両の翼が折れる刻限《とき》 作:XDプレイ歴3年(2021)
原作:戦姫絶唱シンフォギアXD
タグ:R-15 オリ主 残酷な描写 アンチ・ヘイト 翼曇らせ アンチ翼 ライブ会場の惨劇 復讐 憎悪 アンチ翼は念のため モブの逆襲 曇らせ 感想募集 女主人公 ダーク シリアス 批判募集 オリ主は念のため
※注意!!
・内容が、風鳴翼の曇らせ、に該当すると思われます。翼が好きだったり、彼女の表情が曇るところを見たくない読者の方は、読まないようにお願いします。
・アンチ翼と言ってもいい内容かもしれません。風鳴翼というキャラクターを貶めるつもりはありませんが、アンチ・ヘイトが苦手な読者の方なども読まないようにお願いします。
・原作ではモブとして扱われるようなキャラが、風鳴翼に言いたいことを言いまくるようなストーリーになります。細かな設定とかに配慮していません。
・ストーリーの内容的に、ダークでシリアスな雰囲気で一貫です。
・しっかりタブを確認してから、読み始めることをお願いします。
結果、このような話を書かずにはいられない衝動に駆り立てられました。
・風鳴翼の曇らせ、に該当すると思われます。翼が好きだったり、彼女の表情が曇るところを見たくない読者の方は、ここでブラウザバックをお願いします。
・アンチ翼と言ってもいい内容かもしれません。風鳴翼というキャラクターを貶めるつもりはありませんが、アンチ・ヘイトが苦手な読者の方なども本文前のブラウザバックをお願いします。
・原作ではモブとして扱われるようなキャラが、風鳴翼に言いたいことを言いまくるようなストーリーになります。細かな設定とかに配慮していませんので、そこのところご了承願います。
・ストーリーの内容的に、ダークでシリアスな雰囲気で一貫です。そこのところもお覚悟を。
・しっかりタブを確認してから、読み始めることをお願いします。
・FAQや取扱説明書などのページは小説投稿前に確認していますが、もし小説の内容が「禁止事項・注意事項違反」に該当すると判断された方は、感想などで、できればソースも併せて教えていただけると対処できるので助かります。
――私の大切な家族は、理不尽に命を奪われた。
私の両親と妹は、ツヴァイウィングというアーティストユニットのファンで、その日は三人でライブに行っていた。
私だけは他の予定が入っていて、三人とは違ってツヴァイウィングへの興味を持っていなかったこともあって、ライブには行っていなかった。
その結果、ライブ会場に大量のノイズが出現したことによって、私の家族はみんな死んでしまった。
妹は、ノイズから逃げる他の観客の波に押しつぶされて死んでしまい、両親はノイズによって炭化してしまったらしい。
そんなことを聞かされた当時は、突然すぎる家族の訃報に、それを現実のものとして認識できるわけがなかった。
だけど、無残な姿になった妹の姿を見て、この身が張り裂けんばかりの大きな悲しみを覚えたことを、今でも思い出せる。
悲劇は、そこだけでは終わらなかった。
あのライブ会場にいたというだけで、私の家族が悪く言われるようになった。
私の妹のように、死因が他の人間の手によるものが会場での死亡者の大半だったために、そこにいたというだけで私の家族も「人殺し」だなんて侮辱されるようになっていた。
私の両親が、そんなことをしたなんて証拠はどこにもないのに。
まだ小さかった私の妹こそ、死んでしまった側だというのに。
私の家族は、そんなことをする人間ではなかった。私がいくら主張しても、私の家族の名誉を汚す人間たちは、いなくならなかった。
ふざけるな。
どうして優しかった私の家族が、こんな目に合わなくちゃいけない。
命を奪われて、死んで当然の人間だと侮辱されなくちゃいけない。
いったい何が原因だ。
何のせいで、誰のせいで、こんなことが起きなくちゃいけない。
親戚をたらいまわしにされながら、私の行き場のない憎しみは、どんどん膨らんでいった。
そんななか、私はあるものを偶然にも手に入れた。
聖遺物と呼ばれる、オカルトめいた超常技術の結晶。
