スーパーロボット大戦 とある蛇使い座の日記   作:破戒僧

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第31話 休息とかアレコレ(嵐の前の静けさ)

 

【△月!日】

 

 ひとまず、一通りの修繕その他については済んだ。

 

 パイロットの皆さんも回復したようだったので、改めて『お疲れ様です』って挨拶しておいた。

 

 帰ってきて早々に修理とか物資の補充とか、色々やってくれてありがとう、ってお礼言われちゃったよ。仕事だから別にいいっていってるのに。お代は貰ってるわけだし。連邦軍から。

 

 ここ最近は犯罪者達もあんまり活動してなくて平和なので、ゆっくり休んで疲れを癒してほしい……と思ってたんだけども。

 

 なんか、どうやらそうもいかなかったみたいで。

 帰ってきて早々、彼らは戦いの場に引っ張り出されたみたいだった。

 

 舞人社長が、『エースのジョー』に果たし状をもらったらしく、マイトガインと飛龍が一対一で戦ったらしい。

 その戦いで、マイトガインは撃墜されてしまったのだそうだ。……やっぱ、地上戦主体の機体じゃ、空中戦対応の機体の相手をするのは厳しいものがあったんだろうか。

 

 おかげで、以前から『サイデリアル』も協力して取り組んでいた、ブラックガインの修理が済んで、さあこれで君も戦えるぞ! ……って言って送り出した直後に、今度はガインの方の修理することになっちゃったよ。

 ホントにもう、タッチして交代したみたいな感じで、出て行って、入ってきたからなあ。びっくりした。『何事!?』って。

 

 その後、新兵器である『マイトカイザー』に乗って舞人社長が再度出陣。ブラックガインも、合体して『ブラックマイトガイン』になって一緒に行った。

 で、ジョーも撃退して勝ったらしいんだけど、マイトガインはまた当分ドック入りである。

 

 しばらくは舞人社長は、マイトカイザーで頑張るそうだ。

 

 そして、ドックに入ったガインは『一刻も早く復帰してまた皆と共に戦いたい!』って……黒い方と同じこと言ってるな。さすが兄弟機。

 

 修繕にはブラックガインを直した時のノウハウが使えそうだ。早めに直してあげるから、ちょっとだけ我慢して入院してような。

 

 

 

【△月◆日】

 

 総司さんと一緒に、千歳さんの様子を見に、タツさんちに行った。

 ……随分と久しぶりだな。思えば、僕もここ最近忙しかったというか、大変だったからな……。

 

 けどそしたら、千歳さん、いなかった。

 

 なぜ? と思ってタツさんに話を聞いたら、しばらくはこの家にいたらしいんだけど……最近、『自分のやるべきことを探しに行く』って、家を出たんだって。

 総司さんも僕も、自分なりにできることをしているのに、私だけ何もせずにいるなんてはずかしい。せめて今の自分がやるべきことをしたい、って。

 

 また唐突だな……自分探しの旅に出た、ってわけじゃないだろうけど……。

 どこかで、住み込みや寮住みで働く宛でも見つけたんだろうか? いやでも、タツさんは保証人としてどこにも話はしてないようだし……

 

 ……少し心配だけど、彼女だって子供じゃないんだ(未成年ではあるけど)。信じよう。

 

 ……よく考えたら、僕、17歳だったときから2年と少し経ってるから……今、千歳さんと同い年になったんだよな。

 でもなんか、そんな感じしないや。今でも彼女のこと、面倒見のいいお姉さんみたいな感じに見てた気がする。

 

 『新西暦世界』にいた頃のそんな感覚が、今更ながら戻ってきた。うん、彼女、ちょっとドジだったり勢いで突っ走るところはあるけど、研究所で色々やってたおかげで割と多芸でもあったはずだ。

 機動兵器の操縦免許も持ってるはずだし(ペーパーだけど。っていうかこの世界じゃ通用しないだろうけど)、1人でもやって行けるだろう。

 

 総司さんも同じことを思ったようだったので、この話はここまで。

 

 差し入れないしお土産で持ってきた納豆その他は、そのままタツさんにプレゼントして帰った。

 

 あ、ちなみに今さらっと言った『新西暦世界』っていうのは、こないだ、独立部隊が並行世界に行った時のことを聞いた際に出てきた単語だ。

 これまで観測されている3つの世界に、暫定的に名前を付けたんだって。日記には書いてなかったな、そういえば。

 

 僕らの出身世界であり、『宇宙戦艦ヤマト』が開発され、ガミラスの侵略・攻撃によって海が干上がった世界を、『新西暦世界』、

 

 ソレスタルビーイングやナデシコ部隊、パラメイル第一中隊の出身世界であり、海が青いまま存在している、今いるこの世界を、『西暦世界』、

 

 ミスリルや一部のモビルスーツ陣、竜馬さんや鉄也さんの出身世界であり、セカンドインパクトで海が赤くなった世界を、『宇宙世紀世界』、

 

 それぞれ、そう呼ぶことにしたんだってさ。なるほど、わかりやすくていい。

 

 

 

【△月?日】

 

 独立部隊はアルゼナルに行くことになったようだ。

 

 西暦世界で見聞きした色々な情報……特にドラゴン関係のそれを、情報共有する必要があるため、その専門機関といってもいいあそこに行くんだそう。

 

 なんか聞いたら、ドラゴンって『宇宙世紀世界』に住んでいて、次元の壁を破ってこっちに来ている可能性が高いんだって。マジですか……あいつら並行世界移動できるの? すごいな。

 

 ……ホントに何なんだろうな、あいつら。

 今まではただ単に『襲ってくる敵』『怪物』みたいにとらえてたけど……よくよく考えると、単なる害獣と見ていいものなのか疑問に思えてくるぞ?

