まちカド心儀 〜心儀のもう一つの物語〜 作:strawberrycake
…と言いたかったところですが、本編の書ききれなかった続きが思いの外かなり長くなってしまったので、EXとして投稿予定だった本編未公開エピソードはまた後ほど投稿するとして、本編14話の続きをご覧ください…!!
廃工場を探索した日の夜、清子さんに魔法のステッキが見つかった事を報告すると、清子さんはすぐにピンときたようで私たちを褒め称えた。
清子「でっかい発見です優子、心儀さん。 その杖はお父さんの持ち物で間違いありません」
清子「由緒正しきメイドインメソポタミアの…えっと……」
清子「なんとかの杖!」
シャミ子「おかーさんど忘れですか!!?」
そして、この世界でも名称不明扱いになるだろうな…ステッキさん…(苦笑)
清子「お父さんいわく、これは一族の魔力をかけ算的に増幅し、棒状の物なら自由に変形できる、すっごく便利な杖です」
シャミ子・桃・良子「えっ!!?」
心儀「おぉ…!」
桃「それは…とんでもなくすごいものだと思うんですけど……ヘタしたら伝説級の…」
桃「清子さん、名前を思い出せませんか?」
清子「う~ん何でしたっけ…? 何か印象のうっすい横文字ネームだったんです」
桃「…!!」
桃「リリスさん、覚えていませんか?」
シャミ子「ご先祖…」
リリス「う~ん…うぷぷ~…」
リリス「ダメ……二日酔いで頭痛い…」
シャミ子「ご先祖、頑張って!」
リリス「弱ってる時期にヨシュアから夢の中で聞いたから、『ア』から始まったことは覚えてる…」
桃「悪魔の杖。暗黒の杖」
リリス「何か違う感じ」
シャミ子「脂身の杖。あんぱんの杖」
リリス「もっと横文字系だったぞ」
シャミ子「………(汗)」
本当は『アロンの杖』と知っている私であるが、それを発言するか本家通りに名称不明にするか、ちょっとだけ揺れ動いている…(苦笑)
シャミ子「心儀さんは何か分かったりしますか…?」
心儀「うーん…分からないなぁ…(汗/棒)」
シャミ子「そうですよね…(汗)」
迷った挙句、本家通りの名称で行く事にしてみた…
某RPGゲームでもアニメより先行して「なんとかの杖〜!!」って優子ちゃんが叫んでいる事だし…(苦笑)
シャミ子「でも……どうして私が握ったら変身したんでしょう?」
リリス「恐らく、久々に魔族が握ったことで活性化したのだろう。 それは本来実体のないもので、周辺の価値観の影響を受けやすいらしい」
リリス(水を飲んで)
リリス「ぷは~! ヨシュアはそれを主に武器として使っていたようだ。 お主の武器観の一番上の引き出しがフォークだったのだ」
リリス「シャミ子よ、武器観を鍛えるのだ。 海外のドラマとかをたくさん見るのだ」
シャミ子「ドラマ…」
桃「そこまで言えて、みなさんどうして名前が出てこないんです?」
桃「それはヨシュアさんの物みたいだから、吉田家で持っていてください」
清子「分かりました。 桃さんありがとうございます」
桃「いえ、元々うちの姉が元凶ですし。責任を果たしているだけです」
清子「そんなこと思わないで! ずっと見つからなかったうちの大切な家宝が見つかったんです」
清子「一歩前進です」(グイッ)
清子「感謝しています」(グイッ)
桃「あ…はい…」(近づかれ)
清子「久々に布団が3枚同時に干せるようになります」
桃「あの! 物干し竿として使っていたんですか?」(青ざめ)
桃「うぅ…」
清子「なんとかの杖は優子に預けます」
シャミ子「ほぇ…!」
清子「宴会芸から武器、物干しまでこなせる凄い杖です」
清子「自分と大切なものを守るために使ってください」
シャミ子「私が持っていていいんですか?」
清子「それはお父さんの直系でないと使えないみたいです。 たまに物干し竿に貸してください」
シャミ子「やった~!! じゃあ早速使ってみましょう!! なんとかの杖を!!!」
桃「何かワクワクしてない?」
シャミ子「だって魔法の杖ですよ!!」(桃の頭を尻尾でぺちこぺちこ)
シャミ子「私のさじ加減で変形するんですよ!! 」(桃の頭をぺちこぺちこ)
シャミ子「フォークなのに! さじ加減!!」(桃の頭をぺちこry)
シャミ子「フォークなのに! さじ加減!!」(桃の頭をry)
桃「そうだね…」(引いて)
シャミ子「フォークなのに!! さじ加減!!!!」
清子「では一度何か出してみましょう」
シャミ子「はい!!♪」
清子「強い武器をイメージして気合いを入れる」
シャミ子「はい!」
なんとかの杖の変形光景は一度見てみたかったから、私までめっちゃワクワクしてきた…!!
