スライムですが、なにか?   作:転生したい人A

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魔改造って楽しいよねぇ

 現在、私と白ちゃんは町の外で待たされている。

 アラクネで明らかに人でないと分かる白ちゃんはともかく、私まで町の外にいるのは白ちゃんが一人だと可哀想だと思ったから一緒に残ることにしたのだ。

 そして私達が変なことをしないためにか、アリエルさんが監視役として置いて行ったパペットタラテクトこと人形が四体。

 正直、監視役が居ようが居まいが、どうでもいいためいつも通り過ごしている。

 料理を作って皿に盛り付け白ちゃんに渡す。

 

「はい、白ちゃん」

「ありがと、青ちゃん」

 

 白ちゃんに渡した後は、人形達にも渡してあげる。

 

「はい、あなた達も」

 

 料理を渡してあげると、人形とは思えない女の子らしい仕草で戸惑う。

 それでも出された料理はしっかりと食べ始める。

 

 意外と女の子らしい仕草をするものだねぇ。

 まあ、取り合えず、私も食べよっと。

 

 居残りしている私達が、料理を食べ終わる。

 そして私は食器を片付ける。

 

「白ちゃん、少しエルロー大迷宮に戻る」

「ん?迷宮でなんかあったの?」

「眷属が進化したみたいだから、様子を見に戻ってくるだけ」

「ああ、なるほど。行ってらっしゃい」

「行ってきまーす」

 

 白ちゃんに迷宮に戻ることを伝え、私は下層で作った巣に転移する。

 巣に戻ると、アークのころよりさらに大きくなったスライムが待っていた。

 アークスライムから進化してキングスライムになったようだ。

 

「大分大きくなったねぇ」

 

 スライムを撫でてやりながら鑑定する。

 キングになったことで平均ステータスが1万になっているが、最後に会った時からそこまで伸びていない。

 

 やっぱり、このくらいの伸び方が普通なのかなぁ。

 

 私や白ちゃんのような異常な成長をする方がおかしいのだと、割り切る。

 そしてスキルに分裂があることを見つけて眷属が増えたのか、周りを見てみる。

 私が周りを見渡すと、三匹ほど小さなスライムが出て来た。

 三匹ともスモールレッサーアストラル・スライムとなっているので、まだ生まれたばかりなのだろう。

 私に近づいて来た三匹を抱きかかえて撫でまわしてやる。

 この子達とも一応眷属としてパスは繋がっているようなので、喜んでいることが伝わってくる。

 キングに座りスライム達を満足するまで撫でまわす。

 一通りなでて満足した私はスライム達を置いてキングを撫でてやる。

 

「この子達をしっかりと育ててあげるんだよ」

 

 キングにスライム達をしっかりと育てるように言い聞かせ、私は転移して白ちゃん達の元に戻る。

 私が戻ると、白ちゃんは人形達を改造している最中だった。

 

「何してるの?」

「ん?この子達もっと可愛く出来ないかなぁって」

「ふむふむ、なるほど」

 

 確かに、仕草は女の子みたいだったしねぇ。

 いいかもしれない。

 

「私も手伝うよ」

「よし、一緒に改造しよう」

「まかせて、魔改造して上げる」

 

 私の言葉に人形達は戸惑っているが、気にしない。

 まず、強度を上げるために体を関節の動きを阻害しないように神珍鉄でパーツごとに覆っていく。

 神珍鉄で覆う作業が終われば、人の肌を糸で再現して動きを阻害しないように全身を覆う。

 髪や目に指先まで白ちゃんと協力して作りこんでいく。

 四体とも同じ見た目では区別がつかないので、それぞれの外見を変えて作る。

 人形がぱっと見で人にしか見えなくなってくると、服を着せてないのは流石に問題なので服を作ってやる。

 徹夜で作業を続ける私達だったが、そんなのは気にしない。

 私も白ちゃんも寝なくても問題ないため、徹夜で人形達の魔改造を行っていく。

 朝日が昇り、町からアリエルさん達が戻ってくる。

 

「おかしいなー?いつのまにか別嬪さんが増えているぞ?」

 

 アリエルさん達は人形達の変化に驚いている。

 私と白ちゃんが徹夜で魔改造したことにより、見た目は完全に人間の女の子だ。

 見た目だけでなく、人形達の体は私が神珍鉄を利用して魔改造したことで強度も格段に上がっている。

 神珍鉄の強度は魔力を流して形を変える以外では本当に恐ろしい強度を誇る。

 攻撃力が3万以上ないと砕くことは出来ない。

 そんな神珍鉄を皮膚の下に仕込んでいるため、まともな攻撃では倒すことは不可能なレベルだ。

 可愛らしい見た目になったことで人形達も喜んでいるようなので文句なしだね。

 

「白ちゃんと一緒に魔改造した」

「魔改造って、何したの?」

「それは企業秘密。人形達も喜んでいるし、問題はないでしょ」

「まあ、それはそうだけど」

 

 けど、折角区別できるように見た目を分けたのに人形だと誰が誰か分からないなぁ。

 

