遊戯王GXの入学試験に神様転生させられたオリ主があやふやな記憶で作った活路エクゾを使って十代と一緒にクロノス先生とデュエルする……。

1 / 1
活路エクゾで行くぞ!

ここは白い空間。

老人の声をした神はある男に向かって叫んだ。

 

「セロリうまいしっ!」

 

これはある男が遊戯王GXの世界に転生する物語。

本来あった歴史は崩れ去り、どんな道を歩む事となるのか、神も知ることはなかった。

 

 

「セロリ美味いしっ!」

 

「うわぁ!!」

 

俺は突然の奇声に気づいて飛び退いた。

おかしい、俺は今まで家で遊戯王のカードを整理してたはずだ。

何年も前に遊戯王なんてやる相手も辞めたけれど持っていたカードは捨てるに捨てられず整理もせずに仕舞い込んでいたのだ。

それを整理しようと思い立って整理を始めたはず……。

あれ、そもそも俺の名前は……うっ、頭が。

これは記憶喪失というやつなのか?

どうやら知識はあるが思い出などの記憶がない……自分が何者かということ以外の記憶だけ残っているようだが、そもそも忘れたことに気づけていないだけかもしれないな。

 

記憶に欠落があるようなのは確かだ。

 

俺はなんでこんな真っ白な空間にいるんだ?

 

「あー、声が届いたようじゃな」

 

さっきの意味不明な大声の主だ。

今度は静かにそう呟いた。

どこかか細い老人を思わせる声だった。

 

「だ、誰だ!? ここはどこなんだ!」

 

「ワシは神じゃ。ここは……そうじゃな転生空間とでも呼ぼうかのう」

 

「転生空間だと!? しかも神だというのか!」

 

なんだそれは。

 

「まー長く話してもしょうがない。何の特徴もなかったごく普通の一般人のお主には遊戯王GXの世界に転生してもらう。本来の主人公が受けた試験の日へとお前も試験を受けに行くことになるのじゃ。お主が転生に持ち込めるのは前世の知識と一つのデッキだけ、あと不審に思われない程度のお金と戸籍ぐらいかのう。さっさとこの中からデッキを作るが良い。探すのが大変ならば欲しいカードがあれば念じれば近くに現れるぞい」

 

いきなりそう言われても俺は理解できなかった。

 

「ちょっと待ってくれ! 一方的だ!」

 

俺は抗議したが、神は答えなかった。

 

そして一瞬のうちに俺の目の前にカードの山が広がっていた。

 

「そもそも遊戯王GXってなんだよ」

 

俺は自分の頭に残っている知識記憶を思い出すことにした。

 

「遊戯王、カードゲーム。アニメや漫画になっていて、遊戯王GXは二作目のアニメ。主人公は遊城十代、明るくてデュエルが好きな少年がデュエルアカデミアという孤島にある学園を舞台になんやかんやで成長する話。具体的な話は思い出せないな。ユベルとかなんかの光が悪者だったような。10年以上昔の作品だって? そりゃ覚えてないわけだ」

 

俺が覚えているのはその程度の事のようだ。

まぁ転生する時点でストーリーなどないようなものだ。

バタフライエフェクトというやつで俺が転生した時点で俺の知っているストーリーは破綻しているのだから。

 

状況を整理できてきた。

デッキとやらを作るとしよう!

遊戯王の世界で生きていくためのデッキを。

 

「確か主人公はE・HEROというカードの種類を使った融合主体のデッキを使っていたな」

 

俺が思い出すと、近くにカードが出てくる。

 

クレイマン、フェザーマン、バーストレディ、

融合、スカイスクレイパー、などなどだ。

 

「あまりのんびりしていると、入学試験に間に合わなくなるぞい。あとお前さんの行く時代に合わせて選べるカードにはもちろん制限があるぞい。優しめじゃがのう」

 

「な、なんだって!?」

 

俺は慌てた。

遊戯王の世界は危険がいっぱいだ。

闇のゲームはもちろん日常生活も全てがデュエルで決まる世界と言ってもいい、そんな世界にいきなり放り出されるのは勘弁してほしい。

危険なことには変わりないが、まだ孤島の学園の方が社会的に、世界に慣れるのには安心だろう。

 

