スーパーロボット大戦 とある蛇使い座の日記   作:破戒僧

24 / 113
第23話 DG同盟襲撃、の影で……

 

 

【×月★日】

 

 日本に戻り、ミスマル中将に定例の報告を済ませ、その後は本社に戻って色々仕事をこなした。

 その後再度日本に来てみると……旋風寺から『大至急来てくれ』ってお呼びがかかったので、指定された場所……青戸工場に行った。

 

 そして到着してみると、驚きの光景が。

 なんか、ガインが増えてた。

 

 細部は違うけど、ほとんど黒メインカラーのガインみたいなのがいた。

 なぜか感じめっちゃボロボロになってるのが気になるが。

 

 そこに待ってくれていた工場長から事情を聴くと、このガイン2Pカラーみたいなのは、『ブラックガイン』という名前らしく――まんまだな、と思った――どこぞのアジアンマフィアが、ガインの体と超AIをコピーして、『悪の勇者特急』として誕生させたロボットなんだそう。

 しかし、一度は敵として彼らの前に立ちはだかったものの、なんやかんやあって正義の心を取り戻したんだとか。

 

 ただ、その戦いの際のダメージが結構あったため、すぐにマイトガイン達と一緒に戦うことはできそうにない。

 それを修復するため、当分ここで修理のためにドック入りするらしい。

 

 で、さっきも言ったとおり、きちんと超AIを搭載している彼曰く、『迷惑をかけてしまった先輩方のためにも、一刻も早く復帰して共に戦いたい!』とのことで……やる気十分だな。

 

 青戸工場も総力で彼の修繕にかかる予定ではあるものの、資材の調達やパーツの作成など、色々と手伝ってほしいとのことで、『サイデリアル』に仕事の依頼をしたいそうだ。

 

 なるほど、そういうことなら喜んで。任せてください。

 

 ちなみに、その先輩ことマイトガインや、舞人社長達は、今日も町でロボット犯罪者達の取り締まりその他のために、パトロールとか色々頑張ってるそうだ。

 

 聞けば、ナデシコをはじめ、一足先に日本に行ってた組も、あらたに仲間を迎え入れたらしい。どんな人が加わったんだろうな……僕の知ってる人かな?

 

 

 

【×月!日】

 

 今日はなんというか……僕がこの世界にやってきてから、1、2を争うくらいに激動の1日だった。

 いや、ホントに……あっちでもこっちでもドンパチやってた上に、それとは別口で僕もヤバいことに巻き込まれて、というか普通に襲われて……割とマジで死ぬかと思った。

 

 その後は僕もドンパチの方に加わる羽目になったわけだが、その時の僕はかなり頭に血が上ってた感じがするので、ハイになってたから一時的に疲れとかは吹っ飛んでたな。

 

 で、全部終わった今、めっちゃ疲れてもう動きたくない……でも一応日記はかいておこう、って感じでコレを記しているわけですが。

 

 要点だけかいつま……めてもいないな、これだと。

 うん、一回きちんと丁寧に書きだしてまとめてみますか。いつもより長いよ。

 

 

 

 始まりは、いつも通り……という言い方をするのもそうかと思うんだけども、ここ最近元気に暴れまわってる、ロボット犯罪者集団が襲って来たことだった。

 

 どうやら、それまではほとんど別々に暴れていたいくつかのグループが、1つにまとまって大連合的なものを作ったらしい。

 『デンジャラスゴールド同盟』なる集団を名乗り、ウォルフガング一味、怪盗ピンクキャット、影の軍団(あの変な侍の集団)、アジアンマフィアが一度に襲って来たのである。

 

 数の上でもかなりの規模の襲撃だったので、ヌーベルトキオシティを守るため、独立部隊も総力でこれを迎え撃つことにしたようだった。

 

 チームの中核となっているナデシコとソレスタルビーイングに加え、ミスリルやパラメイル第一中隊、モビルスーツ組も加わった。

 さらに、日本の方で新たに仲間入りしたらしい面々も。

 

 ……って、ザンボットとダイターンかよ!?

