スライムですが、なにか?   作:転生したい人A

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修行をしよう

 Dのスマホが消えたのを確認して蜘蛛子ちゃんに話しかける。

 

『私はこれから下層に籠って修行しようと思うけど、蜘蛛子ちゃんはどうする?』

『ん~、私は逃げ回りながらマザーの戦力を少しずつそいでいこうかな』

『そっか。ピンチの時は呼んでね、すぐに行くから』

『まあ、不死だし大丈夫だと思うけどねぇ』

 

 不死ねぇ、このシステム内で絶対の安全何てあり得ないと思うけどねぇ。

 

『スキルの効果を過信しない方がいいよ。あのDが作ったシステムだからねぇ、不死の抜け道くらいたくさんあると思うよ』

『ああ、うん、気を付けるよ』

『じゃあ、またね』

『うん、またね』

 

 蜘蛛子ちゃんに注意だけして私は中層から下層に転移する。

 カグナとゲエレが居た空間に改めて巣を張り直し、活動拠点を作る。

 

 今の私なら下層にいる地龍が相手でも余裕で勝てるよねぇ。

 となると、修行をするなら自分で負荷を掛けないとだめだよねぇ。

 普段からかけてる重魔法の数を増やして、神金生成で作れるあれを使えばいいかなぁ。

 

『神重鉛:魔力の貯蓄性に極めて優れており、魔力の貯蓄量で重さが増す金属。生成できる者が少なく入手は困難を極める』

 

 私はMPがあればいくらでも生成できるけどねぇ。

 神重鉛を体中につけて魔力を込めて重くするのと、重魔法の数を増やして鍛えよう。

 その状態であの猿の群れを魔法無しで相手にすれば食料確保も問題ないね。

 

 早速、体を五倍の大きさにして腕を伸ばす。

 伸ばした腕に神重鉛で出来た腕輪を大量に着ける。

 魔力が一切貯蓄されてないので重さは普通の鉛と大して変わらないくらいだ。

 しかし、腕輪に魔力を貯蓄していくと、どんどん重くなる。

 最終的に自動回復を越える速度で流し込んだ私のMPが0になるころには伸ばした腕を持ち上げられなくなっていた。

 

 え?これ、こんなに重くなるの!?

 いくら、魔神法や神龍力を使ってないとは言え、私の攻撃力2万近くあるんだよ!?

 超巨大化で攻撃力も上がってるはずなのに、本当に持ち上げられない。

 仕方がない、MPが回復したら魔神法と神龍力を発動させて試してみよう。

 

 大きくした体を元の大きさに戻して腕輪から腕を抜く。

 そして空納から食料を取り出して飽食のストックを回復させながら少しの間休む。

 

 さて、MPとSPの貯蓄は十分に出来た。

 

 体を大きくして腕をもう一度腕輪に通す。

 そして魔神法と神龍力を発動させて腕を持ち上げる。

 先ほどとは違い腕を持ち上げることは出来たが、自由に振り回せるほどの余裕はない。

 

 これだけでも十分に鍛えられるねぇ。

 ここに重魔法なんてかけてる余裕ないわぁ。

 取り合えず、この状態で猿を探しに行こう。

 

 普段とは比べ物にならないほど重み体を動かして下層を歩いて回る。

 途中で雑魚が襲い掛かってくるが、腕が重すぎて反撃が遅れて攻撃を何度も受けた。

 それでもカグナ以上に高い私の防御力とスキルのおかげで全くダメージは入らないので助かっている。

 腕に必死に力を込めて殴り付けることで、一撃で殺せるが一匹倒すのにかかる労力が半端ではない。

 

 今は動けてるけど、SPが切れたら確実に動けなくなるなぁ。

 空納に食料の余裕はあるけど、もっと大量の貯蓄があった方が良さそうだねぇ。

 