俺は急いでデッキを作ることにした。

だが俺は昔の環境なんてろくに覚えてないようだ。

何か無いかと考えた時、俺の頭の中から出てきたのは活路エクゾと呼ばれた伝説のデッキだった。

世界大会にも出場した伝説のデッキを俺は作ることにした。

 

最強ではない。

罠カード主体で弱点ばかりのデッキだが、ライフポイント8000を削り合って0になったら負けのこのゲームで、手札に5枚のカードを揃えれば問答無用で勝利するカード達を用いるロマンデッキ。

 

その感動は記憶を失った俺の中に残っているようだ。

 

「俺はエクゾディアが好きだったらしいな。召喚神エクゾディアはまだないのか? あれはいつ出たんだろうな。なんか島にもエクゾディア使いもいた気がするが、あれは殴る系の邪道な感じだった気がするな。召喚神エクゾディアは遊戯王GXに出てたような気もするなー。わからん。ただ普通のエクゾパーツ自体はモブも持ってるカードでそれほど珍しくはないはず。海馬を倒したカードとして人気も出たろうけど、中々揃えられないしあれから何年も経ったはずのGX時代には比較的安くなっていて注目を集めることもないだろう」

 

俺は不確かな記憶を頼りにデッキを構築した。

 

「ふむ、ぎりぎり間に合ったようじゃの。その程度のデッキであれば問題なさそうじゃ。シンクロもエクシーズもペンデュラムも使っておらんし……まぁ好きに生きてみせるが良い」

 

なんか色々言っていたな。

シンクロは知ってるようだけれど他に二つもあるのか……エクストラモンスターの知識は残念ながら俺の頭に残ってはいなかったのだ。

 

「異世界転生させてくれてありがとうございます。神様。でももう少ししっかり説明をしろ、あと地獄へ堕ちろ拉致誘拐犯クソ野郎」

 

自称神様に思いつく罵詈雑言を浴びせ俺の意識は遠ざかっていった。

 

 

ー海馬ランド・デュエルアカデミア試験会場ー

 

「100番代の試験はもうとっくに終わってるよ」

 

「まじか〜」

 

俺はそんな声に気づいて意識が蘇ってきた。

 

辺りを見回せばテニスの試合を見ているようなデュエル会場の座席の列の一番後ろに座っていた。

後ろの通路に立っている二人組の会話はどこかで聞いたことのあるセリフだった。

 

(本当に来たのか、遊戯王GXの世界に)

 

「筆記試験1番のお前、今年の受験生で2番目に強いかもな」

 

見回しているといつのまにか、俺の隣に座ってる空気のような奴と、後ろに立ってる二人組の1人、髪型が凄い奴が話している。

 

ちなみに俺の視界には自分の白髪が映っているので俺の髪型も心配になってきている。

 

「どうして僕が2番目なんだい」

 

いつのまにか俺の隣に座ってる空気みたいな受験番号1番の奴が後ろに立ってる髪色が特徴的な奴にそう言う。

その頭の中央の黄色い髪は染めてるのか?

茶髪部分が地毛か?

その隣に立っているメガネをしているやつも派手な青い髪をしているし……遊戯王世界はカラフルだ。

 

そんな二色な彼は空気な男ににこりと悪気なく答える。

 

「だって俺が一番だからさ」

 

『受験番号110 遊城十代君、受験番号120 桂 エクス君』

 

「おっと呼ばれたな。じゃあな」

 

髪が凄い奴、彼が遊戯王GXの主人公である遊城十代という事だ。

今の彼のその漲る自信いっぱいの姿は無垢であり少年と言っていい。

 

超かわいいと言っていいものだ(語彙力)

 

どうやら俺は原作主人公に会えてテンションが上がっているようだな。

混乱しているとも言う。

 

まぁ、落ち着け。

 

確か、十代は試験に遅れてきていて最後に試験を受けていたはずだ。

ということは十代と一緒に呼ばれたのは多分俺だ。

まだ試験を受けてないのは俺だけだろう。

 

自称神もぎりぎりだったと言ってたしな。

つまり俺と言う異物の名前は桂エクスというらしい。

 

かつらえくす、かつらえくす、うむ、何も思い出さないし、何も思わないな。

 

ていうか俺の受験番号120番って十代以下……筆記試験の成績悪すぎ……?