その力で、私はこの世のありとあらゆることを知ることができるようになった。
だから、私は調べた。
私の家族が死んでしまった、ツヴァイウィングの最後のライブで、いったい何が起こったのかを。
徹底的に調べて、そして、私は真実を知った。
だからこそ、ツヴァイウィングの残った片割れ、風鳴翼だけは絶対に地獄に落とすと誓った。
*
トップアーティストであり、シンフォギア装者の一人である風鳴翼は、今は無辜の民を護る防人として、とある少女と対峙していた。
その少女は、翼が護るべき人々の平和を脅かす存在だった。
ゆえに、彼女の蛮行を止めようと、風鳴翼は剣を手に、こうして向かい合っていた。
今回の事件の犯人である少女は、自分の手でレーベンガーを作成し、それを使役して、S.O.N.G.や一般市民の住む市街地に攻撃を仕掛けていた。
彼女もまた、並行世界の月読調と同様、数多くの世界を渡っていたニコラ・テスラから技術を教わっていた。
ニコラ・テスラから伝えられた技術と、この世の様々なことを知ることを可能とする聖遺物を使って、特殊なレーベンガーを作り上げた。
それは、彼女の負の感情によって、従来のレーベンガーの数倍から数十倍の性能を発揮するというものだった。
彼女の内なる強い憎悪はレーベンガーの力となり、その機体を黒く染め上げるほどの変貌をもたらした。
現在、翼と少女が対峙している場所以外にも複数個所に赤黒いレーベンガーは襲撃を仕掛けており、他の装者たちはそちらのほうを対処していた。
ちょうど翼が向かった場所に、この事件の首謀者である少女がいたことは偶然のこと――とは、翼自身思っていなかった。
件の少女は、これまでにその姿を彼女たちの前に現わしたことがあった。
そこから得られた情報をもとに、S.O.N.G.は彼女の身辺情報を探し出しており、それは装者にも共有されていた。
彼女が、ツヴァイウィング最後のライブで、両親と妹を亡くしていること。
そのあとも、心無い人々に不条理な理由で家族のことを誹謗中傷されていたこと。
そのことが原因で今回の事件を起こしたのは、レーベンガーに襲われたのが彼女の家族を侮辱していた人間、それに例のライブでノイズから被災者たちを
既に、彼女のあふれんばかりの負の感情によってレーベンガーが強化されていることも、技術担当のエルフナインによって明らかにされていた。
ゆえに風鳴翼は、かつての自分自身の
少女が風鳴翼を恨んでいる、これは間違いではない。
その恨みから今回の事件と引き起こしたというのも、誤りではない。
しかし、少女が向ける恨みの所以は、風鳴翼が思うものではなかった。
防人である自分が使命に従い力を振るったけど、力不足だったから救えなかった。そんな
「――今更謝っても、仕方のないことだとは思ってる……」
剣を手にしたまま、しかし切っ先を少女に向けることなく、翼は沈痛な表情で話し始める。
かつての惨劇の被害者であるがゆえに加害者となった少女は、そんな翼の様子をただ表情をなくした顔で見ている。いっけん隙だらけに見える怨敵の姿に、レーベンガーで攻撃を仕掛けようともしなかった。
「大切な人を喪ってしまう気持ちは、私にも分かる。
家族を失い、その名誉すらも汚されてしまう原因となった私が恨まれるのも、当然だ……」
風鳴翼は、今回の件に責任を感じていた。
あのライブ会場で、少女の家族の命を護ることができていれば、彼女がこんな凶行に及ぶことなんてなかった。
少女が復讐の鬼になってしまったのは、かつての自分が不甲斐ないばかりだったからだと翼は思っていた。
「全ての咎は、あの日、防人として護るべき人々の命を取りこぼしてしまった私にある……。
復讐は、防人ることができなかった私一人が引き受ける……。だからどうか、これ以上その憎悪をまき散らさないでくれ……」
だからこそ、彼女の恨み憎しみを、すべて自分の身で受け止めようと言葉を発していた。
少女の強い負の感情で強化されたレーベンガーは、シンフォギア装者を何度も追い詰めるほどの大きな脅威だった。