 

 以前アルゼナルで戦いの様子を見てた時も、戦略を理解したような動きを見せてた気がする。

 正面切って攻めてきたと思ったらそれは陽動で、別動隊があらわれてアルゼナルを襲おうとしたり……重力を操るドラゴンが力を使う際、その他のドラゴンが全員で一斉にタイミングを合わせてその範囲外に退避したり……

 

 火星では、人型兵器が一緒に現れたって言うし、宇宙世紀世界でもその人型兵器と、アンジュが一戦交えたらしいし……本当に一体何なんだろう、あいつら?

 

 長いことドラゴンと戦ってるなら、アルゼナルで何かつかんでないのかな?

 

 ……仮につかんでいても、何か企んでて教えない、とかならありそうだな、あそこの司令官の場合……。割と食わせ物なのは、少しの付き合いでもわかったから。

 

 まあ、それはいずれ明らかになればいいな、ってことで。

 

 そんなわけで、独立部隊はアルゼナルに向かうそうだが……言ってみれば里帰りみたいな感じになる、パラメイル第一中隊の面々は……そんなに嬉しくなさそうである。

 

 え、辛い思い出ばっかりだし、『帰ってくる場所』的な意識は別にないって?

 そもそも、別にこの世界に帰って来れなくてもよかったって? どの道この世界じゃ人間扱いされないから? ……えぇ……そこまで言う?

 

 まあ、そのへんの意見は人によるみたいだったけども。

 

 クリスとかロザリーは、ほぼ帰属意識ないみたいだけど、エルシャやサリアはきちんとあそこを『帰る場所』として見てる。理由は違うみたいだけど。

 エルシャは年少部の子供達が心配で、お世話してあげないといけないから。サリアは……ジル司令と色々あるみたい?

 

 あと、アンジュと、意外にもヒルダもこの世界に帰りたかったみたい。理由はわからんけど。

 

 ヴィヴィアンは、あそこを家として認識してるっぽいけど……なんかそもそも、つらい思い出とかその辺をあまり気にしてない、楽しく生きてる感じがするしな。

 

 で、残るミランダは……どっちかって言うと、クリスとかロザリー側、かな?

 別に帰りたいとも思ってないけど、ノーマである自分にはあそこ以外に居場所がないから、仕方なく帰る、みたいな感じに見えた。

 

 そしてそのミランダだけど、僕が一緒にアルゼナルには行かないと知ると、しょんぼりして悲しそうな顔になった。『来てくれないんですか……?』って。

 上目遣いで悲しそうにしてるのを見ると、ちょっと罪悪感というか、悪いことしたかな、的な気分になる。

 

 というか、やっぱり僕、ミランダに懐かれてるみたいだな……やっぱり、命救ったから?

 よくあるネット小説みたいに、それで好きになって……みたいなことは……いや、流石にないよね。思い上がりってもんだろう。

 

 まあ何にせよ、可愛い女の子になつかれるのは、悪い気分じゃないけど……あ、でもミランダって確かまだ12歳か13歳だったっけ……お兄ちゃん的、保護者的に見られてる可能性もある?

 

 ……というか、12歳で戦場に出されるって、よく考えると相当に非人道的な部類じゃないのか……少年兵でももうちょっと育ってからだと思うんだが。ホント、ノーマって扱い酷いな……。

 

 とりあえずミランダには、『補給が必要になったらその都度行くから』って言っておいた。

 それでも残念そうだったけど、ちょっとはマシになったように見えた。

 

 

 

 追記

 

 懐かれてる、っていう言い方をしていいのかは微妙だけど、少し前から、ロザリーやクリスが割と好意的に接してくれるようになってる。

 

 けど、これは多分、僕が単なる商人じゃなくて、かなり『金持ち』の部類に入る存在だと知ったからだと思う。

 舞人社長や万丈さんに対しても似たような反応するし。

 

 いきなり話し方が敬語になった時は『何事!?』って思ったけど。

 

 

 

 追記その2

 

 前みたいに『アルゼナル出張所』をできればやってもらえないかって、何人か直談判に来た。

 

 主に、前回常連になっていた人が。

 スメラギさん(酒)とか、マオさん(酒)とか、総司さん(食品)とか。欲望に忠実なようで何より。

 

 検討はするけど、今はちょっと色々忙しいので、補給で行ってもあんまりアルゼナルに長居はできない状態だから、といってご納得いただいた。

 

 その代わり、物資届ける時に、自腹で買うものの『注文』は請け負うから、そっちで好きなように買い物してくれ、とは言っておいた。

 値引きくらいはさせてもらおう。アルゼナルに行くってことは、まだまだ彼らの大変な日々は続きそうだから。

 

 

 

【△月$日】

 

 補給の仕事で僕もアルゼナルに行く……よりも前に、ちょいと大仕事が入った。

 

 今日の朝、ネルガルから連絡があった。

 『火星の後継者』の基地を特定した、と。

 

 同時に、連中に動きがあったとも。

 

 ユリカさんを救出したことで、『ボソンジャンプ』を使った戦術を展開できなくなった連中は、どうやらミスマル中将の読み通り、現在地が判明している『A級ジャンパー』である、アキトさんに狙いを定めたようだ。

 残り少なくなった実働部隊を率いて、北辰達が動き始めたらしい。

 

 ここでアキトさんを捕まえれば、再びボソンジャンプを使えるようになり、起死回生の一手になり得ると見てのことだろうけど……残念だがそうはさせない。

 連中には、このまま速やかに『死』の方に転がり落ちてもらうことにしよう。

 

 そんなわけで、速やかに準備に入る。

 

 ネルガル・シークレットサービスと、地球連邦との共同作戦で……あの迷惑極まりない赤装束の集団に、今度こそトドメを刺すために。

 

 

 

 

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