まぁコンマイ語難しいよな。

 

「すみません。通ります」

 

隣に座った空気みたいな人にそう言って前を通らせてもらい通路に出て俺もデュエルに向かう。

 

「おっと、すまない。君もだったのか。健闘を祈るよ」

 

まぁそのうち慣れるだろう。

 

 

スタッフに案内され、床がエレベーターのように動いてデュエルフィールドにやってきた。

無駄な登場の仕方はプロデュエリスト養成校の試験なだけはあるのか。

 

隣には遊城十代が、前にはクロノス先生がいた。

 

「最後の2人とーも、電車の事故で遅れたのは仕方ないノーネ。ワタクシはクロノス・デ・メディチ。実技試験の最高監督責任者やってルーノ。タッグデュエルで2人まとめてさっさと相手してあげるノーネ。ちゃっちゃっと試験を終わらせるノーネ。……残業したくないノーネ」

 

明らかにドロップアウトボーイたチ〜メというような圧と仕事に疲れているような気がするノーネ。

 

おっと、語尾が移るな。

ハハッ、デュエルデース、ミレニアムアイデース。

 

俺がそんな考えが浮かんでる中、十代はクロノスに話しかけていた。

 

「遊城十代です! カッケー! そのコート入学したら買えますか!」 

 

クロノス先生はブルーのコートをかっこよく着ていた。

 

「成績優秀者にだけ与えられるノーネ」

 

「そっかー! 最高監督責任者が試験してくれるなんて、俺はめっちゃ期待されちゃってるな〜」

 

この圧を受けてそれが言えるのは流石主人公の遊城十代である。

もうお前が最強だ。

 

この人絶対早く仕事終わらせたいだけだぞ。

ペガサスのモノマネを心の中でしていた俺とは大違いである。

 

うーむ、この展開は問題だぞ。

あの神め……。

 

「僕は桂エクスです。あの〜まとめてってルールは一体なんですか?」

 

僕って言っちゃってるよ。

緊張しているのか。

それともこの体に引っ張られているのか?

俺は髪が白いし僕だしどうやらバクラみたいな雰囲気なのかも知れない。

イケメンってやつだったらいいんだが。

 

「オー筆記試験の点数が低い者ーは知らないのーもムリありませンーネ。一般的なタッグデュエルデース。でもハンデとシーテ、私は1人分のライフで、あなた方は別々のライフでお相手してあげまーす。ターンは私の後はどちらかがプレイその後はワタクシのターン、次はもう片方という感じなノーネ。さらにおまけで先行はあなた方2人とーもでいいノーネ」

 

うげっ、この人は。

 

「よっしゃ! そんなの楽勝じゃん。エクス、同じ受験者同士頑張ろうな!」

 

十代はあっさりとそう言う。

そして慣れ慣れしい。

 

「いやいや! それって先生の方が有利ですよね」

 

タッグデュエル、いくらライフがこちらは別々と言っても絶対一つのデッキを回してた方が強い。

 

そもそも俺のデッキもデッキだし……。

 

「そんな事ないノーネ。先行2回も使えるのでバランスは取れてるノーネ。それにそもそもこれは試験で勝敗は関係ないノーネ!」

 

クロノス先生は平気でそう言う。

 

ドロップアウトボーイ達の試験なンーテ2人まとめてすぐ終わらすノーネ! という勢いを感じるぜ!

 

「そうだぜ! 不安だったら俺に任せておけって」

 

十代はそれに気づかずそう言う。

なんてピュアで眩しい男なんだ!

 

うむ……まぁ確かに。

彼がそういうならいいのだろうか。

 

十代、彼が主人公だ。

 

「えっと、僕のデッキはちょっと特殊なんだ。足を引っ張ったらごめんね。十代君」

 

「エクスだっけか、大丈夫だぜ!お互い全力で行けば勝てるさ!」

 

本来は彼がクロノス先生を倒すはずだが、こうなっては俺が先生を倒すしかないんだよな。

十代の足を引っ張らないようにしないとな。

 

最初から全力で行くしかないな!