自分のかつての力不足が原因で生み出された脅威により、それに関係ない仲間がこれ以上の危険にさらされるわけにはいかなかった。
防人である風鳴翼は、かつて護るべき無辜の民の命を護りとおすことができなかった。
そのことが原因で人々の命が危険に晒されている今、自分自身を犠牲にして、防人としての本懐を今度こそ果たそうとしていた。
「ふざけるな」
「ッ!?」
だがそれは、少女にとっては無意味な――いや、むしろ更に憎悪を掻き立ててくる想いでしかない。
「知ってはいた……けど、こうして対峙して出てくる言葉を聞いて、尚更腸が煮えくり返る……。みんなの死が、そんな言葉で収まるほど軽いものであるはずがないだろ……!」
「! 護るべき人々の命を、軽くなど考えてはいない!」
表情を憤怒一色に染めた少女からの憎悪がこもった言葉に、思わず翼は語調を荒くして答える。
防人として護るべき命を軽いものだなどと、彼女は考えていなかった。
少女の言葉は、翼の防人としての誇りを刺激したのだ。
「防人にとって、無辜の民の命とは、命を懸けても護りとおさねばならないもの。それを軽いものなどと――「そうやって護っていたっていう
「人々の命を護っている防人だなんて思いあがって、自分の罪も認識せずに、のうのうと過ごしていることが何よりも許せない……!」
反論しようとする翼の主張は憎しみにあふれた少女の言葉に遮られ、そのあとに続けられた内容に翼は困惑する。
認識していない罪と言われたのが一体何のことなのか、彼女には全く見当がつかなかった。
そんな様子を見て、少女は静かに、しかし怒りに満ちた顔のまま語っていく。
「5年前のライブ、そこでは秘密裏に、政府による実験が行われていた」
「ツヴァイウィングのライブ会場に集まった人たちから発生したフォニックゲインを利用して、基底状態にあるネフシュタンの鎧とやらを起動させるという実験」
「結果、起動こそしたが、そのエネルギーを抑えられずに暴走し、爆発」
「同時にノイズが大量発生し、状況が混乱するなか、このネフシュタンの鎧は行方不明になった」
「……ここまでは合ってるな……?」
少女は、自分の家族が死んだライブ会場の惨劇に隠された真実について淡々と語っていき、翼に確認をとる。
本来なら一般人が知るよしのない、当時の日本政府管轄下の特異災害対策機動部二課による極秘実験の内容。
しかし、彼女の持つ聖遺物の力なら知ることができるだろうと思った翼は、機密事項が含まれる内容ではあるが、被害者遺族に対して誠実に対応する意味も含めて、首肯して事実であると認めた。
「このネフシュタンの鎧が失われた原因は、政府の組織に所属していた櫻井了子という女だった」
「ソイツは、意図的に暴走を引き起こしただけでなく、ライブ会場にノイズを召喚することで、自分がネフシュタンの鎧を盗みやすい状況を作り出した」
「これも、間違っていることはないな?」
さらに、その裏に隠された陰謀についても、少女は翼に確認していく。
同じ組織で働いていたとはいえ、あのとき櫻井了子が意図的にネフシュタンの鎧を暴走させたのか、自身の力でノイズを召喚していたのかについては、翼に知る手段はない。
しかし、二課の技術主任という立場であるなら暴走させるように調整を施すことも可能だろうし、ノイズを呼び出すことができることは本人の口から聞いているため、少女の言っていることに誤りはないだろうと思い、翼は頷いた。
「そしてツヴァイウィングのお前と天羽奏は、この実験を行なった組織の一員で、当時からシンフォギア装者でもあった」
「お前たちツヴァイウィングは、自分たちのライブの裏で、このネフシュタンの鎧の起動実験が行われることを事前に知っていた」
「知ったうえで、自分たちを応援する大勢のファンを始めとした10万人以上が集まる会場で、ライブを開催することをよしとした」
「……そうなんだな?」
確認の言葉に特に強い圧が込められていることから、少女にとっては一番重要だと感じ取れる質問が為される。
実験のことを、ライブの主役であるツヴァイウィングが知っていたかどうか。
