ベルセルク/ガンビーノ転生!?   作:霧桜ルー

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ご飯中の方へ。
食後に見てくださいね(´・∀・`)
一切の責任は負えませんよ〜


クシャーン統一戦

 

 

よく聞けテメーら、ガニシュカの命令だ。

宣戦布告と同時に越境しろとさ。

って事で進軍だ。お前ら落ちるんじゃねえぞ、拾ってやんねーからな。

 

…なんて軽く注意しといたがこれはひでぇ。

落ちる落ちない以前に乗り物酔いした連中で見るに堪えない惨状だ。

 

俺が率いるクシャーン第1・第2車両化歩兵師団は約6000人の大所帯、この日の為に領内から根こそぎかき集めてた荷馬車、幌馬車に全員を乗せて進軍していたところに吐き気を訴える奴が続出。

まさか一々列を止める訳にもいかねえから身を乗り出して外に吐かせたんだが、そのせいで誘爆(もらいゲロ)する奴もチラホラ…。

軍列が通った跡は…言いたくもねえ状態になっちまってる。

鼻にツンっとくる特有のあの臭い、そこに吐瀉物を車輪が轢き耕して土砂と混ざった()()に視覚を攻撃される。

結果として列の後ろになるほど地獄を見る事になる。

 

ったく、世話の焼ける奴らめ。

今後の為にもエチケット袋作っといてやらんとな。

 

ガニシュカが国王派に宣戦布告すべく送った布告官が勤めを果たして戻り、その報せが狼煙(のろし)台に届くまで少なく見積もって6日。

狼煙台から合図が上がる前に国境に着陣、合図と同時に渡河出来るようにしとかなきゃいけねえってのに。

間に合わなかったらなんて誤魔化すかな…。

 

「ガンビーノ殿」

 

「なんだァ、脱走兵でも出たか」

 

「いやいやそこまで酷くはない。私は先遣隊が戻ったのを知らせに来ただけだ、彼ら曰く国境の橋には少数の警備兵が居るだけで破損は一切無いそうだ」

 

「そうか。ならこのまま行くぞ、相手が少ねえなら酔ってガクブルな兵隊でも降ろしゃあ威嚇程度にはなるだろ」

 

騎兵も含めれば兵隊だけで1万人はいるはずなんだが、それが威嚇程度にしか使えんとは…いやはや。

 

「なんと言うか…散々だな」

「まったくだ」

 

報告に来た騎兵の名はキュリアス。キュリアス・カマデウス

ミッドランドにいた時に入団してきた元騎士だった男で、今は100騎長(小隊長)を任されている何処と無く()()()()()()()()()()()()()()だ。

 

「キュリアス」

「む」

 

「隊を率いて先行しろ。橋を確保して後続を待て」

「承知した」

 

キュリアスが隊を率いて列から離脱するのを見送って数時間後、完全に日が暮れたタイミングで全軍に野営を命じた。

俺は当然の流れで護衛が組み上げた天幕に入ってベットに体を横たえる。

歳のせいか椅子はちょっと腰にくるようになってな。

 

「う"ぅ"ぅ"〜〜〜〜ん"」

 

どうすりゃいいんだ、酔ってない奴だけで再編成するか?いやダメだなそんな時間はねえ。

早ければ明後日にはキュリアスが橋を確保する。

ただ相手が素早く反撃に出る可能性も十分に有り得る以上、このままフラフラの歩兵は送れない。

 

───仕方ない。

 

「おい、誰かエルドリオを呼んでこい」

 

「はっ!」

 

天幕付きの兵が走っていく音を聞きながら布団の上に地図を広げた。

これから侵攻する男爵領の領都に続く地形、国境の大河の先は広い荒野になっていて騎兵突撃は有利なんだが援護の歩兵があのザマだ。

降ろして即時展開が出来ないんじゃ話にならねえ。

俺としては騎兵だけで山岳地帯まで戦線を押し上げてから歩兵を投入したい。

その為にもう一隊、騎兵を送り込む。

エルドリオ・ゲルガー、アドン顔負けの超重装騎兵でその鎧はボウガンの矢なら100歩内で撃たれても弾く程に硬い。

機動力はお察し程度だが普通科騎兵のキュリアスの援護なら十分なはずだ。

 

「お呼びか?ガンビーノ将軍」

 

「入れ」

 

「失礼する」

 

ヌッと入ってきた完全武装のゲルガーはいつも通り()()()()()()()()()()ゴツい姿だった。

動けるデブじゃねえ、ゴリマッチョなんだな。

 

「明日の朝イチでお前、隊を率いて先行しろ。橋を確保するキュリアスと合流して敵の反撃に備えとけ」

 

「あいわかった。ところで補給はどのくらいで追いつくんだ?」

 

「うぅん…ざっと2日、まぁ遅くとも3日と経たずに追い付かせよう」

 

「そうか、ならば良い」

 

「橋の維持が厳しければ撤退して後続を待て、敵が橋を落とそうとしたら適度に仕掛けて嫌がらせに徹しろ」

「承知した」

 

ひとまずこれでよし。

聞いた話国境の大河は広く深いらしいからな、橋を落とされちゃたまらん。

 

「ガンビーノ将軍、この饅頭(まんじゅう)幾つか貰ってってよいか?」

「ああ、好きに持ってけ。なんなら全部くれてやる」

「〜♪」

 

うっへぇ…皿ごと全部持ってくのかよ30個はあるぞ?一人で食う気だとしたら相当だな。

やっぱり動けるデブなのか?

 

「ではな!」

「ん、ああ…」

 

大丈夫…なのか?

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜◇2日後・国境の橋◇〜〜〜

 

 

 

 

「っ、くあぁ〜〜〜っ」

 

「おいおい暇なのは分かるけど見張り番の時に欠伸はやめとけ、隊長に見つかったらどやされんぞ」

 

「しゃーねーだろう?そもそも人通りだってほとんど無い橋の警護なんて昼寝しててもできらぁ」

 

「まぁーなー」

 

確かに暇だ。

暇なんだが運悪く俺らの隊長は変に気合いの入った人で仕事中の気の緩みにうるさい。

うっかり昼寝した日にゃ唯一の楽しみの飯を取り上げられちまうだろうよ。

 

「んお?」

「?、どしたー」

 

「馬が来る…」

「馬ぁ?」

 

あ〜、確かに来てるな。

1、2、3、4、5、6……ぇ?

いや、いやいやいや嘘だろおい!ありゃ騎兵じゃねぇか!

なんでこっちに来てんだよ!

 

「敵だァ!!!」

「敵?」

 

「よく見ろ!武装してやがんだろ!伝令ッ!!」

 

「えっ敵って…えっ逃げるか?」

 

「馬鹿野郎ッ橋を明け渡す気か!迎え撃つんだお前らボウガン持ってこい!槍を取れ!」

 

バリケードは…間に合わないな。

 

「おい!伝令はどうしたッ」

「もう行ったよ!」

 

「ならいい、奴らの足を止めんぞ!構えろぉ!」

「ちくしょう!なんだってんだ」

 

───来る!

 

「おお、逃げぬとは見事なり!いざァ!!」

 

「いくぞオラァ!!」

「「「ぅわああァァァァ!」」」

 

クソがッとんだ厄日だぜ!

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