 

「早速始めるノーネ」

 

「「「デュエル!」」」

 

ーライフポイントー

クロノス LP4000

 

十代 LP4000

エクス LP4000

 

「うわっ」

 

驚いた。

デュエルディスクから音が出たのとそこに表示されたLPが4000という事に。

 

8000じゃないのか……そういえば昔は2000の時代もあったんだっけ。

 

「エクスは緊張してるようだから俺から行くぜ。頑張るぞー!ドロー!」

 

先行ドロー!

 

「『E・HEROフェザーマン』を守備表示で召喚だ」

 

表側守備表示!!

 

俺はいろんな違いに驚いたが、それよりも言いたいことがあった。

 

ソリッドビジョンかっけぇ!!!!

フェザーマンがふさふさしている。

 

「カードを一枚伏せてターンを終了だ」

 

俺の番だな!

 

「僕のターン、ドロー!」

 

やっぱり俺とは言えないらしい。

 

俺は一体何者なんだ。

 

手札は幸いかなり良かった。

固まってるとも言うな。

ちゃんとデッキシャッフルされてるのかなと疑いたくなるのは遊戯王あるあるだ。

事故らなくてよかった。

俺の手札はフル回転できる理想的な物だった。

 

「僕は手札から魔法カード『成金ゴブリン』を発動します。成金ゴブリンはカードを一枚引くかわりに相手のライフポイントを1000回復させます」

 

「相手を回復だって!?」

 

十代が驚いている。

ごめんよ。

 

「ありがたいノーネ」

 

クロノス LP5000

 

「僕は手札から『成金ゴブリン』をさらに発動!」

 

クロノス LP6000

 

「一体何を考えてるノーネ」

 

2枚目の発動にクロノス先生は呆れていた。

だが俺のデッキはちゃんと答えてくれているらしい。

 

「僕はこのままカードを5枚伏せてターンエンド!」

 

手札残り一枚。

 

「エクス! 面白いプレイングだな!」

 

煽りに聞こえなくも無いけど、十代の瞳はキラキラしていた。

眩しい。

 

「十代君、大丈夫だよ。でも足を引っ張ってしまうかもしれない」

 

「わかってるぜ。その伏せカード罠があるんだよな! 大丈夫だって!」

 

「ふむ、流石ドロップアウトボーイ達は違うノーネ。ワタシのターンなノーネ。世界の広さを教えてあげるノーネ!! ドロー」

 

「手札から『押収』を発動するノーネ」

 

よくもそんなインチキ禁止カードを!

 

と言いかけたが、ここは遊戯王GXの世界。俺の記憶にある禁止カードはここより後の時代のものだ。

この世界でももう少しで禁止になるのだろう。

なるよな?

 

「押収の効果は1000ライフポイント払う事でワタシは相手の手札を見て、その中から1枚選んで墓地に送る事ができるノーネ。」

 

押収は相手の手札を見れる情報アドバンテージの上にハンドデスができるまさにインチキカードだ!

 

「よくわからなーい方の残りの手札も気になるノーネ。でも1枚だけの手札を狙うノーもノットエレガントなノーネ。ヒーローボーイの手札を見させてもらうノーネ」

 

「俺かー」

 

た、助かったな。

 

「『死者蘇生』のカードね。もうすぐ禁止カードになるカードなノーネ。これを墓地に送るノーネ。ちなみに押収も禁止カードになるノーネ」

 

やっぱり禁止カードあるのか。

 

というかなんだかんだいいながらちゃんと教えてくれるノーネ。

もっと意地悪な人だという知識が俺にはあったがどうやら違うらしいな。

 

クロノス先生からしっかりとした先生感を俺は感じ取っていた。

 

「ワタクシはカードを一枚伏せて、魔法カード『大嵐』を発動するノーネ。大嵐は全ての魔法・罠カードを破壊するノーネ。ちなみにこれも禁止カードになるかも知れない強力なカードなノーネ」

 

「エクスの罠が……」

 

「十代君の伏せカードは使えない?」

 

心配してくれる十代に俺は尋ねる。

 

「使えないぜ!」

 

「ホッホッホッ、ホロホロホロ。さぁ、5枚も伏せた意味不明なカード達ィをお掃除なノーネ!」

 

意味不明なカード呼ばわりか。

意味不明な笑い方しやがって!