シャミ子「う~ん……ツヨイブキぃ~!!!」
(フォークが巨大化して)
シャミ子「やった!♪」
心儀・リリス「おぉ…!!」
シャミ子「は………???」(そのまま倒れて)
清子「優子…?」
シャミ子「桃ぉ…強い武器は重いぃ…(汗)」(巨大フォークが背中に乗っかり)
桃「そうだね…(汗)」
良子「お姉、悪魔大将軍にまた一歩近づいたんだね!」(カシャッカシャッ)
(フォークが元の大きさに戻り)
シャミ子「ふぅ……」
心儀「優子ちゃん、大丈夫?(汗)」
シャミ子「ううっ…背中が……」
桃「シャミ子、多分それはすごいものだと思うから、大事にして」
シャミ子「あっ待ってくださいメモしますから…」
(フォークがボールペンに変形)
心儀「おぉ…!」
シャミ子「はっ! 桃見て!! インクがいっぱいのボールペンに変身しました!!!」
桃「そうだね。 ボールペンだね。 絶対なくさないでね」(青ざめ)
最後の最後になんとかの杖の変形シーンが見れただけで、ある意味満足かも…♪
さて、私もそろそろ元の世界に戻る準備を始めますか…!
桃「もっと強力な、絶対弾切れしないロケットランチャーとかにできないの?」(青ざめたまま)
シャミ子「すみません…よく分からないです…(汗)」
桃「うん、分かんないだろうなとは思ってた…」
シャミ子「勉強します…」
良子「
シャミ子「どうしてお馬さんを斬ることを想定しているの!?(アセアセ)」
桃「まあ、使い道はおいおい考えて…………」
桃「………そういえば、ケーキさんとシャミ子は魔力を共有していたような…?」(閃き)
心儀「はっ…!!!」
ヤバい……これまたイレギュラーパターン来ちゃった…!!?(アセアセ)
良子「言われてみれば、心儀さんはお姉に魔力を供給していたね…!」
桃「つまり、ケーキさんがシャミ子の方に棒状のイメージを送れば、その通りに変形できるかもしれない…!!」
心儀「や、やってみる価値はありそうだね…!(汗)」
ヤバい…その発想はなかったわ……とはいえちっくん砲を撃つ過程で2人で協力すれば強力な弾を撃てる事から、原理としてはまかり通る…!!←
清子「それなら早速試してみましょう…!」
心儀「清子さん!?」
桃「2人分のイメージで杖を変形できるのなら、今後何かの役に立つかもしれない…!」
心儀「桃さん!?」
良子「やってみる価値はありそう…!」
心儀「良子ちゃんまで…!(汗)」
シャミ子「そ、そんなにいとも簡単にうまくいくのでしょうか…?(汗)」
心儀「ここまで期待されたら、やるしかないでしょ…?(汗)」
という事で、試しに優子ちゃんに棒状のイメージを送ってみる事となった…
心儀「良子ちゃん、さっきの斬馬刀の写真をもう一度見せてくれる…?」
良子「分かった…!」
良子「どうぞ、心儀さん…!」(斬馬刀のページを見せて)
心儀「ありがとう、良子ちゃん」
心儀「斬馬刀…持ち手がこうなってて、刃は少しだけ曲がった感じの…こういうイメージで………」(頭の中で斬馬刀を模写して)
心儀「そして出来たイメージを優子ちゃんに…そりゃっ!!」(シャミ子にイメージを飛ばす流れを想像してシャミ子に向け両手を前にパッと差し出し)
(シャミ子の持つボールペンが小さめの斬馬刀に変形して)
