういう事なのかと推測していると、僕は一つの仮説を見出した。

 

 僕が狐と共に生まれ変わったせいで、僕に狐の運動能力とかが備わった仮説だ。

 

 基本動物の運動能力は人間の何倍もあり、それは持久力も含まれる。なので、狐の運動能力を手にしている僕がいくら人間の限界まで運動しても、疲れが来ないというわけだ。

 

 となると、僕は人間ではない…いや、耳と尻尾がある時点で人間じゃないけど。まぁ人間以外の種族…例えるなら、“妖怪”になったわけだ。

 

 妖怪かぁ…。前世の漫画で読んだ気がする、なんだっけ…思い出せないなぁ。ねこ娘が可愛かったことは覚えてるんだけど…。

 

 そうそう、妖怪となったからには何か別のものも備わっていたりしないかな。例えば妖力とか、よく戦闘系漫画で出てくる“氣”とか。確か自分の身体の中を意識してみるようにすれば感じられるんだよね…うん、何も感じない。

 

 というか、アホな事やってたらそろそろ暗くなってきそうだ、さっきから太陽は見えないけど、暗くなってきているのがわかる。

 

 そして最悪なことに、ここら辺にはお花畑しかない。ここは一つ、僕も子供になって脳内もお花畑にして何も考えずに寝るのが良いのだろうか。

 

 水も食料も家もない、サバイバルにしては最低最悪な状況だけど、妖怪となった僕ならば耐えれると信じたい。

 

 水とか食料は確保できなかったけど、今はとりあえず寝るしかないね。

 

 さて…どこで寝よう。

 

 さっきも言ったけど、ここにはお花畑しかない。都合よく洞穴とかあったりしないし、その上山になっているところもないから穴を掘ることもできない。

 

 だから森の木に寄りかかって寝るしかない。くそ、敵に情けをかけてもらうなんて…、

 

 さっきから前途多難だけど、頑張るしかない。

 

 

「…(服は着てるし、風邪は引かない…かな)」

 

 

 今の僕の服装は、黒い和服。ただ異様に袂が長く、僕の手が隠れてしまうくらいのただの和服だ。細かい作業をするときは上を脱がないとできないねこれ。

 

 今のところ寒くないけど、夜になると肌寒さは感じると思うし、今日のところは木に寄りかかって着物の中に引きこもろう。よく子供がやる事だけど、今ばっかりはこの服の中の暖かさがバカにできない。

 

 明日は何しようかな…いいや、明日のことは明日考える。さて、おやすみ。






 如何でしょう、

 結局わかったのは出られないことだけ。最初の場所は東方Projectの迷いの竹林風にしてみました。謂わば修行場ですね。

 次回は何をするか…お楽しみです。

 では、また次回…
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