 

俺は全力で行くぜ。

 

「僕は当然大嵐の発動にチェーンします! 罠カード『活路への希望』を発動。ライフを1000払い発動、相手とのライフ差2000毎に一枚ドロー!!」

 

エクス LP3000

 

遊戯王はチェーン処理というルールがある。

発動を重ねていく場合後から発動したカードの効果を処理するというルールだ。

今回の場合、活路への希望の効果処理の後大嵐の効果を処理する事になる。

 

ちなみにライフは効果発動前のコストとして支払うので既に僕のライフは減っている。

 

「ワタクシのライフポイントは押収を使った事で5000なノーネ。あなたのライフは今のコストに1000払って3000。たかたがその差は2000ノーネ。一枚引くぐらい好きにしたら良いノーネ。他の4枚の伏せカードは無駄になるノーネ!」

 

まだ余裕だな。

どうやらチェーンはないらしい。

僕は自分のカードにチェーンする。

 

「さらに『活路への希望』を発動します」

 

エクス LP2000

 

「惜しいノーネ。ワタクシが押収をしてなかった〜らライフ差は4000。つまり2枚ドローで合計4枚ドローだったノーネ。でも残念だったノーネ。今のライフ差は3000なのノーネ。自分のライフーを半減させてワタクシを回復させてまーでしてその結果が2枚ドローとはノーネ」

 

「まだ始まったばかりです」

 

「ま、まさかノーネ。伏せカード全部チェーンする気なノーネ?」

 

「さらに僕は自分の活路への希望にチェーン、罠カード『ギフトカード』を発動!クロノス先生、あなたは3000ライフを回復する」 

 

「ホホ、ギフトカードなんーて相手を回復させる雑魚カードなノーネ。でもこれで差分が6000になるノーネ……3✖️2で6枚ドロー……回復の方がありがたいノーネ」

 

クロノス先生が薄々気づいたのか若干引き始めた。

 

「まだですよ。僕はさらに『ギフトカード』発動! 差分は8000になりますがまだ僕には1枚の伏せカードがあります」

 

「ふ、ふざけてるノーネ!」

 

「それってつまり……すげぇー!」

 

十代がめっちゃキラキラした目で見てくる。

これは僕の力じゃないけれど悪い感じではない。

 

「僕はさらに3枚目の『ギフトカード』を発動!これで僕の5枚の伏せカード全てが発動しました! 効果を処理します。チェーン処理は最後からです」

 

クロノス LP5000

 

「第3のギフトカード!」

 

クロノス LP 8000

 

「第2のギフトカード!」

 

クロノス LP 11000

 

「第1のギフトカード!」

 

クロノス LP 14000

 

「ライフが増えてるのーにあんまり嬉しくないノーネ」

 

「そして活路への希望2枚目の効果!差分は1万2千!僕はデッキからカードを6枚ドローする!」

 

「ロロロロ、6枚ドロー……ノーネ」

 

「そして1枚目の活路への希望の効果! 6枚ドロー!」

 

「合計12枚ドロー!!エクスすげぇーぜ!」

 

 

「よ、ようやく終わったノーネ。ドローボーイ……デュエルはドローだけじゃ勝てないノーネ!」

 

「大嵐の効果でワタクシの伏せカード『黄金の邪神像』が破壊されたノーネ。効果で2体の邪神トークンが特殊召喚されるノーネ。そして2体のトークンを生贄に、『アンティークギアゴーレム』を攻撃表示で召喚ナノーネ」

 

アンティークギアゴーレム 攻撃力3000

 

「ドローボーイはガラ空きなのーね。これでドロップアウトなノーネ! アンティークギアゴーレムが攻撃するとーきは魔法罠カードを発動できない上に貫通効果もあるノーネ! まぁいまは関係ないけーどーホッホッホッ!」

 

「まずいぜ。エクス!」

 