シャミ子「わわっ、何もしてないのに勝手に変化しました…!!」
心儀「本当に上手くいっちゃった!?(汗)」
桃「これは凄い…!(驚き)」
良子「凄い…!! 心儀さん、大成功だね!(キラキラ)」
心儀「う、うん…!(苦笑)」
なんで去り際にようやく私自身の魔力の使い道が見つかっちゃうんだよおおお!!!(アセアセ)
シャミ子「なんかカッコいい!! これなら私でも持てます…!(キラキラ)」(構えて持って)
桃「そうだね。シャミ子、危ないから人に向けるのはやめよう…?」
良子「でも、本には重さ25〜50キロって書いてあるはずなのに、どうしてお姉は普通に持てるんだろう…?」
心儀「想像する時に少し小さめを意識したからかも……デカすぎるとさっきの巨大フォークみたいに優子ちゃんが持てないと思ったから」
良子「そこまでちゃんと考えてたなんて…! 心儀さん流石…!!(キラキラ)」
心儀「そ、それほどでも…(照)」
桃「ここまで正確に、しかもシャミ子に合わせたイメージができるなら、今後きっと強力な戦力となる…!!」
桃「やはりケーキさんはこっちの世界で今後も必要な存在になると思う」
桃「今日もかなり勘が鋭かったし、ケーキさんが居なかったら杖も見つかってなかったかもしれない…!」
心儀「えっと…(汗)」
やっぱりそうなりますよねー…(汗)
確かに誰よりもいち早く同じ空間で2期のアニメ化映像を楽しめる特権はあるだろうけど、これ以上この世界に介入し続けていいのだろうか…?
桃「もちろん無理にとは言わないけど…」
心儀「私は構わないけど…問題は何度か元の世界とこっちの世界とを行き来することでいつか元の世界に戻れなくなってしまう事が…唯一の心配ではあるかな…(汗)」
強いて言えば、それさえ解消できればなんとかなりそうだが…
リリス「あくまでいざという時の為の応急処置として2〜3回程度ならなんとかアルコールが体内にある間だけこの町に引き寄せられるようにはなってはいるが…」
リリス「それ以上となると、余も流石に補償はできんぞ…(汗)」
桃「それさえ保証できれば、ケーキさんはこっちの世界にまた来てくれるんだよね…?」
心儀「は、はい…!」
桃「それなら、私たちでケーキさんが世界を行き来できる環境を維持し続けられる方法を考えていこう…!」
シャミ子「ほえっ!? わ、私たちにそんな事ができるのでしょうか…(汗)」
桃「できるかできないかじゃない、そうしていこう…!」
良子「良も、できる事があれば一緒に協力したい…!」
清子「お母さんも、心儀さんのためならできるだけのことは協力致します…! 吉田家の封印を解いてくれた恩もありますし…!」
心儀「みなさん…!!」
みんなが私の為に…!!(しみじみ)
心儀「そういうことなら、私もこの世界でもう少し頑張ってみるよ…!///」
心儀「私の為に…みんなありがとう…!!」
桃「これから大丈夫そうかな、ケーキさん…?」
心儀「はい! ありがとうございます…!!」
本当は、ちょっと複雑な気持ちもあるけどね…(汗)
とはいえ、本家には影響しない平行世界の多魔市を支えていく使命を与えられた以上、今回だけに留まらず今後もこの平行世界の多魔市の平和の為に頑張らなくては…!!