この質問に対しても、翼は首肯して答えた。少女が何を言いたいのかを無意識のうちに感じ取ってしまい、その恐ろしい予感から一筋の汗を流しながら。
「……やっぱり、そうだったのか……」
翼からの返答を確認した少女は、沈痛な表情でつぶやき、目を閉じ、深い……深いため息を、時間をかけて吐き出した。
そして、目を開き、再び表情を憤怒を染めて、風鳴翼に対し、少女が思う彼女の罪を、言葉にして突き付けた。
「こうしてお前の口から事実を聞いて、私の家族が理不尽な目にあっている原因が、確かなものとして理解できた……!」
「あれは、事故でもなければ、災害なんかでもなかった……!」
「よく聞け……! 私の家族が死んだのは、お前が護り切れなかったから、なんている理由なんかじゃない……」
「お前らが自分たちの都合で、何も知らない人たちを実験材料として危険に巻き込んだせいで、みんな死んだんだ!!」
少女の言っている、自身の罪を宣告された風鳴翼は、頭の中が真っ白になってしまった。
少女がなぜ自身に深い憎悪を向けているのか、その理由を翼はしっかりと理解してしまった。
少女にとっての翼は、自分の家族の命を護ろうとノイズと戦った防人などではなかった。
自分たちの目的のために、何も知らせぬまま関係ない多くの人々を危険に巻き込み、あげく自分の家族を含めた罪なき人々を死なせた怨敵としか写っていなかったことを、あの日巻き込んだ側の一人である風鳴翼は知ってしまった。
「ノイズがあそこに現れたこと自体は櫻井了子一人の思惑だ。お前たち全員がそこまで予測できていたはずだとは言わない……」
「だけど、そもそもお前たちが危険を伴う可能性の高い実験のことを隠して、10万近くの人々を集めてライブなんて開かなければ、あそこまでの惨劇は起きなかった……!」
「なにが護りべき人々の命だ! お前たちが勝手に自分たちの事情に巻き込んで、無関係の人々の命を危険に晒したんだろうが!」
忘れられないライブ会場の惨劇、あれが起きた原因が自分にこそあったと突き付けられた翼の膝から力が抜けていく。
そんな様子の翼を前にしても、あの日全てを失った少女の憤怒は収まるところを知らない。
この数年間、たまりにたまった怒りをすべて吐き出さんと、風鳴翼に非難の言葉を浴びせ続ける。
「そうやってお前たちは、御大層に大義を理由に
「自分たちのやったことが、そんな悲惨な結果になっても、お前たちは自分たちのしたことを責任逃れのために隠し続けた! それで防人だなんてよく言えたな!?」
少女の非難の言葉に体を震わせながらも、どうにか翼は言葉を紡ぎ出すため口を動かそうとする。
決して、あの日のことを責任逃れのために黙っていたわけじゃないと少女に伝えるために。
「……装者であることは、機密事項だ……。だから、私の口から説明することはできなかった……」
「――あっそ、それで?」
「――ッ」
「『上から黙っていろと言われたから黙っていました』なんていう理由を押し付けるつもりなら、やっぱりお前は『無辜の民の命』とやらを軽く見てる」
「巻き込んだ――あるいは
「それを、『機密事項だから』なんていう、結局はお前たち側の都合を押し付けて踏みにじるのなら、どんなに言葉を取り繕っても、お前の言う防人云々も身勝手なものでしかないってことだ」
だが、翼がようやく絞り出せた言葉も、少女は意に介さない。
少女の目には、風鳴翼という人間はどこまでも自分の都合を押し付けるだけの憎い存在としか写らなかった。
「……分かっているのか……? あの日、お前たちが死なせた人たちが、どんな人たちだったのかを……」
ポツリ、と呟かれた言葉には、少女の悔しさが詰まっていた。
どうしてこんな人間のために、自分の大切な家族が死ななきゃいけなかったんだという悔しさが。
「あの日! お前たちが実験のためにと集めた人たちはなぁ!
ツヴァイウィングのライブを心から楽しみにしてた人たちなんだぞ!?」
「聖遺物のことなんて何も知らず、ただお前たちの歌が好きだからこそ足を運んだファンたちだったんだぞ!?」
「私の家族だって、お前たちツヴァイウィングのファンだった!!