「行くゥーのですよ。アンティークギアゴーレムゥで、ドローボーイを攻撃なノーネ!アルティメットパウンド!」

 

迫るアンティークギアゴーレム。

ソリッドビジョンの迫力凄すぎだろ。

 

「この瞬間、手札からモンスターカード発動!『速攻のカカシ』を墓地に送る事であなたのバトルフェイズを終了させます!」

 

「ムムムム、時間稼ぎの雑魚モンスターノーネ。ターンエンドノーネ」

 

「俺のターンだな! 2人ともすげぇ〜。俺は感動してるぜ。試験の最高監督責任者が全力で向かってきているのも、エクスが立ち向かってるのも凄い。俺も負けてらんないな。ドロー! キタキター! 俺は手札から『融合』を発動するぜ!」

 

十代のドローチカラは馬鹿にできないよな。本当に。

 

「俺は場のフェザーマンと手札の『E・HEROバーストレディ』を墓地に送り、融合召喚! 現れろ『E・HEROフレイムウイングマン』」

 

E・HEROフレイムウィングマン 攻撃力2100

 

「ワタクシのアンティークギアゴーレムの攻撃力は3000。それじゃ倒せないノーネ」

 

「ヒーロにはヒーロにふさわしい舞台があるんだ。俺は手札からフィールド魔法『摩天楼ー スカイ・スクレイパー ー』を発動するぜ!」

 

「そ、そのカードォーワ〜〜」

 

「スカイスクレイパーは自分より攻撃力が高い相手を攻撃する時1000ポイント攻撃力を上げるフィールド魔法。ヒーローは必ず勝つ! 行けフレイムウィングマン! スカイスクレイパーシュート!!」

 

攻撃力3100のフレイムウィングマンでアンティークギアゴーレムを撃破か、確か原作通りだな。

 

「オーー、ワタクシのアンティークギアゴーレムゥがぁー」

 

クロノス LP 13900

 

「フレイムウィングマンがモンスターを戦闘で破壊した時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

クロノス LP 10900

 

「へへっ、どうだい先生。もしエクスがいなかったら押収のコストと今の戦闘でライフポイントダメージは4100……ゼロになってたぜ」

 

「ブラブラブラ〜〜もしもの話に意味はないノーネ」

 

 

「うん、そうだね。足を引っ張ってごめんね。十代君」

 

「あ、そう言う意味じゃないぜ! エクス! 足なんて引っ張ってないって!!」

 

いや〜肩身が狭いぜ。

本当に。

どうしてあの自称神は俺を転生なんてさせたんだ?

負けられないねこのデュエル。

 

「カードを一枚伏せてターンエンド!」

 

「ヒーローボーイにしてやられたノーネ。ドロー。『強欲な壺』を発動なノーネ。2枚ドロー! カードを3枚伏せてターンエンドノーネ。ドローボーイのおかげでまだまだライフは沢山あるノーネ。じっくり戦えるノーネ」

 

禁止カード!!

と言いたいが堪えよう。

 

「僕のターン。ドロー」

 

「す、凄い手札だぜ」

 

「ドローボーイ、手札制限は6枚までなノーネ」

 

そう言いたい気持ちはよくわかる。

俺の手札は今14枚あるが、エンドフェイズに6枚になるよう捨てなければいけないのだ。

 

まぁ良い。

そろそろ終わりだ。

今回はかなり引きが良い。

 

もうすぐ終わる予感を俺は不思議と感じていた。

 

「念のため僕はカードを4枚伏せます」

 

「また伏せカードそれでもまーだ10枚も手札があるノーネ……念の為?」

 

「僕は手札から『打ち出の小槌』を発動。手札から好きな枚数デッキに戻しシャッフルし、戻した枚数分ドローできます。入れ替えるカードは5枚、もう流石に先生にはわかりますよね!」

 

今の俺の手札は4枚伏せて打ち出の小槌を発動して5枚をデッキに戻したわけで残り4枚だ。

このデッキ、ライフ管理やら手札枚数やら伏せ枚数やらチェーン管理やらとにかくややこしい。

しかしそれもエクゾディアを揃えるというロマンのため。

 

俺のデュエルチカラでもなんとか揃えてみせるぞ!

