ベヘリットだ。
言わなくともどんな
金貨というニンジンで釣り上げた覇王の卵が今、丁寧に梱包された形で俺の目の前にある。
馬鹿な話だよな。
"1番大切もの" を対価に願いを叶えるなんて、悪魔の契約そのまんまじゃねぇか。
ゴッドハンド(神の手)なんて大層な二つ名を付けた奴には余程センスが無かったらしい。
なんて感想はこの際どうでもいいな。
要はコイツを何処の誰に送り付けるか、だ。
それとその手段だな。
──、思えばろくでもない生き方をしてきたもんだ。
部下を死なせて敵を殺して、なお飽き足らずに奪う側で居続けている。
そうでもしなきゃ大事なモンを守れない世界だからだ、正しいかなんざ迷った事もない。
ただ、そうだな。
俺が振りまこうとしてる厄災はそいつの過去を否定して未来を摘み取る。
必然的にその影響を受ける子供達には少なからずの罪悪感は感じる。
「(あの子達に誇れねぇ大人にだけは、なりたく無かったんだがな…)」
ガッツを育てると決めたあの瞬間が俺の生死を分ける分岐点だったのなら、コイツを送り出すこの選択は俺が人の道を踏み外す瞬間になるんだろうな。
「誰か居るか」
「はい」
「鳩を2羽用意しろ。小箱の方をウチで1番飛翔力のある伝書鳩に、手紙はどれに付けてもいい。髭骸骨宛に飛ばせ」
「ハッ!」
悪く思うなよ、
同じ子を持つ親として、家族を想う男としてすまないとは思う。
だが所詮は他人の人生だ。
どれほど悲惨な結末になろうと、いかに悲劇的な人間を作り出そうと、俺はそれを理解して、承知したうえで事を進める。
正道で守れないなら外道で守る。それが俺のエゴだ。
まぁ…そうだな。
己の不幸と思って諦めてくれや。
*
「進路変更!ミッドランド領海へ向かうぞ!」
「「「おう!!」」」
「お頭…良いんですかい?」
「船長と呼べ!馬鹿野郎!」
「すんませんッ!船長!」
ったく。
私だって好き好んで用の無いミッドランドに行きたくないわい。
だがガンビーノから『絶対に飛ばせ』と鳩が来ては致し方あるまい。
小箱の中身がなんであるかも知るべきでは無い。
これは長年の勘だが多分当たりだろう。
ミッドランドの貴族なんぞに興味は無いが噂は聞いた覚えがある。
ミッドランドで流行っている邪教。その紋章。
それが小箱に刻まれてるなど気付きたくも無かった。
「──はァ…」
「おか…船長。鳩はどうします?」
「位置に着くまでは休ませとけ。俺宛の手紙を抜いて残りはまた鳩につけて飛ばせ。送り先は」
「──領の伯爵夫人宛だ」
「分かりやした」
…こんな面倒な匂いがプンプンする物を古巣に送るなんて何考えてやがる?ガンビーノ。
くそっ、ヤバい男についちまったのかもしれねぇな、俺達は。
神様…アンタを呪うぜェ。
*
〜〜〜???〜〜〜
「失礼致します奥様」
「入りなさい、何かあったの?」
「所属不明の伝書鳩がお手紙と小箱を運んで参りまして……」
「それで?」
「奥様宛の手紙でしたので処分はせずお持ちしたのですが…お心当たりございますか?」
「見せてちょうだい」
「(この紋章は…たしか)」
「ええ、知ってるわ。かつてこの城の守りについていた傭兵団の紋章よ。
「そうでしたか、失礼しました。では小箱はここに置いてゆきます」
「そうして頂戴」
「では、失礼致します!」
「ええ、ご苦労さま」
……正直、手紙にある蜘蛛の紋章は初めて見たわ。
そもそも手紙に書いてあったから
でもコッチは知っている。
私達が崇拝する
『我らが同志への贈り物です』だなんて、ふふふ。
ガンビーノ…どんな人だったかあんまり思い出せないけど覚えておくわ。手紙は燃やしちゃうけど悪く思わないでね。
あの人に知られる訳にはいかないもの。
「(でもコレ…何に使う呪具なのかしら)」
ま、いいわ。
地下室に置いておきましょう。
今の作品名はおかしくない?
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おk
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おk寄りのおk
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微妙…
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変えるべき