こうして、私の多魔市での活動は引き続き続いていく事となりました…!
☆ ☆ ☆
その後、本家と同様に優子ちゃんが桃を笑わせようとして、一発芸を披露したが…
シャミ子「も…もんもぉ~…」
と すん
シャミ子「魔族の一発芸…」
シャミ子「『虫歯菌』…」
心儀「…………………(汗)」
桃・良子「………………………(引いて)」
桃「えっ、ごめん……」(スーーーン)
桃「声が小さくてよく聞こえなかった…何?」(スーーーン)
心儀「ベ○ーサ○ンとか違う表現の方がもっとよかったような…(汗)」
シャミ子「ぐぬぬ……これで勝ったと思うなよー!!!」(ベランダに向かい)
心儀「あっ…」
(ガラガラとベランダの扉を開けて…)
シャミ子「今に見ていろ魔法少女ぉーー!!!」
清子「優子? ご近所迷惑ですよ?」
本家と同様に優子ちゃんはスベって空回りするというオチでした…(苦笑)
だが、これで終わりではなかった…
(シャミ子が去った後の部屋)
心儀「やっぱり、一発芸に口出しするのは良くなかったかな…(汗)」
桃「そういうケーキさんは、何か一発芸はあるの…?」
心儀「えっ、私!?(アセアセ)」
良子「良も心儀さんの一発芸、見てみたいかも…!」
心儀「一応無くはないけど、ネタが分かるかどうか受けるかどうか…(汗)」
桃・良子「じーーーーっ……」(期待の眼差し)
あっ、これやらないといけない流れだ…(汗)
心儀「ぐぬぬ……け…景気回復に一発芸…!!(汗)」
心儀「ワンツースリーフォー…!(照)」
心儀「♪スポーツするなら今だなっ!(照)」
心儀「…恥ずかし!!(照)」
良子「…………………(汗)」
桃「よく分からないけど、そんなにスポーツしたいなら、今からケーキさんも筋トレしようか←」
心儀「何で!?(アセアセ) だから嫌だったんだよぅ〜……川orz」
桃「そのまま腕立て伏せ500回←」
心儀「ぐぬ……これで勝ったと思うなよ…!(汗)」
『頑張れまぞくコンビ!! 一発芸は、クオリティよりも自信と思いっきりだ!!』
流れで私まで一発芸をする事になり、結果的に久々のダブルこれ勝となりました…(涙)
まちかど心儀 ミニアニメ③
リリス「そろそろせいいき桜ヶ丘に吸い寄せられる効果が切れる時間だな」
桃「もうそんな時間か…」
シャミ子「今回もあっという間でしたね」
心儀「そうだね…(苦笑) という事で……って、なんか体が光始めてる…!?」
リリス「どうやらこれが効果が切れる合図のように見えるぞ」
シャミ子「心儀さん、今回もありがとうございました…!」
心儀「どういたしまして。これからもみんなを支えていく事になったし、またきっと会えるはずだから…」
心儀「それまでどうかお元……気………で……………(ポワン!と消えて)」
シャミ子「行ってしまいましたね…」
桃「そうだね」
シャミ子「またすぐにきっと…会えますよね…!」
桃「多分…」
桃「ケーキさんに伝える事は伝えたから、本当に戻ってくるかどうかはケーキさん次第…かな?」
リリス「桃よ…サラッというのはいいが、ケーキを引き寄せすぎないようにする魔力の流れを作るのは大変なんだぞ…?(汗)」
という事で、かなり長丁場になりましたが2期2話の内容に心儀さんを加えた物語を書き切る事ができました!
アニメ半話の時もあった1丁目の時と比べて、基本的にアニメ1話分の内容を1話で網羅していく2丁目については文字数が相当長くなる傾向にあるなって感じましたね…
なので、今回のように本編をあまり省略はせずに書いて長すぎると感じた時は今後も○話と○.5話に分けて載せる事もあるかもしれないですが、よろしくお願いします。
それでは、今回はここまで!
次回もお楽しみに!!