 これはまた、正統派なスーパーロボットが来たな……Zでは世話になったなあ。

 

 特にダイターンは、火力も耐久力もガチで強いから、敵陣に突っ込ませて大暴れさせたり、戦艦を守らせたり、伏兵対策に置いといたり、ホント色々世話になった。

 『メガノイド』って単語を見た時から、いるだろうなとは思っていたけども。

 

 そんな頼もしい面々も加わってだが、相手もまた、質も数も決して侮ってはいけないレベルのロボットをそろえての襲撃。

 

 加えて、『エースのジョー』とかいう、特に凄腕のパイロットが操るロボットも出てきて……どうやらマイトガインを目の敵にしているようで、執拗に襲い掛かっていたようだった。

 

 さらにさらに、アジアンマフィアの方が、切り札と思しきとんでもなく大きな戦車……『ニーベルゲン』という名前らしいそれを持ちだしてきた。

 何百mあるんだよアレ……あんなもん市街地で使うなっての。

 

 そんな感じで、かなりの激闘になっていたのだが、しかし……僕が遠くからそれを見ていられたのは、途中までだった。

 

 なぜかと言うと……それどころじゃなくなったからだ。

 

 結論から言おう……襲われました。

 

 誰が? 僕が。ピンポイントで。

 

 誰に? 『火星の後継者』に。

 

 ……どういう理由でかはわからないが、あの連中が今度は僕を狙って来たのである。

 

 ロボットじゃなくて、構成員を出して白兵戦でだけど……聞いてた通りのタチの悪さである。

 市街地の中で何のためらいもなく銃火器を出してきやがって……

 幸い、普段からつけているボディガードと一緒だったし、僕自身も多少護身の心得はあるので、どうにか応戦して撃退できた…………と、思っていた。

 

 が、その直後に……どうやら本命と思しき、明らかに只者じゃない連中が続けて襲って来た。

 最初からザコ構成員は、様子見のための捨て石だったようだ。

 

 続いてきたのは、和装っぽい外套や三度笠を身に着けてる変な連中だったけど……たった数人でありながら、全員がヤバいレベルの暗殺者っぽくて。

 銃火器とかじゃなく、刃物とかアナログな武器ながら、素早い動きと鋭い攻撃で、次々にSPが倒されていって、あっコレマジでやばい、と直感した。

 

 特に、先頭に立っていた、オッドアイの、リーダーと思しき奴……素人に毛が生えた程度の僕にでもわかるくらいに、雰囲気からしてヤバかった。

 

 戦闘はまず部下に任せていて、自分はニヤニヤと笑いながらこっちを見てくるだけだったけど、あいつが参戦してたら……もっと早く壊滅必至だったんじゃないかな、と思う。

 

 どうにか周囲に被害が出ないように、人のいない方へいない方へ逃げ、使われていない廃ビルっぽい場所に逃げ込んだんだけど……その途中、なぜかいきなり僕が無視され始め……代わりに、ミレーネルが集中して狙われるようになった。

 加えて、突然ミレーネルが僕の元を離れ――今までは僕を守るように動いてくれていた――一目散に遠くへ駆け出した。そして、やはり僕をガン無視して暗殺者達は彼女を追っていった。

 

 これは後から聞いたことなんだが、あの時ミレーネルは、精神干渉で連中に幻影を見せ、僕の姿が認識できなくなるようにし、代わりにミレーネルを僕だと思うようにしかけていたらしい。

 そうして囮になって、僕を安全な場所に逃がしてくれたのだ。

 

 そして自分の方は、追い詰められて逃げられなくなったところで……幻術を解除。

 目の前でいきなり全然別な姿に変わったことで、暗殺者達が驚いていたその隙に……隠し持っていた爆弾を使い、なんと自爆した。

 

 逃げ場もなくなり、せめて1人でも道連れにしようと、最後の最後に覚悟を決めて、1人でも多く道連れにしてやろうとしての特攻……に見えたことだろう。

 

 が、僕は彼女がそんなことでは死なないことを知っている。

 

 そもそも彼女は、精神体だけの存在だったところに、僕が活動用の『義体』を作ってあげて、表舞台で働けるようにしたのだ。あの肉体は、言っちゃなんだが単なる入れ物に過ぎない。