 

「ま、まさかノーネ。もしかシーテー、あのカードーが、もう4枚手札にきてると言うノーネ」

 

クロノス先生、流石にエクゾディアに気づいたか。

でももうパーツは残り一枚だ。

ここで引いてみせる!

 

「5枚ドロー! そして、これで終わりです」

 

よし、揃ったぞ。

 

「僕は手札から『封印されしエクゾディア』『封印されし者の右腕』『封印されし者の左腕』『封印されし者の右足』『封印されし者の左足』を公開します」

 

「マンマミーアなノーネ……」

 

「現れろエクゾディア! 怒りの業火、エクゾードフレイム!! ルールにより僕はデュエルに勝利します」

 

「オママママ、マンマミーア……オバババババー」

 

クロノス先生は炎のソリッドビジョンに包まれた。

 

「すげぇ……」

 

勝ったケロ。

 

実は押収を俺に使われていたら回収するのが大変になっていたのでそこまで余裕の勝利ではなかったが勝ったもんは勝ちだ。

 

「試験は終わりナノーネ。ゴーホームなノーネ! 結果は一週間後なノーネ」

 

デュエル後に十代達との会話もそこそこに……(海馬ランドで遊んでこーぜと言われたけど断って島で会おうと約束した)キレ気味のクロノス先生にそう言われたので俺は家に帰ることになった。

 

 

 

しかし俺の家はどこ??

 

どうしよ〜〜。

 

とりあえず自分の服のポケットを調べるとごく普通の財布があった。

そこには少しのお札とデュエリストカードなる身分証があった。

 

うーむ……そうだ。

 

ここ海馬ランドなんだよな。

遊園地だけど普通にお店あるよな。

 

遊園地を歩いてお店に辿り着く。

いろんな施設があったが、そこに寄っていく勇気、遊べる余裕は転生したばかりの俺にはなかった。

 

「いらっしゃいませ〜」

 

俺は海馬ランドにあるカードショップにやってきた。

前世のようにカードが並んでいるがよく見てみると前世とは全然違う。

 

カードケースにはごく普通の通常モンスターが展示されていて、効果モンスターや魔法や罠カードはもっと厳重に保管されているようでカードではなくデータでの展示だけのようだ。

 

この世界はデュエルで殆どのことが決まる世界……故にカード高杉ィィィ!! なわけである。

まぁ僕みたいなエクゾ使い関連のカードは比較的安めだけどどんなに安くても平気で数万円ぐらいする……普通に高いなぁ。

 

アカデミアで捨てられているカードを拾いに行ったほうがいいかもしれないな。

こんな高いカードを捨てるアカデミア生徒達とは一体……ブルジョアめ。

 

「すみません〜ちょっとこのデュエリストカードの連絡先を確認してもらえませんかー家に連絡したいけど番号忘れちゃって困ってるんですよね……」

 

俺は受付の女性店員に話しかける。

 

「はい? はぁ、わ、わかりました」

 

デュエリストカードを店員に渡して、データを確認する。

見るからに本人だし、本人確認に指紋認証があったので店員はデータを見せてくれた。

連絡先はもちろん住所も載っていた。

戦歴も載ってたけどごく普通の戦歴のようだ。

現在の勝率50%でメイン使用カードはエクゾディア……いや無理に普通っぽい感じにしようとしてる違和感をバリバリに感じるな。まぁあの神様の仕事だ。

気にしないでおこう。

あとお金も安いカードあと一枚買えるぐらいしか預金されてない。

クソ神め。

 

まぁこれで俺は家に帰ることが出来るようになったのだった。

合否通知を待とう。

 

家の場所はごく普通のオートロックマンションの一室だった。

かなり良い感じだな。

部屋の鍵は指紋認証だった。

妙にハイテクなのも遊戯王世界を感じる。

セキュリティはしっかりしているようだ。

ボロいアパートとかじゃなくて良かったな。

けど冷蔵庫は空っぽだし、生活感もない。

今までの勉強用具もなければカードだって一枚もない。

 

鏡を見れば短い白髪の不健康そうな少年が立っていた。

これが俺か……。

 

とりあえず飯買いに行って、自分の経歴も調べておくか。

 