ただ目の前のツヴァイウィングの歌を聞いて、それをライブに来た他のファンたちと一緒に楽しむ事ができればいいって思ってるだけの、普通の人たちだった……!」
「それを!! そんな人たちを!! お前は!!」
「自分たちの都合で勝手に巻き込んで!! 死なせて!! 馬鹿にさせて!! 知らないふりして!!」
「そんなことをしてきたお前が、『護り切れなかった』だなんていう言葉で済ませられるわけなんだろうがぁ!! ふざけるのも大概にしろぉ!!」
それが、彼女の一番の怒りだった。
自分の家族を、何も伝えずに危険な実験に巻き込んだことが許せない。
その結果、家族がみんな死んでしまうことになったことが許せない。
家族が謂れのない中傷を受けるなか、あの惨劇の責任を取らずにいることが許せない。
だけど何より――その原因が、「彼女の歌が好きだ」と家族が言っていたアーティストであったことが許せない。
そのアーティストが、本心からライブを楽しみにしていた家族を騙していたことが、何よりも許しがたかった。
少女の言葉に深いショックを受け、何も言うことができなくなった風鳴翼に、とどめと言わんばかりに少女が吐き捨てる。
「お前は、防人なんてものを気取ってるうえに、トップアーティストでもいるつもりなんだろう」
「だけど私からしてみたら、お前はどっちでもない」
「護るべきだと吠える無関係の人たちの命が危険に晒されるのを見過ごしているお前が、防人に見えるわけがない」
「そして、お前の歌を純粋に楽しんでいるファンの気持ちを、自分の勝手な都合で裏切ったお前がアーティストだなんて、私は決して認めない」
「お前は、防人でも、ましてやアーティストでもない」
「そんな立場にいる自分に酔っているだけの、ただの
その言葉に、風鳴翼を支える二つの誇りは、音を立てて折れた。
拙作「両の翼が折れる
この、作品名における「両の翼」とは、風鳴翼の心の支えとなっているであろう、「防人」としての矜持と、「トップアーティスト」としての自負の二つを例えたものになります。
それら二つが、ライブ会場の惨劇による犠牲者の遺族からの非難の言葉によりポッキリと折られてしまうというのがストーリーでした。
内容が内容だけに読む人を選ぶ作品だったとは思いますが、読んでいただき、ありがとうございました。
以下、本作における色々、蛇足になります。
○少女(オリキャラ)から風鳴翼へ向けた非難について
あくまで、一般人として事情を伝えられることなく、ライブ会場の惨劇で家族を亡くし、謂れのない中傷を受け続けて精神を追い込まれた20歳未満の彼女の感情によって飛び出したものであり、その内容は一切の非もない完璧な理屈、だとは限りません。
ライブの裏側でネフシュタンの鎧の起動実験が行なわれたのも、風鳴翼が装者であることは機密事項なために一般人に事情を話すことができないのも、当たり前ですが、風鳴翼に全ての責任があるというわけではありません。
惨劇前はそこまで我が強いようには見えませんでしたし、惨劇後も大切な人物を亡くして心の余裕がなかったという事情なども彼女の方にありますしね。
まあ、ライブ会場の惨劇に何も知らされずに巻き込まれた側にも焦点を当てたいという気持ちで今作を執筆した私が言えることではないかもしれませんが(苦笑)
○イベント「熱誠のフルメタルアーム」で思ったこと等
前書きにも書きましたが、シンフォギアXDのイベントである「熱誠のフルメタルアーム」のストーリーにて、少し思うところがいくつかあり、そこから本作執筆へとつながりました。
その一部を、ここで書かせていただきます。
・装者の巻き添えになる一般人
原作でシンフォギア装者たちがパヴァリア光明結社の統制局長であるアダムを倒したことで、結社所属の錬金術師たちの恨みを買って、装者の周囲の関係ない一般人たちが巻き込まれる事件がイベント内で発生します。
このイベントで登場する人物が、そのことを風鳴翼に指摘していますが、翼に関して言えば、これよりも更に大きな問題を抱えていることになると思いましたね……。
イベント内の事件では、巻き添えの対象は「装者が生活拠点としている街の住人」ということでしたが、翼の場合は、ライブを開くたびに会場にやってくる万単位のファンが襲撃の巻き添えになる可能性がありますからね……。
AXZでは、バルベルデドキュメントの解読のために周辺地区の住民に退去命令が出されたことに反感を覚えていた翼さんですが、「護るべきは人よりも国」というには、今考えると些か弱い気もしますね……。
・シンフォギア装者は機密事項
これは、イベント内の登場人物から翼への「事情を知らない人にも、お前は『護り切れずにすみませんでした』と謝罪しているのか」(意訳)という問いかけに対し、翼が「機密事項だから……」と答えているのを見てって感じですね。
まあ、機密事項だから言えないという理由は十分に理解できるのですが、「事情を知っている人には正面から謝って、知らせていない人には……なのか……」という複雑な気持ちになってしまい……みたいな感じです。
以上が、蛇足となります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
続きなどは執筆する予定はありませんので、ご理解のほどお願いいたします。