 壊れたところで痛くもかゆくもなく……彼女の本体と言ってもいい『精神体』は……リスポーン地点である『バースカル』に転送されるようになっている。そういう風に設定してある。

 

 その設定通り、ミレーネルの精神は『バースカル』に戻った。特に問題もなく無事だったそうで、自爆から数分後には僕の通信端末にその旨の連絡が来た。

 

 なお、その時僕は、ミレーネルが囮になってくれたことでどうにか逃げることに成功した……と思ったら、敵のボスのオッドアイ野郎だけ騙されてなかった。

 マジかよ、ミレーネルの精神干渉が効かないなんて、こいつ人間じゃない? アンドロイドではないようだけど、ならサイボーグか何かか?

 

 ボディーガードも全滅、僕の拙い護身術じゃ、ろくに相手にもならないことは明らか。

 大ピンチだったんだけど、その時突然僕とそいつの間に、飛び込むように割って入った影が1人。

 

 面識は……ないはず。誰だかはわからなかった。

 黒いマントを身に纏い、サングラスのようなバイザーをつけていて顔もよくは見えなかったけど……日本語話してたし、肌と髪の色からして、普通の日本人っぽかったな。

 

 なんか、押し殺すような喋り方で話しながら、何かの武術と思しき動きで、オッドアイの男と戦ってた。僕を守ろうとしてくれたっていうよりは、ただ単に自分の敵だから、って感じだったけど。

 

 その際に2人がお互いに呟いた名前から、黒装束の方が『テンカワ・アキト』、三度笠の方が『北辰』って名前らしいことまではわかった。

 

 その後すぐ、外から大勢の足音が聞こえてきて、北辰が『時間切れか……ならば』って呟いて、その瞬間その場から、描き消えるようにいなくなった。

 

 直後に駆けつけたのは、『ネルガル・シークレットサービス』の皆さんだった。どうやら連中を追っていたみたいで……あの暗殺者達は取り逃がしたそうだけど、他のザコ構成員達は全員とっ捕まえたって。

 何があったのか僕が事情を説明している間に、テンカワ・アキトさんはいなくなっていた。

 

 あ、そしてミレーネルから連絡が入ったのがちょうどこのあたりである。

 

 しかしその直後、今度はさっきの北辰達や、補充されたっぽい戦闘員達が、機体を持ちだして襲ってきた。

 と思ったらさらに、アキトさんも、小型だけど黒い重装甲な機体を持ちだしてそこに飛び込んでいった。いつの間に。

 

 しかし……さっきからあの人、傍目から見ても鬼気迫る勢いだな……いかにも因縁アリって感じだけど、それにしても気迫が違う。どういう関係だろう……あんまり愉快な話ではなさそうだが。

 

 そんな風にドンパチ始めれば、流石に離れたところにいても、独立部隊の面々も気付く。

 

 因縁浅からぬ『火星の後継者』がいたことで、ナデシコとからエステバリス隊の面々と、モビルスーツも何機かこっちに来てくれるようだった。

 

 アキトさんもかなり強いようだし、これはようやく僕も助かったと見ていいというか、休めるかな……なんて思った。一瞬だけ。

 

 ……けどすぐに、『ないな』と思い直した。

 

 突然襲われて、部下を傷つけられて……ミレーネルに至っては囮になってもらった上に、自爆までさせる羽目になった。

 さっきも言ったように、彼女の体は作り物なので、また作りさえすれば……っていうから現時点で既にスペアあるから、いくらでも換えはきくんだけど……感情的な問題は別でしてね?

 

 勝手に襲ってきて、ここまでコケにされて……なんかさ、自分でも柄じゃないなー、とは思いつつも……このまま黙って引き下がるのもどうかと思ったわけですよ。

 

 しかも、『火星の後継者』の連中、エステバリス隊やアキトさん達と戦いつつも、一部は継続して機体で僕のことを探してるみたいだし……あ、もちろん町への被害とかはガン無視で。

 

 よーし上等だ、そっちがその気ならやってやる。

 生身では流石に無理だったけど……機体ならその限りじゃないぞ。この2年でそれなりに戦えるようになった自負はあるんだ。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。