テクテクテクテク。

 

俺の経歴は簡単な物で親族なし。

身内は全員事故で亡くなっていて1人で暮らしているという設定のようだった。

エクゾディアは保険金を殆ど注ぎ込んで購入した記録があった。

お金もないのにこんな家に住んでるし色々ガバガバ経歴だがあの神のry

 

でもまぁそんなことはすぐ忘れ、テレビで武藤遊戯のデュエルを見たりインセクター羽蛾が実際キモいのをみてニヤリとしていたら一週間が経った。

 

デュエルマッスルを鍛えた方がいいという思いはあったが快適なマンション生活でぬくぬく生活していたのだった。

ドローチカラとか運命チカラとかデュエルマッスルとかそんな鍛え方を調べてもネットで知れるはずもなく……そもそも精霊と知り合える機会どこ?

 

ちなみにこれから行くデュエルアカデミアを作らせたらしい海馬瀬人は冥界から帰ってきた後は武藤遊戯とゲーム開発をしたり新カード開発に子供から絵を集めて宇宙に送ったらしい。

海馬冥界行ったのか〜。

俺の頭の中にあるのは何年も前な偏った記憶故によくわからん。

 

まぁこうして現実になったわけだし原作うんぬんはもう破綻しているな!

アニメにも漫画にも俺みたいな転生主人公はいなかったし……こんな現状を真面目に考えてたら気が狂うな。

 

それで海馬さんは冥界に行ったぐらいだしオカルト嫌いも薄れたみたいで宇宙にイラスト送って新しいカードを送るとかなんてこともしたらしい。

うーん。

遊戯王世界は凄い。

 

なぜこの話をしたかというと新聞記事に子供時代の遊城十代君が写っていて彼のイラストが宇宙に送られたとか書いてあったのだ。

 

あー、そういえば。

あれだっけ、十代がユベルとなんやかんやの話かな。

宇宙にどうとか……ずっと放置してたのだの……愛がどうの……うーむ、前世の俺はやはりよく覚えてないらしい。

まぁでもこれは十代に教えとこう。

 

 

海馬はデュエルアカデミアを作ったのは良いものの、育てるのは性に合わないと思ったのかあんまり拘らず放置してるらしい……まぁ世界の大企業のトップなんて超多忙だろうし。

 

海馬くーんデュエルアカデミアは上からブルーイエローレッドと階級制度のあるブラック学校になってますよ〜〜!!

え、デュエリストなんだから自分でなんとかしろって?

 

話がそれた。

そんなこんなを考えていたら試験の合否が通知された。

 

 

俺は最下級のオシリスレッドに入寮することが知らされたのだった。

安いカードならデッキを作れるぐらいの準備金をもらった。

高いカードだと一枚買えるかどうか、前世だと車が買えるぐらいだな〜。

 

大金に驚いたが、オシリスレッドだ。

薄々わかってはいたが……。

 

ほな、準備せな……(現実逃避の似非関西弁)

 

この一週間で快適なマンション生活に慣れてしまった俺は大丈夫だろうか。

とりあえず高性能なテントと寝袋と虫除けは必要かな……自家栽培用の農業グッズとかサバイバルグッズも欲しいところ。

 

カード買う余裕があれば良いんだけどな……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




クリクリ〜(出番を譲ってデッキで静かに見守る相棒の図)
アニメ版漫画版など関係なくカッコいいので海馬さんには冥界に行ってもらいました。

桂エクスが作ったデッキ。
一時休戦が一枚になった代わりにギフトカードとツイスターが加えられてます……ギフトカード3枚はロマン。活路への希望です。

クリッター1(エラッタ済み)
封印されしエクゾディア1
封印されし者の左腕1
封印されし者の右腕1
封印されし者の左足1
封印されし者の右足1
速攻のかかし3
モンスターカード9枚

ツイスター0→1
一時休戦3→1
強欲で謙虚な壺3
成金ゴブリン3
魔法カード8枚

積み上げる幸福2
ギフトカード2→3
強欲な瓶3
威嚇する咆哮3
八汰烏の骸3
無謀な欲張り3
和睦の使者3
活路への希望3
罠カード23枚

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。