 食料の貯蓄について考えていると、漸く目的の猿を見つけた。

 猿は私を見ると襲い掛かってくるが、私は腕の一本に力を込めて猿を殴り飛ばす。

 猿を一匹殺したことで近くにいた別の猿が叫んで私に襲い掛かってくる。

 

 大量の猿の群れに石を投げつけられたり、殴られたりをしながらも一匹ずつ殺していく。

 上位個体である大きい猿も来たが、何の問題もない。

 こいつら程度の攻撃ではダメージなんて最初から入らないのだから。

 せいぜい私の食料の貯蓄に尽力してよねぇ。

 

 最初に蜘蛛子ちゃんと会った時に見た猿の群れとは数が明かに違う。

 蜘蛛子ちゃんを襲っていた群れはかなり小規模の群れだったのだろう。

 雑魚とは言え、かなりの数を殺し続けたこともありレベルが上がった。

 レベルが上がったことで動かすのがやっとだった腕が大分余裕をもって動かせるようになり、最後の方は魔神法と神龍力を解除した状態で腕を動かしていた。

 

 レベルが上がる前から動かしやすくなってたけど、これは本当にバグってるわねぇ。

 そういえば、この世界に来てから死にかけたことは何度もあったけど、体を限界まで追い込んで鍛えたことはなかったねぇ。

 

 重魔法とかで体に負荷をかけたことはあったけど、まともに活動出来ないレベルで負荷をかけたことは一度もなかった。

 死にかけた経験だって基本的にはスピードが無いという弱点があったからだ。

 その弱点を蜘蛛子ちゃんが補ってくれたし、スキルで相手の動きを制限すれば乗り越えられる程度だった。

 だから、ステータスの伸びは補正があってもこれが限界だと思っていた。

 

 ふふ、私も蜘蛛子ちゃんみたいに生きるか死ぬかのギリギリを試してみようかな。

 

 この体に顔なんてないけど、顔があれば口角を吊り上げて本当に楽しそうに笑っていることだろう。

 全滅させた猿の死体を食べながら自動回復を越えない程度の速度で魔力を神重鉛の腕輪に流していく。

 飽食のストックが満タンになるまで食べ、残りを空納にしまって次の群れを探すために、魔神法と神龍力を発動させる。

 レベルが上がりステータスが上がった分、さらに重くしたせいでまた動くだけで一苦労だ。

 

 物理ステータスはこれを続ければ上がるだろうけど、魔法はどうしよう。

 次に動く余裕が出来たら神重鉛に魔力を流すんじゃなくて重魔法を複数かける方に切り替えようかな。

 ああ、人化も出来るようになりたいかな。

 蜘蛛子ちゃん、人が作る食べ物食べたがってたし、町に入るために人型目指すだろうからねぇ。

 私も人の体の方が動かしやすいしねぇ。

 特に歩くのとかは。

 

 スライムの体に不満はないが、歩いたり走ったりするのは人の体の方がやりやすいと思ってしまう。

 走り回らなければ腕を伸ばしたり、生やしたりやりたい放題なのでとても便利だし戦いやすい。

 それでも元人としては違和感がすごいのは確かだ。

 

 形を変えるのは自在に出来るんだから、人の形を真似して行動してたら取得できないかなぁ。

 まあ、その辺は後で試してみればいいか。

 お、猿発見、殺戮の時間ですね。

 

 しばらく歩いて漸く先ほどとは違う群れの猿を見つける。

 結構歩いたせいで神龍力を解除しても問題ないほどにステータスが上がってしまった。

 猿を見つけたと同時に神龍力を発動し、ギリギリ動ける程度に調整して重魔法を掛ける。

 先ほどと大して変わらない数の群れを殺しつくし、腕に付けた神重鉛を空納にしまって猿を食べる。

 飽食のストックが満タンになったのを確認して巣に戻る。

 

 さて、人化の練習して今日はもう寝よう。

 明日からも今日と同じやり方で鍛えればステータスが大幅に伸びるでしょ。

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