「折角だし、区別するために名前を付けよっか」

「いいねぇ。何て名前にする?」

「そうだねぇ。α、β、γ、Δとかは?」

「青ちゃん、その名前はどうかと思おうよ」

「そう?じゃあ、何て名前つける?」

 

 例題を上げたら白ちゃんにジト目で呆れられた。

 そんなに変な名前ではないと思うのだけれど。

 白ちゃんと名前について話していると、アリエルさんが慌てて名前を付けてしまった。

 別にそんなに慌てて名前を付けなくてもいいと思うのだけど、そんなに私のネーミングセンス酷かったかなぁ。

 まあ、アリエルさんが名前を付けたので、私は白ちゃんの背中に乗る。

 そしてメラに重魔法を掛け、白ちゃんがソフィアに糸を巻き付けて移動を開始する。

 

 

 

 メラが魔闘法と気闘法を使えるようになった。

 移動中に魔闘法と気闘法を使って修行していると、休憩の回数が増えるのでやっていない。

 そしてメラが昼間に弱ってしまうので、移動を夜にして昼間は移動せずに修行している。

 といってもずっと修行していては動けなくなるので、出発前の一時間は休憩させている。

 

 修行の内容は魔闘法と気闘法を使わせて重魔法の負荷の中で筋トレをさせている。

 筋トレが終われば私が神重鉛で作った剣で素振りをさせる。

 その後、そこらの石を拾って手加減して大量に投げつける。

 石を剣で落とせなければ大ダメージだが、石が当たった瞬間に私が全快させるので死ぬことはない。

 

 魔法を使えるようになれば、自爆させて耐性と魔法のレベルを上げさせられるのにねぇ。

 

 

 

 何か月か旅をしている間に色々なことが変わった。

 

 白ちゃんとアリエルさんは最初のギスギス感が薄れてきた。

 たまに軽口や牽制をしている程度なので問題ないでしょう。

 ソフィアは相変わらず白ちゃんに強制的に鍛えられているため、それなりに強くなった。

 メラは日増しに表情が曇っていく。

 そのため辛気臭い表情が常に浮かぶメラに対して、白ちゃんがイライラしたり、ソフィアもメラとどう接していいのか悩んだりと、微妙な空気になっている。

 人形達は幾度もの魔改造を経たことで、見ただけでは人形だと気づかれないほどになり、個性も明確に表現するようになった。

 そしてアリエルさんが召喚で呼んだり戻したり繰り返していたのだけれど、今では常に4人全員が呼び出されたまま、一緒に旅に同行している。

 

 色々変わったことがあるが、そのほとんどが私にはどうでもいい日常でしかない。

 けど、メラのことだけは見過ごせない。

 別にメラが思い悩もうがどうでもいいことだ。

 生きているのだから思い悩んで答えを出せばいいが、白ちゃんに影響が出るならどうにかしないといけない。

 どうせ失った物や吸血鬼としての生き方に悩んでいるだけ、くだらない。

 

 そんなくだらないことで思い悩めるなんて・・・・・・

 

 取り合えず、思い悩む余裕がなくなるまで修行で追い詰めよ。

 その後に分からせてやればいいのだ。

 どれだけくだらないことを思い悩んでいたのか。

 

 そして私としては一番重要なこともこの何か月かであった。

 それは私と白ちゃんの武器を作ったことだ。

 白ちゃんの前足の鎌と私の神金生成で作れる最高の金属の神鉄鋼を利用して作ったお揃いの大鎌。

 神鉄鋼は神珍鉄以上に魔法の触媒として優れており、神重鉛と違い魔力を貯蔵しても重くなることはない。

 その上、大量の魔力を込めることで重さ形を魔力を込めたものの思いのままに調整できる。

 そして貯蔵した魔力を魔法やスキルとして放つことも出来る優れもの。

 よく分からないうちに特性がついていたが、気にしたら負けだと思う。

 

『蜘蛛の大鎌:

攻撃力:25000

耐久力:99999

貯蔵量:99999

特性:『自動成長』『自動修復』『腐食属性』『闇属性』『魔力貯蔵』』

 

 本当によく分からない性能をしている。

 しかも、貯蔵した魔力を利用して攻撃力を一時的に引き上げられる。

 私や白ちゃんは魔力は回復速度も速いので普段貯蔵しておいていざという時に解き放てる。

 大鎌が持っている腐食属性と闇属性に上乗せして、私達の持っているスキルの攻撃も乗せられる。

 魔力を解き放って行われる攻撃力がカンストした腐食攻撃は大鎌の能力を理解した白ちゃんがアリエルさんに試していた。

 あのアリエルさんが全力で躱していたので、当たればアリエルさんでも死ぬ可能性があるみたいだ。

 むしろ、死なないのは私や白ちゃんだけかもしれない。

 

 白ちゃんがアリエルさんで試した後に、二度とそんな危ない武器を作らないでくれと涙目でお願いされた。

 槍と刀と投げナイフを作ったらやめますねっと返したら全力で却下された。

 そんなに怖かったのだろうか?

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